ブリテンのヤベーヤツ   作:テムテムLvMAX

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マジカルシスコンフェアリー




クルクル生活

 アーサー君人生最大のピンチです……

 俺はユーサー王との謁見を終えたあと用意された部屋に向かった筈だった、廊下を歩いているとモルガンさんが現れて俺を影で包み込んだ。するとなんということでしょう……全く知らない森のただ中、しかも波の音が微かに聞こえる……おかしいですよ! モルガンさん! 

 

 

「私はお前が嫌いだ、故に消す」

 

「まてっ! はなせばわかる! こうしょうを!?」

 

「今はどちらが上か? わかってますぅ? ぼくちゃん?」

 

 

 くっ……仕方無いか……

 

 少し後ろに下がりゆっくりと膝を付く、もう片方も同じように付ける。両手を前へつきだして遅くなく早くない速度で腰を折り頭を下げた。

 

 

「いのちだけはおたすけを……」ドゲザー

 

「……えっ? ま、まぁ頭をあげろ仮にも姉様の弟子なのだろう」

 

「ゆるされた?」

 

「許してない」

 

 

 ダメかー……万策尽きたか、ドゲザーがダメならHARAKIRI……でもダメそう、モルガンさんは冗談通じねぇよなぁ……

 

 

「私はなお前のようなアホが姉様の弟子、しかも『妖精憑依(ポゼッション)』を受けているのが我慢ならん。故に消す」

 

「それはモリガンおばさまにちょくせついったらいいのでは?」

 

「愛する姉様に口答えなどそれこそアホのやること! 完璧な妹は静かに素早く姉様の邪魔をする者を取り除くのみ!」

 

 

 あ、これ完全に自分の世界に入ってますね……しかーしモリガンおばさまにこんなヤベー妹さんが居たとはなぁ。

 おばさま助けてー! こんなヤベー奴といたら殺されるー! 

 

 

「随分と心がうるさいな」

 

「こころがうるさいってなに……? (困惑)」

 

「お前のドクサレノーミソは思考が駄々漏れだぞ」

 

「こころをよんでいるのかよ……まいったな(あほしね)」

 

「分かっててやってるな?」

 

「そんなこと(ないです)ばー(か)」

 

「コロス」

 

 

 やば、考えが漏れる(意図的)

 煽り過ぎたかな、することないし、出来ることもないし、ナイナイ尽くしで打つ手無しー! 生きることを諦めて人生終了、あぁ無情な世界かな。死にたくねぇ! 死にたくねぇ! (精神狂乱)

 

 

「殺す前に一つ聞いておく、どうして抵抗しない?」

 

「だってかてないし……」

 

「ひよっこでも魔術師なら抵抗して見せろ」

 

「できるけど、やらせないだろ?」

 

「当たり前だ、私は悪い魔女。嘘をつき人を騙す、こうしてお前に関わっているのも完全な私怨だ」

 

「ユーサーおう! モリガンおばさま! たすけてー! しぬ! モルガンにころされるー!」

 

「いくらでも喚け、それが貴様の最後の言葉になるだけだ」

 

 

 あぁ、その白くて細くて長い美しい指で私を絞め殺すのね! 真面目に死ぬ! もうこの際誰でもいい! 助けてくれー! 

 

 

『力が欲しいか』

 

 

 誰だ! 

 

 

『力が欲しいか?』

 

 

 モリガンおばさまの声じゃねーか! 

 

 

『あ? バレた? 今からそっちいくから待っていろ、アホ妹は私がちゃんと制裁をしておく』

 

 

 俺はここで意識が途絶えた……恐らく首を閉められて気絶したのだろう。

 

 

 

 ★★☆☆

 

 

 

「姉様!?」

 

「全くこのモルガンのアホ、どうして私の弟子を殺せると思った? ここ『全て遠き理想郷(アヴァロン)』なら感知されないと思ったか?」

 

「くっ……流石姉様」

 

 

 まさかここに侵入してくるなんて、『妹達』の結界が無視されるなんて……流石と言う他ない。

 姉と言えど他所の神、ここに来れないとタカを括ったのが間違い! だけど! 

 

 

「姉様! あのクソガキは看過出来ません! 才能も容姿もごく平凡! 生まれも血も何一つ取り柄がない! 何故だ! 私の尊敬する姉は何故アレを選んだっ!」

 

「何故って……お前が今言ったじゃろ。全部平凡、だからいい。前にクーフーリンのアホと付き合って分かった、普通が一番だとな」

 

 

 そりゃあんな大恋愛と比べたら……全部普通になるわよ……

 

 

「それだけ?」

 

「それだけ、私がショタコンだった……それだけのこと」

 

 

 なにこの……姉様は……年下好きだったのね。確か姉様は愛する者に勝利をもたらす戦女神、あのクソガキは幸運ね……この先の人生勝ったも同然じゃない。

 なら私もそれに乗っかることにしましょうか……どうせこの先ブリテンから神秘が消え去り私達幻想生物や妖精は去らなければならない。残り少ない時間ならば少しでも愛する姉様と同じ時を過ごすことに使おう、いや使うべき。

 

 

「姉様、私が間違ってました。降参です」

 

「そうか」

 

「それと、このモルガン・ル・フェ……クソ、もといアーサーに力を貸すことを約束します」

 

「モルガン、ありがとう。我が弟子ながら情けない所もあろう、しかし我慢してやってくれ」

 

「分かっています、それが姉様と過ごすための多少の犠牲……もといアーサーの成長に繋がると理解しております」

 

 

 よし、感触は良好。自然に姉様と一緒に居られる口実が作れたっ! あぁ『妹達』には悪いけどアヴァロンはしばらく任せる事にしよう、どうせ計画はアルトリアが大人になるまで実行するつもりはない。それまでは……

 

 

「そうだモルガン」

 

「はいなんで「そいっ!」べぶっ!?」ドゴッ

 

「よし、今回の事はこれで無かったことにしてやろう」

 

 

 いたた……頬に手の跡が……これでも美容に気を使っているのに! でも姉様の手の跡なら許せるわ! 

 

 

 

 

 

 




クーフーリンとモリガンの関係が気になる人は調べてみよう!
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