東方龍優録〜心優しき少年の幻想郷生活〜   作:餡 子太郎

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どうもです。

第二十六話です。

今回は妖夢戦がメインなので、幽々子様の戦闘シーンは少ないです。

それではどうぞ。


第二十六話 半人前の実力

妖夢「この楼観剣に斬れぬ物など...、あんまり無い!」

 

龍騎「其処は嘘でも無いっ言い切れよぉ!!」

 

まさかの言葉に俺はズッコケてしまった。妖夢も?を浮かべて一度刀を構えるのを辞めた。

 

妖夢「...私何か間違った事言いました?」

 

龍騎「言ったわ!何だよあんまり無いって!何で中途半端なの!?嘘でも良いから無いって言い切れよ!」

 

妖夢「な、何を言うんですか!?まだ半人前の私に大きい口を叩けって言うんですか!?黒歴史も良い所ですよ!」

 

龍騎「さっきの自己紹介と比べれば優しい方だわ!」

 

妖夢「なっ!?ま、まだ黒歴史になった訳じゃないですよ!」

 

龍騎「いや、カッコ良く決めたいって思った時点で黒歴史だからね?」

 

妖夢「そんな事無いみょん!黒歴史になって無いみょん!」

 

何そのみょんって可愛いなこんちくしょう」

 

妖夢「みょ!?///い、いきなり可愛いなんて言って...、ふ、不意打ちのつもりですか!?」

 

えっ?うっそ声に出てた?マジかよ...。

 

龍騎「...これで分かったろ、これが黒歴史って事だ」

 

妖夢「...そんなの知りたくも無いです」

 

誰だってそうだ。

 

龍騎「...取り敢えず仕切り直しって事で...。兎に角、嘘でも良いからあんまり無いって言うのは無し。OK?」

 

妖夢「お、おーけー?」

 

あ、こいつ英語分からないっぽいな。

 

龍騎「...まぁ気を取り直してやり直そう。Take2だ」

 

妖夢「ていくつー?」

 

......こいつの前では英語は控えよう。

 

龍騎「兎に角構えろ」

 

妖夢「は、はい!」

 

もう一度俺と妖夢は元の位置に戻り、俺は右手に火属性を解放させて、妖夢は刀を構え直した。

 

龍騎「改めて...、外来人、霧影龍騎」

 

妖夢「西行寺の庭師、魂魄妖夢」

 

龍騎・妖夢「「推して参る!」」

 

今度は上手く行き、ようやく戦闘が始まった。俺は右手で妖夢に殴りかかるが、あっさりと避けられてしまう。

 

妖夢「幽鬼剣『妖童餓鬼の断食』」

 

妖夢はすかさずスペルカードを発動して、弾幕を放つ。

 

龍騎「おっぶね!?」

 

俺は何とか弾幕を避けると、妖夢はまた新しいスペルカードを発動する。

 

妖夢「餓鬼剣『餓鬼十王の報い』」

 

妖夢ら地面を蹴って、一瞬で俺の側に接近してきた。

 

龍騎「早っ!?」

 

妖夢「殺った!」

 

妖夢は刀を俺の首を狙って、薙ぎ払う。

 

龍騎「っ!硬化魔法!」

 

俺は瞬時に腕を硬化魔法を使って、妖夢の刀を防いだ。

 

妖夢「なっ!?」

 

龍騎「このっ!」

 

俺は右足に火属性を解放されて、妖夢に足蹴りをお見舞いする。そのまま妖夢は後ろにあった木にぶつかった。俺はゆっくりと妖夢に近づくと、妖夢の身体がぐにゃぐにゃと形を変えて、最終的には白色の玉になった。

 

龍騎「一体これは...、っ!」

 

妖夢「貰った!」

 

俺は危険を察知して横に避けると、後ろから妖夢が斬り掛かって来た。あっぶね...、真っ二つになる所だった...。

 

妖夢「...今の避けますか」

 

龍騎「俺は他人の魔力と霊力を感知する事が出来る。だからお前の霊力を感知出来たから避ける事が出来たんだ」

 

妖夢「成る程、そう言う事ですか」

 

妖夢が納得すると、先程の白色の玉が妖夢の側に寄ってくる。

 

龍騎「お前、もしかして...」

 

妖夢「気が付きましたか。そうです、私は半分人間で半分幽霊...」

 

龍騎「...成る程ね、お前とその白玉みたいのがセットで一人分って事か」

 

こいつ、中々面倒だな...。

 

妖夢「では、続きと行きましょうか...」

 

妖夢が刀を構え直すと、俺ももう一度右手に火属性を解放する。先に動いたのが妖夢なのだが、先程より物凄い早さで接近して来た。俺はヤバいと思って身体を捻ったが、顔に切り傷が出来た。正直、全然見えなかった...。

 

龍騎「......」

 

妖夢「今のを避けるとは、中々の反射神経ですね」

 

龍騎「...まぐれだ」

 

...やべぇな、勝てる見込みが無くなったな。

 

妖夢「断命剣『冥想斬』」

 

次の瞬間、夢が接近して来て目の前に刀があった。

 

龍騎(やべっ!?避けられねぇ!?)

 

硬化魔法を使っても間に合わない、俺は死を覚悟して目を瞑ってしまう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーー全く、世話が焼ける奴だ。

 

その言葉を聞いた瞬間、俺は意識を失った。

 

 

 

 

 

 

妖夢(勝った!)

 

妖夢は勝利を確信し、龍騎の首を目掛けて刀を振る。が、

 

ガシッ!

 

妖夢(!?)

 

首に触れる直前に、龍騎は刀を片手で受け止めたのだ。妖夢は慌てて引き抜こうとするが、力強く握り締めている為、中々抜けない。

 

妖夢「一体何が...」

 

龍騎「...悪いが俺はまだ死にたく無いんでね。ケリ着けさせてもらう」ギロッ

 

妖夢「!?」

 

妖夢は龍騎の変化に驚きを隠せなかった。先程の凛々しい表情から一転して、まるで別人のような目をしていた。龍騎は手を離すと、妖夢は一度龍騎から距離を取る。

 

妖夢「な、何者なんですか貴方は!?」

 

龍騎?「俺か?...俺は霧影龍騎だが?」

 

妖夢「そんな筈は無い!嘘を言うな!」

 

龍騎?「...ちっ、面倒な女だ。生憎俺の名前なんて無いんでな、霧影龍騎の二重人格だと思えば良い」

 

妖夢「二重人格...?」

 

龍騎?「あぁ、さっさと掛かって来い。時間を無駄にしたくは無い」

 

妖夢「...」

 

妖夢は刀を構えて、先程のように龍騎?に接近する。

 

妖夢「これで!」

 

龍騎?「無駄だ!」

 

妖夢が接近してる途中に龍騎?も接近して来て、妖夢に殴り掛かる。

 

龍騎?「はっ!」

 

妖夢「くっ!」

 

龍騎?の拳を刀で受け止めながら妖夢はチャンスが来るまで耐えていたが、龍騎?は雷属性を解放させると、妖夢の刀を掴んで電流を流す。すると妖夢は感電してしまった。

 

妖夢「がぁぁぁぁぁぁ!?」

 

龍騎?「終わりだっ!」

 

龍騎?は雷属性から火属性に戻して、妖夢の腹に拳を一撃与える。そのまま妖夢は吹っ飛ばされた。

 

妖夢「...も、申し訳、ございません...、ゆ、幽々子...さま...」

 

龍騎?「...心配するな、命は取っちゃいない。暫く其処で寝ていろ」

 

妖夢は気を失ってしまい、龍騎?は妖夢に近づく。そして妖夢が使っていた刀を拾う。

 

龍騎?「...こいつは使わせて貰うぞ。用が済んだらすぐに返す、俺は白黒の魔法使いとは違うからな。それよりも......

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

出て来いよ。隠れてるのはバレてるんだよ」

 

龍騎?と妖夢しか居ない筈の空間に突然、目玉が沢山ある空間が開き、一人の女性が現れた。それは、金髪のショートボブに金色の瞳、頭には角のような二つの尖りがある帽子を被り、九つの尻尾が扇状に伸びており、まるで九尾のような女性だった。

 

九尾の女性「いつから気づいていた?」

 

龍騎?「最初から...、と言いたい所だが、俺が刀を拾った時に別の魔力が感じられたから...、とでも言っておこう」

 

九尾の女性「ほぅ...、まさか空間の中に入ってる人物でも特定出来るとは、流石だな」

 

龍騎?「...貴様、何者だ」

 

九尾の女性「私の名前は八雲藍《やくも らん》この幻想郷の創造者、八雲紫様に仕える式神だ」

 

龍騎?「...その式神が俺に何のようだ?」

 

藍「そう警戒するな。私はお前と戦いに来た訳じゃ無い、頼みに来たんだ」

 

龍騎?「...頼みにだと?」

 

藍「この先にある白玉楼(はくぎょくろう)には西行妖(さいぎょうあやかし)と言う桜があるんだ」

 

龍騎?「桜?」

 

藍「その桜は満開になるとある人物が復活するのだ。その人物は...」

 

龍騎?「白玉楼の主、だろ?」

 

藍「!?ああ、その通りだ。しかし何故分かった?」

 

龍騎?「...此処は冥界、死者が集まる場所、此処に生きている奴が住んでるとは思えない」

 

藍「...成る程」

 

龍騎?「...それで?その主を止めてくれ、とでも?」

 

藍「見ず知らずの者にこのような事を頼むのは謝罪しよう。しかし、冥界の主、西行寺幽々子様は紫様の昔からの友人なのだ。だから救って欲しい」

 

龍騎?「...何故、その紫って言う張本人が居ない?」

 

藍「紫様は今私用により不在だ。何でも急に調べる事が出来たと言っていたがな...」

 

龍騎?「...そうか。ならもっと早く言え。俺じゃ無くもう一人の俺にこの事を伝えろ」

 

藍「もう一人?どう言う事だ?」

 

龍騎?「俺は今、この身体の持ち主に身体を借りている。元から俺は存在しないのさ」

 

藍「二重人格か...」

 

龍騎?「そう言う事だ。心配しなくともお前の...、いや、八雲紫の我儘には聞いてやる」

 

藍「...済まない、感謝する」

 

龍騎「気にするな、俺は気にしない...」

 

龍騎?は妖夢の刀を片手に白玉楼に向かった。

 

藍「...頼むぞ、外来人」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

幽々子「華霊『ゴーストバタフライ』」

 

幽々子はスペルカードを発動して、霊夢と魔理沙に攻撃を仕掛ける。

 

霊夢「霊符『夢想封印』」

 

魔理沙「星符『メテオニックシャワー』」

 

霊夢と魔理沙もすかさず、スペルカードを発動して応戦する。

 

魔理沙「なんて綺麗な弾幕だ...」

 

霊夢「見惚れて無いで攻撃しなさいよ!」

 

魔理沙は幽々子の弾幕に見惚れて、霊夢が声を掛ける。

 

幽々子「あら、私の弾幕に見惚れたなんて嬉しいわ。ならもっと見せてあげる」

 

そう言って幽々子は別のスペルカードを取り出し、発動する。

 

幽々子「死符『ギャストリドリーム』」

 

今度もまた美しく輝く蝶のような形をした弾幕を放ち、霊夢と魔理沙の弾幕を打ち消した。

 

幽々子「まだまだこんなものじゃ無いわよ。冥符『黄泉平坂行路』」

 

幽々子は新たなスペルカードを発動して、弾幕を発射する。霊夢と魔理沙は幽々子の放った弾幕を避けるが、魔理沙は運悪く箒に当たってしまい、落ちてしまった。

 

魔理沙「やばっ!?」

 

幽々子「これでお仕舞いね」

 

霊夢「魔理沙!」

 

幽々子は容赦無く弾幕を放ち、魔理沙に止めを刺す。そのまま魔理沙に直撃し、爆発が起こり煙が上がる。

 

魔理沙「......?あれ?生きてる?」

 

魔理沙は目を開けて自分の身体を見て怪我を確認する。身体だけで無く、服も無傷だった。しかも落ちないように誰かに抱きしめられていた。

 

「全く...、手間かけさせやがって...」

 

魔理沙「お、お前は...」

 

幽々子「...あら、もしかして貴女達の連れって彼の事かしら?」

 

煙が消えると、其処には、刀を盾にして魔理沙を守った龍騎の姿だった。

 

霊夢「龍騎!」

 

龍騎?「久しぶりだな...、吸血鬼の時以来だな」

 

霊夢「吸血鬼の時って...」

 

魔理沙「二重人格の方の龍騎か!?」

 

龍騎?「...どうやら目の前に居る女が西行寺幽々子のようだな」

 

幽々子「あら、私の事知っていたのね」

 

龍騎?「...ある人物に教えて貰った」

 

龍騎?は一度地上に降りて魔理沙を下ろし、幽々子に向けて刀を突きつける。

 

龍騎?「西行寺幽々子...、お前を倒す」

 

ふふふ、と笑う幽々子。そして春を賭けた戦いは、終盤を迎えたのだった。

 

 




いかがでしたか?

誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。

次回もよろしくお願いします。
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