虹が咲き、白が交ざる 外伝 白と翡翠   作:水甲

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今回でコラボ本編は終わりですが、おまけパートとして三話分書きます


108話 虹色とヒーローガール⑪ またね

夢を見ていた。

一人の少女が静かな部室にいた。

少女以外誰もいなかった。少女は何処か悲しそうにしていた。どうして誰も彼女に寄り添ってくれないのだろうか?

私は…………

 

 

 

 

 

「ん……」

 

目を覚ますと、見知らぬ天井が目に入った。いや、見知らぬではない。あまり利用してないから見知らぬって思った可能性がある。

 

「未唯ちゃん、起きた?」

 

「ぽむお姉ちゃん……」

 

目を覚ました私を見て、安堵して優しい笑顔を見せるお姉ちゃん。そっか、私はプリキュアに変身して、あの子の心を浄化したあと……眠っちゃったんだ。

 

「私……どれくらい寝てた?」

 

「二時間くらいかな?急に倒れたからみんな驚いてたよ。ソラちゃんなんか泣きそうだったし」

 

それは本当に申し訳ない。キュアエンジェルの能力を使ったときに、かなり集中をしたから…………後遺症で眠っちゃったんだ…………

 

「みんなは?」

 

「侑ちゃん、せつ菜ちゃん、かすみちゃん、栞子ちゃん、ランジュちゃんは理事長のところに行って今日の事を話してる。色々と誤魔化してるみたい」

 

「まぁ……今回は仕方ないと言うか……」

 

カバトンだけならライブの演出ですんだけど、あの子の事を演出ですませるのは難しいよね。まぁ、そこら辺はお姉ちゃんたちに任せておくべきだよね。

 

「他のみんなは?」

 

「一応……ライブの打ち上げの準備してるよ。色々と大変だったからこそやるべきだって話になってね」

 

大変だった。と言うよりも私的には考えさせられることが多かったからこそやるべきだとも思う。もしかしたら私たちの世界も……あの子の世界と同じことが起きかねかった。でもそれが起きなかったのは侑お姉ちゃんが気づけた……ううん、私が気付かせたからと思いたい。

 

「…………」

 

「未唯ちゃん?」

 

「ちょっと色々と考えちゃった」

 

私は信じるだけだよね。あの子がきっと救われたってことを……

 

「あー!みい子~起きたんだー!」

 

するとかすみちゃんが保健室に入ってきた。話し合いは終わったのかな?

 

「かすみちゃん。理事長との話は?」

 

「うら子のお陰でどうにかしたみたい」

 

「うらちゃんが?」

 

かすみちゃんの話では、理事長室にうらちゃんがきて、観客のみんなの記憶や世界中に流れた映像を見た人たちの記憶を書き換える装置を使ったらしい。書き換えた内容としては、怪物が現れて暴れているところを突然現れたヒーローガール三人によって退治された。そういう風に書き換えたとか…………

うらちゃん、そんなとんでも装置を作ってるとか……色々と大丈夫なのかな?と思っていたけど、記憶改竄装置はちゃんと破棄したらしい。またもう一度作ろうとは思ってないとか…………そんな装置ははっきり言って必要ないからとか…………うん、うらちゃんのとんでも発明はそういう風にしてほしい…………

 

「それでみい子の様子を見に来たら……起きてるみたいだし、早く行こう!」

 

「準備できたんだ」

 

「もしかして打ち上げ?」

 

「そうそう、ほら、早く行こう!」

 

ぽむお姉ちゃんはもう少し休ませたいのだろうけど、みんなが待っているなら行くしかないよね。まぁまだ少しの倦怠感があるだけだから大丈夫そうかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

ソラside

 

かすみさんが未唯さんたちを連れて戻ってきた。未唯さんは元気そうで良かったけど……

 

「未唯さん……ごめんなさい……まさかプリキュアに変身するのにあんなに負担がかかるとは」

 

「あ、いや、変身の影響じゃなくって……ただ集中しすぎただけだから」

 

「え?」

 

未唯さん曰く本気で集中すると後遺症で眠くなるか甘えん坊になるかのどっちからしい。また璃奈さんがある質問をしていた。

 

「ゲームとかしてるときのあれは?」

 

『!?』

 

璃奈さんの質問を聞いて、何故か身体をビクつかせるランジュさん、ミアさんの二人。ゲームをしているときの未唯さんってそんなに凄いのだろうか?

 

「あの状態の時はセーブしてる状態だから負担とかないし……」

 

笑顔で答える未唯さんだけど……何故だろう?未唯さんは本当に普段から隠れた力を持っているような気がする……

 

とは言え未唯さんも元気になり、打ち上げが始まった。みんな、今日は色々とあったと話したり、あの子のことを話したり……本当に沢山話した。

そして次の日……

 

 

 

 

 

「装置も完成したよ。ただ帰る方法としてはソラちゃんたちに未唯ちゃんのミラージュペンとスカイトーンを持っていてもらわないとダメみたい」

 

「装置に組み込むんじゃなく、持ってるだけでいいの?」

 

「うん、その方が安定するみたい。それに……未唯ちゃんはプリキュアの力は必要?」

 

「うーん、今回みたいなことはそうそう起こらないだろうし……ソラちゃんたちが持っていてくれた方がいいかもしれないしね」

 

確かにそうですね。未唯さんは本来はヒーローではなく、スクールアイドル。プリキュアの力は必要はない。

 

「本当にみなさん、ありがとうございます。私達、今日の事は忘れません」

 

「ましろさんの言う通りです。今回の出会いは私達にとって大切な思い出です!ですよね?エルちゃん」

 

「える!」

 

「何だかお別れしちゃうと思うと寂しいな~」

 

「侑ちゃん、まだソラちゃんたちをスクールアイドルにしたいの?」

 

「あはは、スクールアイドルは確かに良いものですが、私たちは皆さんみたいに歌に想いをのせることより、助けを求めている人たちに手を差し伸べる方が向いてる気がします」

 

道は違っても誰かのために頑張っているの事は変わりない。私は未唯さんに握手を求めた

 

「未唯さん……さよならは言いません」

 

「うん、こう言うときは……またねだよね」

 

握手を交わす私達。するとかすみさんの提案で最後に写真を撮ろうと言われ、集合写真を撮り、私達は元の世界へと戻るのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

未唯side

 

ソラちゃんたちが帰ったその日の夜、私は夢を見ていた。部室に一人寂しそうにしていたあの子の側に誰かが寄り添っていた。それはぽむお姉ちゃんに見えたが、かすみちゃんにも、しずくちゃんにも、璃奈ちゃんにも、栞子ちゃんにも、愛さんにも、せつ菜さんにも、ランジュさんにも、ミアちゃんにも、果林さんにも、彼方さんにも、エマさんにも見えた。あの子は寄り添ってくれている子に気がつき、優しく頬笑み……彼女が差しのべている手を握りしめた。

 

「ごめんね……」

 

「ううん、気にしてないよ。あのね……二人でまた始めよう」

 

「うん……また二人で……」

 

きっとこの夢はあの子が救われているのかどうか心配していた私に対する奇跡みたいな夢なのかもしれない。




おまけパートとしては、今度は逆パターンとなります
また0時誕生日回あるのでお楽しみに!
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