一回戦は結ヶ丘の勝利に終わった。流石と言うかなんと言うかの隠し場所だったけど……
「あーもう!悔しい!悔しい!悔しい!」
ランジュさんは悔しがってるし……とはいえ次勝てば同点だけど……
「あんなのアリなの!ずるじゃない!」
何かずっと文句言ってるけど、あえて聞こえないことにしておいて……
「次の歩夢さんとしずくさんは勝てるでしょうか?」
「どうだろう?ゲームの内容によるけど……」
とはいえ今回のチームはしずくちゃんが自分から志願したものだし……勝つと信じたい
「よろしくね。しずくちゃん」
「はい!」
しずくちゃん、気合いが入ってるけど、大丈夫かな?
しずくside
次の対戦は恋さんとすみれさんの二人。内容は……さっきまでとは違い地味なもの……『神経衰弱』だ。
「ルールはまぁほとんど一緒だけど、違うのは揃えたら続けて引くはなしね」
つまりお互いに一回めくったら、揃っていても揃っていなくても交代と言うことか……それなら……
「歩夢さん」
「どうしたの?」
「絶対に勝ちましょう」
「う、うん」
歩夢さんはそこそこゲームとかの腕前があるとはいえ、油断は出来ない。何せ、紗桜莉さんが何か仕込んでいそうだ。それを見抜かないと……
「それじゃ最初は……虹ヶ咲からね」
私は最初に自分に引かせてほしいとお願いをし、二枚めくる。ペアならずか
「私の番ですね」
恋さんも引くがペアは揃わない
「私の番だね」
歩夢さんがめくるとさっき私がめくったカードの片割れが見つかった。直ぐに私がめくったカードをめくり、一ペアゲット
「やった」
「運がいいわね」
すみれさんがめくるが、ペアならず……本当に地味だし……何か仕掛けたりもしない。私の思い違いかな?
神経衰弱も中盤、今のところ私たちの方がカードが多い。このままいけば勝てるはず……だけどある違和感を覚えた。
「?」
さっきめくったカードが違うカードに変わってる?
「これは……」
カードが入れ替わってる?でもそんな素振りしてる様子がなかった。と言うより気にも止めなかった。記憶しているカードの位置が変わっているだけでもこの神経衰弱の難易度が変わってくる。どうしたら…………
紗桜莉side
どうやら気がついたみたいだね。しずくちゃん。
私はすみれちゃんにあることを教えておいた。それは恋ちゃんがめくるときに、カードの位置を替える。向こうは恋ちゃんの方を注目するから、その分すみれちゃんの方には注意がいかないはず。それにこれはイカサマとかでもないしね。もし指摘されてもちょっとずれただけと言い訳すればいいけど…………
「ねぇ、大丈夫なの?」
「何が?」
「いや、こっちが負けないと……紗桜莉ちゃんの計画が……」
「そうなんだけどね……恋ちゃんを見てよ」
あんなに楽しそうにしている恋ちゃんを見ていると、わざと負けろとは言えない。どんだけこういうゲームをしてなかったのかな?
「あはは……すみれちゃんも上手く失敗はしてるけど……これ、私たちが勝つよ」
「うーん、恋ちゃんに注意をしておけばよかった」
「あ、揃った」
するとさっきまで外していた歩夢さんがペアを揃えている。まぁ偶然かな?
未唯side
偶然かな?って思ってるだろうな。紗桜莉ちゃんは…………でもね、ぽむお姉ちゃんをなめないでほしいかな。
すみれちゃん、外れ
しずくちゃん、外れ
恋ちゃん、外れ
ぽむお姉ちゃん、当たり
これが何度も続いた。すみれちゃんもその異変に気がつき、直ぐにカードの位置を替えるけど……ぽむお姉ちゃんは直ぐに引き当てる。
「歩夢……凄すぎじゃない?」
「ランジュさん、ぽむお姉ちゃんに関しては、こういうコツコツやる系のゲームは強いんだよ」
「そうなの!?」
「まず私や紗桜莉ちゃんみたいにルールの裏をついたり、イカサマをしたりして勝つ人間はそっちに集中するからね」
言うなれば頭脳戦が前提になるけど、ぽむお姉ちゃんは本当にコツコツやっている。
前にも侑お姉ちゃんを交えたポーカーでも、いつの間にかぽむお姉ちゃんが勝ってるし、そういう人にはカードが微笑むのか……ロイヤルストレートフラッシュを出されたりもしたな…………
「だからこの勝負……ぽむお姉ちゃんが負けることはない」
そして最後のカードをしずくちゃんがめくり、私たちの勝利で二回戦は終わった
すみれちゃんがやったカードの位置をずらすと言うのは本当にきついという……
ホワイトデーは明日あげます
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