イナズマイレブン〜中途半端な逆行〜   作:トライデント

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前話の後書きでも言いましたけど、半田にとって、世宇子中やエイリア学園よりも、特効ブッ刺さる相手です。
まあ、まだ試合はしませんけど。


皇帝の影

 京都からの移動ということで、愛媛に着くのに時間はあまりかからなかった。

 移動中のキャラバン内で、また木暮がなにかしようとしてたけど、未然に防いでやった。

 そのせいで、木暮が隙を伺ってるけど。

 

 

 

「隙を伺ってるのか知らないけど、悪ガキに油断はしないからな」

「悪ガキって言うなよ!!」

「やってること悪ガキだろ…」

 

 

 

 マジでやることが悪ガキで、ゴキブリのオモチャかなんかを投げてきたりとかはザラだからな。

 まあ、ほとんどがオレをターゲットにしてるから、特に周りへの被害はないんだけど。

 

 

 

「別にオレがしなくたって、音無が付いてるしな…」

「そうよ!木暮くんに悪さなんかさせないから!」

「2人体制なんてズルくねぇ!?」

「お前にそれを言う権利はねぇよ」

 

 

 

 その染岡の言葉に、みんな頷く。

 まあ、みんなも漫遊寺の監督に任されたという思いが強く、木暮がここにいることに、不満を言う人は誰もいない。

 ただ、それはそれ、これはこれであり、コイツのイタズラのことは、漫遊寺の頃から分かっていたため、こういう時は塩対応になる。

 

 

 

「ホント懲りないよな、お前」

「絶対一度ギャフンと言わせてやる…!」

「なんでオレにばかり…?」

 

 

 

 オレばかりをターゲットにするのは、これが理由らしい。

 しかも、何も裏とかなさそうで、本当にオレをギャフンと言わせたいから、何度も仕掛けてくるようだった。

 なに?お前、暇なの?だとしたら、その内特訓つけてやるよ。

 

 

 

「やっと、愛媛に着いたわね」

「響木さんは、なんて言ってたんですか?」

「更迭中だった影山が姿を消し、次に姿を見せたのが愛媛で、真・帝国学園の設立を宣言したそうです」

「となると、どこかにその学校があるはずですよね」

「なあ、鬼道。帝国のヤツらに連絡は取れないのか?もしかしたら、そっちにも何か話が行ってるかもしれないぜ」

「するだけしてみるか。佐久間と源田は入院していたから、寺門辺りに…」

 

 

 

 と言った途端に、鬼道の電話が鳴る。

 鬼道の元に電話をするような人と言ったら、やっぱり…。

 

 

 

「寺門?どうした、突然電話なんて」

『突然すまねぇ、鬼道。だが、緊急で…』

「別に構わない。むしろ、オレもお前に電話をかけようとしていたところだ」

『となると、そちらにも影山の話が通ってるのか』

「鬼道、オレたちに聞こえるように出来ないか?」

「スピーカー機能なら付いている。寺門、いいな?」

『雷門中のメンバーなんだろ?なら、構わないぜ』

 

 

 

 鬼道に電話をかけたのは、帝国学園のストライカー、寺門だった。

 源田や佐久間が入院中で不在となると、帝国のトップ格はアイツになるだろうからな。

 

 

 

『ひとまず、これだけは共有させてもらうぜ。帝国がくえんのユニフォームに似たものをきたヤツにひでんしょが…』

「ん…?すまない、寺門。電波が悪いようだ」

『とにかくひでんしょがぬすまれた。お前らにも危けんが…

「その心配はいらねぇよ。寺門大貴クン?」

『なっ!?くそ…!きどう…!

「おい!寺門!?」

 

 

 

 電話の向こうから、何か物音が聞こえ、通話は切れた。

 寺門以外にも、辺見とかの声も聞こえたが、今はそれより…。

 

 

 

「お前。今のはいったい…」

「心配すんな。別に悪いようにはしねぇよ。つーか、愛媛まで来るのが遅すぎなんだよ…」

「それを言うなら、貴方こそ遅すぎよ。わざわざ、偽のメールで誘き寄せるなんて。真・帝国学園の生徒」

「瞳子監督?今のは、どういう…」

「響木さんから送られたメールのあとに、電話を折り返したのよ。そうしたら、そんなメールを送ってないと言われたわ。貴方たちには、共有はしなかったけれど、警戒だけはしていたわ」

「まっ、送り主の名前しか、ウソはないからな。色々と調べた結果、きな臭いことに変わりないから、来たんだろ?」

「………で、目的はなにかしら?」

「オレ、不動明王って言うんだけどな。お前たちを、真・帝国学園に招待してやろうってこと。とくに、そこの鬼道有人クンをな?」

 

 

 

 そこにいたのは、不動明王。

 オレが直接知ってるのは、イナズマジャパンとしての、不動の顔。

 だが、今のコイツは…。

 

 

 

「スペシャルゲストがいるんでな?かつての帝国学園のお仲間が、アンタを待ってるぜ」

「なに…!?そんなはずがあるか…!影山と決別した、アイツらが…!」

「そうだ!あの時、影山のいるとこまで、一緒に乗り込んだんだ!そんなアイツらが、また影山に従うなんか…!」

「そう思うのは勝手だがな。いいから、着いてこいよ。ああ、先に言っとくぜ?さっき電話で話してた、寺門とかは違うからな」

「なんで、そんなヒントみたいなのを…?」

「ヒントですらねぇだろ。悪いようにはしねぇってのも、そういう意味じゃなくて、シンプルな話だ。ただ、来なかったら、もしかしたらアイツらも、真・帝国学園の一員になってるかもしれないがな」

「脅すつもりかよ…!」

「新入部員ぐらい、募集はするだろ?まっ、いまのメンツでも、十分ではあるけどな」

 

 

 

 そして、不動の案内で、真・帝国学園へと向かうことになる。

 コイツ、普通にキャラバンに乗るんだな…。

 

 

 

「いいのかよ、鬼道?こんなヤツの隣で」

「何かしそうになったら、止めるのはオレの役目だ」

「おいおい、オレをなんだと思ってんだよ。あっ、そこ右」

「おいおい…!もっと早く言ってくれ!」

「へっ、悪い悪い…」

「………なあ、お前」

「なんだよ。あーと…?お前は確か、ハンパ…」

「半田だよ」

「おっと。悪い悪い。名前覚えるの、苦手でな」

「ちょっと、貴方…!」

「大丈夫だ、大谷。ありがとな」

 

 

 

 まあ、コイツがこうやっておちょくりに来るタイプなのは知ってたから、荒ぶることはないけど。

 今は、それより…。

 

 

 

「お前、影山に従ってるんだよな」

「あん?まあ、そうなるかな。真・帝国学園の総帥様とあれば、そりゃ従うだろ」

「なんでお前は、アイツに従おうと…」

「は?そんなこと聞いて、お前はどうしようっての?じゃあ聞くけど、お前はなんで、そこの女監督に従ってるワケ?お前が聞いてること、それと同じだぜ?」

「………そうかよ」

「チッ。なんなんだよ、お前。ああ、そこの門から入ってくれよ」

「だから…!もっと早くにだな…!」

「今のは変なこと聞いてきた、コイツが悪いだろ」

 

 

 

 不動の案内でやって来たのは、港というか、埠頭。

 そこはもちろん、海しか見えなくて、とても学校があるようには見えない。

 

 

 

「おい!こんなとこに、真・帝国学園なんかあるかよ!」

「騙したでやんすね!」

「短気なヤツらばっかだな。真・帝国学園なら、あそこだよ」

 

 

 

 不動が海へと指を差した瞬間に、巨大な水柱が上がる。

 その正体は、巨大な黒鉄の…。

 

 

 

「せ、潜水艦…!?」

「あの距離なら、ここまで波は届かなそうだな。運が良かったな」

 

 

 

 垂直になっていた潜水艦は、徐々に倒れ、着水する。

 まあ、元から水には着いてたから、着水もなにもないんだが、不動の言う通り、ここまで波は届かなかった。

 

 

 

「これこそ、私が新たに築き上げた帝国。その名は、真・帝国学園」

「あれは…!」

「雷門イレブン。次に敗北を味わうのは、お前たちだ」

 

 

 

 甲板らしきところにいるのは、もちろん影山。

 そして、その後ろには、2人の姿。

 

 

 

「お前のいた帝国学園から、4つぐらい頂戴させてもらったぜ?まあ、他にも参考にさせてもらったがな」

「まさか…。お前らが…!」

「って、今はスペシャルゲストに夢中か。へっ!ドッキリ大成功…ってか?」

 

 

 

 そこにいたのは、佐久間と、源田の2人。

 2人とも、既視感のあるぐらいに、変わり果てた姿をしていた。




何がとは言ってないですけど、不動さん4つぐらい頂戴したらしいです。
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