イナズマイレブン〜中途半端な逆行〜   作:トライデント

70 / 73
イプシロン戦のBGM好き。
好きだけどサブタイ採用はお預けです。


イプシロン

「お前、ポジションは?」

「い、一応、ディフェンス…」

 

 

 

 木暮のポジションを問いただすと、返事を聞けた。

 ディフェンスなのは変わらないか。

 

 

 

「となると…。オレ、今回はベンチスタートでいかせてほしいです」

「いいのか?宍戸」

「はい。準備はしますけど、ベンチから応援します!」

「そう言われたら、お前の分まで頑張らないとな」

「最近風丸さんって、疾風ディフェンダーってより、疾風プレイヤーって感じがしてますから!」

「それは応援…なのか…?」

「それなら、ボクもベンチでいいよ」

「アタシも!」

「……………オレも」

「中谷と塔子に、影野もか。揃って申告って、どうした?」

「いや、ボクたちよりも、隣の…」

「心得を伝授してくれた皆さんを…!!よくも…!!」

「すっごい暑くてさ…」

「……………燃えちゃいそう」

 

 

 

 宍戸や中谷たちの申請もあって、ポジションは固まりつつある。

 少林の燃えっぷりが凄まじいな…。

 

 

 

「染岡と吹雪のツートップ。中盤は半田と鬼道、一之瀬と少林。ディフェンスは、風丸に壁山と土門、そして木暮か」

「こう聞くと、人数増えたな。ここまでメンツ入れ替わるなんて」

「全国行脚をするとなると、もっと増えるだろうさ」

「別に公式戦じゃないんだし、人数増えることに気にすることはないでしょ。試合前には決める必要はあるかもだけど」

「宇宙人なんだし、あっちがそんなの気にしないとか言いそうだけどな」

「そうだな。公式戦でない以上、その辺りのルールを追求するつもりは、私にはない」

「なんでこういうことには、アイツ返事するんだよ…」

「ていうか、なんで聞こえてるんだろう…」

 

 

 

 デザームのデカい声を聞いて、オレたちはフィールドへと向かうことになった。

 サラッと会話に混じるなよな…。

 

 

 

「よし!漫遊寺のみんなのためにも、負けられないぞ!」

『おお!!』

「割って入ってきたのだ。少しは楽しませてもらおうか」

「さあ!雷門イレブンと、エイリア学園イプシロンとの試合が、いま始まります!」

 

 

 

 試合開始の笛と共に、染岡と吹雪が攻める。

 初めてのイプシロンとの試合だ。

 コイツらの動き、少しでも見極めないと…。

 

 

 

「ふむ。レーゼたちを下した瞬間を見ていたが、少し力をつけたようだな」

「漫遊寺の人たちが、付き合ってくれましたからね…!」

 

 

 

 ボールを持った少林が上がり、攻め込もうとする。

 

 

 

「きゃはっ!それって要するに、雑魚の馴れ合いってやつでしょ?」

「なっ…!?」

「反応出来なかった?そんなので、よくジェミニストームを倒せたね。いや、アンタはいなかったけ?」

「くっ…!」

 

 

 

 しかし、突然現れたマキュアに、ボールを奪われる。

 そんなことを言われた少林は顔を歪ませるも、振り切られてしまう。

 

 

 

「まずは1点取っちゃいな!ゼル!」

「任せろ。ガニメデプロトン!!」

 

 

 

 マキュアからボールを受け取ったゼルが、ガニメデプロトンを打ち込む。

 どう見てもシュートとは言えない必殺技なのに、なんて威力だ…!

 

 

 

「すまん…!カットが間に合わない…!」

「初めて受けるシュートだ、仕方ないさ…!マジン・ザ・ハンド!!」

 

 

 

 シュートブロックが間に合わず、円堂だけでシュートを受けることになってしまう。

 なんとかマジン・ザ・ハンドを出そうとするも、身体を捻り、力を込める都合上、完全な魔神を呼び出すことが出来なかった。

 

 

 

「ぐっ…!うう……!!ぐわぁ!!」

「はっ!案外大したことはないな」

「イプシロン、ゼルが先制!あの強烈なシュート…?が、ゴールを奪ったぁ!」

 

 

 

 流石の角馬も、あれがシュートなのか一瞬疑問を抱いたようだが、それを気にする余裕は無い。

 オレは円堂のそばへと、近寄る。

 

 

 

「すまない、円堂。何も出来なかった…」

「いや、気にするな!あのスピード、フィールドの外から見た時と全然違った…」

「……そのせいで、マジン・ザ・ハンドが間に合わなかったな」

「どうすれば、いいかな…」

「そのことは、後で考えよう。もう少し早く、オレたちも戻れるようにするから」

 

 

 

 円堂に声を掛けて、元の位置へと戻る。

 正直、今回で勝てるとは思ってはいない。

 だけど、奈良でのジェミニストームとの戦いのように、ここで何かを掴み取る。

 その想いで、オレたちは望んでいた。

 

 

 

「ふむ。無謀な目ではなく、ただこちらを見据える目か。悪く無い」

「……なんでその位置から、オレの目が見えるんだよ」

「なに。貴様らの戦いは見ていたからな。日本一となる瞬間も、この目で見たさ」

「そりゃどうも…」

 

 

 

 デザームの言葉を右に流し、試合を再開させる。

 

 

 

「こうなったら、やるしかねぇな…!ワイバーンクラッシュ!!」

 

 

 

 なんとか攻め込んだ染岡が、ワイバーンクラッシュを叩き込む。

 

 

 

「……ふむ」

 

 

 

 しかし、それも簡単に止められてしまった。

 

 

 

「くそっ…!」

「次はオレの番だ。オレにボールを回せ」

「吹雪…」

「ほう…?ならば、ふん!」

「なに…?」

 

 

 

 今度は吹雪にボールを集めようと会議していたところ、なんとデザームが吹雪に向けてボールを投げた。

 

 

 

 

「お前、なんのつもりだ?」

「貴様のシュート、一度受けてみたいと思っていた」

「へっ…!だったら、吹っ飛ばしてやるよ!!」

「やれ!吹雪!」

エターナルブリザード!!」

 

 

 

 現在の雷門イレブンの最高クラスの威力を誇るエターナルブリザードが、デザームに向けてつき進む。

 これなら、少しは…。

 

 

 

「…………」

「なっ…!?」

 

 

 

 またしても、アイツは片手で止めてしまう。

 流石に、これは予想外だな…。

 

 

 

「ケンビル」

「くそっ、まだだ…!」

「吹雪…!」

 

 

 

 ケンビルへ向けて投げたボールは、吹雪がカットする。

 もう一度、エターナルブリザードを打とうとしていた。

 

 

 

「オレのエターナルブリザードが止められたなんて、認められるか!!」

「ほう…?」

 

 

 

 今度こそという想いを込めた吹雪のエターナルブリザードは、再びデザームへと向けられた。

 しかし、またも簡単に止められてしまう。

 

 

 

「おい、吹雪!1人で突っ走るな!」

「うるせぇ!オレは必ず、ゴールを奪わないといけねぇんだ!!」

「おっと、そうなんども…」

「邪魔するんじゃねえ!!」

「きゃっ!」

「なっ!」

 

 

 

 立ちはだかったマキュアとメトロンを突破し、再びボールを奪った吹雪。

 アイツの執念、相当なものだ。

 

 

 

「……でも、少し危うさを感じる」

 

 

 

 そう呟いたオレの声は届くことはなく、三度目のエターナルブリザードが打たれようとしていた。

 

 

 

エターナルブリザード!!」

 

 

 

 今度のエターナルブリザードは、オレから見ても、少しパワーを増したように見えた。

 V2とまでは行かないが、確かに進化を続けている。

 

 

 

「……!」

 

 

 

 その成果もあってか、またも簡単に止めたデザームを、少し後退させることができた。

 それを見たデザームは、少し表情を変えたようだ。

 

 

 

「……ふむ。では、今回はこれまでだ」

「なに…?」

「吹雪士郎。貴様のこの一撃に敬意を評する。また相見えるとき、この私から点を奪ってみるがいい」

「…………」

「では、さらばだ。雷門イレブン。そして漫遊寺イレブン。校舎を傷つけはせんよ」

 

 

 

 そう言って、イプシロンたちは消えた。

 見逃してもらったというのが正しいが、ここまで突然退き出すと、妙に拍子抜けするな…。

 

 

 

「……オレ、何も出来なかった」

「木暮。でも、オレが無理矢理連れて来たとは言え、逃げ出さなかったのは、立派じゃないか」

「でも、この試合で、何も出来なかったのは…」

「いや。私はこの時を待っていた」

『監督!』

 

 

 

 そこへ、漫遊寺の監督が姿を現す。

 結論から言うと、木暮はオレたちについて行くことになった。

 

 

 

「確かに、キッカケは貴方が連れ出したこと。しかし貴方が言った通り、逃げ出すことなく、戦いの場へ出た。これだけで、立派な一歩なのです。故に、これからも木暮を鍛えていただきたい」

「……分かりました。アイツは、立派に強くなりますよ」

「ほほほ。これは、帰ってくるのが楽しみですな」

 

 

 

 そして、オレたちは京都を旅立った。

 イナズマキャラバンも、賑やかになったな。

 

 

 

「けっこう賑やかになったな」

「うん。そうだね」

「また少しずつ、人数も増えそうだ…っとお!」

「ぐええええ!?」

「こらー!また木暮くん、イタズラしようとして!」

「くっそー…!いつか絶対、ぎゃふんって言わせてやるからな!」

「やってみろ、クソガキ」

「あ、あはは…」

 

 

 

 束の間の、賑やかな時間を迎える。

 だけど、オレだけは知っている。

 

 

 

「次の目的地は、愛媛よ」

「そこに、何かあったんですか?」

「……影山が脱走し、真・帝国学園を設立したそうよ」

「なっ…!?」

 

 

 

 真・帝国学園。

 それはオレにとって、ある意味では、エイリア学園以上に避けられない相手だった。




中谷とか加えたり、影野たちを復帰させてるので、けっこう人数多いんですよね。


これがいつまで保つんですかね?














雰囲気台無し以下略


「……なんでその位置から、オレの目が見えるんだよ」
「なに。貴様らの戦いは見ていたからな。日本一となる瞬間も、この目で見たさ(そうだとも!あの時の決勝戦、実に見事だったぞ!!
「そりゃどうも…」
故にこそ、貴様のその目は、あの時見たものよ!さあ、折れてくれるなよ…?



ここのデザームさん、この時点で雷門のファンボになってます。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。