世界に愛された元徳者と世界を憎みし原罪者 ー世界を憎みし少年とその少年より生まれし九つの罪の王と罪徒となった少女達・世界に愛された少女達と聖徒に選ばれし少女達ー   作:lOOSPH

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uterque cogitationes、Verteidigungskampf、comienzo de la guerra、Jenseits der schwarzen Wellen…

 

‥ …‥ … ‥‥ ‥‥‥ …‥‥ ‥‥‥‥

 

… ‥‥ ‥ …‥ ‥‥‥ ‥‥‥‥ …‥‥ …‥‥‥ ‥‥‥‥‥

 

ところ戻って、ウルの街

 

そこでは、多くの人々が大いに騒いでいた

 

無理もないだろう、何故ならこの町に向かって

マモノの群れが、黒い波を形成して向かってきているのだ

 

騒ぐなという方が無理な話である

 

そんな中でも自警団の者達が

街の住人達に呼び掛けていくことで

どうにか、混乱は抑えられていた

 

しかし、それで事態が収まっていくわけではない

 

この事態の収拾のために、現在

このウルの街にある、冒険者ギルドにおいて

現在、この町に滞在している冒険者や自警団の者達で

マモノの群れからウルの街、最悪住人達の防衛の緊急依頼が言い渡される

 

当然ながら、冒険者登録をしている姫奈達にもいい渡される

 

それについては、問題はない

元より戦うつもりではあったのだから

 

しかし、姫奈たちは現在

とある問題に直面していた

 

それは…

 

「いくら何でも、無茶ですよ!

 

 あれほどたくさんの魔物の群れに

 皆さんだけで向かっていくだなんて」

 

そういって、抗議の声をあげていくのは

 

ウィル・クデタ…

 

 

姫奈達が、冒険者グル度フューレン支部

支部長のイルワ・チャングからの依頼で探していた

行方不明となっていた、伯爵家の三男坊である

 

彼は、姫奈達五人がマモノの群れに向かっていくという

その趣旨の作戦を聞いて、無茶であると必死に引き留めているのだ

 

「ウィルさん、私達の身を案じてくれているのは分かるよ…

 

 だけど、もうあの黒い波がここに来るまでに

 もう一日をきってる、このままだと町の人達もこの街もひとたまりもないわ!

 

 誰かが向かって、数を抑えていくしかないのよ」

 

「それだったら…

 

 それだったら、僕たちも行きます

 確かに僕は弱いかもしれませんけれど

 

 それでも、皆さんのお役には」

 

ウィルは、なおも引き下がらない

 

だが

 

「ダメだよ、そんなの!

 

 貴方のみになにかがあったら、イルワさんは

 貴方の大切なお母さんが、悲しんじゃうんだよ!?

 

 そもそも、向かっていったところであれだけの数のマモノと戦えるの!?」

 

白崎 香織…

 

 

ウィルの蛮勇ともとれる決意を諫めていった

 

「っ!」

 

それを聞いて、ウィルは何も言えなくなる

 

「…‥ウィル君、貴方が一緒に闘ってくれようとするのは

 私たちの事を心配してくれる、その気持ちは本当に嬉しいよ

 

 でも、貴方が闘うべきところはここ、貴方の仲間や

 ほかの冒険者さん達、自警団のみんなと一緒にこの街を…

 

 私達の後ろを守るのが、今の貴方の役目なんだよ

 

 だからここで、街の人達をしっかり守って」

 

風香は、ウィルに言葉を投げかけていく

 

ウィルにはウィルが成すべき事がある

それが街を守る事なのだからだと伝えていく

 

それによって…

 

「そうだぞ、ウィル」

 

そんな彼のもとに、言葉をかけてきたのは一人の男性であった

 

「ゲイルさん、それに皆さんも…」

 

「お前の身になにかあったら、あの治癒師のお嬢ちゃんの言う通り

 イルワさんやお前の家族が悲しむし、何よりもあんなのとまともに戦えねえ

 

 俺たちは俺たちで出来る事をやっていこうぜ」

 

そういって、ウィルを説得していく仲間達

 

「みんな、大丈夫だったの?」

 

「ああ、そこの治癒師の嬢ちゃんのお陰でな…

 

 まあ、病み上がりだから全員

 町の人達の警護の方にまさられたけどな」

 

優花に体の調子を聞かれて

大丈夫だと答えていくウィルの冒険者仲間達

 

「まあ、とはいっても俺たちもやっぱし半信半疑だよ

 いくら何でもお嬢ちゃん達だけで、本当に大丈夫なのか?」

 

「ええ、それに群れに突っ込んでいくとは言っても

 群れ全体をまともに相手にしていくつもりはないわよ…

 

 先ずは、群れを指揮している司令塔の方を何とかする

 そうすれば群れは烏合の衆になって、まともに動かなくなる

 

 ここのみんなには、その中で街にやってくるマモノの方を何とかしてほしい

 

 そうすれば、被害は抑えられるし無用な戦いも避けられる

 

 今、私達に出来る事はそれぐらいよ」

 

彼等の問いに、姫奈は答えていく

 

「そうか‥‥

 

 でもさ、あんまり無茶はすんなよ

 俺たちはまだ、アンタたちに助けてもらった

 お礼だって出来てねえんだ、それをしないまま

 死に分かれちまったら、後味がわるくなっちまうしさ」

 

「ありがと、それじゃあ

 この戦いが終わったら、楽しみにしてるね」

 

「ちょっと、風香ちゃん!

 

 それこの状況で言ったらダメな奴!!」

 

風香の死亡フラグともとれる発言に

香織は、慌ててツッコミの方を入れていく

 

そこに…

 

「皆さん!」

 

ウィルやウィルの仲間と、少し遅れて

そこに小柄で、十代ともとれる一人の女性が

姫奈達のもとに訪れていく、その後には五人の少年少女もついてきた

 

「愛ちゃん先生…」

 

「優花っち、本当に行っちゃうの?

 

 あの黒い波って、全部マモノなんでしょ

 あんなのに向かって行って本当に大丈夫なの?」

 

「そうだよ…

 

 それに、姫奈や風香だって

 ここでせっかく会えたのに…」

 

優花の親友である二人の少女

 

菅原 妙子

 

 

宮崎 奈々

 

 

二人が、心配そうに優花の元に駈け寄っていく

優花や、姫奈達の身を心より案じているのである

 

「確かに不安はないって言えば、嘘になる…

 

 でも、誰かがやらないともっと多くの犠牲者が出る

 私達は犠牲になるつもりはないけれども、それでも…

 

 それでも私は、誰も傷つけないように最後まで戦いたいの

 

 私を選んでくれた、この力を使って…」

 

そういって、自身の右腕に浮かんだ聖痕を見て言う

 

園部 優花…

 

 

すると…

 

 

「そこまでにしようぜ、二人共」

 

そういって、二人の少女に

声をかけていく、一人の少年

 

「玉井…」

 

「園部だって、別に死に行くわけじゃねえ

 むしろ、誰も死なせないために行くんだ

 

 そのために覚悟を決めたんだ、だったら

 その覚悟を尊重してやろうじゃねえか、何より

 俺たちがしっかりしないと、それこそ園部が満足に戦えねえだろ?」

 

玉井 淳史…

 

 

彼はそういって、優花の事を心配する妙子と奈々を諫めていった

 

「随分と言うように、なったじゃない」

 

「俺たちだって、このまま何もしないなんてできねえ

 

 だったら、俺たちも俺たちで出来る限りの事をするだけさ

 この町のことと愛ちゃん先生のことは、任せておけよ」

 

淳史の真剣な言葉を聞いて、優花は笑みを浮かべていく

 

「じゃあ、みんなの事を頼むわよ」

 

「任せとけよ」

 

そういって、お互いにタッチをかわす

 

「それじゃあ、私達も私達に出来る事をやっていきましょう」

 

「そうだね…」

 

姫奈にそう言われて、香織は早速

黒い波の元に向おうとしていった

 

そんな時

 

「香織!」

 

「っ!?」

 

香織は不意に、自分の名前を呼ばれ

その人物の方にへと振り向いていった

 

そこにいたのは…

 

「はあ‥‥はあ…」

 

「雫ちゃん!?

 

 ダメだよ、大人しくしてないと!」

 

八重樫 雫…

 

 

香織の親友で、ハルツィナ大迷宮での闘いで

傷を負い、それによって動くこともままならない状態の彼女

 

彼女は、自身の脇腹から広がっている傷から

自身の身体にへと広がっている痛みに耐えながらも

それでも、香織や一行の元にへと駆けつけていった

 

「大丈夫よ、このぐらい…

 

 それにあんたが、戦おうとしているのに

 そんな中で大人しく寝てなんていられないわよ

 

 っ!」

 

「八重樫さん!」

 

バランスを崩した雫を、慌てて支えていく愛子

 

「雫ちゃん、待っててすぐに治癒を…」

 

「来ないで!」

 

その雫に駈け寄っていこうとする香織を制止する雫

 

「雫ちゃん…」

 

「私だって、伊達にあんたに振り回されてなんていないわ

 

 アンタはどんな時だって、自分がこうだって決めたら

 一直線に突っ走っていく、それがあんたじゃないの!

 

 アタシのことだったら心配ないから、だから行ってきなさい

 そしてかえってきなさいよ、アタシはいつだってあんたの事

 

 待ってるんだからさ!!」

 

雫は香織に言い放つ

 

自分はいつだって、香織を待ってるから

絶対にやりとげて戻ってきなさい、私はここにいるから、と…

 

そうして…

 

「雫ちゃん…」

 

香織は雫がどうしてここにきたのか、その意図を理解する

 

香織はずっと、大切な人を守れなかった事を引きずり

それによって、雫に対して無自覚の内にどこか執着していたのだ

 

大切な人を苦しめたくない、今度こそ誰も失いたくない

だからこそ、自分が絶対に守りぬいて見せていくのだと

 

気が付いたら、それが自分を縛っていたのかもしれない

 

雫に負担を掛けさせていたのかもしれない

だからこそ、雫は痛みに襲われた自身の身体に

鞭を討って、ここまでやってきてくれたのだ

 

自分のことは気にせずに、思うままに突っ走れ、と…

 

「‥‥まったくもう、無茶をしてるのは雫ちゃんの方じゃない…

 

 本当に、しょうがないんだから…」

 

香織はそう言いながらも、雫に笑みを浮かべていく

そんな香織の呆れた様子に、雫も苦笑を浮かべていく

 

「絶対に戻ってきなさいよ、香織」

 

「雫ちゃんも体を大事にしてね」

 

そういって、言葉を交わしていく親友たち

 

「皆さん!」

 

雫の事を支えている愛子が

これから、黒い波に立ち向かう少女達に

同時に、その余波から町を守る為に戦う者達に言葉をかけていく

 

「私にできる事は、皆さんに比べれば殆どありません

 でも、いいえ、だからこそここで言わせて下さい

 

 皆さん、お身体に気を付けて、無事に帰ってきてください

 

 私が願うのは、それだけです!」

 

愛子は清水の件で、自身の無力差を嫌というほど実感させられた

それでも自分は先生として、生徒達に自分の言葉をぶつけていった

 

本来だったら、危険なところに飛んでいく生徒を止めるべきなのだろう

 

だが、生徒達は覚悟を決めた

 

ならば、その生徒の覚悟を受け止めたうえで

自身の先生としての、自分自身の言葉をぶつけた

 

もちろん、それは戦う者達全員に向けた言葉

 

その言葉を受けた、者たちは…

 

「豊穣の女神さまにそう言われちゃ、聞くしかねえよな?」

 

「はい、愛子殿の願いです

 

 ここにいるみんなで、絶対に生きて戻りましょう!」

 

「ああ、もちろんだよ

 

 なあ、みんな!」

 

「ええ、先生の思い…

 

 しっかり受け止めたよ」

 

冒険者たちも愛ちゃん護衛隊の面々も活気づく

 

「先生」

 

そして、もちろん

 

「絶対に戻ってきます

 

 だから、見守っていてください」

 

「はい!」

 

姫奈は、そういって先生たちに背中を向けていき

 

「みんな、行くよ!」

 

「「「「おう!」」」」

 

少女達は、戦いの場にへと向かって行くのであった

 

… ‥‥ ‥ …‥ ‥‥‥ ‥‥‥‥ …‥‥ …‥‥‥ ‥‥‥‥‥

 

‥ …‥ … ‥‥ ‥‥‥ …‥‥ ‥‥‥‥

 

 

‥ …‥ … ‥‥ ‥‥‥ …‥‥ ‥‥‥‥

 

… ‥‥ ‥ …‥ ‥‥‥ ‥‥‥‥ …‥‥ …‥‥‥ ‥‥‥‥‥

 

そのころ

 

ウルの街を見下ろせる上空において

そこには一体の巨大な龍が浮遊していた

 

腕が翼になり、背中にも四対の翼を持つ龍

 

その龍の足に、身を寄せているのは

和服を模した制服のような服装に身を包んだ一人の女性

 

「いよいよ、始まったのう‥‥」

 

その女性は、ウルの街と

そこに迫ってくる黒い波を見下ろし

 

静かに呟いていく

 

「姫様…」

 

そんな彼女の元に、一人の女性が

見た目は女性と変わらぬ、十代ぐらいの少女であった

 

「ヴェンリか‥‥

 

 わざわざ、このようなところまで来るとは‥‥」

 

「姫様の初陣です、気にならない訳がありません…

 

 それにしても、どうして姫様が自ら?

 

 ご入り用なら、私やほかの一族の者に声をおかけいただければ…」

 

ヴェンリは言うが、そこまで言うと

ティオが手を伸ばしてそれを止めていく

 

「ヴェンリよ、わらわは確かに新たな龍人族の族長になった‥‥

 

 しかし、だからと言って妾のなすべき事まで

 お主達に委ねてやる気はないぞ、これは妾の意志であるのだぞ?」

 

「っ!

 

 失礼いたしました‥‥」

 

ティオの言葉を聞いて、ヴェンリは控えている

 

「そうじゃ、これが妾の行く道‥‥

 

 この世界などもはや、命を懸けてまで守りぬいていくに値せぬ‥‥

 

 それならば、この世界を妾の手で破壊しつくしてくれよう

 

 その先駆けとして、妾の全てを奪った者達の血族を‥‥

 

 必ずや、うち亡ぼしてくれよう」

 

ティオは、決意を新たにしていった

 

その時であった

 

「…うん?」

 

ティオは、不意に空を見上げていく

 

「いかがなさいました?

 

 姫様…」

 

「…星のめぐりが変わった‥‥

 

 一体どう言う事じゃ?」

 

ティオは、そう呟くと改めて

ウルの街の方を見下ろしていく

 

「…なるほど‥‥

 

 どうやら、あの町には

 我らの覇道を阻む者がいるようじゃな‥‥」

 

「それは、もしや…

 

 ハジメ様がおっしゃっていた

 我らに対抗できる力を持つ者ですか?」

 

ヴェンリは慌てたように言う

 

「…面が白い‥‥

 

 それならば、我等の同胞を討ち果たしたという

 その力を、ぜひともここで見せてもらおうではないか」

 

ティオは、そういって

左手に持っている、鉄扇を掲げていくと…

 

「行けい!」

 

ティオのその声が、彼女が生み出した

罪兵を通じて、マモノ達に伝えられていく

 

それと同時に…

 

… ‥‥ ‥ …‥ ‥‥‥ ‥‥‥‥ …‥‥ …‥‥‥ ‥‥‥‥‥

 

‥ …‥ … ‥‥ ‥‥‥ …‥‥ ‥‥‥‥

 

 

‥ …‥ … ‥‥ ‥‥‥ …‥‥ ‥‥‥‥

 

… ‥‥ ‥ …‥ ‥‥‥ ‥‥‥‥ …‥‥ …‥‥‥ ‥‥‥‥‥

 

マモノ達は、勢いよく進軍を開始していく

 

そこに…

 

「来たわね、それじゃあ…

 

 行くわよ!」

 

姫奈はそういって、目の前から迫ってくる

おびただしい数のマモノの群れに向かって

 

自身の聖器である、剣を手に一気に斬り込んでいく

 

姫奈とは別のところでも風香、香織それぞれが

マモノの群れの方に向かって斬り込んでいった

 

ちなみに、ラナは戦闘よりサポートの方に重点を置かれているので

聖徒に覚醒して間がない優花、彼女の補助の方に徹していく事になった

 

最も、優花は他の三人と違って神代魔法を得ていないので

他の三人の様に群れには突っ込んでいかずに周辺に来たマモノ

そのせん滅の方を重点的に行っており、言うなら防衛線に徹していた

 

その振り分けの中で、殲滅戦の方に向かっている姫奈は

武器である剣を構えながら、聖徒の歩方である天歩を使って

向かってくるマモノ達を次々と、剣の力で斬り込んでいった

 

「(さすがに、多いわね…

 

  でも、それだったら!)」

 

姫奈は、そういって聖器である剣に何やら

エネルギーのような物を纏わせていき、それをふるう

 

それによって、何と一振りで結構な数を落としていった

 

「(星力魔法の力で、星のエネルギーを纏わせて

  それを使って、一気に広範囲を斬り込んでいく!)」

 

それは、姫奈達がここに至るまでにめぐっていった七大迷宮

そのうちの一つであるライセン大迷宮で手に入れた神代魔法の一つ

 

重力魔法

 

 

普通に使うと、ただ身体能力を底上げするだけだが

その力の真髄は星の力に干渉する能力、さらにその力が

聖徒の力の源たる世界を創造する力、エーテルの影響により

 

星力魔法

 

 

星のエネルギーを、自身に纏わせていく魔法にへと強化された

 

姫奈は、この力で剣に重力による磁場を纏わせていき

それを使って、広範囲の敵を斬り伏せていく一撃をふるっていく

 

一見すると、姫奈が数をものともせずに

有利に戦況を進めて行っているようであるが

 

そのさなかで、姫奈はあるものを目撃する

 

「っ!

 

 あれは…」

 

それは…

 

マモノ達の群れの中に、明らかに

他の魔物とは雰囲気が違う者が存在する

 

それは、人型であるが容姿が明らかに異形であり

しかも、その手には鎖でつなげられた鉄球を携えていた

 

その異形が何なのか、姫奈は理解していた

二番目に訪れた、ハルツィナ大迷宮において

一体一体の戦闘力は大したことはないものの

 

数が多く、さらには召喚する罪徒がいる限り

実質無尽蔵に湧いて出てくる、厄介な存在

 

「罪兵…

 

 なるほど、あいつらがこのマモノ達に指示を与えて

 この群れを統率して、ウルの街に向わせているのね…

 

 それだったら、やる事は一つ」

 

「「「罪兵を片付ける!!!」」」

 

姫奈や別のところで、戦っている風香や香織も

偶然、奇跡、あるいは運命なのか、攻略法に気付く

 

それによって…

 

マモノたちの群れを、片付けながら

マモノ達に指示を与えている罪兵を優先的に狙う

 

罪兵もそれに気づいたのか、武器である鉄球を振るい

それを使って姫奈に攻撃の方を仕掛けていく、姫奈はそれを

剣で鉄球を弾くために、振るって行ったがそれによって、何と…

 

「きゃああああ!!!」

 

鉄球が、爆発を起こし

その衝撃で大きくふっ飛ばされ

地面を転がる様に倒れこんでいった

 

「(鉄球が爆発した!

 

  そんなものを仕込んでいたなんて…)」

 

姫奈は、すぐさまに体勢を立て直していくと彼女の目の前に

罪兵を乗せた馬のようなマモノが襲い掛からんと迫ってきていた

 

「馬…

 

 ちょうどいいわ、このまま

 足代わりになってもらうわよ!」

 

そういって、剣を振るい

馬のマモノの上に載っていた罪兵を落とし

うまい具合にその馬のマモノだけが、生き残る

 

マモノはそんな状況に驚いたのか

困惑して、その場に立ち止まってしまう

 

そこに…

 

「よっと!

 

 はあ!!」

 

姫奈が、勢いよく背中に乗り込み

その馬についている手綱を引いていき

 

はいよ、シ〇バーッ、っと言わんばかりに走らせて行く

 

そのまま、マモノ達は姫奈を乗せた

馬のマモノに向かって襲い掛かっていく

 

それを逃げるように走らせて行く姫奈

 

「(ようし…

 

  そのまま、追いかけてきなさい!)」

 

マモノ達の群れの中には、マモノ達の群れを統率する

罪兵が、同じような馬型のマモノに騎乗して迫ってきていた

 

「(マモノの群れも片づけつつ、優先的に狙うのは…

 

  もちろん、罪兵!)」

 

そういって、走りは馬の方に任せて

姫奈は、後ろの方の敵の群れの方に専念する

 

素早い方のマモノが、そのまま

馬の上にいる姫奈に向かって飛びかかる

 

姫奈は、それを剣の一振りで斬り伏せ

さらに、剣に炎を纏わせてそれで炎を刀身のように伸ばし

 

それを使って、後ろの方に控えているマモノに斬りつけていく

 

次第に、マモノ達が距離を取っていく

 

「(距離を開けて来たわね…)」

 

すると、姫奈に向かって

何かが勢いよく飛び出していった

 

それは、鉄球である

 

「(爆発仕込みの鉄球…

 

  どうせだったら、それを

  利用させてもらうわよ!)」

 

姫奈は、そういって鉄球をかわし

その際に、鉄球をつないでいた鎖を切ると

なんと、鎖から切り離された鉄球側の鎖を掴み

 

それを、ぶんぶんと振り回していき

 

「吹っ飛べええええ!!!」

 

それを、敵の群れの方に向かってぶん投げていった

 

それによって…

 

マモノ達の群れの中で、爆発が起こり

鉄球を受けたり、爆発に巻き込まれたり

それによって他のマモノ達が巻き込まれたりして

 

多くのマモノの掃討に成功していく

 

しかし、肝心の罪兵の方はまだ残っており

奴らの方は、ぶんぶんと鉄球をふるって行き

 

そこから、勢いよく姫奈が乗り込んでいる

馬型のマモノの、足元に向かって鉄球をふるっていく

 

「おっと!」

 

それを見て、姫奈は星力魔法の力で重力を操作し

それによる高い跳躍力によって、馬型のマモノから

勢いよく飛びあがっていき、鉄球の方は馬型のマモノに炸裂

 

馬型のマモノは、鉄球に仕込まれた爆発によって

吹っ飛んでしまい、そのまま黒い霧の様になって焼失した

 

一方で、間一髪でどうにか攻撃をかわした姫奈は

迫ってくる、群れの方に狙いを定めていき、剣に炎を纏わせ

 

そして、左手に電気を纏わせていき

 

「やああああ!!!」

 

炎を纏わせた剣を振るい、それでマモノの群れを一掃していく

そして、左手に纏った電撃を使って、電撃を刀身の様に伸ばすように放つ

 

その狙いは…

 

罪兵であった

 

罪兵は、確実に攻撃が当たりにくくするようにするために

マモノの影に潜みながら、姫奈に向かって鉄球を振るわんとしていく

 

だが、姫奈は聖徒の基本的な技能である、聖痕開放によって

ステータスが一気に伸びており、それによって感覚も研ぎ澄まされており

 

剣でマモノ達を攻撃しながら、罪徒を電撃で狙い撃ちしていく

そんな常人ではこなすのも難しい芸当を、見事にこなしていている

 

しかし敵側も、決して突っ込んで来るだけではない

 

姫奈のメインが、接近戦である事を見抜いている一部のマモノは

他の一部のマモノとともに距離を置いていき、残る一部のマモノに

集団で姫奈に向かわせて、かく乱をさせていかんとしていった

 

「(一部のマモノが、距離を取り始めてる…

 

  どうやら、私の攻撃が届く距離の方を見抜き始めているみたいね…

 

  だとするとまずいわね、聖徒の力によって体力の方も

  それなりにあるけれど、だからって無限にあるわけじゃない…

 

  そうなってくると、状況が悪くなるのは間違いなくこっち

  そうなる前に、何としてもこの辺りの罪兵を掃討して見せる!)」

 

姫奈が、どうにかしようと対策を練っていく中で

マモノの一部が、姫奈に向かって勢いよく飛びかかっていく

 

「(しまっ!)」

 

考え事をしていたことで、不意を突かれてしまった姫奈

ダメージ覚悟で、剣に近い方のマモノに攻撃を仕掛けていく

 

一方で、反対から飛び出していくマモノは

その牙を容赦なく、姫奈に突き立てんとした

 

その時

 

「っ!?」

 

そのマモノが、突如として

光る円陣のような物によって

 

見事に真っ二つにされたのであった

 

「助かった、ありがとうね…

 

 香織」

 

この場にいない、共に戦っている仲間に感謝の言葉を述べていく姫奈

 

そして…

 

… ‥‥ ‥ …‥ ‥‥‥ ‥‥‥‥ …‥‥ …‥‥‥ ‥‥‥‥‥

 

‥ …‥ … ‥‥ ‥‥‥ …‥‥ ‥‥‥‥

 

 

‥ …‥ … ‥‥ ‥‥‥ …‥‥ ‥‥‥‥

 

… ‥‥ ‥ …‥ ‥‥‥ ‥‥‥‥ …‥‥ …‥‥‥ ‥‥‥‥‥

 

別のポイントでは

 

「はああああ!!!」

 

白崎 香織…

 

 

彼女が、そこで迫ってくるマモノの群れに向かって

自身が召喚した円陣を使って、マモノ達を蹴散らしていく

 

その間に自身の方が直接、この群れの統率を行っている罪兵に向かって行く

 

罪兵も、それに気が付いたのか

武器である爆発事仕込みの鉄球を香織に向かって飛ばしていく

 

「もうこれ以上、誰かを傷付けさせたりなんて…

 

 絶対にさせないんだから!」

 

そういって、その右手から自身の聖器である聖本

そのページを破って生成した剣をふるって、駆けていく香織

 

香織は元々は後方支援タイプのため、メンバーの中でも

ステータスは戦闘に特化はしていない、しかしその代わりと言うべきか

 

「縛光鎖!」

 

魔法による戦闘は随一で、それを使って

遠くにいる罪兵を確実に仕留めている、だが

 

「ぐ!」

 

周りにいるマモノは、間髪入れずに

香織に向かって飛びかかっていった

 

香織は雫の家の剣道場に通っていたので

剣の腕には多少は覚えがあるし、運動も苦手な方ではない

 

しかし、それでも親友である雫や

同じく道場に通っていた光輝に比べれば大したものではない

 

それ故に、接近戦に持ち込まれると一気に不利になる

 

「この…

 

 邪魔しないで!」

 

剣をふるって、マモノの首を切り落とす香織

だが、そのすきを狙って罪兵が武器である鉄球を飛ばす

 

一直線に香織の方に向かって、鉄球が迫っていき

 

「きゃ!」

 

香織に見事に鉄球が炸裂し

鉄球は爆発をおこして、香織をふっ飛ばした…

 

かに思われたが

 

「はあ‥‥はあ…

 

 何とかまにあった…」

 

香織は、円陣を自身の方に向かわせていき

それを使って、どうにか攻撃も爆発も防いで見せた

 

「このままだと、マモノのせいで

 肝心の罪兵の方を攻略できない…

 

 周りの状況が探れないから、あんまり

 広範囲の魔法を使うのは危ないけれど…

 

 こうなったら、もう遠慮なく行かせてもらうしかない!」

 

そういって、自身の周りに展開している円陣に

ある魔法を発動させていく事にした、それは…

 

「星力魔法!

 

 重縛光!!」

 

香織も持っている、星力魔法である

 

それによって…

 

円陣が光を発して、香織の東西南北に飛んでいき

ある程度のところに行くと、その光が当たったものが

一気に地面に押しつけられるように、潰されて行った

 

「正直に言うと、今の魔力量だと

 この数のマモノの群れを全滅させるのは無理…

 

 でも、それでも少しでも町に向かって行く敵の数を減らせるなら!」

 

そういって、本を持つ手を強く握り締めていく

 

それを見て、香織の方にいる罪兵達は

香織を叩きつぶさんと、武器である鉄球を振るい

 

そのまま、香織に向かって攻撃の方を仕掛けていく

 

「そう来てくれると思ってたよ

 

 貴方達だって、マモノが減らされるのはまずいだろうからね!」

 

そういって、香織は本を持つ手とは反対の手に持っている剣

それをふるって、迫ってくる罪兵に斬り込んでいった、それにより

 

まずは一体、罪兵を斬り伏せていく

 

「まずは一体…」

 

香織は、倒された罪兵を見て

よしっ、っと言ったような笑みを浮かべる

 

しかし

 

「‥‥いや、まずい!」

 

香織は、地面に倒れ伏した罪徒を見て

慌てて、そこから距離を取っていった

 

それから、しばらくすると…

 

その罪兵は爆発、周囲を巻き込んでいった

 

「そんな…

 

 罪兵自身も、爆発するなんて」

 

罪兵が爆破したのを見て、驚愕の様子を見せていく香織

 

そんな彼女に向かって、罪兵が武器である鉄球を飛ばし攻撃を仕掛ける

 

だが、香織はすぐさまに反応して

鉄球をかわして、鎖を切る事で攻撃をいなす

 

「(まずい、攻撃はともかく

  罪兵自身も倒したら、爆発するなんて…

 

  うかつに倒したら、状況的にもまずいけれど

  状況次第では、利用することもできるかも!)」

 

香織は、罪兵の特性を理解して

それを利用しようと立ち回らんとしていく

 

すぐさまに、自身の召喚した四つの円陣を

自身の方にへと戻さんと、操作をしていく

 

その間にも、罪徒からの攻撃が続くものの

香織は、それを何とか巧みにかわしきっていき

 

戻って来た円陣の一つに、飛び乗っていく香織

 

「おーい!

 

 こっちだよー!!」

 

香織は、敵にかかってこいと言わんばかりに

こちらの方に向かって、手を振っていった

 

それを受けた、罪兵はの一体は武器である鉄球をのばし

香織に向かって、攻撃を仕掛けていくのであった、それによって

 

「やああああ!!!」

 

香織は、自身に向かって飛び込んで来た罪兵を

剣の一振りで斬り伏せ、その勢いで罪兵をマモノの群れの方に放る

 

それによって、罪兵の爆発によってマモノの多くが巻き込まれ一網打尽となる

 

「やった!

 

 ようし、それじゃあこのまま同じように…」

 

香織はうまく行ったと、喜びの様子を見せ

引き続き、この戦法を使って行こうとしていく

 

それによって

 

罪兵は、鉄球を飛ばして

距離を取った攻撃を仕掛けていく

 

「(思ってたよりも、対応が早い…

 

  でも、それだったら他にやりようはある!)」

 

香織は、そう言うと武器である剣を構えながら

自身が生成した円陣によって、素早く動いていき

 

そのまま、罪兵を斬りつけていく

 

斬りつけられた、罪兵は倒れると同時に

爆発を起こし、周囲にいたほかの罪兵を巻き込む

 

「(要は、罪兵を掃討出来たらいいんだよ!

 

  マモノの数を減らす事よりも

  罪兵を掃討した方がいいしね!!)」

 

香織は、力強く微笑んでいく

 

だが、派手な爆発によって

マモノの方も、段々と集まってきている

 

香織は、それを見て何とか距離の方を取っていく

 

「(ようし、大分集まってきたね…

 

  そういう事だったら!)」

 

香織は、自分のもとに戻って来た

残りの円陣を、そのまま飛ばしていった

 

狙うは、罪兵…

 

この罪兵の特性は、爆発が仕込まれている事

それ故に、攻撃をただいなしたり倒したりしては

爆発に巻き込まれて、思わぬしっぺ返しをくらっていく

 

だが、一番に厄介なのがこの爆発が派手である事

 

注目されやすい上に、目立つ

それ故に周囲に敵を寄せてしまう

 

それによって、香織の方にさらにマモノが集まってきてしまっている

 

本来ならば、香織の魔法を使って

一気に倒して行ければいいのだが

 

香織の魔法は、強力である分、消費も激しい

消費を抑えられる技能も、あくまで光属性限定

 

星力魔法は、それには含まれないので多用が出来ないのだ

 

何よりも、罪兵がここにいるという事は香織は

姫奈達も気が付いている、このバックに強敵がいる事に…

 

「(できる限り、力を抑えるために…

 

  利用させてもらうよ!)」

 

それ故に香織は、罪兵の特性である爆発仕込みを利用

爆発とそれによる周囲の掃討を行っていく、だがそれでも

 

「っ!」

 

マモノの数が多くなっているために

不意に現れた伏兵による強襲を受けてしまう事も

 

「っ!」

 

円陣の一つを使って、その攻撃を阻んでいく香織だが

全ての円陣を攻撃の方に回していっていたことによって

 

円陣が引いたところにいる、罪兵がその隙をついて

香織に向かって、鉄球を勢いよく飛ばしていった

 

「ダメ、間に会わない!」

 

咄嗟のことで、反応が遅れた香織は

両腕で顔を庇う形で、腕をクロスさせていった

 

そこに…

 

何かが素早く通りすぎ、鉄球を貫いていった

 

「‥‥今のは!?」

 

香織は、突然のことに驚きながらも

円陣の一つで、鉄球を飛ばした罪兵を斬り伏せた

 

それと同時に、攻撃が飛んできた方に目を向けて行く香織

 

そこを見て、香織は…

 

「ごめん風香ちゃん…

 

 おかげで助かったよ」

 

香織は別のところで戦っている風香に

お礼を兼ねた謝罪を口にしていった

 

そうして…

 

… ‥‥ ‥ …‥ ‥‥‥ ‥‥‥‥ …‥‥ …‥‥‥ ‥‥‥‥‥

 

‥ …‥ … ‥‥ ‥‥‥ …‥‥ ‥‥‥‥

 

 

‥ …‥ … ‥‥ ‥‥‥ …‥‥ ‥‥‥‥

 

… ‥‥ ‥ …‥ ‥‥‥ ‥‥‥‥ …‥‥ …‥‥‥ ‥‥‥‥‥

 

また別のところでは…

 

「やあああああ!!!」

 

西宮 風香…

 

 

彼女は、別のマモノの群れに奮闘していた

 

風香の聖器は、ただの武器の持ち手でしかないが

その持ち手を自身のイメージ通りに変化させることで

様々な武器に変形させていく事が出来る、それがたとえ…

 

このトータスに存在しない、武器であったとしてもである

 

「そこっ!」

 

風香は、武器である持ち手を銃のように持つことで

彼女の適性である風魔法によって生成された弾丸、つまり…

 

風の銃撃を、放つことで乱戦内において

巧みに斬り込んでいく事が出来ていた、さらに…

 

「っ!」

 

マモノの一体が、不意を突いて風香に向かって素早く接近していく

 

しかし

 

「おっと!

 

 危ない、危ない…」

 

風香に向かって飛び込んで来たマモノは

突如として、縦に真っ二つにされていった

 

そうして、風香の手には…

 

「残念だったね…」

 

何と、風によって生成された緑色の刃が携えられており

良く見てみると、風香持ってた持ち手から展開されていた

 

「…‥さあて…

 

 状況の方は、どうなってるかな?」

 

風香は、そういって何かに集中するように目を閉じていく

 

風香は、姫奈のパーティーの中でも特に

索敵能力に優れており、それによって周囲の状況

自身が優先的に倒すべきである、罪兵の居場所や数を索敵する

 

だが、索敵している間は無防備になってしまうので…

 

そこに、敵からの襲撃の方が仕掛けられていく事が多い

 

だが…

 

「…‥隙ありって思った?

 

 残念だけれど、そこだって織り込み済みだよ!」

 

そういって、風香は向かってきたマモノに向けて

銃に変形させた聖器から、風の弾丸を撃ち込んでいった

 

それによって、マモノは体を撃ち抜かれ

そのまま、後からもなく消滅して行った

 

「さあて…

 

 敵の数も大分、減ってきた

 それじゃあ、もうひと踏ん張りだね!」

 

そういって、両手に持っている聖器を銃にして

そのまま、マモノの群れに向かって風の弾丸を放っていく

 

風香が、どうして索敵に集中している間に

マモノが襲ってきたのが分かったのか、その秘密は…

 

ハルツィナ大迷宮にて、会得した神代魔法

 

昇華魔法…

 

 

それは、あらゆる能力を昇華

つまり段階的に強くすることができる魔法である

 

身体能力や人間の感覚、魔法やスキルなど

あらゆる能力を昇華つまりは強くしていく事ができる

 

それが、聖徒の力によって覚醒して得たのが…

 

超化魔法…

 

 

目の前に対峙する、あらゆる強敵の力に応じて

それに見合う力にまで、超化させていく事が出来る

 

しかも、一度発動して超化されれば

能力強化やバフの魔法とは違って、その効果は

永続的に切れる事はなく、そのまま自身の能力になる

 

しかし、自発的に発動させる事が出来ない事と

魔力、もといエーテルが消費されているとそもそも

魔法自体が発動がしないなどの、制約があるのだが

 

一度発動が出来れば、自身の身体は一気に強化

いいや、超化させていく事が出来るという事である

 

風香も、これまでの戦いにおいて

超化をしてきているので、感覚の方も研ぎ澄まされている

 

「さあて…

 

 いい加減に終わらせていかないとね」

 

そういって、銃を打ち出していく

 

その銃から放たれて行く、風の銃弾は

正確に、マモノ達の群れの中に紛れていく形で

風香の攻撃から、身を隠している罪兵達を正確に狙っていく

 

その攻撃は正確であり、群れの中に潜む罪兵を見事に撃ち抜き

それによって生じた爆発が、辺りにいるマモノを巻き込んでいく

 

しかし、罪兵もまたやられてばかりではない

罪兵は、武器である爆発仕込みの鉄球を振るい

 

それを使って、風香に向かって攻撃を仕掛けていく

 

「うおっと!」

 

罪兵が振るってきた、鉄球をかわしていき

その攻撃が放たれた方に向かって、銃を放つ

 

撃ち込まれた罪兵は、そのまま落下

その下にいたマモノ達を爆発によって散らせていく

 

「ようし…

 

 っ!」

 

風香は、銃を別の方向に向けていき撃ち出していく

 

そこにいたのは、狼型のマモノであった

 

狼型のマモノに向かって、風香は風の弾丸を討ち込んでいく

 

しかし…

 

「っ!

 

 かわされた!?」

 

何と、狼型のマモノはまるで

風香が討ち込んできたのが分かったように

 

風香の放った、風の弾丸をかわしていく

 

しかも、別の方向から別の狼のマモノが飛び掛かっていき

それに対して風香は持ち手の持ち方を変えていき、風によって

緑の刃を生成していき、それによって狼の猛攻を止めていった

 

「ぐう…」

 

両側から、せまる狼の猛攻を

両方の刃でどうにか止めていった

 

その時

 

「しまっ!」

 

後ろの方から、もう一匹

狼型のマモノが勢いよくとびかかっていった

 

その時

 

風香の後ろを取った狼が、突然

何かの斬撃によって、真っ二つにされた

 

それを受けた、風香は両方の狼をいなし

二体の狼を、見事に斬り裂いてみせた

 

「…‥やっぱり不思議だね、みんな

 別々のところにいるのに、不思議となんだか

 傍に居るみたいに感じるよ、誰かがピンチになったり

 逆に、窮地に陥ってるのが分かったり、これも聖徒の力…

 

 あるいは、私達の繋がりなのかな?」

 

風香は、そういって別の場所において

戦っているであろう面々に思いをはせていく

 

「「「みんな、絶対にやり遂げるよ(わよ)!!!」

 

風香、香織、姫奈はお互いにお互いへの思いを馳せながら

それぞれの戦いにへと、その身を投じていくのであった

 

さらに…

 

… ‥‥ ‥ …‥ ‥‥‥ ‥‥‥‥ …‥‥ …‥‥‥ ‥‥‥‥‥

 

‥ …‥ … ‥‥ ‥‥‥ …‥‥ ‥‥‥‥

 

 

‥ …‥ … ‥‥ ‥‥‥ …‥‥ ‥‥‥‥

 

… ‥‥ ‥ …‥ ‥‥‥ ‥‥‥‥ …‥‥ …‥‥‥ ‥‥‥‥‥

 

三人が、それぞれの戦いの方に身を投じていく中で

街の周辺の方では、自警団や冒険者の面々がそれぞれの武器を手に

いつ来るのかもわからない、敵の襲撃を今か今かと待ち受けていた

 

「南野さん、西宮さん、白崎さん…

 

 三人とも、無事でしょうか…」

 

マモノの群れに挑んでいった、三人の少女

自身の教え子でもある彼女らの身を案じていく女性

 

畑山 愛子…

 

 

彼女が、そんな不安に駆られていくを感じて反応したのは…

 

「心配はいらないとも、愛子

 

 例え、何千、何万のマモノが現れても

 神殿騎士たるこのデビットが、命に代えても

 愛子の事を守りぬいて見せていくと誓うとも」

 

デビット・ザーラー…

 

 

愛子の護衛についている神殿騎士の団長を務める男性

 

彼が、愛子に自分の存在をアピールしていきつつ

愛子の不安を払しょくさせていくように言い放っていく

 

それに対して…

 

「あっそう、それだったら、もし魔物の群れが来たら

 その時は、一番最初に突っ込んでってくれない?

 

 それを私達、後ろから見てるんで…」

 

菅原 妙子…

 

 

彼女が、そんなデビットに対して

俗に言う塩対応で返していくのだった

 

「うぐ、だ、だが今はこの街の危機だ!

 

 ここにいる全員でかかっていくべきだろう?」

 

デビットは、慌てた様子で自身の発言をころりと変えていった

 

「やれやれ、命を懸けて愛ちゃん先生を守るって言ってたのに

 いざってなったら、意見をころころ変えてるんじゃねえよ…」

 

そんなデビットの様子に、呆れた様子の方を見せていく

 

玉井 淳史…

 

 

彼だけではなく、他の愛ちゃん護衛隊も呆れた様子を見せていく

 

「み、みなさん喧嘩はだめですよ

 今は、みんなで力を会わせる時なんですから

 

 それに、戦う力を持っていない私よりは

 デビットさん達は役には立ちますから…」

 

愛子は、仲介していきながらも自分は

皆の役に立てていないことを気にするそぶりを見せる

 

そんな彼女に…

 

「愛子殿!」

 

ウィル・クデタ…

 

 

彼や、彼の属している冒険者チームの面々が

そんな愛子のもとに、歩み寄っていった

 

「ウィルさん…」

 

「愛子殿、私やゲイルさん達がこうして

 ここに無事に立っていることができているのは

 姫奈殿たちや愛子殿たちのお陰なんです、それに…

 

 愛子殿は、このウルの街の危機に瀕しているとき

 率先して私達冒険者や、自警団の皆さんに呼び掛けてくれました

 

 何かの為に動くことができる愛子殿は十分、みなの役に立てていますよ」

 

ウィルなりに、愛子に言葉を贈っていく

愛子もそれを感じて、その気持ちを嬉しく感じていく

 

しかし

 

「‥‥そんなに立派ではありませんよ、私はただ

 あの時のように、目の前で苦しんでいる誰かをもう

 

 これ以上は増やしたくない、そんな一人よがりですよ…」

 

愛子は、表情に影を落としながら静かにそう呟いていく

 

「愛子殿…」

 

心配そうに見つめていくウィルだが

そんな彼に静かに肩を置いていくゲイル

 

「今はそっとしておけ…

 

 俺たちは、俺たちがやるべきことをやるぞ」

 

ゲイルにそう言われて、ウィルは

愛子を心配そうに見つめながらも従う

 

そんな中で…

 

「おい、亜人!

 

 敵の姿は見えないのか!!」

 

デビットが、乱暴に呼びかけていく

 

それに対して…

 

「五月蠅いですよ!

 

 今、集中してるんですから

 あんまり騒がないで下さい

 

 みっともないですよ」

 

ラナ・ハウリア…

 

 

彼女が、そっけない感じで返していく

 

「なんだと、貴様‥‥

 

 薄汚い亜人族の分際でぇ‥‥」

 

そんな態度が癪に障ったのか

今にも斬りかかっていきそうな

そんな雰囲気を醸し出していた

 

しかし

 

「ダメですよ、団長!

 

 今は街の危機なんです

 目の前のことに専念してください!!」

 

「なんだと、チェイス!

 

 貴様、誇り高き神殿騎士に属しながら

 あんな汚らわしい存在の肩を持つのか!?」

 

「場をわきまえてと言っているんです!

 

 こんなところで騒いだら、神殿騎士の

 ひいては聖教教会の名に泥を塗りますよ

 

 ただでさえ我々は、この街での評価は

 地に落ちているも同然なのですから」

 

「っ!」

 

副団長のチェイスに諫められ

渋々と、彼の意見に従っていくデビット

 

そんな時であった

 

「‥優花さん!」

 

「わかった…

 

 みんな、構えて!

 

 来るわよ!!」

 

園部 優花…

 

 

彼女がラナの言葉を聞いて

その場にいる全員に呼び掛けていった

 

神殿騎士も愛ちゃん護衛隊も

冒険車も自警団たちもそれぞれ武器を取っていく

 

それから、しばらくして…

 

「来たぞ!」

 

自警団長が、呼びかけていく

 

それと同時に…

 

街の方に向かって、マモノの大群が押し寄せて来た

 

しかし遠目から見て、黒い波が押し寄せていくような

それほどの数ではなくなっている、姫奈達が確実に数を減らしてるという事である

 

「数が減ってる、姫奈さん達がうまくやってくれたみたいですね」

 

「みんな!

 

 皆の街に、マモノを入らせるんじゃないわよ!!」

 

『『『『『うおおおおお!!!!!』』』』』

 

愛ちゃん親衛隊に冒険者、自警団

その場にいる、ほぼ全員が雄たけびをあげていき

 

街にへと近づいて行っている

マモノ達の群れにへと、立ち向かって行く

 

「氷よ、我らに仇名すものを封じよ!

 

 氷縛!!」

 

「やああああ!!!」

 

奈々が天職である氷術師の力で、強力な氷魔法を放ち

妙子も、向かってくるマモノに武器である鞭型のアーティファクトを振るう

 

それを皮切りに、淳史たち男子生徒も各々の技能を使って

襲ってくるマモノ達に戦っていく、統率を完全に失ったことで

完全に烏合の衆となったマモノの群れと、難なく戦えている一同

 

「ようし、楽勝だぜ

 南野達、上手くやってくれてるみたいだな…」

 

「ああ、この調子だったら何とかなりそうだぜ!」

 

そういって、男子たちは勢い付いていくが

それゆえにどこか調子づいてしまっている様子が見える

 

それによって

 

マモノの一体が、一人の不意を突いて襲い掛かっていく

 

だが、そのマモノは真っ二つになり

そのまま、黒いオーラとなって消滅した

 

「あ、淳史…」

 

「油断するなよ、こいつらは確かに

 統率を失っているとはいえ、魔物

 

 危険な事には変わらねえんだ、油断せずに

 お互いをカバーしながら渡り合って行こうぜ!」

 

「「おう!!」」

 

そういって、二人は気を引き締めて

改めて、三人でマモノ達に戦いを挑んでいく

 

そのほかのところでも、冒険者や自警団

騎士団の方も、連携して戦いの方にへと興じていく

 

「やあああ!!!」

 

ウイル・クデタ…

 

 

彼もまた、武器を手に取ってマモノ達と戦っていく

 

「ウィル、くれぐれも無茶はするなよ!

 

 お前には、帰りを待ってくれている人がいるんだからな」

 

「はい!」

 

冒険車の仲間にそう言われながらも武器をふるい

辺りに迫ってくるマモノ達と渡り合っていくウィル

 

「(確かに僕は、今回のことで冒険者には

  戦いには向いてはいない事はわかった…

 

  でも、それでも僕にだって

  誰かを守れる力はあるはず、だって僕は…

 

  世界と人びとを守った英雄、龍殺侯の血を引いているんだから!)」

 

ウィルは、自身の思いをこの戦いにぶつけていく

街や人々、そこに住まう人々も思いを守りたいのだと

 

逃げずに立ち向かって行く

 

「行くぞ、お前達!

 

 我ら、神殿騎士の誇りにかけて

 必ずや愛子のいるこの町を守るぞ!!」

 

「「「おおお!!!」」」

 

デビットの、その掛け声とともに

ウルの街、もとい自分達の敬愛する愛子を守る為に

高々と剣を抜いて、迫りくるマモノ達に戦いを挑む

 

デビット達は、普段の言動が言動であるがゆえに

あてにはされていないが、それでも教会より遣わされた神殿騎士

 

その実力は決して、生半可ではない

むしろ、冒険者のチームや自警団に比べて

人数は小規模ながらも、向かってくるマモノ達と戦えている

 

「見ていてくれ、愛子

 

 私の想いを、戦いを

 そして、君に捧げる勝利を!」

 

高らかに、自分達の決意を恥ずかしげなく言いきるデビット

 

「あんな事、よく恥ずかしげもなく言えますね…」

 

「まあ、やる気があるだけいいんじゃない…

 

 とにかく、私達も私達で戦っていくわよ!」

 

「はい!」

 

北浦 纏に園部 優花、ラナ・ハウリアの三人も

神殿騎士達のテンションに呆れながらも、戦いに出ていく

 

「優花さん、少しじっとしていてください」

 

そういって、ラナは自身の手を優花にあてると

優花の身体に光が纏われて行き、不思議と力が大きくなっていく

 

「すごい…

 

 力がみなぎってくる!」

 

「私は姫奈さん達や優花さんとは違って

 戦闘向きではないですけれど、こうやって

 味方のサポートをしていく事は出来ます

 

 これで、まだ聖徒の力になれていない優花さんでも

 問題なく戦っていく事は出来るはずです、それでは行きましょう!」

 

「ええ、私も行きます!」

 

三人は一斉に、街に現れていくマモノに向かっていく

 

「やあ!」

 

優花は、自身の武器である投げナイフ形のアーティファクトを放ち

マモノ達と距離を付ける前に次々と仕留めていく、ナイフの数は七本だが

優花のアーティファクトは一本でも手元に残っていれば、それに魔力を込める事で

それを手元に戻していく事が可能である、さらには優花が聖徒の力に覚醒した事により

世界を創造する力、エーテルの力を組み込むことによって何らかの攻撃で失われても

元通りに手元に戻していく事が出来るようになり、それを利用して立ち向かう優花

 

「私だって、やる時はやりますよ!

 

 やああ!!!!」

 

ラナも、鈍器を手に持ってマモノ達と対峙していく

 

ラナは、元々は亜人族の中でも非力な兎人族

だが、それでも元々は祈願して姫奈に戦い方を教えてもらっていた

 

聖徒に覚醒してからは、身を守るだけではなく

率先して戦えるだけの技術も叩き込まれていく

 

その甲斐もあって、マモノ相手なら

問題なく渡り合えるほどにまでになった

 

だが

 

「きゃあ!」

 

元々、ラナは戦闘とは無縁の生活を送っていたために

どうしても、戦闘においては綻びが出来てしまう、ましてや

亜人族は魔力を持たないために人間族とは違って天職はおろか技能も持っていない

 

しかし

 

「はああああ!!!」

 

纏が、槍型のアーティファクトを振るい

ラナの窮地をどうにかして救い出して見せていく

 

纏の天職は棒術士、棒状のものを振るう技術に長けている

 

「纏さん…」

 

「焦らないで、ラナさん‥‥

 

 ラナさんは、ラナさんのペースで戦って下さい

 私達だって戦えるんですから、心配はいりませんよ」

 

纏にそう諭されて、ラナは一言

はいと力強く返事をしていき、もう一度

それぞれの武器を構えて、戦いに挑んでいった

 

こうして、確実にマモノの群れの進軍を食い止めていく姫奈達

 

ところが…

 

… ‥‥ ‥ …‥ ‥‥‥ ‥‥‥‥ …‥‥ …‥‥‥ ‥‥‥‥‥

 

‥ …‥ … ‥‥ ‥‥‥ …‥‥ ‥‥‥‥

 

 

‥ …‥ … ‥‥ ‥‥‥ …‥‥ ‥‥‥‥

 

… ‥‥ ‥ …‥ ‥‥‥ ‥‥‥‥ …‥‥ …‥‥‥ ‥‥‥‥‥

 

その様子を、空の上から見つめている巨大な影

 

それは巨大な龍であり、その龍の足の部分に

一人の女性が持たれるようにして、座っていた

 

しかし、その表情はお世辞にも機嫌のいいものには見えない

 

「姫様…」

 

「…ふん、所詮は烏合の衆‥‥

 

 数だけそろえても、この程度とはな‥‥」

 

そういって、不機嫌そうに呟いていくと

龍の足に座っていた女性は、ゆっくりと重い腰を上げていく

 

「…姫様、一体どちらに?」

 

「決まっているであろう

 

 こうなったら、妾が直接出向くのよ!

 

 それに感じるのじゃ、あそこには妾にとって

 許されざる存在が居る、なおさらそれは妾自身の手で‥‥

 

 滅ぼしてやるのよ!」

 

ティオは、全身からどす黒いオーラを放ち

手に持っている鉄扇で、自身の手を叩いていった

 

そして…

 

… ‥‥ ‥ …‥ ‥‥‥ ‥‥‥‥ …‥‥ …‥‥‥ ‥‥‥‥‥

 

‥ …‥ … ‥‥ ‥‥‥ …‥‥ ‥‥‥‥

 

 

‥ …‥ … ‥‥ ‥‥‥ …‥‥ ‥‥‥‥

 

… ‥‥ ‥ …‥ ‥‥‥ ‥‥‥‥ …‥‥ …‥‥‥ ‥‥‥‥‥

 

ウルの街において繰り広げられる防衛戦

 

マモノ達の進軍を確実に食い止めていく人々

 

そんな時…

 

ー退け、虫けら共!ー

 

そんな声が、マモノ達の脳裏に響いていくと

マモノ達は、一斉にウルの街から引きあげていく

 

「な、なんだ!?」

 

「魔物達が急に、街から逃げ出して…」

 

余りの異変のに、面々は異変を感じ取っていく

 

「フン、魔物共め

 我等の力を畏れて逃げたか‥‥」

 

「それはないと思います…」

 

マモノ達は、一斉に引き上げていった

烏合の衆であったはずのマモノ達が足並みをそろえて一気に…

 

そんな時であった

 

「っ!?」

 

 こ、これは!?」

 

「何?

 

 この嫌な感じ…」

 

マモノ達が引き上げていった、その奥から

何やら異様な気配を感じ取っていく、それを感じながらも

何とか正気を保っていく、ラナと優花の二人、さらには…

 

「っ!

 

 この、身体中の力が全部抜けていくような感覚…

 

 これは、まさか!?」

 

纏もまた、身体に走る感覚に見舞われて行く

 

彼女達だけではない

 

「な、なにこれ…」

 

「この感覚…」

 

街の防衛についていた愛ちゃん護衛隊の面々もまた

身体中の力が奪われて行くような感覚に見舞われて行く

 

彼彼女らだけではない、同じく町の防衛に携わっている

冒険者や自警団、神殿騎士の面々もその場に姿勢を崩していく

 

「こ、これは一体…」

 

皆の様子を見て、ただ事ではないと感じ取り

愛子は辺りの方を見回し、この感覚の原因を探っていく

 

しかし、愛子がそれを見付けていくまでもなく

その元凶は一同の、ひいてはウルの街の前にゆっくりと降り立って来た

 

それは…

 

巨大な龍の三対の翼を背中に広げ

更には両腕もまた、大きな翼となっている

 

その翼の大元には、何と一人のうら若き女性がいた

地球で言う和服、イメージすると雫が部活や実家の道場において

よく着こんでいた剣道着、もとい着物と袴のそれに近い

 

だが、それでもどこか気品のあるように感じられるのは

彼女のその美しい容姿とマッチしているからだろうか

 

両腕が巨大な翼、右手が天使を思わせる鳥の用に

左手が悪魔を思わせる蝙蝠の様に、対局の雰囲気を醸し出している

 

だが、この町にいる者達はもちろん

その容姿に見とれて、この場から動けぬのではない

 

その少女、もとい女性から発せられる

異様なまでのプレッシャーに圧されて動けないのである

 

「やれ‥‥

 

 あれほどの数をそろえたというのに

 まさか、一体も町に辿りつく事が出来んとは‥‥

 

 やはり、弱者という者は何千、何万と集めても弱者なのじゃな」

 

口元を、扇で隠しながら

どこか怒りがこもったような口調で話す

 

「この感じ‥‥

 

 まさか、貴方は罪徒‥‥!?」

 

ラナは、冷や汗を流しながらも

目の前に現れた一人の女性に問いかけていく

 

「…妾達の事を知っているという事は、なるほど

 お主等か、我等の同志を一人屠り、仇名さんとする

 

 聖徒、と呼ばれる者達は」

 

そういって、扇を締めていき

自身の顔を、その場にさらした女性

 

「妾は、ティオ・クラルス‥‥

 

 

 この愚かしき世界を暗黒で包まんとする

 

 罪徒が、一体」

 

星詠と龍創の大君主

 

ティオ・クラルス…

 

 

彼女は、ティオは自身の名を名乗り

ウルの街の前に、降り立ってきたのであった…

 

… ‥‥ ‥ …‥ ‥‥‥ ‥‥‥‥ …‥‥ …‥‥‥ ‥‥‥‥‥

 

‥ …‥ … ‥‥ ‥‥‥ …‥‥ ‥‥‥‥

 

多くのモチーフに使われる七つの大罪、皆さんが一番強いと思うのは?

  • 原罪(スルー推奨)
  • 傲慢
  • 虚飾
  • 嫉妬
  • 憤怒
  • 怠惰
  • 憂鬱
  • 暴食
  • 色欲
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