第十五話です。
それではどうぞ。
寺子屋で一日教師体験と新しい物件を見つけて翌朝、俺は香霖堂を去る日が来た。
龍騎「短い間でしたが、お世話になりました...」
霖之助「元気でね...、寂しくなったらまた此処に来ると良いよ」
龍騎「その時が来たらお願いします...、それでは」
俺は一言言って、香霖堂を後にした。
龍騎「...改めて見ると、普通の一軒家だな」
新居に着いた俺は家の前に立つ。それは何処も変わらない和風な家だった。これが女性の霊が出るとは思えない。
慧音「ん?霧影か?」
後ろを振り向くと、そこには慧音さんがいた。
龍騎「おはようございます慧音さん」
慧音「ああ、おはよう。どうだ?この家は」
龍騎「俺には勿体無いぐらいです」
慧音「そうか、何かあったら私の家に来ると良い。寺子屋の直ぐ近くに私の家がある」
慧音さんが指を指すと寺子屋が見えた。その隣が慧音さんの家らしい。えっ?近くね?通勤時間5分も掛からないとか羨ましい...。
慧音「それじゃあ私は寺子屋で授業してくる。何かあったら私のところに来い。それじゃあな」
龍騎「ありがとうございました」
慧音さんを見送り、俺は家の中にはいる。中は思っていた以上に酷くは無く、破損してるところは殆どなかった。ただ埃が酷い...。
龍騎「まずは掃除だな...」
スマホの画面を起動して時刻を確認すると、まだ八時前だった。
龍騎「この時間だと何処も開いてないよな...、霊夢のところに行くか」
そう決めた俺は博麗神社に向かった。博麗神社に着くと霊夢が朝から掃除をしていた。
龍騎「おはようれい...む?」
俺は霊夢の様子が変だと気づいた。いつもはこんな時間に掃除なんてしなかった霊夢が朝早くから掃除する訳が無い。それに...。
龍騎(なんかドス黒いオーラが出てる気がするけど...)
霊夢「あら龍騎じゃない...おはよう」ハイライトオフ
龍騎「ひぃぃ!?」
待って怖い!!霊夢の笑顔が怖い!!ってかハイライトさん!?消えてますよ!?戻ってきて!!俺が昨日賽銭するの忘れたからこうなったの!?そうだとしたらどんだけ金に執着してんだよ!?
龍騎「き、昨日は悪かった...、物件探しと寺子屋で体験教師してたからそっちに行く時間が無かったんだ」
霊夢「それは大変だったわね...、なら夜に来れば良いでしょ?」ハイライトオフ
龍騎「い、いやだって夜は妖怪が出るって言うから...」
霊夢「......」ハイライトオフ
龍騎「すいませんでした」
俺は土下座で謝った。そして霊夢が耳元で
霊夢「次、忘れたら...、分かってるわよね?」ハイライトオフ
龍騎「...ハイ」
...もう霊夢を怒らせるような行動は取らないようにしよう。霊夢に許して貰えた俺は昨日の分も賽銭をして暫く霊夢と雑談した。
霊夢「貴方物件探してたって言ってたけど、見つかったの?」
龍騎「ああ、寺子屋の直ぐ近くの家」
霊夢「ふーん(...あれ?そこって確か噂の家なんじゃ......ま、いいか)」
霊夢と雑談して約一時間、店が開く時間帯になり俺は人里に戻る事にした。
龍騎「...じゃあ俺は帰るよ」
霊夢「...分かってるわよね?」
いや怖いって、トラウマ克服できなくなるって...。それから俺は人里に戻った。
それから俺は人里で掃除道具を買って家に帰ろうとしたら
「くすり〜、くすりはいかがですか〜?」
...なんかうさ耳を付けたコスプレイヤーが居るんだが。幻想郷にも現代っ子っていたんだな。それにしても薬か...。
龍騎「...あ、あの」
コスプレイヤー「は、はい!」
龍騎「...この薬ってどの効果があるんです?」
俺は恐る恐る聞いてみる。魔法で治療はできるが風邪引いた時に薬を持っていても損は無いだろう。
コスプレイヤー「こ、これは傷薬ですね。風邪薬や包帯もありますよ」
ふむ、取り敢えず買っておくか。俺は財布を取り出し諭吉様(一万円札)をコスプレイヤーに渡す。
龍騎「...これで買えるだけの薬全部下さい」
コスプレイヤー「ぜ、全部!?それにこれ外の世界のお金!?」
龍騎「む、無理ですか...?」
コスプレイヤー「い、いえいえ!外の世界のお金でも使えますよ!」
あっ、そっか〜(納得)良かった...。
コスプレイヤー「...もしかして外来人の方ですか?」
龍騎「あ、はい。俺は霧影龍騎と言います」
コスプレイヤー「私は鈴仙・優曇華院・イナバと言います」
龍騎「??????????????」(音割れXファイル音)
...今なんて言った?とんでもない名前が聞こえたぞ?
龍騎「ワ、ワンモアプリーズ?」
やべっ、英語で言っちまった。
鈴仙「あはは...鈴仙・優曇華院・イナバ《れいせん・うどんげいん・いなば》です。『鈴仙』でも『優曇華院』でも『イナバ』でも好きな方で呼んで下さい」
れーせん・うどんげ・いなば...?また覚えにくい名前だな...。
龍騎「...じゃあ、鈴仙。薬を......」
鈴仙「あ、ありがとうございます!でも良いんですかこんなに?」
龍騎「...あー、今日から一人暮らしするから色々と買っていこうと思って」
鈴仙「そうなんですか?」
龍騎「ああ...、それじゃ俺はこの辺で......」
鈴仙「あ、龍騎さん!お釣り!」
龍騎「いえ、結構です...。それじゃあ」
俺は逃げるように離れる。駄目だやっぱり相手の年が近いと思うと緊張してしまう...。
「あややや!?これはもしかして!?」
...うーん、なんだろ。なんか聞き覚えのある声だぞ?俺は声が聞こえた方向に向くと、
文「やっぱり龍騎さんでしたか!いや〜この前はありがとうございました!」
鈴仙「げ、マスゴミ...」
文「マスゴミとは失礼な!!私は皆さん為にと思ってーーー」
龍騎「ようマスゴミ、お前にちょょょょと聞きたい事があるんだけど...」ゴゴゴゴゴゴゴゴ
文「ひぇっ!?な、なんの事でしょうか...」
龍騎「お前に言ったよな?変な事書くなよって、何あの記事?ふざけてんのか?」ゴゴゴゴゴゴゴゴ
文「ふ、ふざけてません!!私は事実をーーー」
龍騎「何が『美少女のパンツを見てしまったラッキーボーイ』だあああああ!!俺を変態扱いにするなあああああああ!!」
文「ひぃぃぃぃ!?すみませんすみません!!悪気はなかったんです!!」
鈴仙(やっぱりあれは嘘だったんだ...。そ、そうだよね!あんな優しそうな人がそんな事しないよね!!)
龍騎「てめぇ...、覚悟はできてんだろうなぁ?」
文「ごめんなさい!!もう龍騎さんに関しての記事は一切書きません!!約束します!!どうか命だけは!!」ドゲザ
龍騎「......ったく、人の許可も取らずにネタにしやがって。その言葉、嘘じゃないんだな?」ギロッ
文「は、はい!マジです!大マジです!!」
龍騎「...分かった、今回は不問にしてやる」
文「!あ、ありがとうございます『ただし』ふぇ?」
龍騎「次同じ事したら...分かってるな?」
文「は、はいぃ!」
そう言って文は逃げるように飛んでいってしまった。
龍騎「ふぅ...、これでよしっと」
鈴仙「...あの、龍騎さん?」
龍騎「は、はい」
鈴仙「...新聞の事って本当の事なんですか?」
龍騎「......」
俺は鈴仙の質問に頭を抱えた。そして俺はあの時の事を話した。あれは不可抗力なので俺は悪くない......、悪くないよね?そうだよね?
鈴仙「そうだったんですか...」
龍騎「...なんかごめん。こんなやつと居たくないよね」
鈴仙「そ、そんな事ないです!」
俺が一人で落ち込んで帰ろうとした時、鈴仙に腕を掴まれた。
龍騎「!(逃げるな...!落ち着け一度落ち着くんだクールになれ霧影龍騎!!)ど、どうひまひた?」
鈴仙「...えっ?」
龍騎「」
噛んDAAAAAAAAAA!!(ゼ◯風)
鈴仙「......」
龍騎「」
俺は顔を真っ赤にして手で顔を隠す。黙らないでよ......、もうやだ...死にたい...お家帰る...。
鈴仙(か、可愛い...)
なんか固まったままなんだけど...。もう良いや早く帰ってやる事やっちまおう...。
龍騎「...帰ります。お薬どうもです......」
鈴仙「ど、どうもありがとうございました!」
今日はなんて不幸なんだ...。それから俺は家に帰って掃除をした。しかしこの家は凄かった。何故か冷蔵庫やら電子レンジやらあった。いやどうやって電気通っているの?ま、いいか。今日から人里に住む事になった俺は久しぶりの一人暮らしに懐かしさを感じながらこの日を終えた。さて、明日はどうするか...。
いかがでしたか?
誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。
次回もよろしくお願いします。