栞子side
「未唯さん!昨日の見ましたか!」
「はい!まさか人魚が変身して聖剣を手に入れる展開……」
「その後の巨大戦も…………レトロ攻撃を食らい、危ないところをアザラシとシャチが合体して撃破するなんて……胸アツです!やはり日曜朝は最高ですね」
「せつ菜さんとこういう話が出来て私もうれしいです!お姉ちゃんたちは見てなかったりするので」
「そうなんですか?侑さんははまりそうですけど」
「日曜日は寝てるみたいで……」
楽し気に話す未唯さんとせつ菜さん…………未唯さんが楽し気に笑う中、私は彼女の髪の長さに目が入った。
出会った頃は長く白い髪だったのが、今は私と同じくらいに…………彼女なりの決意とは言え、切ることになった理由が私だと言うのに少し申し訳なさを感じた
「栞子ちゃんは見てる?」
「えっ!?あ、えっと……何をですか?」
「全力トロピカルセイバーを」
「あ、すみません、見てないです」
「素晴らしい作品なので栞子さんも見てください!」
「その前のヒーリング魔進ゼロワンも良かったですよね」
一体どんな作品なのか気になる…………
二人はまた感想を言い合っていた。
二人を見つめながら、私はあの日の事を思い出していた。
私は未唯さんに言われて、同好会の練習を見学することになった。中須さんにはいろいろと言われたけど、未唯さんが間に入ってくれた。
未唯さんは私にライブを見せたいと言う思いから今回の見学が始まったけど…………
「未唯、大丈夫?」
「う、うん」
未唯さんは疲れやすいのかはたまた体力的にきついのかわからない。本当なら未唯さんには別の適正があると言うべきなのに…………
「もう少しやってみる!」
彼女は楽しそうだ。いや、彼女だけではない。ここにいるみんなも楽しそうだ…………
「………………」
適性に合ってないからと私は否定してきたことがある。特にスクールアイドルはその手本みたいなもの…………無駄なものだとも思っていた…………なのに……
「…………間違っていたの……私は…………」
自分の過ちに気がついた…………私はそっと誰にも気付かれずに部室をあとにした
気がつくと私は涙を流していた。本当に……私がしてきたことは…………
「栞子ちゃん?」
気がつくと、未唯さんが息を切らしながら、私の後ろにいた。
「未唯さん…………」
「あの……何か辛いことでも……泣いてるし」
「いえ、これは……ただ私がしてきたことは…………酷いことだと思って…………」
「あ……」
「今日、未唯さんの練習を見て…………適性に合ってないのに楽しくしているのを見て……私は……いろんな人に酷いことをしていたと…………」
「ご、ごめんね、そんな風に思ってもらうように誘ったんじゃないの!ただ、栞子ちゃんにスクールアイドルを知ってももらいたくって…………適性に合ってないから向いてないんじゃなく、辛いことも楽しいことも悲しいことも向き合っていく…………スクールアイドルには適正なんて関係ないんだよって……」
「未唯さん…………」
「それに…………本当は栞子ちゃんにライブを見せてから……言おうとしたことが…………」
「それなら…………その時に聞かせてください…………」
「今じゃなくっていいの?」
「そのときがいいです」
「そっか……それじゃ私の決意を見せるね!」
そして未唯さんは私に見せてくれたライブ…………本人の希望で同好会と私だけの観客に…………後は配信のみにしたらしいけど…………未唯さんの歌声は優しく……そして穏やかなもの…………そして本人の決意…………今までの自分から新しい自分へと変わった証として……髪を切ったらしい
ライブが終わり……未唯さんは私の方を見た…………
「栞子ちゃん、適性の話だけど……私にひとつだけあるよ」
「え……」
「栞子ちゃんの友達って言う適性が…………」
「わ、私と未唯さんが…………」
「たまに喧嘩もしちゃうことがあるけど、それは友達として当たり前だから…………私と友達になってください」
「はい!」
あの日から私と未唯さんは友達になった。
「未唯さん……」
「ん?何?栞子ちゃん?」
「今の髪型もすごく素敵です」
「え、あ、ありがとう////」
「お二人は本当に仲がいいですね」
「ま、まぁ友達だし……ね」
「はい!」
冒頭で未唯とせつ菜が見ていた作品はもろあれです
感想待ってます