DERBYTALE (AU)   作:フラウィー

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スペちゃんがちょっとバクシン委員長みたいになってきた。


スペシャルな特訓

 スペシャルウィークと青年は部屋の中、対峙する。

 しかし今回は戦いではない、特訓というやつである。

 友達として、特訓である。

 

「人間さん。実は私、今日のこと計画してきたんですっ! 図書館で色々と読んだんですよっ!」

 

 そう行って出してきたのは地上の本。

 昔っからあるのかかなりボロボロだ。

 内容は……よくあるファンタジーものだった。

 青年も昔読んだことがあるもので、今なお内容は覚えていた。

 

 あれで計画したのだろうか、と青年は考えスペシャルウィークに聞く。

 どんなことを計画したのかと。

 

「色んな攻撃方法を考えてきたんです。それを見てくださいっ!」

 

 青年はわかったと頷いて、スペシャルウィークから少し離れる。

 彼女の攻撃はそれなりに激しい。

 しかもその上で、本を参考にした攻撃と来た。

 家が壊れないことを祈りつつ、スペシャルウィークの攻撃を見る。

 

「それでは見てくださいっ!」

 

 そう言って飛ばしてきたのは、派手な色をしたにんじん。

 青年の顔面真っ直ぐめがけて飛んできたため、軽く体を動かして避けると壁を貫通して何処かへ飛んで行った。

 リビングで何か声が聞こえたが、青年は聞こえなかったことにしたのだった。

 

「どうですかっ? キラキラにしてみたんですっ!」

 

 青年はその言葉に、もう少し地味な方がいいかもと。

 キラキラしてるのもかっこいいし、相手を威嚇できるかもしれないけど、攻撃がわかりやすいと。

 それにもっと細くて、硬くて、それでいて動かし易いといいかも。

 取り敢えず思ったままのことを言ってみた。

 

 言った後に無理難題に近いな、と思いつつも、スペシャルウィークを見守る。

 

「うーん、だとしたら……」

 

 その言葉を聞いたスペシャルウィークは少し考えて、細長いにんじんを出す。

 手にとって軽く動かすと、青年に手渡した。

 色は地味目、と言うか今まで使っていたのやつと同じだった。

 ただ軽くてしなやかでいて、強靭だった。

 

「どうですかっ!」

 

 青年はこれで攻撃したら多分、かなり辛いと思う、と青年は言った。

 昨日の戦い、あれにこれを使われていた時の可能性を考える。

 

 今まで出していたにんじんは太く重く、硬いにんじん。

 だが今出して見せたのは、まるで耐久力を底上げした竹のようなものだった。

 武器として使われた時のことを考え、青年は身震いする。

 

 青年は続けて、これを使えば皇帝兵の一員にもなれると思うと言った。

 それにスペシャルウィークは嬉しそうにする。

 

「本当ですかっ!?」

 

 青年は頷くとぴょんぴょん跳ねて喜んだ。

 だが青年は、にんじんを手に取って触り続けていた。

 青年は戦闘などそう言うことにはからっきしだ。

 

 だがにんじんを触って素人目でわかったことは、彼女にはかなり才能があると言うこと。

 ほぼ無理難題に聞こえたことを完璧になして見せたのだ。

 青年はー少し気になって、スペシャルウィークにもう少しにんじんを作って欲しいと言う。

 

「わかりましたっ! どんなのを作ればいいですか?」

 

 すごく小さくて尖っているやつをたくさん、と言う。

 するとスペシャルウィークは少し考えた様子で、手を上に広げると青年の目の前にパラパラと沢山落ちてくる。

 言われた通りのもの、もはや形はにんじんではないが、そんなことは問題ではない。

 才能がありすぎることが問題なのだ。

 

 言われたことを的確に熟す。

 熟練の職人並みの仕事だ。

 この力を優しくて、そしてまだまだ戦い慣れていない彼女が持つべきではないのは確かだった。

 青年はスペシャルウィークに向かって言う。

 

 これだけのことができればきっと一員になれると。

 青年はこれ以上、掘り下げるべきではないと思ったのだ。

 

「わかりましたっ!! それでは私、もっと練習してきますっ!!」

 

 そう言って大急ぎで走り出して行った。

 が、すぐに戻ってきて、なにやら紙を渡される。

 

「私の電話番号ですっ! 次から電話したい時は、そこにお願いしますっ!」

 

 脱兎の如く走り去って行った。

 青年は少し呆けて、家から立ち去ろうとする。

 すると玄関辺りに出たところで、後ろから声をかけられた。

 

 スズカがそこには立っていた。

 いつものニヤニヤした顔で。

 

「……ねぇ人間。なんで私がスペちゃんの邪魔をするようなことするか、知ってる?」

 

 突然何を言っているのかわからなくて、少し考える。

 そして言葉の意味を理解して、青年は首を横に振った。

 

 考えてみればおかしな話である。

 青攻撃について教えたり、スペシャルウィークの罠の邪魔をしたり。

 手伝うのが普通かどうかは置いといて、邪魔をする意味なんてないはずだ。

 

「ま、当然知らないわよね。私、言っていないもの。なって欲しくなかったのよ、皇帝兵に」

 

 少し悲しそうな顔をして、そういうと背を向ける。

 

「あんなもの、存在する意味なんてないわ。結局のあの人も、戦争なんてしたくないはずなのに……もしも、戦わずに出て行きたいのなら、人間として、貴方自身として、私たちウマ娘と上手くやっているとこを見せるべきね」

 

 その言葉の意味が分からず少し悩んで、どう言うことかとスズカに聞こうとした。

 だが既に姿はなく、何処かへと消え去っていた。

 この一件に色々と悩むところはあったのだが、青年の目標はブレることはない。

 地上世界へ戻るため、ただ前へ進むだけだった。




今回の話、なに書いたらいいか分からなすぎて悩んだ結果がこれです。
伏線みたいなの。

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