東方龍優録〜心優しき少年の幻想郷生活〜   作:餡 子太郎

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どうもです。

第二十五話です。

それではどうぞ。


第二十五話 いざ、冥界へ

化け猫の橙に情報を貰い、俺と霊夢、魔理沙は冥界に向かって空を飛んでいる。

 

魔理沙「うぅ...、寒っ、さっき汗かいたから身体が冷えて来たな」

 

龍騎「まぁ、あれだけ走ればな」

 

魔理沙は身体を震わせながら言う。因みに俺は能力で体温を上げてるので寒くは無い。...そういえば俺の能力って他人の体温も上げられるのか?そう思った俺は魔理沙の箒を掴んで熱を送るイメージをする。

 

魔理沙「...あれ?なんか暖かくなって来たぞ?」

 

お、どうやら上手くいったみたいだな。

 

龍騎「これで少しは寒さには問題ないだろ」

 

魔理沙「マジでか!サンキューな龍騎!」

 

霊夢「ほんと便利よね貴方の能力、一家に一つは欲しいわよ」

 

俺はいつから全自動卵割り機になったんだよ。なんて事を思っていると何か声が聞こえた。

 

「はーるでーすよー」

 

それは白い服を着た妖精だった。

 

龍騎「...何あれ?」

 

霊夢「あれは『リリーホワイト』って言って春を告げる妖精よ」

 

魔理沙「別に敵でも何でも無いから無視しても良いな」

 

それで良いのかよ...。まぁ良いか、今はやるべき事をやっちまおう。リリーホワイトの脇を通過して俺達は先に進んでいく。

 

リリーホワイト「はーるでーすよー」

 

...それ毎回言ってて大変じゃないの?

 

それから暫く進むと、巨大な空間が見えて来た...。意外と大きかった。

 

霊夢「どうやら此処のようね」

 

魔理沙「んじゃ、早速行くか!」

 

龍騎「...」

 

普通に行きたく無い...(白目)

 

霊夢「?どうしたのよ、さっさと行くわよ」

 

龍騎「帰って良い?」

 

霊夢「あ?」

 

龍騎「冥界だろうと地獄だろうと付いて行きます」

 

霊夢の圧に負けた俺は渋々霊夢と魔理沙に付いて行くのであった。冥界に入ると、先程とは景色が変わり、空気が重く、一面暗い感じがした。

 

魔理沙「此処が冥界か...。思ってたより暖かい所だな」

 

龍騎「春を奪ってるからそんな感じがするんだろ。んでこの階段の先に居るのか...」

 

霊夢「にしても凄い数の階段ね。うちよりもあるんじゃないかしら?」

 

魔理沙「ほら、早く行こうぜ」

 

霊夢「えぇ」

 

龍騎「あいよ」

 

魔理沙を先頭に俺達は階段を登って行く。数分登って行くが頂上に辿り着けていない。

 

龍騎「長くない?長いよねこの階段?」

 

霊夢「全く何処まで続いてんのよ...。神社だったらとっくに着いてるわよ」

 

魔理沙「めんどくせーから空飛んで行くか?」

 

龍騎「いや、なんか階段があるなら登らなきゃ、って言う使命感が強すぎて飛ぶ気になれない」

 

霊夢「私も」

 

魔理沙「かぁ〜、真面目だなぁ」

 

なんて雑談をしながら登り続ける。すると頂上が見えて来た。何か誰か居るんだけど...。

 

魔理沙「...誰か居ないか?」

 

龍騎「居るな」

 

霊夢「居るわね」

 

?「そこの人間、止まりなさい」

 

すると頂上に居た人が俺達を止めた。声を聞くと少女だと言う事が分かった。

 

?「此処から先は行かせません。ご退場願います」

 

魔理沙「はっ!やなこった!帰って欲しけりゃ春を返すんだな!」

 

?「...そうですか、なら致し方ありませんね」

 

そう言うとその人は、棒のような物を引き抜いた。するとキラリッ、と何かが光った。...もしかしてそれって刀?

 

刀の少女「この魂魄よう『あー、その前に一つ良いか?』...何ですかいきなり」

 

自分の名前を言ってる途中に俺が妨害した所為か凄い目で睨んでくる。ごめんね。

 

龍騎「どうでも良い事だけど、いつからスタンバってたんだ?」

 

刀の少女「どうでも良い事って...、まぁ朝からですけど」

 

あ、答えてくれるんだ。意外と優しいぞこの子。朝からご苦労様です。

 

刀の少女「ごほん、気を取り直して...、この魂魄よう『そう言うの良いからさっさと掛かって来なさい』何なんですかさっきから!?人が黒歴史覚悟で自己紹介してるのに!?」

 

黒歴史覚悟でやってるのか...。其処までにしてカッコ良く決めたいのか?ある意味男の娘だな。

 

魔理沙「...ぷっ、ぶははははははははははははは!!」

 

魔理沙が先程まで溜めていた我慢が限界になり、盛大に笑った。面白い要素あったか?

 

刀の少女「!?...許さない。散々邪魔した挙句に笑うなんて...、ゆ"る"さ"ん"!」

 

刀の少女はプルプルと震わせていて、何故か涙目になっていた。そんなに気にしてるの?邪魔したのたった二回なんだよなぁ...。まぁ気を取り直して...。

 

龍騎「...お前らは先に行け、こいつは俺がやる」

 

霊夢「なっ!?」

 

魔理沙「はぁ!?お前正気か!?」

 

龍騎「俺達の目的は元凶を倒して春を取り戻す、俺があいつと戯れあってる間にお前達が元凶を倒せば目的は達成する。効率よく、最短で行くぞ」

 

霊夢「だからって貴方がやる必要はないでしょ!?」

 

龍騎「エースは多い方が良いだろ?俺みたいなひよっこが先に行ったって足を引っ張るのがオチだ。時間稼ぎぐらい俺にだって出来るさ」

 

魔理沙「...分かった。行くぞ霊夢」

 

霊夢「魔理沙!?」

 

魔理沙は帽子を深く被って階段を登る。霊夢は魔理沙の返事に驚いていた。

 

魔理沙「大丈夫だ、龍騎ならやれる。龍騎なら雷の属性で感電出来るんだ。問題ないぜ」

 

霊夢「そう言う問題じゃないのよ!?龍騎はまだ弾幕は愚か、スペルカードの一枚も持ってないのよ!?それに相手は武器を持っているのにどうやって戦うのよ!?」

 

魔理沙「...それでも、それでも龍騎は戦うって言ってるんだ。なら龍騎を信じようぜ?」

 

霊夢「......」

 

魔理沙の言葉に霊夢は納得のいかない表情をする。

 

龍騎「...そんなに信用出来ないのか?俺の事」

 

霊夢「!?そんなんじゃ無いわよ!紅魔館の時みたいになるのが嫌で...」

 

紅魔館の時?...もしかして俺がフランの羽を痛めさせた時の事か?確かにあれは自分でも無茶したと思ってる、下手すれば命に関わる事だったからな。でもな、誰かが動かなきゃ行けない場面がある。その場面が来たから俺は動いた。そして今回もその場面が訪れた、ただそれだけだ。

 

龍騎「大丈夫、俺を信じて」

 

霊夢「!?」

 

俺は少し笑った顔で霊夢に言う。すると霊夢は少し顔を赤くして俯いてしまった。...あれ?もしかして間違えた?

 

霊夢「...必ず帰って来なさいよ、勝手に死んだら承知しないんだから!」

 

霊夢は涙を流しながら言うと、俺に抱きついて来た。...何これ?明らかに生きて帰れないよね?バリッバリ死亡フラグ立ってるよね?これバッドエンド確定ルートだよね?

 

龍騎「...分かった」

 

何が分かっただよ馬鹿、これから死にに行くんだぞ?

 

魔理沙「霊夢...」

 

魔理沙さん、親友を心配するのは良いけど俺にも少しは心配して?俺死んじゃうんだよ?

 

刀の少女「......何ですかこれ?」

 

それに関しては同意見だ。あとごめんねさっきから空気だったでしょ?

 

龍騎「...早く行け。こっちだって死にたく無いんだ早く終わらせようぜ」

 

霊夢「約束よ!絶対に生きてなさいよ!」

 

魔理沙「期待してるぜ龍騎!」

 

そう言って二人は飛び出して行った。俺も二人の後に続く。

 

刀の少女「逃がすか!」

 

霊夢・魔理沙「「邪魔よ(だ)!」」

 

龍騎「させない!」

 

俺は刀を持った少女に体当たりをして、二人の妨害を阻止する。

 

龍騎「お前の相手は俺だ」

 

刀の少女「くっ、邪魔をして!」

 

刀の少女は刀を構える。俺は右手に拳を作り、火属性を解放する。

 

龍騎「さて、何処までやれるか...」

 

刀の少女「幽々子様の為...、この魂魄妖夢《こんぱく ようむ》が斬り捨てる!」

 

龍騎「ご丁寧にどうも、俺は霧影龍騎。外来人だ」

 

妖夢「...例え外来人が相手でも、邪魔をすると言うなら斬る!」

 

龍騎「その台詞はもはやテンプレだな」

 

俺は某サ◯ヤ人風に構える。これで合ってるかな?

 

龍騎「...外来人、霧影龍騎」

 

妖夢「西行寺の庭師、魂魄妖夢」

 

龍騎「...推して参る」

 

その言葉を言ったと同時に俺は飛び出した。

 

妖夢「この楼観剣に斬れぬ物など...、あんまり無い!

 

龍騎「其処は嘘でも無いって言い切れよぉ!!」

 

まさかの言葉にズッコケてしまい、最悪のスタートになってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

?「もうすぐ、もうすぐね......ふふふ」

 

巨大な桜の木の下で、美しい着物を着た女性が扇子を口元に当てて不気味な笑みを浮かべる。

 

霊夢「其処までよ!この亡霊!」

 

?「あら、意外と早かったわね。もう妖夢に勝っちゃったの?」

 

魔理沙「妖夢?...ああ、さっきのおかっぱ頭の剣士の事か。あいつならうちの連れに任せてるぜ」

 

?「...ああ、そう言う事ね」

 

ふふふ、と笑いを浮かべる女性。

 

?「置いて来て良いのかしら?妖夢は半人前って言ってるけど中々の実力者よ?」

 

魔理沙「それはお生憎様だな。連れは吸血鬼相手に一度勝ってるんだ」

 

霊夢(まぁそれは二重人格の方だけどね...)

 

?「へぇ...、それは興味深いわね」

 

女性は扇子をもう一つ取り出して開くと、宙に浮き始めた。

 

?「まぁ、良いわ。貴女達は私を止めに来たのでしょう?」

 

霊夢「えぇ、あんたのお陰で毎日寒い思いするのは嫌なのよ」

 

魔理沙「そう言う事だ。黙って春を返すってなら今のうちだぜ?じゃなきゃ実力行使だ!」

 

そう言って魔理沙は八卦炉を取り出し、女性に向けて構える。

 

?「...良いわ、丁度博麗の巫女がどれ程の強さなのか気になっていたの」

 

霊夢「あら、私の事は知っているのね」

 

魔理沙「私は知らないのかよ!?」

 

?「この白玉楼の主、西行寺幽々子《さいぎょうじ ゆゆこ》が相手になるわ。掛かってらっしゃい」

 

魔理沙「この野郎...!霊夢の事は知ってて私は知らないってのか!行くぞ霊夢!」

 

霊夢「何であんたが其処まで怒ってるのか知らないけど、異変を解決するのも博麗の巫女の務め...。西行寺幽々子、あんたを退治するわ!」

 

こうして、外来人と剣士。巫女と魔法使いと亡霊。二つの勝負が幕を開けるのであった...。

 




いかがでしたか?

誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。

次回もよろしくお願いします。
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