実際のところどうなんだろうねその辺。(リサーチ不足)
トゥインクルシリーズへの挑戦決めたイノセントピース。
そのためにサポート科ではなく普通科に籍を移すことになった。今日はその編入初日である。
「それでは皆さん、今日からサポート科から編入しましたイノセントピースさんです。 新しいライバルであり仲間でもあります。 」
「いえーい! アタシ、イノセントピース! よろしくだし!」
担任に紹介されたイノセントピース。
この時期に編入してくるのは珍しく、訳ありであることが多い。
だがクラスのウマ娘たちが彼女を見る目は単純に友人が増えたことを喜んでいたり、勝負することを楽しみにしていたりとほとんど好意的であった。
編入生の常か、窓際の一番後ろの席になったイノセントピースは早速クラスメイトたちに囲まれていた。
「サポート科にいたんだって?」
「好きな食べ物は?」
「どんな風に走るのが好き?」
「もうトレーナー付いてるってほんと!?」
囲んだ上で次々と質問がとんでくる。ウマ娘であるからといって年頃の女の子ことに変わりはない。
「おわー! ちょ、さすがにいっぺんには答えられないし!」
「落ち着いてください。 イノセントピースさんが困ってますよ」
テンション高く圧の強いクラスメイトたちに圧倒されるイノセントピースを助けたのはとなりの席の長髪のウマ娘であった。
彼女の言葉にクラスメイトたちは多少落ち着きを取り戻した。
「あーごめんごめん、つい・・・」
「でもみんな気になるだろうしどうしよっか」
「でしたら一度皆さんでなにを聞きたいかを話し合ったらどうでしょう? それから個別で順番にお話すればいいのでは?」
「それ採用! イノセントピースさんごめんね、落ち着いてから出直すわ!」
さっと波が引くようにクラスメイトたちが机の周りから去るとさすがのイノセントピースも胸を撫で下ろした。
イノセントピースは助けてくれた長髪のウマ娘にお礼を言った。
「あ、ありがとだし。 えーと・・・」
「わたし、シャニレーベンっていいます。隣の席同士よろしくお願いしますね」
シャニレーベンが取り仕切ってくれたおかげで混乱することなくクラスメイト全員とちゃんと自己紹介することができたのだった。
「シャニちゃん改めてありがとだし!」
「どういたしまして。 イノセントピースさん」
「アタシもピースでいいし」
「ではそう呼ばせてもらいますねピースさん」
イノセントピースとシャニレーベンはあっという間に仲良くなっていた。
「そういえばシャニちゃんはなにかアタシに聞きたいことあるし? みんなをまとめてばっかりでそういったお話してないっしょ?」
クラスメイトからイノセントピースが主に聞かれたのはなにが好きだとかどんな趣味があるかといったレースに関係のない日常的なことがほとんどだった。
「そうですね・・・それでは一つ。 ピースさんの目標を教えてください。 わたしはお母さんに恥じないウマ娘になることが目標なんです。 ピースさんはわざわざサポート科から編入してきましたね、 なにか目標があるんじゃないんですか?」
「三冠!」
「えっ? 三冠ってクラシックのですか?」
「アタシたちが今挑める三冠はそれしかないっしょ。 ティアラはティアラだし」
ティアラ路線の場合はトリプルティアラと呼称されるのである。
「私たちの世代で最高の実力者が揃うレースなんですよ? そんなレースで全勝する気なんですか・・・?」
「当然だし、アタシはなにがなんでも三冠を取る。 そのためにレースに出ることにしたんだし」
そう言って笑うイノセントピースのことをシャニレーベンは目をまんまるにして見ていた。
「あっはっは! 三冠を取る言いきるとは豪気なやつよの!」
イノセントピースから見て右斜め前の席の跳ね髪のウマ娘が笑い声をあげた。
「あれ? あなたとはまだ挨拶してない気がするし」
「おお、すまん。 あまりにも盛況だったものでな、時間を置こうと思うたのよ。 わしはクレナイヤシャ。 ついでに隣のこいつはエリージェレートよ」
「 ちょっとクレナイ? わたしなんかが入れる空気じゃないじゃん?」
クレナイヤシャはボサボサ髪のウマ娘の肩に手を置いて引き寄せながら名乗った。
そのまま次はお前だとばかりにボサボサ髪のウマ娘を押し出す。
それに抵抗していたボサボサ髪のウマ娘だったが力で敵わなかったようで諦めて頭を下げた。
「えっと・・・・・・エリージェレート」
ひどく間があったもののエリージェレートも名乗った。
「よろしくだしエリーちゃん、ナイヤちゃん!」
「あーうん、よろしく」
「ナイヤちゃんとな! うむうむ、善いぞ善いぞ。 これから良きライバルとしてよろしく頼むぞ。 まあわしスプリンターじゃけどな」
落ち着いているがその実なかなか積極的なシャニレーベン。
変わった口調だが気が良く人をよく見ているクレナイヤシャ。
ちょっと卑屈でダウナーだが他者を邪険にしないエリージェレート。
さっそく良い友人たちに恵まれたイノセントピースはとても楽しそうに笑った。
「そうだ、ピースさん。 サポート科とはいろいろ勝手が違うでしょうからよろしければよく使う教室などを案内をしましょうか?」
「それは助かるし! あ、でも今日はお引っ越しのために荷物運ばなきゃじゃん・・・」
耳をぺたんとさせたイノセントピース。そんな彼女にクレナイヤシャは名案を思い付いたと声をかけた。
「ならせっかくだからの。 今日はみなで荷運びを手伝うとするとしようぞ」
「ほんと!? めっちゃ助かるし!」
「よいよい。 これも友の為ならばな」
「もちろんわたしたちも手伝いますよ」
「まあ、私なんかで役に立てるなら」
クレナイヤシャに続いてシャニレーベンとエリージェレートも手伝いに名乗り出た。
イノセントピースの荷物と簡単な編入祝いをしようと買った缶ジュースを四人で手分けして持つと部屋の場所を教えられているイノセントピースを先頭に歩く。
「思ったよりも荷物少ないんですね」
「そうであるな。 わしはてっきりメイク道具とかをたいそうな数持っていると思ってたのだがの」
「え、だってメイクとかアタシらには早くない?」
「髪染めてるのに?」
おしゃべりしているうちにイノセントピースが引っ越す予定の部屋の前に着いたのだが・・・。
「ここ、エリーの部屋ですよね?」
「うん、まあ私の部屋・・・」
「であるな」
扉にかけられたネームプレートにはエリージェレートの名前がある。もうひとつの欄は空白。
「つまりエリーちゃんと同室だし?」
「というかおぬし自分の部屋であろう? ここまでの道中で気づかなかったのかえ?」
「あーごめんなさい。 実は全然・・・別のこと考えてた」
エリージェレートのうっかりはともかくひとまず部屋に荷物を置き一息ついた。
「そういえばアタシエリーちゃんとあんま喋ってないし。 エリーちゃんお話苦手系?」
イノセントピースが顔を覗き込むとエリージェレートは二、三歩後ろに下がる。
「あーその、私みたいな才能ないウマ娘が話しかけたら迷惑かな、って・・・」
「いやいやあり得ないし。 変なこと気にしないで同じ部屋なんだから仲良くやるっしょ」
「あーうん、まあそれなりに。 それなりにね」
「おぬしは相変わらず変なとこで遠慮するのお」
どうしても一歩引いた位置にいようとするエリージェレートにさすがのイノセントピースも頬を膨らませた。
「むむう、これは荒療治が必要な感じだし。 シャニちゃん! ナイヤちゃん!」
イノセントピースはエリージェレートを除く二人を呼び寄せると二人に耳打ちをする。
そしてお祝い用の缶ジュースを手に取るとみんなに投げ渡した。
「皆の者、ジュースを持つし! これから乾杯をするかんね! それでは! アタシがエリーちゃんと同室になったことを祝って~、いえーい!」
「ふふ、いえーい!」「いえーいであるぞ!」
「えぇー?! そんな雑な祝い方ある?」
イノセントピースのみならずなかなかノリの良い二人にも翻弄され、いつの間にかエリージェレートの顔には笑顔が浮かんでいたのだった。
帰り際、シャニレーベンはなにかを決意した顔をしていた。
「あの、ピースさん」
「なんだしシャニちゃん?」
「私・・・私も三冠路線に挑戦してみようと思います。 ピースさんみたいに三冠とるなんて言えませんけど・・・それでも挑戦してみたいと思ったんです」
「え、ていうかシャニちゃん三冠路線目指してなかった感じだし?」
「はい、違いました。 本当のこと言うとG1は避けてほかの重賞レースで勝てればいい、そんなことを考えてました」
「でも」とシャニレーベンは言う。
「ピースさんを見てたら腹が決まった、といいましょうか・・・いいえ、たぶんわたし、ピースさんと走りたくなったんです」
「シャニちゃん・・・うん、アタシもシャニちゃんと走りたいし!」
「それじゃあわたしたち、ライバルですね。 わたしもがんばりますからピースさんも」
「もち! いっしょに頑張るし!」
しかしこの後二人が同じレースに出る機会にはなかなか恵まれなかった。
二人がぶつかることになるのは──皐月賞。
運命の舞台はまだ遠い。
オリキャラ登場回。
明日のガチャ更新は新衣装か・・・。かわいいけど狙うほどじゃないかな。サポカは気になる。
どんどん新しいウマ娘の育成実装してほしいけどそればっかだとゲームの寿命が縮んじゃうんだろうね。
史実や馬主、権利が絡むからお空のゲームみたいに気軽に「新キャラ出すよ!」とかできないんだろうし。
難しい話だ。