イノッシーが仲間入りしたことで馬車より早く街道を爆走する俺達、あっどうも! アーサーです!
「おらぁぁぁぁっ! イケイケ! イノッシー!」
「ブーモモー!」
ドドドドバギッ! ドドドドドン! バキバキドドドド!
「ワハハハハハ!」
「たーのーしーい!」
「ちょっ!? こら! アーサー君! 加減をしろっ! 魔猪用に馬車を作ってある訳じゃベキッほらぁぁぁぁ!?」
あーあー聞こえない聞こえない! 俺を助けなかった奴の声なんて聞こえない~!
街道を真っ直ぐに爆走する馬車改め猪車(いのしゃ)はコーンウォールのティンタジェル城行~ティンタジェル城行となっておりまーす!
イノッシーで爆走すること数分、目的地が見えてきた。
「とまれッ! 魔物使い! ここはティンタジェル城の門前であるぞ!」
「ばかやろう! バスがきゅうにとまれるか! 『
俺の改変ルーン魔術でイノッシーと馬車を上に飛ばす! ティンタジェル城の門を飛び越して中庭的場所に軟着陸、決まったな……
「何事か!? ……アルトリア? ベディヴィエール?」
「ケイにいさーん! ただいま!」
「ケイ君、久しぶり元気だったかい?」
「おおっ?! 二人ともどうしてここに……じゃなくてあちらさんは誰だよ!」
「ドーモ! アーサーデス!」ヨロシクゥ
「魔術師モリガン、と名乗っておこうか」
「ブモッ!」
屈強な騎士達が城の中からぞろぞろと出てきた、どうやら騒ぎを聞きつけ飛び出してきたようだ。
わらわらと出てくる彼らの中に一際覇気を放つ老人が見えた、いや老人と言うにはいささか生気に溢れているように思う。こういう判断が出来るのもモリガンおばさまの修行あってこそか……
「おとうさまー!」
「アルトリア、おかえり……ベディヴィエール、良き逸材は見つかったか?」
「はっ……そこのアーサー君が相応しいと思い既に契約を」
「良くやった……しかしこの状況は大変興味深いな……一先ずは玉座にて出迎え直そうか、ベディヴィエール。後は任せる、ケイ! アルトリアを頼む」
アルトリアがお父様と言った人物、あれがユーサー王か。絶対に勝てないと思わされるカリスマ性がある、アルトリアも将来あれになると思うとゾッとしたり……しないわ。
俺達は客人として招かれ、先程の超絶無礼ダイナミック入城を水に流してくれるそうだ。
アルトリアはケイと言う義兄に連れられ着替えに向かい、ベディさんも旅装束からきっちりとした甲冑へ着替えていた。
玉座の間にはレッドカーペットがしかれそのさきに堂々たる玉座、ユーサー王は威厳たっぷりに腰掛けアルトリアは膝の上にちょこんと座っている。
「改めて……私がユーサー・ペンドラゴン、遠路はるばる良く来たな。アーサー君、魔術師モリガン」
「おはつにおめにかかります」
片ヒザついて胸に当てて頭を下げる、ちょっと格好いいじゃない! こう騎士って感じが素晴らしいね
「初めましてユーサー王、モルガンが世話になった」
「……ははっ! あやつには手を焼かされた、今はどこぞで気ままに暮らしておるだろう、悪いがモルガンとの関係性を聞いてもよいか?」
モリガンおばさまは相変わらず堂々としてるなぁ……モルガンってのは誰のこと? 俺そんな話全然知らなかった……
「私の双子の妹と言っていい存「姉様!?」噂をすればか……」
「モルガンねぇさま!」
「アルトリアちゃんおひさー! じゃなくて今は姉様! 何故こちらに!?」
若くて綺麗なお姉さんが何処からともなく現れた! つかテンション高いなおい! ……どことなくアルトリアに似た顔つき、ねぇさまとも言っていたな、そこは姉妹か。でもモリガンおばさまを姉様と呼ぶモルガンさん……えらい複雑な家庭の事情があるんかな。なんか年齢も結構離れてそうだけど……
「モルガン、お前『見ていた』じゃろ」
「そりゃそうですけどやっぱり姉様から聞きたいじゃないですか」
「はぁ、よいか、かくかくしかじか」
「それじゃ分かりません、ふざけないでくださいよ」
「え?」
「え?」
俺とモリガンおばさまだけにしか分からない謎言語だったのか……割りと使ってたから違和感なかったわ
モリガンおばさまは一から説明しなおした、ちょっと恥ずかしかったのかキョドる事もチラホラを見受けられた。
「……という訳じゃ」
「ふんふん、そこのクソガキの師匠としてついてきたと」
「物凄く簡単にはそうじゃ、あと弟子をクソガキと言うてやらんでくれ。アーサーと名前がある」
「いやですー! 姉様とうらやまけしからんことしてるクソガキはクソガキとしか読んであげません!」
おぉうこれは……シス(コン)の者か! ジェダイ助けてー!
「お前姉様に何かしたら八つ裂きだからな?」
「ぜんしょしますぅぅぅぅっ!!!」
「これモルガン、あまり私たちを置いて話をされると困る」
「でも! 父様!」
「今は下がれ、よいな?」
「はい……」シュン
すげーユーサー王! モルガンさんが一瞬で大人しくなった……でも去り際に「あとでツラかせや(意訳)」と囁かれた。ゾワゾワしたぞー(二重の意味で)
このあとはユーサー王から心意気やアルトリアは主としてどうかとか、別荘に居たときにアルトリアがユーサー王の事を話していたのかとか王としての質問と父としての質問がこっちに飛んできた。ベディさんがほとんど捌いてくれたけどいくつか俺に被弾した、答え方間違えたらアルトリアとユーサー王にボコボコにされるんじゃー!