世界に愛された元徳者と世界を憎みし原罪者 ー世界を憎みし少年とその少年より生まれし九つの罪の王と罪徒となった少女達・世界に愛された少女達と聖徒に選ばれし少女達ー 作:lOOSPH
nova postulatio Vorfälle im halbmenschlichen Land
ライセン大峡谷への調査任務において
亜人の国、フェアベルゲンより追放され
峡谷に迷い込んだ、兎人族の女性
ラナ・ハウリア
彼女と出会い、彼女の願いを聞くために
任務に同行させてもらうことになった、その時
偶然にも、ライセン大迷宮への入口を見つけ
その中に入って、迷宮に存在する罠をくぐり抜けて
無事に、攻略を認められていった一同であった
だが、そんな一同の元に現れたのは
迷宮の破壊を狙う、罪徒たちの襲撃であった
応戦していくも、歯が立たず
次第に追い詰められていく一同だが
ミレディの決死の行動により
無事に、迷宮から脱出し生還に成功するのであった
一同の方も、香織が新たに聖徒の力に覚醒し
無事に、自分達が依頼を請け負った町に帰還する
ラナを正式に、パーティーメンバーに加え
一晩を明かしていった、その翌日、一同は案の定と言うべきか
ギルドから、呼び出しを受けていたのであった
… ‥‥ ‥ …‥ ‥‥‥ ‥‥‥‥ …‥‥ …‥‥‥ ‥‥‥‥‥
‥ …‥ … ‥‥ ‥‥‥ …‥‥ ‥‥‥‥
‥ …‥ … ‥‥ ‥‥‥ …‥‥ ‥‥‥‥
… ‥‥ ‥ …‥ ‥‥‥ ‥‥‥‥ …‥‥ …‥‥‥ ‥‥‥‥‥
とあるギルドの一室
そこでは、姫奈たち六人と
一人のギルドの職員が応対している
「私がこの町のギルドの支部長をしている、ベックだ
本日は急な呼び出しをしてもらってすまない」
そう言って、挨拶をしていく男性
「パーティーリーダーの姫奈です…
それで、ここに呼び出したのは
昨日の依頼のことでいいでしょうか?」
そう言って、本題に入っていくのは
南野 姫奈
六人に増えた、このパーティーをまとめている少女である
「うむ、察しているのなら話が早い…
とはいっても別に依頼に不備があったとか
疑わしいところがあるとか、そういったものじゃない…
君たちには、一つ頼まれてほしいことがあるんだ」
「頼まれてほしいこと、ですか?」
ギルド長の話を聞いて、首をかしげていくのは
白崎 香織
メンバーの中では主に後方支援と回復役を務めている
「君たちに受注したライセン大峡谷において
謎の存在に襲われたというのが少し気になってね…
この報告書にあった、シト、と呼ばれる存在について…」
「ごめんなさい…
私達の方も、その存在については
はっきりいってわからないところがありまして…
ただ、この罪徒と呼ばれる謎の存在が
こちらにいるラナさん達。兎人族を襲っていて…
それを助け出したんです、ただその戦闘はすさまじく
私達もラナさん一人を助け出すのが精いっぱいだったので…」
姫奈はそれらしく、報告していく
ライセン大迷宮のことは、表向きには
人間族には知られてはいない、姫奈たちも
ラナから、大まかに聞いて初めて知ったぐらいだ
だからこそ、ミレディやライセン大迷宮の事は伏せて置いた
しかし、罪徒の事自体は伝えている
彼等がこの世界に牙を向けんとしているがために
今後のことも考えると、かの者達のことは伝えておくべきだと判断した
とはいえ、自分達も奴らの事については殆ど知らないので
大まかな特徴や、能力等についてしか記載は出来ない状態だが
「フム、本来ならば信じられないといいたいところだが
君たちが提出してくれた報告書と、現在のライセン大峡谷の状態だと
逆に納得できてしまうところだな…」
「現在のライセン大峡谷って?
どうなっているんですか?」
そう言って訪ねていくのは
西宮 風香
彼女は、不意に訪ねていくと
「はっきり言うと、もうかつての面影はない…
君たちの報告書を見て、我々は調査のために
ライセン大峡谷に向かったのだが、峡谷には黒い炎が
燃え続けていて、余りの熱気に近づけない状態なんだよ…
本当にとんでもない戦闘があったのだなと
身をもって痛感させられたよ、むしろ人的被害が
今は出ていないことを、喜ぶべきなのだろうか…
しかし、それゆえに問題が出来てしまってね…」
「問題?」
頭を悩ませていく様子を見せるギルド支部長
「実は、そのライセン大峡谷を覆っている
その黒い炎の熱気のせいで、馬車が通れず
通行に支障が出来てしまっていてね…
それで、もう一つの樹海の近くを
通っていく道を使うことになるんだが…
そこでも問題があってね…」
「そういえば、樹海の方でも何かがあると
ギルドの人達からお伺いいたしました」
姫奈は、もう一度訪ねていく
「そう、実は君たちが大峡谷に行っている間に
樹海の奥にある亜人の国、フェアベルゲンの辺りから
とてつもない力が観測されてね
私自身も正直に行って、世界が終わるのではと感じた…
それからしばらくしてから収まったのだが、おかげで
樹海の近くを通るのに抵抗を覚えて、通行も当然だが何よりも
食料などの物資が運び込まれなくなってしまうのは
我々にとっても死活問題になってしまう、そこで我々の方で
樹海の調査の依頼を提示したのだが、例の異変のせいで誰も行きたがらなくてね…
上位の冒険者は現在で払っていて、低位の冒険者は誰も受けたがらない状態で…
そこで、君たちに白羽の矢が立ったというわけだ…」
支部長は言う
「ち、ちょっと待ってください
私達はまだ冒険者に登録したばかりで
ランクとしてはまだ、青で最下位なんですよ!?
話を聞く限り、それって高位の冒険者が受ける案件ですよね…
それなのにおいそれと、依頼の方を進めていいんですか!?」
「ランクの指定はないよ、緊急依頼だからね
それに、樹海の調査に言うのに
君たちの元にはうってつけの者がいるじゃないか?」
そう言って、支部長が目をつけたのは
「わ、私ですか!?」
「亜人の国 フェアベルゲンが存在する
ハルツィナ樹海は、常に方向感覚を狂わせていく
霧が発生していて、その中でいけるのは亜人族だけだと聞く…
君たちの実力も報告書の方を見て問題ないと考えている
頼む、このままだと我々としても死活問題になる
どうにかして、この依頼を受けてもらえないだろうか
もちろん、報酬の方は弾ませてもらう」
必死に頼み込む支部長
「そんな事…」
「‥‥わかった、その依頼…
受けさせてもらいます」
纏が難色を示す中、姫奈はその申し出を受けていく
「姫奈さん…」
「その代わり、その報酬の件ですが…
いざという時のための後ろ盾なってほしいんです…」
姫奈は言う
「後ろ盾…?
それは何故?」
「‥‥実は私達は、この世界の人間ではありません
この世界とは別の世界から召喚されて来た、神の使徒なんです」
それを聞いて、支部長は目を見開いていく
「…なんと、神の使徒…
そのような人がどうしてここに…」
「残念ですが、詳しい事は言えません…
でも、私達は元の世界に戻るための鍵を
見つける為に、王国から出ていきました…
冒険者になったのも、特定の国に所属しなければ
その手がかりを見つけやすいのではと、考えたからです
しかし、私達の事を王国や教会は捜索をするかもしれません…
だから、万が一、教会の手がかかった時は手をまわしてほしいんです」
姫奈が頼み込む
支部長は、しばらく呆けている様子を見せたが
「…申し訳ありませんが、私は一介の支部の支部長です…
教会に対して、申し開きが出来る程の影響の方はありません…」
支部長は、どこか申し訳なさそうに呟いていく
「…ですが、樹海を超えた先にある
フリューレンと呼ばれる町があります…
そこは商業都市なので、情報が自然と
集まりやすく、そこでなら十分な力になるはずです
今の私にできるのは、このぐらいですが
皆さんは誰も受けたがらないこの依頼を引き受けて下さるといってくれました…
ですから、私が出来る精一杯の助力をさせていただきます…」
そう言って、姫奈たちの申し出を受けてくれた支部長
「ありがとうございます!」
こうして、新たな依頼を受けることになった一行であった
… ‥‥ ‥ …‥ ‥‥‥ ‥‥‥‥ …‥‥ …‥‥‥ ‥‥‥‥‥
‥ …‥ … ‥‥ ‥‥‥ …‥‥ ‥‥‥‥
‥ …‥ … ‥‥ ‥‥‥ …‥‥ ‥‥‥‥
… ‥‥ ‥ …‥ ‥‥‥ ‥‥‥‥ …‥‥ …‥‥‥ ‥‥‥‥‥
「ねえ、姫奈…
あの依頼を受けた理由って
本当に、ギルドからの後ろ盾が欲しいからってだけ?」
風香が不意に、姫奈に訪ねていく
「だけ、じゃないわよ…
ミレディさんから聞いたでしょ?
七大迷宮の場所を、ハルツィナ樹海
そこにそびえるとされる大樹ウーア・アルト…
そこにも七大迷宮の一つである、ハルツィナ迷宮があるなら
行って、確かめてみないといけないわ、何しろ罪徒のことが気になるしね…」
姫奈は答えていく
「罪徒…
奴らは一体何者なのかしら…
七大迷宮の破壊が目的、って言っていたけれど…」
「‥‥そうね、そして何よりの問題は
今の私達では、奴等には絶対に勝てない…
そう言う事よ…」
姫奈がはっきりと言い放っていく
しかし、それに異を唱える者はいない
何故なら、ライセン大迷宮においての戦いで
全員が姫奈の言う通りに思い知らされたからである
「‥‥正直に言うと、エヒトであれ罪徒であれ
戦っていくためには、今の私達ではあまりにも力不足…
私や香織の力の方も、目覚める条件がはっきりしていない以上は
無いものねだりは出来ない、それだったら確実に手に入る方を選んでいきましょう…」
「神代魔法…
ミレディさんが持ってたのは、重力魔法で…
他にも、変成魔法や再生魔法
空間魔法に生成魔法、後はなんでしたっけ?」
纏が、先の戦いの際に
敵が使っていた神代魔法を整理していく
「なんにせよ…
私達が先に進んでいくためには
この依頼を絶対に成功させる必要がある…
万が一、神代魔法が手に入れられなくても
この先の道を行く事が出来るならそれで問題はないわ…
どの道、このままここで足止めを喰らっていく訳にもいかないし…」
姫奈は言う、確かにこのままこの町から出ることが出来ないと
色々と不便なのは事実である、そういう意味でもこの依頼を果たすことには意味はある
「わかりました!
そういう事でしたら、私もできる限りのことはします‥‥
皆さんには助けてもらったのに、結局
何の恩も返せないままなのは、私が一番嫌ですから‥‥」
「ラナさん…」
ラナのセリフの中には、先ほどの戦いにおいて
なんの役にも立てなかったどころか、皆の足を引っ張って
しまった事に負い目を感じているのが見て取れる、それについては
雫の方も、不思議とシンパシーを感じていた、先の戦いでアーティファクトの剣が折れ
自分自身もまた、ライセン大迷宮での戦いで
一同の足を引っ張って行ってしまう結果になってしまった
結果的に、全員が生きて帰れたのも
ミレディが命を懸けて、全員を逃がしてくれたからに他ならない
もしも、今度先ほどの様な罪徒が現れたときに
姫奈や香織の足を引っ張らない程度に戦えるようになりたい
ラナも、もしかしたら
自分と同じことを願っているのかもしれない
雫は、勝手だと感じながらも、そう思わずにはいられなかった
「私も‥‥私も出来るなら強くなりたい…
姫奈や香織のように、エーテルの力を
授かっていく事は出来なくても、せめて…
せめてみんなが戦うのに、足を引っ張らないくらいの強さが…
私はほしい!」
「雫ちゃん…」
雫も決意の方をあらわにしていく
姫奈はもちろん、香織も目を大きく見開いていく
「雫さん…
一応、お聞きしますけれど
無理をしているとか、そんなんじゃないですよね…」
「確かに違うって言えば、嘘になるわ…
でも、同じように今のままだと
ダメだって思っているのも、本心…
私が強くあるための鍵がほかにないなら…
私は、やる!
それがたとえ、どんな試練であっても」
そう言って、雫は決意をあらわにしていく
「‥私も、私も皆さんと一緒に行きたいです!
魔力の無い私が行っても、約二果てない事は
理解しています、でもどんな形でも皆さんの役に立てるなら‥‥
私は、どんなことでもします!」
ラナは、雫の言葉に感銘を受けたのか
自身の本心をしっかりと、一同に伝えていった
追放されたとはいえ、フェアベルゲンは
自分の故郷なのだ、その故郷に何かあったかもしれない
そう思ったら、見て行こうというその本心は
まさに、ハウリア族の根にある優しさなのだろうと
「ラナさん…」
「‥‥わかった、でも一つだけ条件があるわ…」
姫奈がラナの意志をくみ取るが
そこに条件の方を付け加えていく
「条件?」
ラナは、疑問符を浮かべながら首をかしげていく
それは…
… ‥‥ ‥ …‥ ‥‥‥ ‥‥‥‥ …‥‥ …‥‥‥ ‥‥‥‥‥
‥ …‥ … ‥‥ ‥‥‥ …‥‥ ‥‥‥‥
‥ …‥ … ‥‥ ‥‥‥ …‥‥ ‥‥‥‥
… ‥‥ ‥ …‥ ‥‥‥ ‥‥‥‥ …‥‥ …‥‥‥ ‥‥‥‥‥
オルクス大迷宮 最深部
オスカー・オルクスの隠れ家がある、この場所
その隠れ家ともいえる屋敷にの中にある、とある一室
そこには、一体の少年が玉座に座りながら
そっと目を閉じて、静かに座り込んでいる
しばらくすると、ぱちりと目を開ける
「…なるほどね…
どうやら彼女達の方も動き出したみたいだね…
それにしても、ナギサの攻撃から逃れるなんて
なんとも悪運が強い子達だ、逆に感服するね…
それにしても…」
少年はそういって、自分の目の前で
控えている、三体の罪徒たちの方に目を向ける
運命と破壊の罪徒
リュナ・プレーヌ
虚飾と見栄の王
リュカ
憤怒と激情の王
ナギサ
ライセン大迷宮の攻略に向かった三体である
「…君たち三人が、全員でかかっても
まさか取り逃がしてしまう事になるだなんてね…」
「‥面目次第もない‥
まさか、聖徒にもう一人
覚醒している者がいるとは‥」
そう言って、弁明を口にしていくリュカ
その姿は、小柄で十代後半ぐらいの少女の姿
ミレディ・ライセン
神代の時代にて、神に戦いを挑んだ解放者のリーダーを務めた少女である
「‥ごめんなさい、ハジメ‥‥
せっかくハジメから力を授かったのに
油断をしていたとはいえ、こんな失態を晒すなんて‥‥
ハジメの顔に泥を塗ってしまって‥‥
本当にごめんなさい‥‥」
悔しさと申し訳なさを滲みだして
ハジメにさらに頭を下げていくリュナ
所謂、土下座である
「…そうだね、君は負けた
それはまぐれもない事実…
それについて、リュナには
しっかりとそれに見合うけじめはつけておかないとね…」
「‥ハジメ‥‥」
ハジメの方に顔を上げて行くリュナ
その表情は、どこか恍惚にも似た者ように思える
ハジメにここで処されるなら、自分は本望…
そう言っているかのように
だが
「…とはいえ、リュナが僕たちのもとに
現在、知られていない大迷宮の情報を持ち帰った
その功績があるのも、また事実…
だから、今回はその功績を認めて、処分は見送ろう…
その代わり、次はないと思って精進するんだね…」
「‥うん‥‥」
リュナはどこか物足りなさを感じながら、ハジメの決定を受け入れる
「オルクス大迷宮もライセン大迷宮も落としたし
表向きの拠点として、帝国の制覇も完了した…
シアは引き続き、マヌエラのもとで帝国の統治をしつつ
他の国の動きの方も、何かあったら報告をいれていくように…
なるべく、帝国が滅んだという真実を漏らさないようにね」
ハジメがそういうと、彼の右隣に映像のようなものが現れ
『はい、不肖ながらこのシア・ハウリア!
ハジメさんに与えられた、この役目
しっかりと果たして見せていきます!!
その暁にはハジメさん、ハジメさんに私の初めてをさs‥‥』
幸運と狂長の罪徒
シア・ハウリア
彼女が、そこまで言うと
ハジメは通信を払うように切っていく
「あららら…
そんな乱暴に切っちゃうなんて、冷たいねハジメ君は」
「…切るに決まってるでしょ…
よくやってくれたから、褒めてあげたいけど
その代わりに、自分の夜の時間に付き合えだの…
いっつもそんなのばっかりだ…いい加減にうんざりだよ…」
げんなりした様子で、シアの暴走気味な発言に頭を抱えていくハジメは
この場にいる、リュナと七体の罪王の方を見渡していく
「さてと…
そろそろ、本題の方に入ろう
リュナちゃんの活躍のおかげで
未だに場所に分からない残りの大迷宮の場所が確認できた…
攻略したこのオルクス大迷宮
破壊したライセン大迷宮とハルツィナ大迷宮…
残るは四つ、僕たち自身が大迷宮に攻略しても
神代魔法を手に入れる事は出来ない、だからと言って
放置をしていても、うっとおしい虫が力を手にするかもしれない…
だったら、残しておく理由はない…」
「それで、大迷宮を破壊し
この世界にいる下等生物が
神代魔法を、手に出来ないようにする…
現状はそれでいいんですよね」
そういって、ハジメに大迷宮の処遇を尋ねるのは
強欲と貪欲の王
サディ
フードを被り、顔に狐のお面をかぶった
何処か控えめな口調で話していく、罪王である
「そうだね…
現に例の奴等も
ライセン大迷宮を攻略し
神代魔法を手に入れ
僕たちに対抗できる術を得た…
現状手に入れているのは
ライセン大迷宮の神代魔法である
重力魔法、ただ一つだ…
これ以上、奴らをのさばらせていくと
いずれは僕の前にも立ち塞がっていく事になるだろう…
それだけは、防がなくてはならない
人間達に余計な希望を与えていくのは…
僕個人としれは、避けないとならないしね…」
ハジメは、顎に手を当てて
考え込むようなしぐさを見せていく
「‥ハジメ、今度こそ私に任せて!
今度こそ奴らを倒して、汚名返上の機会を‥‥」
リュナは必死な様子で頼み込んでいく
リュナは先の戦いで、無様な姿を晒して
しまった事を相当、気にしているようだ
その言動には、どこか焦りも見える
「ダメだよリュナさん…
ハジメさんを困らせる様な事を言っちゃダメ…
確かに貴方はかの聖徒に負けた…
でも、生きてさえいれば
報復の機会は訪れるんだし…
今は、じっくりと鋭気を養って行けばいいさ…
君だってハジメさんにとっては必要な戦力に変わらないんだしさ…」
そういって、一人の女性
先生
彼女が、焦りのあまりに出しゃばった事をリュナを諫めていく
「‥わかった‥‥
でも、奴等だってこのまま
のさばらせておく必要性があるとも思えないし‥‥」
「もちろん、僕だって同じさ…
でも、彼女達の元にはすでに
向かわせているもの達がいるからね…
彼女達の処分は、彼女らに任せるよ」
リュナの言葉に、ハジメはそう返答していく
「おお、ようやく彼女も初陣だね…
だったら、問題はないかな?」
先生は何のことかを察したようで
ハジメにそう話しかけていった
「…そうだよ、ハルツィナ樹海はすでに
彼女の手にかかって、すでに破壊されている…
奴らが神代魔法を手に入れることはない…」
「でも、それだったら
ハルツィナ樹海に行く事もないし…
倒すことも出来ないんじゃないの?」
そう返答していく、ナギサ
「…いいや、彼女達は来るさ…
なんて言ったって、あそこの問題を
解決しなきゃ、彼女らはここから出られないからね…
どっちにしても、いく以外の道は選べないんだよ
奴らが、大迷宮を破壊したことも知らずに
のこのこと、やってきたところを確実に仕留める…
彼女達は、ここでゲームオーバーってわけさ…」
ハジメは不敵に笑いながら言う
「‥・‥‥」
リュナは、少し複雑な心境を抱く
ライセン大迷宮での戦いにおいて
油断していたとは言えど、手傷を負わされた
自分が破れることは、自分に力を授けた
ハジメの顔に泥を塗ってしまう事と、同じである
だからこそ、自身の手でリベンジを果たしたい
そう願っているのだが、それが果たせない子という事は
ハジメの驚異を取り除ける嬉しさと
雪辱を自身の手で果たせないという憤り
この二つが、彼女の中で渦巻いている
現在もそうである
「‥それがハジメの意志なら‥‥
私はそれに従うのみ‥‥」
リュナは、自身に言い聞かせていくように呟いた
「…罪徒も十分な数は集められた
戦力としては、申し分はない、あとは…
厄介な屑蟲を駆除しないとね…
チヒロ」
そういって、通信と言うよりも
念波のようなものをいれていくと
それが目標の者につながった
『何か御用でしょうか、ハジメ様』
「…そっちに、お客さんが来たら
彼女に相手になってもらうように言って…
彼女もきっと、自分の力を、存分に
振るいたくてしょうがないだろうしね」
ハジメはがそういうと、チヒロと呼ばれた者が了承する
『わかりました…
それでは、こちらの役目が完了次第
すぐにそちらの方に戻ります、それでは…』
そういって、通信が切れていく
「全く、どれだけ世界は彼女達を祝福しているのやら…
だったら、僕がその世界の意志を、この手で叩き潰す手上げないとね…」
ハジメは、そういって静かな苛立ちを浮かべていった
… ‥‥ ‥ …‥ ‥‥‥ ‥‥‥‥ …‥‥ …‥‥‥ ‥‥‥‥‥
‥ …‥ … ‥‥ ‥‥‥ …‥‥ ‥‥‥‥
‥ …‥ … ‥‥ ‥‥‥ …‥‥ ‥‥‥‥
… ‥‥ ‥ …‥ ‥‥‥ ‥‥‥‥ …‥‥ …‥‥‥ ‥‥‥‥‥
依頼を了承して、数日が立ち
姫奈が提示したラナを同行させる条件
それは、戦闘特訓を受ける事である
さすがに、今のままでは
最悪、ラナの存在が弱点になりうる
そう考えた姫奈は、少なくとも
戦いについていけるようになれば
今後の動向を許そうというものである
ただし、十日以内に結果が残せなければ
最悪、ラナにはフェアベルゲンへの案内が終わったら
遠くに行って、そこで戦いの邪魔にならないようにしていく
姫奈は、この条件のもとに
ラナに訓練のほうを施していく
「はああああ!!!」
「っ!」
やがて、最後の約束の日の十日目が現れ
動き自体はましになってきたものの、やはり
姫奈の動きにはついていけていない様子を見せていた
最初は魔力を使った、闘いなんてずるいと文句を言っていたが
そもそもこれから戦う相手は、魔力をもっているから、魔力が無くても
魔力のある相手と、闘っていけるようにと言う訓練と返されてしまう
渋々、その意見を受け入れたラナだったが
やはり、動きの方が付いていけている様子がない
それでも、ラナは諦めない
自分からそうして欲しいと頼んだのだから
「はああ!!!!」
ラナは、木刀をもって姫奈に挑んでいき
姫奈に向かって、勢いよく振るって行った
しかし、一撃はかわされて
逆に腹部に一撃をいれられてしまい
そのまま、その場に倒れこんでしまった
「があ‥‥
はあ‥はあ‥‥」
ラナは、地面に倒れ込み息を切らしていく
その表情は悔しそうであった
「‥‥すごいわ、ラナさん…
十日間の訓練によくここまでついてこれたわね」
「あ‥ありがとうございます‥‥
でも‥結局一撃は入れられませんでした‥‥」
悔しそうに呟いていくラナ
すると
「‥‥いいえ、そんなことはないわよ?」
そういって、自身の髪を払うと
こめかみの部分の髪がいくつかはらりと落ちた
「あ‥‥」
「‥‥誇りなさい、ラナさん…
あなたがこの十日間でやってきたことは
決して無駄なんかじゃないわ、だってこうして…
私に見事に、一撃を与えられたんだもの」
そういって、姫奈はラナの体を起こしてやる
「それじゃあ、改めて…
宜しくね、ラナさん」
「‥はい、こちらこそ‥‥
宜しくお願いいたします!」
こうして、無事に仲間に迎えられたラナ
そこに
「おーい、姫奈ちゃーん、ラナさーん」
香織と雫が二人のもとにやってきた
「香織に雫
どうだった、雫に合う剣…
何か見つかった?」
「ダメ、雫ちゃんに合うような剣はなかった…
とりあえずアーティファクトの時と同じ
刀に近い形の剣を用意したんだけれども…」
「はっきり言って、どれもしっくり来ないのよ…
無かったから、取りあえずはこれにしたんだけど…」
そういって、雫が手に取ってきたのは
ショーテール型の剣である、おまけにアーティファクトではない普通の剣
それなりに上質ではあるものの、アーティファクトには及ばない
「うーん…
やっぱり、この世界の文化だと
雫が使い慣れている刀の類は、ないのかもしれないわね…
王宮の人達も、殆どが剣をつかっていたし…」
「そういえば、アーティファクトって、この世界だと結構希少なんだっけ…
私達が使ってるアーティファクトも、王国の宝物庫から出してたし…」
姫奈と香織が、不意に自身が持ってきた
アーティファクトの剣と杖をそれぞれ手にして呟く
「そうね…
でも、ないよりはましだし
それに、風香に頼んで鍛錬の方もしてきたから…
必要最低限の使い方に関しては問題ないわ」
雫は、そう告げていく
「オッケー…
どうやら、みんな
準備の方は問題ないみたいね…」
姫奈は、改めて一同に確認を取ると
他の五人も問題はないと、決意を新たにしていく
「それじゃあ、今日は休んで
明日は、何日かかるか分からないから
必要最低限に必要なものの買い出しをして…
明後日、早速、ハルツィナ樹海に行ってみましょう…」
姫奈がそういって、こくりと力強く頷いていく
「私も道案内の方をしていきますが‥‥
私達、ハウリア族はフェアベルゲンを追放された身です‥‥
正直に言って、いったところで歓迎はされないでしょう‥‥
最悪、無用な戦闘に発展する恐れもあります‥‥
そのことをしっかり、頭に入れておいてください」
ラナが忠告をしていく
彼女達一族は、兎人族であるため
元々、他の亜人族たちからは蔑まれている身
おまけにラナたち、ハウリア族は
フェアベルゲンを追放されている身なのである
行ったところで歓迎はされないだろう
しかし、少女達はそれでもその先にあるハルツィナ大迷宮
いいや、樹海において起こっている問題を解決して、次の町に行く
その為にも、これは果たさなければならない道だ
五人の少女は、どのように転ぶのかはわからずとも
ただ、進むのみ
「行きましょう!
ハルツィナ樹海に!!」
そういって決意を改めていった
… ‥‥ ‥ …‥ ‥‥‥ ‥‥‥‥ …‥‥ …‥‥‥ ‥‥‥‥‥
‥ …‥ … ‥‥ ‥‥‥ …‥‥ ‥‥‥‥
多くのモチーフに使われる七つの大罪、皆さんが一番強いと思うのは?
-
原罪(スルー推奨)
-
傲慢
-
虚飾
-
嫉妬
-
憤怒
-
怠惰
-
憂鬱
-
暴食
-
色欲