本場のルーン魔術師の方々許して・・・あ、だめ?
アーサー! 君に決めた! お前を殺す! と仰ったオジサンは消えた。彼は良い肥料になったことでしょう、それか触手のおやつ。
これではどちらが悪かわかんねぇな! とベディさんが説教説教ゥ! してモルガンさんがはあ? とキレた、説教とケンカのセットで体感二時間! 長い! 旅はまだまだ先があるんだぞ!
「アーサー! おうさまのいうことをきくよいかしんよ!」
「はっ! なんでしょうか!」
「ここどこ?」
「しらね、ベディさんがきたにいけばいいことあるってマーリンさんからきいたらしいから、めいかくなもくてきちはないとおもうぞ」
「こーんなもりのどまんなかにいいことあるの? ……あれ? さっきまでかいどうだったよね?」
あっホントだ、見晴らしの効く草原の街道からいつの間にか木々の生い茂る森の中にいる。
……保護者がいないぞどこ行ったっ! まさかの迷子……アルトリアと俺だけ迷子? はっ! 冗談! どうせ
「おーい! だれかいませんか! おたすけー!」
「アーサー、もりでさけんでもだれもこないよ?」
ちくせう、なんとかここに人がいると知らせないと……そうだ!
「のろしをあげよう、だれかきてくれるかも」
「あったまいいー! はい、ひうちいしかしてあげる」
「あっどうも」
適当に枝を折り山のように重ねる、俺の身長はおおよそ80センチ、それと同じ高さまで積み重ねてみた。これなら足りるだろ。
カツーンカツーンカツーンカツーンチッ! カツーンカツーンチッ! カツーンチッ!
「ぜんぜんつかねぇ!?」
「なまのきじゃつかないよ? のじゅくしたことないの?」
俺の家(今世)ではこれで火起こし出来たのに……あ、薪だからか。と言うか俺魔術師じゃん火のルーンでモエモエファイア! いったるぞ!
「『
「おぉよくもえるね! ルーンおぼえようかな?」
やめろ(本音)いいとおもうぞ(建前)、アルトリアがルーンまで使い始めたら俺死ぬよ? アイデンティティーが消え去って俺の存在意義が! 俺はお荷物に成りたくないとは思ってるんだ……でも俺を守ってくれるなら大歓迎です。俺を甘やかせ(人間の屑)
おっといい感じに煙が立ってきたな……モクモクパチパチとのろしが上がる、きっとだれかが気付いてくれるでしょう。
「ほほほ、迷い子じゃ迷い子じゃ」
森の中に反響しているのか四方八方から声が聞こえる、声の感じからして一人……そもそも人か? なんかヤベーもんを引き寄せたかも。
「ようこそ我が異界へ、小さき者よ」
「どわっ!? ……ちいさい?」
「ようせいさんだ、もりのようせいだよ!」
「あっちょっ待」ぎゅっ
「かわいいー!」
なんだろこの……緊張感の無さは。いやまぁ凄い奴かと内心ヒヤヒヤしてたけどサイズ感ティンカーベルやんけ。
幼女アルトリアの手のひらにすっぽり収まっている、子供が人形で遊ぶように妖精さんが遊ばれていた。
アルトリアが飽きるまで妖精さんが好奇心の犠牲になった、南無三……
「ぜぇ……ぜぇ……小さき者よ、弁えよ……はぁ……もうちょっとで逝きかけたぞ……」
「ごめんなさい、かわいくてつい……」
「まぁよい水に流そう。それよりもじゃ……小さき者よ、中々良い力を持っておるなぁ……欲しいのぉ……」
不気味に笑うティンカーベル(仮)が俺たちの隙を突いて襲ってきた、が、アルトリアに鷲掴みされた。
サイズが違うからなぁ……力じゃどうにもならんでしょ。
「ごめんなさい、もうしません」
「なんでおそったの? さっきのことやっぱりおこってた?」
「アルトリア、さっきこいつがちからがなんとかっていってたがそれとかんけいがあるんじゃないか?」
「その通りです! 私はこの異界に住む名無しの弱小妖精なのです! 神秘が日に日に薄まるこのご時世では私は長く生きられません! まだ消えたくないのです! その想いで二人を拐ったのです!」
ほーん偽ティンカーベルも大変だな……そういやモリガンおばさまが名前は大事だって言ってたな、幻想に生きる者は総じて名前に縛られるだったかな? あると面倒だけど無いと困る……困ると言うか存在が消えるとか何とか。
「もうなんでもします! 死にたくないです!」
ん? ……今なんでもするって? ふぁっふぁっふぁっ……言ったな? 言質取ったぞ。
「よし! おれがなまえとちからをあたえよう! そのかわりおれのめいれいにしたがってもらうぞ!」
「あ! ならいいなまえがあるの! チャム! チャムってどう?」
チャムかぁ、アルトリアにチャーム掛けたようなもんだし案外良いかもな。
「それさいよう、よし! きょうからチャムとなのるがよい! んでちからなんだけど……どうしたらわたせる? おれしらんのだけど」
「私が生きるには神秘が必要です……魔力で結構ですので定期的に補給させてください」
「おれのでいいか?」
「名を下さった恩人の魔力が良いです!」
これにて一件落着、森の異界を消してもらい俺たちはもといた街道に戻ってこれた。……が、まだベディさんとモルガンさんがケンカしていた。決着が着かないが無理矢理にでも止めないと先に進めねぇぞ
「む、帰ってきたか。異界は楽しかったか?」
「モリガンおばさまやっぱりわかってたのかよ、たすけてよ。まじにしぬかとおもた……」
「まぁ、収穫があったのだ。良しとしようではないか、そこの使い魔、要らぬことをしたら即座に消してやるからな」
「はぃ!?」
おやおや俺と同じ臭いがするぞ? モリガンおばさまに振り回される仲間が出来た。
良いことあったな!