栞子side
「つまりみい子と元の状態に戻りたいと」
「それならやっぱりしっかり話すしかない」
「そうですよね……でも逃げますし……」
未唯さんとの関係を何とかするために皆さんに相談し、やはり話し合うしかなかった。
「うーん、来た瞬間に鍵をかけるとか?」
「それしかないね」
「と言うか……しず子は何か提案ないの?」
「私?うーん、多分だけどその内未唯さんから話があるって来るんじゃないのかな?」
「「そうなの?」」
「そうでしょうか……正直不安で……」
「大丈夫ですよ。ほら、噂をすれば」
「あ……」
振り向くと未唯さんが扉の前にいた。逃げ出すのかと思ったけど……
「栞子ちゃん、話かあるの」
「……はい」
「それじゃ邪魔しちゃいけないから、私たちは出てくね」
しずくさんはかすみさんと璃奈さんを連れて出ていく。部室には私たち二人きり……一体なんの話が…………
未唯side
しずくちゃんが気を遣って私たちを二人きりにしてくれた。ちゃんと自分の気持ちに向き合わないと……そして栞子ちゃんに向き合わないと……
「未唯さん……あの……私は知らない間に未唯さんを傷つけたのですか?」
「ううん、そんなことないよ」
「ですが、未唯さん……ここ最近避けているような…………」
「それは……私の気持ちの問題なの」
「気持ち?」
「うん……気持ち……」
私は一回深呼吸をして、栞子ちゃんを見つめた。栞子ちゃんは少し不安そうにしていたけど…………
「あのね……この間のお泊まりしたときに」
「はい……」
「私が弱いところを見せるのはお姉ちゃんたちと苺ちゃんだけって話したよね」
「はい、それで私にも弱いところを見せてくださいと…………」
「何だかその言葉が凄く嬉しかったの……だからかな?私…………栞子ちゃんに対する気持ちがちょっと変わった」
「変わったって……言いますと?」
「大好きな……友達から…………」
ちゃんと伝えないと……この気持ちを……ハッキリと…………後悔してもいいから………………
「大好きな…………ひ」
「高柳未唯!今日こそ勝たせてもらうわよ!」
………………何でこんなタイミングでランジュさんが来るのかな…………
「ランジュ……何か邪魔してるみたいだよ」
「そう?普通に栞子と話してるだけじゃない!さぁ今日は大富豪で………………」
「………………………………」
三分後、完膚なきまでに打ちのめされたランジュさんの姿があった。
「あ、あの……未唯さん?怒ってます?」
「怒ってない…………帰るね」
「は、はい」
もうこれ……気持ち伝えるの無理な空気だよ……あぁ帰る前に……
「栞子ちゃん」
「はい?」
「避けていたのはちょっと自分の気持ちが分からなかっただけだから…………その、これからは今まで通りに戻るから」
「はい!」
嬉しそうにしている栞子ちゃん。今は元に戻っただけで十分かな?
栞子side
未唯さんは何を伝えようとしていたのか分からなかったけど……ただ……
『大好きな友達』
あの言葉を聞いただけなのに、何だか心が凄く喜んでいると言うべきか…………
元々未唯さんには良くない印象を持っていた可能性があった。仕方ないことしたのだから当然だし、それに…………今みたいになるとは思ってなかった。
でも今は未唯さんからしてみれば私は大好きな友達…………
「喜んでいいんですよね」
未唯side
「あぅ~」
「はいはい、お姉ちゃん落ち着いて」
「未唯ちゃん、こういうことはたまにあるから。ね」
家で苺ちゃんとぽむお姉ちゃんに慰めてもらう私であった。何で覚悟決めたのに~
「私もタイミング合わないときがあるから」
「良く分からないけど、次があるから」
「うぅ~」
次って…………うん、次こそは…………
恋愛ものであるあると言うべきか……
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