第三十話です。
それではどうぞ。
俺が台所へ向かっていると、霊夢が部屋から出てきた。
霊夢「あ」
龍騎「...」
俺は黙って霊夢を横切ろうとするが、腕を掴まれて止められた。俺は振り向かず、正面だけを見ていたら、
龍騎「...何だ」
霊夢「さっきはごめんなさい...、調子に乗り過ぎたわ...」
龍騎「...気にするな、俺は気にしない」
霊夢「貴方は良くても私は気にするの...、ほんとにごめん...」
龍騎「...」
分かった、謝罪は受け取る...。それを言おうとする前に霊夢が後ろから抱きついて来た。
龍騎「お、おい...」
霊夢「ごめん...、少し、こうさせて...」
それから暫く沈黙が続く...。一体俺は何を期待してるんだ...、どうも落ち着かない...。
龍騎「...落ち着いたか?」
霊夢「もう少し...」
龍騎「はぁ...、もう好きにしてくれ...」
俺はそういうと、霊夢はさらに強く抱きしめる。...これ誰かに見られたらヤバくね?
咲夜「失礼ですが、狭い通路で何やってるんでしょうか?」
龍騎「」
霊夢「!?さ、咲夜!?」
ほら言わんこっちゃない(白目)
霊夢「な、何であんたが此処にいるの!?」
咲夜「いけませんか?それより先程のやり取りを詳しく説明してくれませんか?」ゴゴゴ
龍騎「あ、あにょ...しゃくやひゃん?」
何でそんなに怒ってるの?思わず噛んじゃったじゃないか。
咲夜「どうしました龍騎様?」ゴゴゴ
龍騎「な、何でそんなに怒ってるんですか...?」
咲夜「怒ってませんよ?えぇ、私は至って正常ですよ?」ゴゴゴ
嘘つけ!明らかに某冒険漫画みたいに、後ろからゴゴゴって言ってるんですけど!?
咲夜「それで、龍騎様はどうして博麗の巫女に抱きつからてるんですか?」ゴゴゴ
龍騎「さ、さっき霊夢と魔理沙に無理矢理酒を飲まされて...」
咲夜「...ほぅ」ゴゴゴ
龍騎「ヒィ!?そ、それで今謝りに来て現在に至ります!」
霊夢(な、何よこの圧は!?メイドの癖に!)
咲夜「...まぁ、博麗の巫女に関しては大目に見るとして、あの白黒の魔法使いは何も反省してないと...?...ふふふ、
龍騎様を傷つけた以上、死より恐ろしい恐怖を味わせて差し上げますわ...」ハイライトオフ
龍騎・霊夢「「ひぃぃ!?」」
やっぱり怒ってるじゃないか!!霊夢も悲鳴上げちゃったじゃん!!ってかいつの間にか目が真っ黒なんだけど!?ハイライトくん!?ちゃんとお仕事して!?そして咲夜さんはナイフを取り出して来た道に戻ろうとする。俺は慌てて咲夜さんの肩を掴んで止める。
龍騎「さ、咲夜さん!落ち着いて!俺は気にしてませんから!」
咲夜「離してください龍騎様、あの盗人には我々紅魔館組の恨みがありますので」ハイライトオフ
龍騎「ちょ!?駄目だって!?死んじゃう!?魔理沙が死んじゃう!」
咲夜「ご心配には及びません。殺しはしません...、少しO☆HA☆NA☆SHIするだけですわ」
だったらそのナイフしまってくれない!?O☆HA☆NA☆SHIだけで済ますつもり無いよね!?ええい、こうなったら!
龍騎「落ち着け咲夜!」
咲夜「!?」
俺が呼び捨てで叫ぶと、咲夜さんはビクッと、震える。ついでにハイライトくんも戻って来た、おかえり。
龍騎「...落ち着いて下さい。貴女が怒る事じゃない」
咲夜「...すみません、どうかしてました...」
霊夢(...もしかして)
ふぅ...、どうやら落ち着いたようだな。でも...、どうしてあんなに怒ってたんだ?
龍騎「じゃあ、俺は行きます。霊夢、台所借りるぞ」
霊夢「...え?あ、うん...」
咲夜「どうして台所に...?」
龍騎「さっき萃香さんと会って、(無理矢理酒飲まされた後)つまみを要求されたんですよ」
咲夜「!(こ、これはチャンス)よ、良かったご一緒にどうですか?」
霊夢「なっ...!?」
龍騎「えっ?どうして?」
咲夜「そ、その...、そう!お嬢様!お嬢様に何かお作りしようと思って!」
霊夢(嘘おっしゃい!明らかに今思いついただけでしょ!?)
龍騎「そうなんですか?ならさっさと作りましょう、お互い客がいるなら急ぎましょ」
霊夢「(この鈍チン!何で気がつかないのよ!?)ちょ、ちょっと待ちなさいよ!」
龍騎「?何?」
霊夢「...わ、私も行くわ、一緒に...(ど、どうしよう!?咄嗟に言っちゃったけど後の事全然考えて無かった...)」
龍騎「は?」
咲夜「あら、おつまみでしたら私達が作って差し上げますよ?
霊夢「ぐぬぬ...」
龍騎「...」
こ れ な ん て ギ ャ ル ゲ ー ?
龍騎「...来るならさっさと来い。待たせてる人が居る」
咲夜「なっ!?」
霊夢「!え、えぇ!」
俺は溜め息をついて、台所に向かった。
咲夜「ぐっ...」
霊夢「...」ジー
咲夜「!?」
霊夢「......マケナイカラ」ボソッ
咲夜「!......コチラモデス」ボソッ
バチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチ
龍騎(何か後ろで火花が散ってるんだけど!?花火でもしてるの!?)
背後からバチバチバチバチと音(幻聴)が聞こえたが無視する事にした。
台所に着くと、妖夢が一人で料理を作っていた。テーブルの上には成人男性の約15倍はありそうな料理があった。絶対幽々子さんの料理だ...。
龍騎「お疲れ妖夢」
妖夢「あ、龍騎さん。どうして台所に?」
龍騎「ちょっとつまみを作って来いって言われてな。少し借りても良いか?」
妖夢「どうぞ」
そう言って俺は材料を見て、何作るか頭の中で考える。さて、何作るか...。
霊夢(参ったわね...。何作るか全然決めてない...)
咲夜「あら、巫女様は何を作るのでしょうか?」
霊夢「!?い、今決めてるのよ!」
龍騎(う〜ん...、落花生あるし軽く炒めて塩掛ければ良いかな?)
咲夜「では何を作るか聞きましょうか」
霊夢「そ、それを今決めてる...」
咲夜「まさか何も考えずに着いて来た訳では無いですよね?」
霊夢「...っ」
妖夢(後ろが騒がしい...)
龍騎(何だ?霊夢の奴決めて無かったのか?ならアレを作らせるか...)
そう思った俺はあるものを持って霊夢に近づく。
龍騎「霊夢、こいつを使え」
霊夢「...何この緑のやつ?」
咲夜「アボカド...ですか?」
そう、俺が渡したのはアボカドだ。
龍騎「えぇ、こいつを調理してくれ」
霊夢「え!?」
咲夜「!?」
妖夢(ん?)
霊夢「わ、私そのあぼかどっての食べた事が無いから...」
龍騎「何なら俺と一緒に作るか?一品だけじゃあ足りなそうだし」
霊夢「ほ、本当!?」
咲夜「嘘...」
妖夢(私も教わろうかな...)
龍騎「ほら、さっさと作ろうぜ?」
霊夢「え、えぇ!よろしく頼むわ!」
やたら嬉しそうだな。そりゃそうか、初めて食べる料理だからワクワクするのかもしれない。知らんけど。
咲夜「ソウダ...龍騎様、少しよろしいでしょうか?」
龍騎「はい?」
咲夜「よ、よろしければ私にもご教授お願いできますか?」
龍騎「え?」
霊夢「は?(威圧)」
霊夢の「は?」がヤバかったんだけど...。
龍騎「ど、どうしてですか?」
咲夜「そ、その...、外の世界の料理が気になってですね...、外来人である龍騎様にご教授出来れば良いかな...と...///」
顔赤くして、そう言う咲夜さん。めっちゃ可愛い。
龍騎「俺は構いませんけど...」
今思ったけど紅魔館でバイトしてるんだから其処で教えれば良くね?まぁ良いか。
妖夢「それなら私にも教えてくれませんか?」
龍騎「え?」
霊夢・咲夜「「は?(威圧)」」
ちょっと待って何でそんなに威圧をかけるの!?妖夢に何か恨みでもあるのか!?
龍騎「な、何でまた...?」
妖夢「私も外の世界の料理に興味を持ちまして...」
龍騎「そう言う事か...、なら皆んなで作るか」
霊夢・咲夜((な、納得いかない!!))
妖夢「?(どうしてあんなに怒ってるんだろう...)」
それから色々作って宴会部屋に向かった。ちなみに作った料理は
・落花生の塩炒り
・アボガドのチーズ春巻き
・トマトとカマンベールチーズのカプレーゼ等
まぁこのぐらいあれば足りるだろ、そう思って宴会部屋に入る。
萃香「お、ようやく来たか」
龍騎「お待たせしました」
俺はテーブルの上につまみを並べて、早速萃香さんは手を出す。
萃香「うん、美味いねぇ〜」
龍騎「そりゃどうも」
軽く返事をすると、周りの人達もつまみに手を出す。中々の好評だった。喜んで貰えて良かった...。
幽々子「妖夢おかわり!」
妖夢「少し落ち着いて下さいよ幽々子様〜!!」
幽々子さんの食べっぷりに追いつかず、走り回る妖夢。仕方ない...、手伝ってやるか。
龍騎「妖夢、俺が料理を運ぶから調理頼む」
妖夢「え?で、でも...」
龍騎「お前がぶっ倒れたら元の子も無いだろ?だから気にするな」
妖夢「...ありがとうございます」
そう言って俺は作り置きしていた料理を運ぶ(主に幽々子さんに)全く胃袋どうなってんだが...。
椛「あれ?龍騎さん?」
龍騎「ん?椛か」
運んでる途中、椛に話しかけられた。
椛「どうして料理を運んでるんですか?」
龍騎「あー、ピンクの悪魔に運んでるんだ」
椛「ピンクの悪魔?...あ」
俺が幽々子さんの方を見ながら話したら椛も同じ方向に向き、何かを察したようだ。
椛「...もし良かったら手伝いましょうか?」
龍騎「すまない、頼む」
それから椛にも運んでる貰い、ようやく満足したのか幽々子さんはお腹を摩りながら幸せそうな笑顔になる。もう三十人分食ってると思うぞ...。
妖夢「あ、あの、ありがとうございました」
龍騎「気にするな、俺は気にしない」
椛「私も気にしてませんよ」
これで一段落がついたな...。一息つくと襖が大きく開かれた。
?「ごめんなさい!遅れました!」
それは、緑色の長髪に蛙と白蛇の髪飾りをした白と青の巫女だった。
霊夢「あら、大分遅かったじゃない」
緑髪の巫女「ごめんなさい霊夢さん。少し野暮用で......え?」
龍騎「...」
緑髪の巫女は俺を見ると固まってしまった。俺は、こいつを知っている...。今でも覚えている...。
霊夢「?どうしたの固まっちゃって」
緑髪の巫女「嘘......、何で......、なんで...」
龍騎「......」
忘れる筈の無い、初めて出会ったある日...。そして再開する事は無い、別れの時...。
龍騎「...久しぶり。約六年、いや七年か?まぁそんな事は良いか...。まぁ取り敢えず久しぶり......、
東風谷......。いや、今は早苗って言った方が良いよな」
緑髪の巫女「〜〜〜ッ!」
緑髪の巫女、東風谷早苗《こちや さなえ》は涙目になりら俺に抱きついて
早苗「会いたかった...!ずっと寂しかった...!もう一度会いたかった...!」
龍騎「...俺も、もう一度お前の顔が見たかった...」
早苗「りゅーくん!!」
早苗は更に強く抱きしめて泣き始めた。
霊夢・咲夜・椛・妖夢「( ゚д゚)」カーン!
紅魔館組(咲夜除く)「((((;゚Д゚)))))))」キーン‼︎
その他「( д゚) ゚」ドーン!!!
魔理沙「ふぅ〜、やっと感電が治ったぜ...。ん?何でこんなに静かなんだ?」
龍騎に感電されて隣の部屋で休んでいた魔理沙は宴会部屋に戻ると、騒いでいた部屋が静かになった事に気づいた。気になって襖を開けると、龍騎が早苗に抱きつかれていた。
魔理沙「何だこれ?」
いかがでしたか?
次回で春雪異変編も終わりです。
誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。
主人公の二重人格くんの名前はまだ募集していますので、よろしくお願いします。