第二十三話です。
それではどうぞ。
椛のストーカー事件から暫く経ち、幻想郷に雪が降り始めた。遂に始まった本格的な冬に外はマフラーを着ける人や、腕を組み合っているカップルが見かける。
龍騎「...幻想郷の冬っていつもこんな感じなのか?」
直子「そうですね、今年はいつもより少し早めですけどね」
少し早めなのか、能力を持っていなかった絶対に外に出たく無いな。マジで能力に感謝感激。そんな事思ってると扉から声が聞こえた。
「おーい龍騎!居るかー?」
...しかも久しぶりに聞いた声だな。俺は玄関に向かい、扉を開ける。
龍騎「やっぱりか...」
魔理沙「よっ!久しぶりだな!」
霊夢「そんなの良いから早く中に入れなさいよ!今年は早めに雪が降ってきたから寒くて敵わないわ」
何で霊夢まで?
龍騎「...あー、別に中に入っても良いんだけど、ちょっと...」
魔理沙「何だ?なんかあるのか?」
龍騎「...まぁ中に入れば分かる」
そう言って二人は家の中に入った。せめて靴ぐらい揃えろよ...。そのまま二人はリビングに向かう。
魔理沙「邪魔するぜー...って、はぁ!?」
霊夢「あら、意外と暖かいじゃな...い?」
直子「あ」
紫苑「ん...」
女苑「げっ」
目と目が合うー瞬間好ーきだどー気づーいたー(幻聴)
魔理沙「ゆ、幽霊!?それに何で貧乏神まで!?」
霊夢「もしかして貴方この家って噂の...」
龍騎「...この家は目の前にいる幽霊の家なんだよ。噂の事故物件の」
二人は開いた口が塞がらない。そりゃ驚くわな。
女苑「あんたら何しに来たのよ...」
魔理沙「暇だから」
霊夢「寒いから」
龍騎「だから此処に来るなよ、それに此処はストーブも無けりゃ炬燵も無いぞ。おまけに本も何も無い。だから此処に来たって意味ないんだよ」
魔理沙「じゃあ何で部屋がこんなにあったかいんだよ?」
龍騎「俺の能力で温めてる」
魔理沙「お前そんな事も出来るのか!?」
龍騎「それだけじゃ無いぞ?電気だって流せるから実質使い放題だ」
霊夢「...ねぇ龍騎、今からうちに住まない?」
何か目が¥になってるんだが...。まさか俺を使って生活費を抑えようと!?
龍騎「もう住む所が出来たから無理」
霊夢「くそっ!折角電気代やガス代がチャラに出来る所だったのに!」
お前の神社どうやって電気流してんだよ...。と、心の中でツッコむと外から子供達の声が聞こえた。俺は気になって外を見ると、子供達は雪玉を作っては投げたり、雪だるまを作ったりしていた。
直子「楽しそうですね...」
龍騎「まぁ、そうだな」
魔理沙「あ、なら龍騎!私と雪合戦しようぜ!」
龍騎「雪合戦?」
女苑「なんでまた...」
魔理沙「良いじゃ無いか、偶には雪で遊ぶのも楽しい筈だぜ?」
...確かに良いかもしれない。そう言えば最後に雪で遊んだのいつだったかな?
霊夢「私は嫌よ。動きたく無いもの」
女苑「私もパス、姉さんの面倒見ないと」
紫苑「...」zzz
幸せそうに寝るなぁ紫苑の奴。
直子「私もですね。幽霊なので触らないですし、何より皆さんに怖がらせてしまうので...」
魔理沙「んじゃ決まりだな!」
龍騎「...俺の意思は?拒否権は?」
魔理沙「お前にそんなものあるとでも?」
横暴だこの盗人が!!それから無理矢理外へ連行された俺は仕方なく魔理沙の遊びに付き合う事にした。
龍騎「で、ルールは?」
魔理沙「そうだな...、まず空を飛ぶのは有りとして...」
ん?
魔理沙「次にスペルカードは3枚で良いか」
んん!?
魔理沙「いや、流石に可哀想だな...。まぁ何とかなるだろ」
おい待て待て待て待て、何でそうなるんだよ。
龍騎「...これ雪合戦だよね?何でスペルカードが出てくるんだよ?」
魔理沙「ただの雪合戦じゃあつまんないだろ?だから此処はスペシャルルールだ!」
龍騎「百歩譲って空は飛ぶのは良い、だけどスペルカードは無理だ。俺持ってないんだよ」
魔理沙「おいおい流石にそれは無いだろ...、せめて一枚ぐらい持っておけよ」
龍騎「アホか、ただでさえ日常生活にしか使ってない能力だぞ?弱っちぃに決まってるだろ」
魔理沙「ならこれから作るか?」
龍騎「やなこった。普通の雪合戦で良いだろ?その方が俺は好きなんだよ。シンプルイズベスト」
魔理沙「つまんない男だな」
ほっとけ、俺に面白い事を期待されても困る...。そんな事思ってると後頭部にひんやりとした物が当たった。俺は振り返ると男の子がケラケラと笑いながら俺に向かって指を指す。
男の子「あははは!ざまぁみろ〜!」
「こら!人に向かって雪玉を...、って霧影か!?」
龍騎「慧音さん?」
慧音さんが此処に居るって事は近くに寺子屋の子供達が居るって事か。
魔理沙「久しぶりだな慧音。お前が此処に居るって事は寺子屋の子供達も居るのか?」
慧音「まぁな、折角雪が積もってるんだ。使わないと損だろ?」
龍騎「...昔は嫌いだったな冬は。今はそうでも無いけど」
慧音「ん?霧影は寒がりなのか?」
龍騎「暑いのは大丈夫なんですが、寒いのはちょっと...」
慧音「ふむ、なら寺子屋の子供達と遊んでやってくれないか?」
龍騎「子供達と?」
魔理沙「何でまた?」
慧音「運動すれば身体と温まるし、子供達とも遊ぶのも楽しいものだぞ?」
魔理沙「そこまで言うなら...」
龍騎「俺は構いませんよ」
と言う事で俺達は寺子屋の子供達と相手をする事になった。慧音さんは一度寺子屋の子供達を呼び出し、俺達と雪合戦する事を伝える。それからチーム分けをしてルールを説明する。
・1チーム5人制、制限時間は無制限。
・雪玉は自分で作るのも良し、仲間の分を作るのも良し、大きさや形は自由。
・空を飛んだり、弾幕、スペルカードは禁止(←ここ重要)
・雪玉に当たった者は外野に行く。先に全滅したチームが勝ち。
と、こんな感じでやっていく。まずは俺のチーム対魔理沙チームだった。
一度俺のチームのメンバーを集める。
龍騎「あー、俺が霧影龍騎だ。よろしく」
大妖精「はい、龍騎さん。お久しぶりです」
?「大ちゃんこの人の事知ってるの?」
何か男の娘っぽい子が大妖精に問いかける。
大妖精「うん、夏に湖でチルノちゃんも会ったの」
?「そーなのかー」
?「道理で知ってる訳ね」
頭にリボンがついてる金髪少女は両手を広げて棒読み風に言い、鳥?のような子は納得する。
龍騎「...取り敢えず自己紹介しない?名前が分からん」
男の娘「そうですね。私は『リグル・ナイトバク』です」
金髪少女「『ルーミア』なのだー」
鳥?少女「『ミスティア・ローレライ』よ」
龍騎「よろしく、...もしかしてお前達は妖怪なのか?服装が他の子と違うんだけど」
リグル「はい、私は蛍の妖怪です」
ルーミア「人喰い妖怪なのだー」
ミスティア「私は夜雀よ」
成る程ね、寺子屋って妖精だけで無く妖怪も通えるのか。リグルが虫の妖怪だって事は知らなかった事にしよう。
龍騎「よし、作戦はどうするか...」
大妖精「だったら担当を決めませんか?雪玉を作る担当とか、雪玉を投げる担当とか」
龍騎「...お前達から何か意見は?」
リグル「私は無いです」
ミスティア「私も無いわね」
ルーミア「ないのだー」
龍騎「んじゃそうするか...」
それから軽く打ち合わせをして、いざ試合へ。魔理沙のチームは、魔理沙をリーダにチルノ、男子生徒二名、女子生徒が一名のメンバーだった。
そして、試合が開始された。魔理沙があらかじめ作っておいた雪玉を大量に投げ、チルノのギャグ漫画のように両腕をグルングルン、と高速で回しながら投げる。あれ漫画しか出来ないと思ったんだがまさか再現可能とは...。
俺達のグループは、攻撃担当のリグルとルーミアが横にずれたり、しゃがんだりして雪玉を避け、魔理沙のチームに当てていく。その後ろで大妖精とミスティアが雪玉を作り、俺はその後ろで雪の壁を作る。これで少しは攻撃を防げるだろう。
「んぎゃ!?」
誰かが雪玉に当たった。気になって振り向くと、チルノが大の字のなって倒れてた。
魔理沙「おま、何やってんだよ...」
ルーミア「あははは!チルノ雪だらけなのだー」
チルノ「くっそぅ〜!」
それからチルノは悔しそうに外野に行き、代わりに男子生徒が攻撃組に入った。
龍騎「おーい、こっちは出来たぞー」
俺がリグルとルーミアに声を掛けると、一旦雪玉を投げるのを辞めて俺の作った雪の壁に隠れた。
魔理沙「お前それいつの間に!?」
龍騎「よーし、一斉発射だ」
それから大妖精とミスティアも加わり、一斉に雪玉を投げる。最終的に魔理沙が残ったが結局当たってしまった。それからずっとこれを何試合かやり続けて、気がつけば皆んなヘトヘトになっていた。
魔理沙「いや〜、久しぶりに雪で遊んだな〜」
龍騎「そうだな。マジで疲れた...」
それ後、みんなにクッキーを焼いて霊夢や依神姉妹を呼んで一緒に食べた。それからまた夕方になるまで遊び続けた。こんな冬の日も偶には良いと思うな...。そんな事思いながら一日を過ごした。
いかがでしたか?
誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。
次回もよろしくお願いします。