プロジェクトセカイ オリジナルグループ 作:テルマルナ
多分1話1話は短めです。また、受験生のため不定期です。
「あれ〜?藤丸ちゃーん?緋色って今日家に居ないの。」
2人の少女が床で寝転がりながらスマホを見ている。
「ああ、緋色?多分出かけてるよ。多分、買い物に出かけてるんじゃないかな?」
「えぇ〜。次の曲どうするか話し合いたかったんのに……まぁいっか。藤美ちゃんはどっちがいい?幾望の月とテオだったら。」
どっちでもいい。それが藤美の回答であった。なのでリーダー権限で全員を強制招集することにした。すぐに今いない2人にメールを送った。暫くして、インターフォンが鳴る。
「はいはーい!」
「………」
「おお、青空君!いらっしゃい!」
無口な青年、空色がやってきた。持ち物には沢山の楽器がある。4人のグループ、陰の中の英雄の楽器を管理しているのは主に空色なのだ。
「………!」
「ほうほう?緋色君は今買い物中だから遅れると?まぁいい。アイツにはおやつは用意しないもんね〜」
何故、会話が点だけなのに霧間はわかる!?あと、コレって緋色がいいおやつ買ってくるオチじゃ?アイツ結構お金持ちだったはず………
「ったくもう!美味しいプリン買ってこないと許さないもんね〜!!!」
「緋色ってちゃんとそこあたりしっかりしてるから多分買ってくるんじゃ?」
「………コクコク」
まぁきっと音楽に関することで何かあるんだろうな〜と思いつつ、視線をスマホに落とす。さて、一方その頃緋色はどうしてたかというと、
「おお、コレも僕に似合うかも〜!」
全然そんなことはなかった。彼は今、服を見繕っていた。
「こっちも可愛いし、あっちも可愛いし………どうしよう?うーーーん・・・」
様々な服を手に取って吟味する。そして2着の服が彼の目に留まる。
どちらを選ぶか、暫く考える緋色だったが結局2着とも買うことにしたようだ。
彼は嬉々としてレジに向かう。その間に、幾人かの視線を集める。ただでさえ髪の色がピンク色で目立つのに、「昔のフランスに騎士としていそう」と、暁山瑞希に言われた美貌はまじめに多くの男たちの視線を集める。
「ん?ニーゴの新曲ねぇ………」
だが、そんな視線を本人は全く気にならないようなさまであり、本人の視界には服と近くにあるCDショップの中の音色しか色を持っていない。人に色がない異質な世界。だが、それが彼にとっての当たり前。所詮彼の才能の前には塵に等しい。
だが、必ずしも人に色がないわけではなく、彼の視界に“ピンク”の短めな髪をした女の子と言いたくなる様な元気な子が通っていく。そしてそれを追うモノクロの3人。
その光景に少し笑ってしまう。
「わんだほーい!」
しかし、例の彼女は急に方向転換してくると、緋色の方に向かって飛び込んでくる。無論、緋色はそれを躱す。己のスカートを押さえ、体を思い切り反らして、それを回避する。所謂マトリックス避けである。
だが、現実は無常である。わんだほーい!の直撃は逃れたものの、重力によって落ちてきた足は緋色の脇腹を直撃する。
「ゲフッ!……… 俺は止まんねぇからよ…お前らが止まらねぇかぎり…その先に俺はいるぞ!…だからよ…止まるんじゃねぇぞ…」
そう詠唱を唱え、静かに崩れ落ちる緋色。丁寧にも空を向いていたのを地に直し、左手はしっかりと上に向けられていた。
「ヤバイよ司君!えむちゃんが人を轢いちゃった!団長が死んだ!」
「この人でなし!」
「今はボケてる場合じゃないでしょっ!」
鋭いツッコミが飛ぶ中、緋色は満足したのか、軽く身体を叩きながら立ち上がる。
「お兄ちゃん!ごめんなさい〜!」
「気にしないでえむ!そんなことより、えむの方には怪我はないかい?」
えむの兄。ワンダーランズ×ショウタイムの面々はそれだけで時が止まる。一応は上司に当たるのだ。戸惑っているが、それより戸惑っているのは全く関係のない人間だった。
「お兄ちゃん………だと!?」
「つまり男………what?」
「女の私より可愛い………だと?自身無くすわ…」
「うわあああああああ!」
「男の娘………ハアハア・・・イイ!」
緋色が男と気付き衝撃を受けるもの、混乱するもの、自身無くすもの。特に彼に目を奪われていた人たちは絶叫するか新たな扉を開いていた。なお、新たな扉を開いた人たちは後日、言い難い恐ろしい目に遭ったらしい。