DERBYTALE (AU) 作:フラウィー
青年は真っ青に染まったソウルを見ながら、飛んでくる攻撃をギリギリで避け続ける。
少し遅れれば攻撃はまともに当たるものの青年はなんとかというところで動けていた。
だが避けるのに一々倒れ込まなくては避けれなかった。
理由は単純、体が重すぎてちゃんと動かないのだ。
その様子を見ていたスペシャルウィークは、少し悩んだ顔で青年を見ていた。
両隣からにんじんを繰り出しながら、先程まであった笑顔が消えていたのだ。
一体どうしたのか、と考えて何度か攻撃の手が緩んでいるのを感じていた。
それ即ち、まだ悩んでいるかもしれない、と言うことだ。
夢を叶えるために青年を捕まえるのか、それとも捕まえないのか。
青年は申し訳なく思いつつも、生き返るために戦闘を止めるようスペシャルウィークに説得する。
自分にはやらなければいけない事がある、と。
「やらなきゃ、いけない事……それは私にだって──あるんですっ!!」
そう言いながら手を前に出し、攻撃を飛ばす。
青年はその攻撃をギリギリのところで飛び避ける。
と、飛び避けた場所の地面が少し動き出し、咄嗟に青年は転がるようにその場を避ける。
しかし少し遅かったか、青年の頬を掠めてちょっとしたダメージが体に入る。
血は出ていなかった、だが痛くはあった。
青年は血を拭うと踏ん張って立ち上がる。
青年は今まで攻撃はした事がない。
だが彼女は本気だ。
本気で自分を……青年はそう考え、身を守るために、痛くない程度に、殴ろと考えて。
ぐっとグローブを構えた。
構えて、そこで動きが止まったしまった。
それで本当にいいのだろうか、それで解決するのだろうかと。
考えて、とにかく考えて、目の前に飛んできた攻撃を咄嗟に避ける。
あまりの大きな悩みに目の前が一瞬、見えなくなってしまったのだ。
それが原因で体が大きくブレる。
姿勢を無理やり直そうとして、飛ぶように前へ移動しようとした。
その攻撃は、運が悪いとしか言いようがなかった。
「あっ」
スペシャルウィークの声が聞こえた。
全ての、今起きている行動が青年にとってはゆっくりに感じ取れていた。
死ぬ、それを理解した瞬間のことだったのだ。
スペシャルウィークの目標は殺すことではない、捕まえることだ。
そう、彼女にとってもこれは想定外の出来事であった。
頭を貫くかのように、にんじんが地面から出てくる。
そしてそのにんじんに向けて頭も落ちて行く。
スペシャルウィークは咄嗟に、攻撃を逸らそうとした。
だが既に、遅かった。
にんじんは青年の目前へと迫って行き、攻撃は青年の頭を貫いた。
か、と思われた。
だが青年は、すんでのところで避け切って体勢を立て直す。
そして構え直す。
スペシャルウィークはホッとしたようで、安心したような顔をしていた。
「……私の目的は捕まえることです。絶対に殺しはしませんっ!」
その言葉に青年は頷いて、話しかける。
捕まえたその後は? どうするのか、と聞いた。
スペシャルウィークはちょっと驚いたような顔をして、少し悩んだ様子を見せる。
攻撃しつつ、どうするんだろう……と呟いていた。
「と、とにかく捕まえたら皇帝兵の一員になりますっ! だからそのためにも人間さんっ! 捕まってくださいっ!!」」
慌てた様子でそう答えて、更なる攻撃を続ける。
青年はここまでの会話で一先ず説得を諦めることに決めた。
そしてスペシャルウィークが疲れるまで攻撃を受け切ると。
青年は深呼吸をしてスペシャルウィークに言う。
わかった、と。
自分も覚悟を決めるとも。
青年は戦いに立ち向かう決意を抱いたのだ。
その時にはもう、不思議と傷も消えていた。
スペシャルウィークは少し睨んだような目で青年を見て、攻撃の激しさを上げていった。
そんな攻撃に対し青年は、重い体を無理やり立たせて避け始めたのだった。
設定資料出して欲しい?
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YES
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NO