栞子side
「未唯さんの欲しいものをですか?」
生徒会室にやって来たかすみさん、しずくさん、璃奈さんの三人が私にある頼み事をしてきたが……何故突然?
「ほら、みい子の誕生日じゃん」
「あぁそう言えばそうでしたね」
色々と忙しく忘れていたが……そう言えば未唯さんは3月31日が誕生日だった。
「これまで未唯さんには色々とお祝いしてくれたから」
「皆で話して、豪華な誕生日パーティーにしようって話になったの」
「それでかすみんたち一年生はみい子の欲しいものが何か調べてほしいって頼まれたんだよね」
「なるほど……」
つまり私には未唯さんに直接聞いてほしいと……でもそれなら……
「付き合いの長さでは歩夢さんや侑さんに聞いた方がいいのでは?」
「お二人にはもう聞いたけど……」
「未唯の欲しいもの?うーん、未唯は貰ったものは大体喜ぶからな~」
「未唯ちゃんはあんまり物欲がない感じがするから……」
「とのことで……」
確かに言われてみれば普段の未唯さんは特別これが欲しいと言ったりしない。それなら直接聞くしかないですね
「そう言えば他の皆さんは何を?」
「えっと歩夢先輩たち二年生は飾り付け」
「三年生は料理」
「本当は歩夢さんたちが料理担当だったのですが……」
「あ……なるほど」
歩夢さんと愛さんはしっかり作るが、侑さんは何処と無く大雑把……ランジュは肉メイン……せつ菜さんは………………………………うん
「それは仕方ないですね」
とりあえず未唯さんは今日、生徒会の仕事を手伝ってくれるのでその時に聞こう
未唯さんが手伝いに来てから暫くし、私は欲しいものを聞いた
「欲しいもの?」
「はい、未唯さんが今一番欲しいものは何かと思って……」
「私の欲しいもの……うーん」
考え込む未唯さん。やはり物欲が……
「なんと言うか……侑お姉ちゃんにもう少し自覚を持って貰えるようなものかな?」
「……それは……」
「もう少し近くの人の気持ちに気がついてほしい。そうすれば私の負担も少しは……」
遠い目をしながら言ってますが……何かあったのでしょうか?と言うより……未唯さんは本当にお二人の事を気遣っているのですね。
……と話がずれましたが……本来の目的を果たさないと
「物とかでは何かないですか?」
「物?うーん……特には……」
「そうですか……」
「因みに苺ちゃんはシニエの服を欲しいって言ってたな~」
シニエの服を……と言うか姉妹してそうなの……ん?
「あの……もしかして……」
「うん、普通に気がついてるよ。みんなで私の誕生日パーティー準備してるの」
まさか気付かれていたとは……皆さんちゃんと隠していたのでは?
「なんと言うか分かりやすいと言うか……みんな、嘘つけないからね~」
「す、すみません……」
「いいよ。私もちゃんとわかった上で見なかったことにしたりしてるし……あ、欲しいものは……」
「はい」
「みんなでお祝いしてくれるだけで十分だよ。私はみんなとこうしてワイワイ楽しくしてるだけで充分だから」
「未唯さん……分かりました」
かすみさんたちには未唯さんが欲しいものを伝え、作業に戻るのであった。
そして誕生日当日、折角なので苺さんと遥さんを呼び、未唯さんたちの誕生日パーティーを始めるのであった。
『未唯ちゃん、苺ちゃん、誕生日おめでとーーー!!!』
「えへへ、みんなありがとう」
「何だか私も呼ばれてお祝いしてもらって良かったのかな?」
「苺ちゃんだけ仲間はずれに出来ないからね~」
「だから喜んでいいんだよ。ほら、苺ちゃん、シニエの洋服と私個人から……シニエのぬいぐるみ」
「わぁ~ありがとう。これってもしかして手作り?」
「うん、頑張って作ったんだ」
「えへへ、ありがとう」
「未唯!ほら、お肉よ!」
「ランジュさん……あの量が……」
皆がパーティーを楽しんでいた。私も個人的に何かあげた方が良いのか悩んだが……ある考えが浮かび、そっと部室から出ていった。
外で夜風を浴びていると……
「栞子ちゃん?」
「未唯さん、待っていました」
「待ってた?」
「はい、私個人として未唯さんにあげられるものを考え……一つだけありました」
私はそっと未唯さんの手を握った。私が未唯さんにあげられるものは……
「こうして二人で少しだけ一緒にいる時間ではダメでしょうか?」
「……えへへ、ダメじゃないよ」
未唯さんは嬉しそうにしてくれていた。
「でも二人の時間より……」
「あ、みなさんと……」
「ううん、これからも仲良くして欲しいかな?」
未唯さんらしいお願いですね……私は笑顔で…………
「はい!」
おまけ
「くっ……イメージ通りに出来ない!」
「紗桜莉ちゃん、素直に可可ちゃんに頼もうよ」
「ダメだよ!かのんちゃん!未唯さんに似合う衣装を私が自分で作り上げないと!」
次回!エイプリール回!内容はお楽しみに!
感想待ってます!