イナズマイレブン〜中途半端な逆行〜   作:トライデント

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ヘブンズタイムと並んでイナイレヤバい初見殺論争(多分そんなのない)に出る必殺タクティクスさん。


ゴーストロックを破れ

円堂の号令のあと、俺たちはフィールドに立った。

昨日、手土産と言ったらあれだけど、音無が尾刈斗の試合映像を持ってきてたんだよな。対戦相手の動きが急に止まったあの映像。

タネは分かるんだよ。分かるっていうか覚えてる。

ゴーストロックっていう必殺タクティクス。

そこまでは覚えてるんだけど…

 

 

『さぁ!雷門中サッカー部対尾刈斗中サッカー部の試合が始まります!』

 

 

……考え事はあとでいいか。試合が始まるし。

フォーメーションは染岡と豪炎寺のツートップ、ミッドフィルダーとディフェンダー4枚の基本的なフォーメーションだな。

審判のコイントスの結果こちらからのボールになった。

 

 

「……染岡。いけるな?」

 

「任せろ。この前の宣誓、果たしてやる」

 

「フッ…頼んだぞ」

 

 

豪炎寺自身も、自分にマークが集中するであろうことが分かっていたのか、染岡に声をかけている。

あの様子だと、完成していそうだな。染岡。

あの監督に見せてやれ、雷門の点取屋は豪炎寺だけじゃないってことを。

 

 

「豪炎寺くんを中心にマークなさい!他はどうとでもなります」

 

「……半田、なんであの監督あんな僕たちに喧嘩売るんだろ」

 

「さぁな。でも今は好都合だろ。豪炎寺しか警戒してないなら、そこを突ける」

 

「まぁね。どうやら染岡が目にモノ見せてくれるらしいし」

 

「マックスもその器用っぷり、見せてくれよ」

 

「……やってみようかな」

 

 

そんなことを話してるうちに、宍戸がフリーの染岡にパスを回す。

 

 

「くらいやがれ、これがオレの…ドラゴンクラッシュだああああ!!!」

 

 

染岡が放った青い光のシュートは、竜と共に突き進む。

豪炎寺しか眼中になかったであろう尾刈斗中は、染岡が必殺シュートを放つとは思ってもなかっただろう。完全に対応が遅れている。

相手のキーパーは必殺技を放つこともできずに、ボールがゴールに突き刺さった。

 

 

「よっしゃああああああああ!!!!!」

 

「すごいじゃないか染岡!本当に完成させたんだな!」

 

「当たり前だろ!宣誓ぐらい果たさなきゃ、男とは言えねぇ」

 

「しかもドラゴンクラッシュって、いつそんな名前思い付いたんですか!ズルいっすよ!」

 

「なんだズルいって。あと名前だけどな、特訓してたとこを目金にバレて命名されたんだ。まぁ結構気に入ってるから、別にいいんだが」

 

 

その流れでベンチにいる目金を見たら、メガネ光らせて摘みながら上げるアレやってた。そんで隣のマネージャー3人は真ん中の大谷が両隣の木野と音無に抱きつかれながら3人とも喜んで、さらにその隣の冬海は呆然としてる尾刈斗の監督を見てニヤついてる。

なんだろ、さっき言ってたアレわりとマジだったのかな。あの様子見てスッキリするのは分かるけど。

 

 

「これでオレにもマークが付くようになるな」

 

「染岡だけじゃないんじゃない?豪炎寺だけだと思ってたんだから、慢心捨てて普通にやってくるでしょ」

 

「マックスの言う通りだと思うぜ。まぁ、今の1点はあっちの油断と、染岡の頑張りがデカいけどな。もう1点ほしいとこだけど、そう簡単にはいかなそうだな」

 

「いいじゃないか!ここからが本当の尾刈斗のサッカーってことだろ?真正面からぶつかってやるさ!」

 

「………まっ、それしかないよな。負けられないんだから、進むしかない」

 

 

その後、慢心を捨てた尾刈斗は普通に攻めてきた。

うん。本当に普通に攻めてきた。普通にドリブル技やシュート技を使ってきた。

 

 

「通さないでやんす!」

 

「フフフ…のろい……!」

 

 

栗松が護りに入るも、尾刈斗の選手の後ろから来た黒い何かが栗松に纏わり付き、動きを封じる。

 

 

「う、うわぁ!なんでやんすかこれ!?」

 

「のろわれたよ…キミ……」

 

「ひえええええ!?」

 

「幽谷……!」

 

 

おい、オレの後輩をあんまイジメるなよ。

そんなことを思ってたらワントップの選手…幽谷にパスが回った。

 

 

「くらえ!ファントムシュート!」

 

 

ヒールリフトで打ち上げたボールをボレーシュート。ボールは黒いなにかに変わり、ゴールへと突き進む。

いや、まぁさ。オカルトって言われて思い付くと怨霊とかそこらだと思うからいいんだけど、芸が無くないか?オレがそれ言っても意味ないだろうけど。

 

 

「ゴッドハンド!」

 

 

だがそこは円堂。オカルトなんてなんのその…って程じゃなかったはずだけど、あんま気にせずに右手から巨大な手を発現させる。

ゴッドハンド。円堂の爺ちゃんの技で、円堂の原点でもある技。

神の手と名付けられた護りは、幽谷のシュートをしっかりと抑えた。

 

 

「あれがゴッドハンドか。頼もしいな」

 

「あれ、半田は初めて見るんだっけ」

 

「まあ、帝国の時はぶっ倒れてたし、昨日の練習の時はジグザグスパーク中心にやってて、円堂の練習は見てなかったからさ」

 

「ふーん。じゃあその辺り期待してていいんだね」

 

「……………ほどほどに?」

 

「自信持ちなよ」

 

 

そんなこと言い合ってるうちに、前半が終了した。

その間に相手のキーパーがゆがむ空間を使ってきて、染岡のドラゴンクラッシュが止められた。その対策も考えないと。

……あれ、ゴーストロックってまだ使ってこないんだっけ?そこも覚えてないな。

 

 

「音無の映像で見た突然動きが止まるやつ、無かったな」

 

「今更だがよ、あれホントなのか?」

 

「音無を疑うことないだろ」

 

「疑うまではいってねぇけど、ならなんでそうならないんだって話だよ」

 

「うーん…なにか条件でもあるんですかね?」

 

「条件なら、自分たちが不利な時にそうなるように仕向けるものなんじゃないのか?自発的なことなのかまでは分からないけど」

 

 

水分補給をしながら話し合う。たしかに、なんでゴーストロック使って来ないんだろうな。

風丸が言ったとおり、不利になってる時に使わないってのならいつ使うんだって話なのに。

 

 

「まぁ、警戒はしておいた方がいいんだろうけどさ」

 

「あとあの不思議なキーパー技もだな。クソっ、オレのドラゴンクラッシュが引き寄せられやがった」

 

「……染岡。聞きたいことが」

 

 

豪炎寺が染岡に話を聞こうとしたときに、審判から後半の合図が入った。

 

 

「豪炎寺、聞きたいことがあるなら歩きながらとか、ポジションに着いてからでもいいんじゃないか?聞きたいことがあるのって、染岡だけなんだろ?」

 

「………そうだな」

 

 

多分だけど、ゆがむ空間の攻略が分かったんだろうな。

さて、オレも並ばないと。ここまで使ってこないとなると、ゴーストロック使えなかったりするのか?

 

 

 

なんて思ってた時がオレにもあった。

 

 

「ゴーストロック!!」

 

「マーレ・マーレ・マレトマレ!!」

 

 

やっぱ使ってきやがった!おかげで動けねぇ!!

 

 

「くそっ…あの映像、こういうことかよ…!」

 

「本当に身体が動かないぞ……!」

 

 

……うん。名前と効果は覚えてたんだよ。どんなことをしてくるかってのは。

でもさ、肝心のことが分かってないんだよ。

 

 

「どうすれば…いいんすか…!?」

 

 

その通りだよな、壁山。どうすれば動けるようになるのかって。

そのことオレ、完全に忘れちまったんだよな。

しかもその間に2点入れられた。この時点で後半残り10分。

…………ヤバい。詰んだかもしれない。




バタフライエフェクト的な何かが起こって、ゴーストロックを後半からしか使って来ないので対処に遅れてしまう事態が発生。

あと半田さん、ゴーストロックの対策を完全に忘れてました。
そりゃ体感10年以上前の1度(じゃないかもしれないけど)闘っただけの初見殺しって印象しかない技の対策を覚えてろなんて、わりと無理な話だと思うんですわ。



予約投稿失敗してんじゃんなにやっとんねん。
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