第四十五話です。
それではどうぞ。
クソ兎こと、因幡てゐの作った落とし穴に落ちて、足をやってしまった俺。鈴仙に肩を借りて帰宅してるのだが...。
霊夢「だ〜か〜ら〜!龍騎は私が面倒見るって言ってるでしょ!」
鈴仙「そうはいかないんです!お師匠様に言う事は絶対なんです!」
霊夢「私が面倒見る事になったって言えば良いでしょ!」
鈴仙「そんな事言ったら何されるか分からないんです!」
霊夢「知ったこっちゃないわよあんたの事情なんて!」
鈴仙「貴女には分からないでしょうね!私の気持ちなんて!」
龍騎「......」
軽く修羅場ってた...。
〜遡る事数分前〜
龍騎「はぁ...、厄日だな...」
鈴仙「あ、あの...。大丈夫ですか?」
龍騎「ん?ああ、なんとかな...」
溜め息を吐きながら人里を目指していた俺に心配してくれたのか、鈴仙が励ましてくれた。有難いけどマジでついてない...。クッキー教えて届けてあげるだけなのに、鬼と喧嘩して、骨折して、おまけに落とし穴に落とされて足やっちまうわ...。これが溜め息吐かない訳が無い。
鈴仙「も、もう直ぐ人里ですから!頑張りましょ!」
龍騎「...ああ」
人里まで後数メートルまで来ていた俺達はそれから気まずい空気が流れながらも歩き続けた。
龍騎「やっと着いた...。やっぱ人里は落ち着くわ」
人里に着いた俺達は一息をつく。やっと帰ってこれた...。この実家のような安心感、やっぱ好きだわ。
鈴仙「もう少しなので、頑張りましょう」
龍騎「ああ、そうだな」
そして歩き始めようとした時、一軒家から怒鳴り声が聞こえてきた。
「龍騎が帰って来てないぃぃぃぃぃぃ!?」
しかも、聞き覚えのある声だった...。
鈴仙「これって...、龍騎さんの家からじゃないですか?」
龍騎(やっべ、この後の展開読めたわ...)
俺は一つの仮説を箇条書き風にまとめてみた。
・家から大声で叫んだ人が飛び出してくる。
↓
・俺達と会う。
↓
・鈴仙を見た瞬間、女同士の言い合いになる。
↓
・俺氏、空気。逃げ出したら死亡ルート確定。
↓
結論、/(^o^)\オワタ
俺にハッピーエンドなんて無かったよ...。
龍騎「...鈴仙、少し寄り道してから帰ろう」
鈴仙「...無理ですよ、あれ」
鈴仙が指を指した方向に向くと、ドス黒いオーラを纏った女の人が全速力で人里を走り回っていた。
龍騎「...なにあれ?」
鈴仙「私が聞きたいです...」
お互い白目を向いて感想を述べると、爆走していた女の人がこっちを見た瞬間、一瞬でドス黒いオーラを消して目から滝のように涙を流してこっちに走って来た。
霊夢「り"ゅ"う"き"い"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"!!」
先程とは一変して、まるで迷子になった子供が親を見つけた時みたいな顔で、ドス黒いオーラを纏った女の人、霊夢がやってきた。
龍騎「よ、よう...。久しぶり...」
霊夢「馬鹿ぁぁぁぁぁぁ!!」
龍騎「ゑゑゑ!?」
鈴仙「まさかの罵倒!?」
霊夢に罵倒されて少し心折れそうになった...。
霊夢「一体何処に行ってたのよ!最近顔出さないと思ったら家にも帰って無かったみたいだし!それにそんな包帯巻いて何しに行ったのよ!何考えてんのよ!」
お前は心配してるのか怒ってるのかどっちかにしろよ...。
鈴仙「れ、霊夢さん一回落ち着いて...」
霊夢「落ち着いてるわよ!」
龍騎「落ち着いてねぇから言ってんだろ。後涙拭け、後お前は心配してんのか?怒ってんのか?」
霊夢「どっちもよ!」
龍騎「俺死んで良い?生きていける自信無くしたよ」
霊夢は鈴仙に渡されたティッシュで鼻をかみ、袖で涙を拭いて一呼吸するといつもの霊夢の顔になった。
霊夢「...ふぅ、落ち着いた」
龍騎「(やっぱり落ち着いてなかったんじゃねぇか...)で、俺になんか用?」
霊夢「え?これと言った理由は特には」
龍騎「は?」
...こいつ本当に何しに来たの?
鈴仙「じゃ、じゃあなんであんなに荒ただしかったんですか?」
霊夢「りゅ、龍騎に会いに行ったのよ...。そしたらバイトから全然帰って来てないって聞いて...」
あー、そう言う事ね。
龍騎「...まぁ、事情を話すとだな......」
俺は今までの事を霊夢は話した。
霊夢「鬼と戦ったって...、大丈夫だったの?」
龍騎「このザマだけどな」
俺は包帯で巻かれた腕を見せる。
霊夢「ま、まぁ生きてるなら良いわ。それよりその腕じゃあ家事も出来ないし、バイトも行けないでしょ?私が看病してあげるわy」
鈴仙「あ、それ私がやるので大丈夫ですよ」
霊夢「は?」
鈴仙「ひぃ!?」
何でキレてんの!?こっちまでビビったわ!
霊夢「...此処は私に任せない、貴女は帰っても良いのよ?」ゴゴゴ
鈴仙「な、何言ってるんですか!お師匠様に頼まれた以上、帰れる訳には行きません!」
霊夢「往生際が悪いわね。だから座薬なんて呼ばれるのよ」ゴゴゴ
鈴仙「ブチッ...、聞き捨てならないですね...。今の発言取り消して貰いましょうか」ゴゴゴ
霊夢「ふっ、取り消して欲しければ私に看病させなさい?それなら撤回してあげるわ」ゴゴゴ
鈴仙「貴女何言ってるんですか?人の話し聞いてました?私が看病するって言ったんですよ?これだから貧乏巫女は...」ゴゴゴ
やれやれ、と溜め息を吐く鈴仙、辞めろ馬鹿!煽ってんじゃねぇよ!
霊夢「...エ◯兎の癖に面白い子ね。だから同◯誌で
ちょ、そんな事言わないで!?
鈴仙「前回東方キャラランキング一位だった貴女がなんで二位なんでしょうね?日頃の行いが悪いからじゃないですかぁ?」ゴゴゴゴゴ
ブルータス!お前もか!!
〜現在〜
それからお互い言い合いになって一時間、本音という本音を言い切った所為かさっきまで煽っていた言葉が幼稚園児並みの言葉にグレードダウンしていた。
龍騎「はぁ...、おいお前ら。俺の為に動いてくれるのは有難いけどさ、もう辞めね?こんな事」
霊夢「こんな事!?貴方にとってこんな事なの!?」
龍騎「だったら二人で協力してやれば良いだろ、片方は掃除、洗濯。もう片方は俺の看病。一日交代で」
霊夢「......」
鈴仙「......」
霊夢・鈴仙「「こいつ天才か...!?」」
龍騎「何で驚くんだよ!」
全く...、もう少し頭使えよな...。
龍騎「もう良いだろ?俺腹減ってんだけど」
そう言って俺は腹をさする。地上に戻ってから何も食ってないから腹減っていた。
霊夢「な、なら早く帰りましょ!」
鈴仙「そ、そうですね!そうしましょう!」
二人は何事も無かったかのように仲を取り戻した。これがご都合主義と言うものか...。
それから俺達は帰宅すると、直子さんがガチ泣きして出迎えしてくれて、依神姉妹はまるで呪われた絵画のような表情で真っ白になっていた。こいつら何も食ってなかったのか...。
龍騎「えっと...、ただいま」
紫苑「飯ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」
龍騎「うおっ!?わ、分かった!食わせてやるから待ってろ!」
女苑「し...、しぬ......。なんか......くれ...」
空腹により紫苑は暴走、女苑に関しては某サバイバルホラーゲームに出てくるゾンビと化していた。霊夢と鈴仙に頼んで料理を作って貰い、テーブルに並び終えた時には姉妹揃って箸を持って料理を口に入れる。
紫苑「〜〜っ!」ガツガツ
女苑「ん〜!三日振りの食事最っ高〜!」
龍騎「そんなに慌てるなよ...」
よっぽど腹減ってたんだな、ほんと申し訳ないな...。にしても紫苑の奴最近食うようになったよな、幽々子さんみたいにならなければ良いけど...。
霊夢「はい龍騎、あ〜ん」
龍騎「えっ?」
霊夢が箸を持って俺に料理を口に入れようとする。いや、地底でもやって貰ったから、何て言ったら殺されるな...。
霊夢「あ〜ん」
龍騎「い、いやでも...」
霊夢「あ〜ん」
龍騎「いやだから」
霊夢「あ〜ん」
龍騎「れいm」
霊夢「あ〜ん」
龍騎「...イタダキマス」
押し負けちゃったよ...。いや、あのまま続いたらエンドレスだし、それに霊夢の顔が少しずつ怖くなって来てたし...。俺は黙って差し出された料理を口に入れる。
鈴仙「龍騎さん、そちらよりこっちの消化の良いものを召し上がってください」
そう言って鈴仙も霊夢の真似をする。
龍騎「俺は怪我人、病人じゃない」
鈴仙「はいあ〜ん」
龍騎「鈴仙さん?人の話し聞きまsy」
鈴仙「あ〜ん」
龍騎「れいs」
鈴仙「あ〜ん」
龍騎「モウヤダコノコタチ...」
何とか食事を終えて、風呂に入ろうとする。今思うと地底に居た時は風呂入って無かったからだ。で...。
霊夢「龍騎!背中流してあげる!」
鈴仙「いや、此処は私が!」
霊夢「あんたは皿洗いでもしてなさい!」
鈴仙「霊夢さんこそ神社放ったらかししてるじゃないですか!」
また修羅場ってるよ...。
直子「...もしかしてずっとあんな感じですか?」
俺は小さく頷くと、直子さんはご愁傷様です、と慰める。慰めるなら二人を止めて...。
直子「あ、あの...、お二人さん」
霊夢「何!?」
直子「どうしてそこまで龍騎の背中を流すのに必死なんですか?」
霊夢「そ、それは..」
直子「それに龍騎に対して拘り過ぎると思うんですが...」
鈴仙「......」
霊夢「......よ」
直子「えっ?」
霊夢「龍騎の事が好きだからよ!!」
鈴仙「......」
直子「......」
鈴仙・直子「「ええええええええええええええええええええ!!??」」
鈴仙「ほ、本気なんですか!?」
霊夢「...えぇそうよ!頭の中が殆ど龍騎の事で一杯な程龍騎が好きなのよ!///」
若干ヤケクソ気味な霊夢。
直子「そ、その話しkwsk!」
恋愛話しが好物な直子は霊夢に質問する。
霊夢「...龍騎がうちに来ては賽銭入れてくれたり、世間話ししたり...。退屈な時間が嘘みたいに楽しくなって、いつの間にか龍騎の事ばっかり見てたりして...///」
段々言ってる事が恥ずかしくなり、霊夢は顔を赤くする。
直子「それで!?龍騎さんに告白したんですか!?」
霊夢「......したわよ///」
鈴仙「ふぇ!?」
直子「それで、お返事は!?」
霊夢「...女性不審が治ったら答えを出すって」
直子「治ったらって...、もう治ってるのでは?」
霊夢「本人は自覚が無いのよ。もしかしたらまた裏切られるんじゃないか、て思ってるんでしょうね」
鈴仙「そ、それは流石に...」
霊夢「龍騎はね、自分を追い込んでるのよ。自分を犠牲にしたり、一人で物事を解決しようとする。私はそんな龍騎を支えたいのよ...。いつか、壊れるんじゃないかって...」
鈴仙「......」
直子「...そう、ですね」
霊夢「それに...、ライバルが多いのよ。特に早苗だけには負けたくない!」
鈴仙「ライバル?」
直子「まさか霊夢さん以外にも!?」
霊夢「...そうよ、早苗入れて三人よ」
※妖夢が龍騎に好意を抱いてるのは霊夢は知りません。
鈴仙「お、おぉ...」
直子「凄い凄い!龍騎さんってモテモテですね!」
霊夢「だ、だから負けたくないのよ!///他に言い触らすんじゃないわよ」
鈴仙「は、はい(四人か...、多いなぁ...。って何考えてるの私!)...あれ?龍騎さんは?」
霊夢・直子「「えっ?」」
〜一方その頃〜
女苑「ほら、動かないの!」
龍騎「背中だけで良いって!マズいから!(二重の意味で)」
紫苑「...♪」⇦やたらと楽しみながら頭洗ってる
女苑「手使えないんじゃ仕方ないでしょ!文句言わない!」
龍騎「だからって足洗うな!挫いてるんだから!」
霊夢、鈴仙、直子が話している間に、龍騎は依神姉妹に背中を流して貰っていた。風呂から上がった後、寝る場所まで言い合いなった。そして、結果的に龍騎が真ん中で、右が霊夢、左が鈴仙になり、龍騎の寝不足が確定した瞬間である。
いかがでしたか?
誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。
次回もよろしくお願いします。