未唯side
「はぁ……」
部室に行くとぽむお姉ちゃんがため息をついていた。何となく理由は察しがついてる。
「大丈夫?」
「あ、未唯ちゃん。うん、大丈夫だよ」
笑顔で返すけど、ちょっと無理をしている。こう言うとき侑お姉ちゃんだけど、今は他の皆のところに行っている。
いつもの私なら侑お姉ちゃんを叱り、ぽむお姉ちゃんを支えるようにと言うところだけど……
「気にしない方がいいよ」
「え、あ、うん……そうだよね。うん」
気にしないようにと声をかけても焼け石に水……とはいえ声をかけるのとかけないのとでは違う。
事の発端は同好会のソロの新曲だ。今回はメンバー全員が歌詞を考えて、侑お姉ちゃんが曲をつけるというもの。お題は恋文。みんなイキイキしながら作成していた。私はと言うと無難な形にしたけど……栞子ちゃんとまぁ色々とあったことは別の話で……
新曲は完成し、今度のライブでお披露目する予定だったのだが、折角だからリリックビデオにしようと言う話になり、動画サイトに投稿をしようと言う話にもなった。
リリックビデオを新聞部や動画作成部に依頼をしようとしたけど、何故か外部の人が作ることになったらしい。まぁ新聞部と動画作成部は忙しいという理由だったから仕方ないが……その外部の人はぽむお姉ちゃんらしいリリックビデオを作ると言っていたが…………結果、何だか怖い感じになっていた。
かすみちゃんたちは怒っていたが、ぽむお姉ちゃんは気にしないでと言って、みんなを宥めていたが……やはり気にしている様子だった。
「…………」
侑お姉ちゃんも本当はぽむお姉ちゃんの側にいたいと言っていたが、ぽむお姉ちゃんはみんなの事を気にしてあげてと言ってしまい……今みたいな感じになっている。
そして私は…………
條原家
「つまりその外部の人は歌詞を見ただけで作った感じ?」
「そうですの。ある程度歩夢さんのことを聞いたみたいですが、詳しくは……」
「そこら辺は侑さんのミス……あ、ごめんなさい」
「ううん、依頼を引き受けたときに、詳しく話そうとしたけど、向こうは分かってるから大丈夫って言ってたから……私もその時に……」
「とりあえずうらさんが作った例のものを隙をついて入れておきましたの」
「ごめんね。無茶させて」
「いえ、これぐらい……実はLiellaでもその人が関わろうとしていたみたいですの」
「こっちは夏美ちゃんがいるからって断ったけどね」
「とりあえず今回は……ね」
夏美ちゃん、紗桜莉ちゃんと話をしていると灯夜さん、きな子ちゃん、えっと……マルガ……
「マルガレーテよ」
あぁごめん。そこまで親しくない……と言うより話したことないから……その三人が苦い顔をしていた。特に灯夜さん
「いきなり人の家に来て……何を悪巧みしているんだよ」
「悪巧みなんて侵害ですの」
「ただ反省を促しているだけです」
「ちゃんときな子ちゃんの許可をとりました!」
「家主は僕なんだが……」
「何だかこうなるとは思ってなかったっす」
「全く人の家でやることなのかしら?」
「マルガレーテ……お前はお前で何しに来たんだ?」
「ご飯食べに」
マルガレーテちゃんはここ最近灯夜さんの家に来ては夕飯を食べているらしい。因みにちゃんと食費を払ってる……と言うより紗桜莉ちゃんに払うように言われたとか……
「とりあえず数日には解決するですの」
「分かった」
数日後、廊下を歩いていると侑お姉ちゃんに呼び止められた。
「ねぇ、歩夢のリリックビデオ……何だかサイトから消されてるけど……未唯が何かした?」
「さぁ?」
「本当に?」
「私はちょっと反省を促しただけ」
「あー、うん……その……未唯……無慈悲が出てない?」
「お姉ちゃんは酷いな~無慈悲は出てないよ。多分」
「う、うん……とりあえず歩夢のは手が空いた新聞部と動画作成部が璃奈ちゃんが協力して再投稿するみたいだよ」
「そっか、良かった」
「とりあえず未唯……あんまり無理しないで……未唯は自分よりもみんなの事を気にして動くところがあるから」
「分かってるよ。ただ私は見てられなかった。それだけ……それに誰が言わないと分からない事もあるからね」
私はそう言って侑お姉ちゃんと別れるのであった。
今回私たちがしたのは、ウイルスをうらちゃんが作り、それを向こうのパソコンに感染させるために夏美ちゃんに動いてもらい、紗桜莉ちゃんは夏美ちゃんに指示を出し、感染したパソコンを自動的にデータ削除、動画サイトの動画削除をした。しかも本当に自動的に……色々と触れるようなことをしたけど……うん…
後日、リリックビデオを作った人が乗り込んできたけど、無許可で学校に来たけど、紗桜莉ちゃんのもう一つの仕事が働き、似たようなことをしていたことが分かり、作成者の人は逆に訴えられることになったのだった。
とは言え私が動いていたことについて、ぽむお姉ちゃんにかなり怒られた。私も謝るのであった。
歩夢ちゃんのリリックビデオは酷すぎました。推している人間としてはかなりイライラしてました
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