DERBYTALE (AU) 作:フラウィー
橋はそれなりに長く、二人の声がギリギリ聞こえるかどうかと言う程度の長さだった。
橋の下を見れば谷のようになっており、掘った痕跡が見られる。
そしてその掘った場所には、槍を始め様々な危険物が備え付けられていた。
青年はアレが最後の試練なのだろうか、と考えると少し怖くなってしまった。
だが今はただ自身の意思に従い、歩き出す。
遠くで二人は何か話していたが、聞き取れなかった。
青年が橋の前に立つと、二人は青年に気づき大きな声で言う。
「人間さんっ!! ここが最後のっ! スペシャルな試練ですっ!!!」
そう言って腰に手を当てて、胸を張る。
そんなスペシャルウィークの近くには、青年が直した機械に酷似した機械があった。
機械には一つ、大きなレバーが付いており、スペシャルウィークはそこに手をかけている。
どうやら、何かを動かす機械のようだった。
青年にはなんとなく、動かすものがわかっているのだが。
青年は聞いた、ここでなにをすればいいのか、と。
スペシャルウィークは胸を張ったまま答える。
「それは……この橋を渡るだけですっ!!」
青年は橋の下を見て、スペシャルウィークに聞く。
ただ橋を渡るだけでいいのか? と。
スペシャルウィークは首を横に振って、レバーを降ろす。
瞬間、橋の下にあったものが上昇して様々な動きをし始める。
その動きは明らかに、殺しに来ていた。
「ふっふっふっ……今回は故障していませんよっ!」
「スペちゃん。これじゃあ死んじゃうわ」
「大丈夫ですよっ! 確か緩めるボタンが……これですっ!」
何やらボタンを押した、すると青年の背後に柵のようなものが地面から出てくる。
そして燃え出し、青年から逃走という選択を奪い去った。
青年は二人の方を見ると、スペシャルウィークはとても慌てていた。
「……こ、これでしたっけ?」
別のボタンを押すと、青年の真上から大きな岩のようなものが落ちてくる。
青年は咄嗟に避け、更に橋の方へと近寄る。
と言うより、逃げ道が橋以外無くなってしまった。
「あー、スペちゃん?」
「だ、大丈夫、なはずですっ!」
流石のスズカも少し心配そうにスペシャルウィークを見る。
スペシャルウィークはポケットから、説明書のようなものを取り出し凝視しながら機械を触る。
だが止まることなく、逆に激しくなり続けていた。
そしてついに、青年は橋の上に立つ。
少し不安定な橋、頑丈そうに見えるものの、罠のせいで崩れてしまいそうな感じがあった。
青年は二人の名前を叫んでみる。
「多分これで……止まる、はずですっ!」
そう言いながら押した瞬間、大爆発とともに機械は粉砕された。
それはもう、見事な爆発であった。
三人はただそれを見つめることしかできなかった。
それに伴い、更に激化する罠の数々。
と言うか、爆発したことによって動いていなかった全ての罠が動き出す。
「に、人間さん……」
少し涙目でスペシャルウィークは青年の方を見る。
その時、青年は既に走り出していた。
背後から、上から、下から、迫る死に対して逃げるように。
青年は死ぬわけにはいかないと、ただ必死に走る。
ありとあらゆるとこから攻めて来る、罠を避けながら。
そんな時、ついに橋が壊れ始める。
制御装置を失った罠たちは加減を知らない。
橋の直径はそう長いものではない。
だが目前に迫る罠が青年を通らせまいと道を塞ぐ。
その一方で青年の後ろの橋は崩壊を始める。
それを見た青年は、目を瞑って走り出す。
罠の恐怖心を無理やり打ち消すように。
だが後もう少しというところで、前方からの大きな音に目を開いてしまう。
いや、開いたこと自体は正解だった。
だがそこで一瞬戸惑ってしまったのがダメだった。
前方の橋が崩れかけていたのだ。
一瞬の恐怖に足が止まりかけるが、その場は無理やり走ろうとした。
だが、次の瞬間には橋は崩れ、落ちかけていた。
青年は咄嗟に飛び上がり、二人のいる場所に手を伸ばす。
だが後少し足りず落ちかけた、その一瞬、体が浮いたような気がして、ギリギリのところで手が届く。
見上げろてみればそこには、ニヤニヤ顔のスズカが立っていた。
「大丈夫だったかしら?」
そう言ってポケットから手を出し差し伸べる。
晴天はその手を取り、なんとか引き上げられる。
自身の渡ってきた場所を見返すと、何か破壊されたような跡があり、機能を停止していた。
その光景に思わずゾッとする。
「その様子だと怪我はなさそうね」
その言葉に、死にかけたけど、と答える。
青年は機械の方へ向かって軽く中身を確認してみる。
どうやら最初から壊れかけだったようだ。
事故、と呼ぶには酷い感じてはあったのだが。
青年は話を聞こうとスペシャルウィークを探すが、姿はない。
スズカにどこへ行ったのか、と聞くが首を横に振って、わからないと言った。
もはや修復不可能であったため、機械は置いといて先へ進もうとする。
だがスズカに呼び止められ、足を止める。
「もしスペちゃんに会っても、許してあげてね? あの子もほら、悪気があってやったわけじゃないから」
青年はその言葉に頷くと、相変わらずの顔で青年の先を歩いて行った。
青年はスズカについて行くように、先へと歩き出す。
騒がしくも、明るい方向へと。
設定資料出して欲しい?
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YES
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