アーサーです、軽くこの世界に馴染んだと思っていたらそんなこと無かったです。アルトリアの家臣になることになったので親に別れを告げてナイトさんと筆龍別荘(ペンドラゴンサブホーム)にお引っ越しするんだけど、その時に
「全部『収納』しておいたよ。ささ、馬車に乗って」
「は?」
さらっと四次元ポケット的アイテムを取り出していたのでこの世界が21世紀なのかと思ったよ、実際は15世紀くらいだろ(適当)
そんなこんなで馬車で半日、片田舎の都市のど真ん中のクソデカ屋敷に到着した。流石の貴族だ、金持ってるよね……と言うかアルトリアって馬車で半日かかる距離を往復してたのか、やっぱブリテン人はヤバイわ。
クソデカ屋敷の門の前にアルトリアが剣を突き立て柄に手を乗せて待っていた。お出迎えごくろーさん。
「よくきたなアーサー! かしんになってくれたのか!? やったー! さっそくしょうぶ「やらねーよ!?」えー」
「姫、ご自重なさってください」
「ぶーぶーベディのケチ、おとうさまにベディのはずかしいこといいふらすよっ!」
「じゃあ姫の執事を止めないとですね」
「うぁぁ~っ! やめちゃやだ! もうしない!」
なんだこれ……ナイトさんベディって名前なんだ、何気に初めて知ったな。
ベディ、ベディヴィエール……? 円卓の騎士? ……円卓の騎士と言ったらナイトガンダム物語……あ、思考がずれた。
「アーサー! さっそくだけどおうめいです! わたしとしょうぶするのです!」
「えーと、にもつのせいりが「私がやっておきましょう」ナイトさん……(イラッ」
あ、あのナイト俺をアルトリアに差し出しやがったな!? やだー! ボコボコやだー!
☆★☆
「まえがみえねぇ……」
「お疲れ様です、アーサー君」
昨日スカウトしてきたアーサー君、なかなか良い人材ですね……大人の思考に子供の無邪気さ、姫の家臣に選んで正解でした。ただ、時折私に言葉のトゲを刺すので少し胃が痛いですね。
姫の立場を知らないアーサー君には申し訳無いですが、しばらくボコボコにされてもらいましょう。
いずれ必ず報われますから、なんと言ってもアルトリア姫は次期国王候補と花の魔術師が太鼓判を押していますから。
★★☆☆
引っ越して三日目の朝を迎えたアーサー君です、正直帰りたい。初日に一ボコり、二日目に一ボコり、三日目は二ボコりを宣言されていますので、俺には逃げ場はないのか!
「アーサーしょうぶ!」
「よしやってやる! しかえしされてないてもしらねーぞ!」
この理不尽に俺は立ち向かう事にした、今のところアルトリアに勝っている部分があるとするなら、知識、判断力その辺りだろう。これを使いアルトリアに仕返しをする、理由は明白ボコボコにされた恨み辛みを晴らす為だ。
このヤロウ殴られ続けた恨み!
ドゴ、バキバキ、ボン!
「きょふはこへくはいでかんべんひてやらぁ」
「攻めると弱いですね……アーサー君(冷や汗)」
「きょうはかった! あしたもしょうぶやるよ!」
攻めたら終わりだ、守らねば(悟り)
と言うかまともに剣を振ったことの無い人間が攻めたら勝てるとか無い無い、マンガの見すぎだな。
「アーサー君、今日は攻めていましたがどういう心境の変化です?」
「やられたらやりかえす、ばいがえしだ」
「なるほど、最もな動機ですね。なら少々手解きをして差し上げましょう、この先何処かで役立つでしょうから」
「いますぐひつようになるのでぜひたのみます」
朝の勝負でボコられて昼からまたあるのですぐにでも頼みます! となって一時間後ぐらいにベディさんにも訓練の中でボコられてしまった。なんなのこれ人災じゃん
「ベディさん、おれはくたばったとアルトリアにつたえてください」
「いや、ウソはすぐバレる。姫は勘が鋭いからね、だけど今日はアルトリアとの勝負は無しにしておこう。若い内に体を壊してはいけないからね」
どの口が言うか! あんたも同罪やぞ! ……しかしアルトリアとの勝負が無くなるなら半日暇だな。あ、魔術師のおばさまの家がここからだと近いのか、二日もすっぽかしてたら怒られるよな……行くか。
「ベディさんちよっとでかけてくるよ」
「ボロボロだけど大丈夫かい?」
「ばしゃでおくってくれてもいいよ」
「ふっ……君は人を使うのが上手いね」
ベディさんがいい人で助かった。
片田舎の都市の郊外の森に魔術師のおばさま宅がひっそりと建っている、噂を頼りに見つけた秘密とまでは言わないが隠れている魔術師のおばさまに俺は弟子入りしている。
ベディさんに送って貰いその魔術師のおばさまに二日ぶりに会いに行った。
「こんにちは! モリガンおばさまいるー?」
「あら? 二日もすっぽかしてたアーサー君じゃないか、もう来ないかと思ったわ」
「かくかくしかじか」
「なるほど、アルトリア・ペンドラゴンの家臣になってボコボコに拍車がかかったとな、大変だろうに……こっちへおいで、治してやろう」
えぇ人やなぁ……流石モリガンおばさまやで……風貌は真っ黒ローブのいかにもヤバイ魔女だけど、人は見た目じゃないんだよねってことを身をもって教えてくれている人格者だ。
「さて、今日は何を習っていく?」
「んー、アルトリアのかしんになったからにははじをかかせられない、なのでスッゴいのがいいです」
「こら、具体的に話せと前から言っておろうに……まぁアーサーが望むか別としてそのスッゴいのはいくつか知っておる、そもそも基礎の基礎魔力回路が足りないがまぁなんとかしてやろう」
よくわからないがおばさまが出来ると言うならそうなのだろう。
「どれ、さっそく魔術を使えるようにしてやろう『
あぶぐふぁ!? 何かよく分からんモノが俺の中にっ!? ……と言うのはなく何事も起きない、しかしおばさまが言うには俺に力をくれたようだ。これで俺も魔術が使えるように……っておい! もっと早くしてくれてたらアルトリアにボコボコにされずに済んだろ!
畜生やってられないぜっ!
「ほれ、教えたルーンを使ってみな」
「おばさまがイジワルするのでこのいえに『あんさす』!」
「ちょいさ、ま最初はこんなもんさ。精進しなよ、アーサー」
俺の指先からでた火の玉がおばさまに握りつぶされた、おい魔術使えよ、魔術師だろーに。握り潰すとか肉体派魔法少女じゃあるまいに。
なんだが知らない内におばさまの家を出た、ベディさんが外で待ってくれていたけど。俺を見るなりいきなり
「妖精?! ってアーサー君? 本物か?」
「みちがえるほどのしんかなぞしとりゃせん、ベディさんフシアナか?」
「ズキンと来ました……っ!」
ベディさんも天然なのかね、俺はそんなにからかわれるタイプじゃなかったのになぁ……
逆にからかう事は好きです、ベディさんにはお世話になってます
ベディさんはメンタルがチクチク痛めながら馬車を運転してくれたので屋敷につく頃には酔いでふらふらなアーサー君であった、まる