第四十六話です。
それではどうぞ。
骨折して暫く経ち、ようやく包帯を取っても良いとの報告を受けたので巻かれていた包帯を全て外した。
龍騎「やっと包帯から解放された...」
鈴仙「だからと言って重い物は持ったりはしないで下さいね。悪化する可能性があるので」
龍騎「ああ、分かった」
鈴仙「それでは私は此処で失礼します。短い期間でしたが楽しかったです」
龍騎「今日まですまなかったな、色々迷惑をかけた」
鈴仙「いえいえ、それではお大事に!」
そう言って鈴仙は荷物を持って行ってしまった。さてと、手が治った事だしバイトでも...。
「りゅーきー?居るー?」
龍騎「......」
俺は玄関の扉を開くと、霊夢が立っていた。
霊夢「あら起きてたの?おはよう」
龍騎「...おはようさん。で、どったの?」
霊夢「様子見よ様子見、やっと包帯が取れたって感じね」
龍騎「おう。で、それだけ?」
霊夢「暇なら今日は付き合いなさい」
龍騎「..え?」
付き合う..?出かけるから荷物持ちってか?
霊夢「だ、だから...、今日は一日付き合いなさいって言ってるのよ...」
少し顔を赤くして恥ずかしそうに言う霊夢。ま、まさか...。
龍騎「そ、それって...」
霊夢「......で、デートよ///私から誘ってるんだから少し察しなさいよ///」
龍騎「え...、す、すまん///」
予想外の事で頭が働かない。だって『磯◯!野球やろうぜ!』のデート版だぜ?そんな事言われてるんだよ?急に言葉失うって。すっごいよ顔がめちゃくちゃ熱いのが分かる。
霊夢「ど、どうなのよ...///行けるの?///」
龍騎「......///」
......一日ぐらいバイトサボっても良いだろ。(職務放棄)
龍騎「...分かった」
霊夢「へ?」
龍騎「そ、その代わり期待するなよ...///デートなんてした事無いし、それに...、お前が初めてだから...///」
霊夢「〜っ!えぇ!早く行きましょう!」
そう言って霊夢は俺の腕を掴み、無理矢理引っ張って何処かへと連れて行かれた。
霊夢「う〜ん、どれにするか...」
俺達がやって来たのは甘味処だった。まずは腹ごしらえ、と言いたいのか霊夢はメニュー表を見てどれを頼むか悩んでいた。その横で俺は霊夢を見る。こんな時リヤ充共はどうしてるのだろうか...。
霊夢「ねぇ、龍騎は決まった?」
龍騎「......」
霊夢「龍騎?」
龍騎「え?」
霊夢「何ぼーとしてるのよ、メニューは決まったの?」
龍騎「これでいいや(メニュー表の後ろに書かれた物を指を指す)」
霊夢「」バサッ ⇦指されたのが自分だと認識している。
霊夢がメニュー表を落としたまま固まった。
龍騎「どうした?」
霊夢「ふぇ!?///え、どれ!?///」
慌ててメニュー表を拾い、裏側を見て確認する。
龍騎「だからその『抹茶ぜんざい』だっての」
霊夢「ま、まままま抹茶ぜんざいね!///うん、分かった!///」
めっちゃ赤くなってるけど大丈夫か...?
その後霊夢も抹茶ぜんざいを頼み、来るまで少し話す事にした。
龍騎「...なぁ、どうして今日はデートなんか誘ったんだ?」
霊夢「べ、別にこれと言った理由は無いけど...、最近、会ってないじゃない...」
龍騎「まぁ、俺も忙しいからな。それはすまないとは思ってる」
霊夢「だ、だから...、少しでも貴方の側に居たいのよ...///」
そう言って霊夢は俺の肩に寄り掛かった。霊夢が肩に当たると物凄い早さで心臓が早くなり、霊夢に意識し始める。
龍騎「!?そ、そうか...///その...サンキュー...///」
店員「お待たせしてしました。抹茶ぜんざいです」
そんな事を言うと、店員が抹茶ぜんざいを持ってきた。抹茶ぜんざいを受け取ると何故かスプーンが一本しかなかった。
龍騎「え?あの、スプーンが一本しか...」
店員「あ、すみません。直ぐにお持ちしますので少々お待ち下さい」
と言って厨房に戻った。去る際に焦ってる様子は無く暖かな目で見られた。図ったなこの野郎...。
龍騎「...どうするか」
霊夢「どうしましょうか...」
俺はどうするか考えていると、霊夢が自分のぜんざいをスプーンで掬って俺の口に近づけた。
龍騎「...何の真似だ」
霊夢「い、良いじゃない別に...///」
龍騎「良くねぇって...、周り見てみ?」
「「「( ^ω^ )」」」⇦暖かな目で見てる。
めちゃくちゃ暖かな目でこっち見てんだよ?恥ずかしいったらありゃしない。
霊夢「こ、この前もやったんだから少しは慣れなさいよ///」
龍騎「霊夢さん?顔を赤くした状態で言わないで?説得力が無いよ?」
(((この前もやった...、だと...!?)))
霊夢!余計な事言うな!周りが驚いてるから!
霊夢「は、早くしなさいよ!///ど、どうせ取りに来ないんだから///」
龍騎「それは...」
俺はチラッと厨房を見ると抹茶ぜんざいを運んで来た店員さんは呑気に口笛を吹きながら皿洗いをしていた。洗ってる暇があるなら持ってきて?
霊夢「もう諦めなさい、私だってキツいんだから...///」
龍騎「だからって無理すんなよ...、あ、あーん」
俺は渋々差し出したスプーンを口に咥える?
霊夢「ど、どう?美味しい?」
龍騎「恥ずかしくって味が分かんね///」
そう言って俺は霊夢が持っていたスプーンを横取り、俺の抹茶ぜんざいを掬って霊夢に差し出す。
龍騎「...ほれ///」
霊夢「ふぇ!?///」
何がふぇ!?だ可愛いなクソッタレ。
龍騎「てめぇだけ被害を最小限に抑える訳ねぇだろ、死なば諸共だ」
霊夢「わ、わたひはいいわよ!?///は、はひゅかひぃひ///」
おーいしっかりしろ、滑舌回って無いぞー。
龍騎「恥ずかしいだぁ?今更何言ってんだよ一緒に寝た仲じゃねぇか///」
霊夢「しょ、しょれはしょれよ!///」
......やっべ、人を弄るのってこんなに楽しいんだ。Sに目覚めそう。
龍騎「諦めろって言ったのお前なんだぜ?だったらお前も諦めろよ」
霊夢「わ、私は諦めないわよ!///」
龍騎「それはおかしいんじゃねぇか?自分だけ助かろうだなんて卑怯じゃなぁーい?」
霊夢「ぐっ...」
龍騎「何がぐっ、だよ。今更悔やんでも仕方ないだろ?」
...ちょっとやり過ぎたか?
霊夢「...いじわる」
あーらら、泣き目になって俯いちゃった。
龍騎「わ、悪かったって...。ほら、ぜんざい食って良いから、ほら口開けて」
霊夢「......」
俺のぜんざいを掬って霊夢に食べさせると無言で食べ続ける霊夢。動物みたいで可愛い。いや、霊夢も人間だから動物なんだけどね。そして俺の分までぜんざいを平らげた霊夢は一向に機嫌が直らない。
龍騎「なんか追加するか?」
霊夢「......」コクッ
俺が霊夢に問うと黙ったまま頷く。それから俺はぜんざいでは無い他の物も頼んでは霊夢に食べさせる。なんか慣れてくると寝込んでるお婆ちゃんに飯与える絵面になってるような...。
霊夢「......」プイッ
満足したのか満腹になったのか知らんが俺が与えようとすると霊夢はプイッとそっぽ向いてしまった。すると俺の手に持っていたスプーンを持って今度は霊夢が俺に口に差し出した。選手交代ですね分かります。
それから俺は何もかも諦めて黙って霊夢に団子やら餡蜜やら食わされた。お金掛からなきゃ良いが...。
「すみませーん!抹茶一杯下さい!なるべく苦いので!」
「こっちはどくだみ茶!三杯!」
何故か苦い飲み物を注文する客が増えてきた。ブームか何かか?会計をしようとすると何故か払わなくて良いと言われてしまった。嬉しいは嬉しいんだがなんで顔色が悪かったのか分からなかった。
霊夢「ん〜!満足満足!」
龍騎「そうか、さっきは悪かった」
霊夢「もう良いわ、お互い様って事で」
なんとか仲直り(?)出来たので次の店に行く。まぁ、これと言ったトラブルは無かったので割愛する。そしてすっかり日が暮れて帰路についていた時だった。
霊夢「...ねぇ、一つ良い?」
龍騎「ん?」
霊夢「今日...、泊まって良い?」
龍騎「......ゑ?」
霊夢がまた泊めて欲しいと頼んで来た。
龍騎「......」
霊夢「だめ...?」ウワメヅカイ
駄目な訳が無い、断る理由が無い、無いんだが...。
龍騎「...お前いつから俺の理性の破壊神になったんだよ」
正直厳しいんです...。だって美少女がうちに泊まっては風呂入って布団に寝てを繰り返すとこっちにも限界ってのがあるんだよ。俺はベルリンの壁並みの脆さなんだよ(意外と頑丈)
龍騎「...俺は構わない。でも良いのか?神社空けといて」
霊夢「じゃあ貴方がうちに来る?」
龍騎「...あいつらが五月蝿いからな。それは無理だ」
霊夢が残念そうに声を出す。結局霊夢はうちに泊まる事になった。帰って来ては晩飯食べて風呂に入っての今まで通りだった。そして夜も更けて全員が熟睡してる時に俺だけは起きていた。
今日の霊夢は少し変だったような気がする。何か俺に甘えたかったのだろうか...。いや、霊夢だって甘えたい時だってあるんだ。そう言い聞かせて俺は瞼を閉じようとする。
霊夢「龍騎...、起きてる?」
隣で寝ていた霊夢が俺を呼んだ。
龍騎「...ああ、寝れないのか?」
霊夢「...そんな所」
そう言って霊夢は近づいて俺の布団の中に入る。
龍騎「!?何してんの?」
霊夢「良いじゃない...」
俺の背中に優しく抱き締める霊夢。こいつ本当に霊夢か?
龍騎「変な事聞くけど、今日お前どうした?やけに甘えたいって言うか積極的って言うか...」
霊夢「..そんな私は嫌?」
龍騎「そう言う訳じゃない。何か...、可愛かった///」
霊夢「!」
つい本音を出してしまったが焦らなかった。何だろ、この変な気持ちは...。
霊夢「ねぇ、こっち向いて?」
俺は言われた通り霊夢の方に向くと、今度は正面に抱きしめて来た。
龍騎「お、おい///」
霊夢「もう無理...」
そう言って霊夢は更に強く抱きしめてぐりぐりと俺の胸に頭を擦る。
霊夢「お願い...///今だけ、私の我儘を聞いて...///」
龍騎「...好きにしろ」
はーいこれから寝不足コースに入りまーす(白目)
霊夢「...好き、好きよ。龍騎...///」
そう言って霊夢は俺の唇を重ねた。赤くなってる霊夢を見るとこっちも赤くなってるのが分かる。
龍騎「...どのぐらいで満足出来る?」
霊夢「寝かせないから...///」
それだけは止めてください数時間後にはバイトなんです。
それから霊夢と抱きしめ合ってはキスの連続だった。でも一線は超えてないから安心して下さい。マジでやったら俺が俺じゃなくなる(語彙力)そしてマジで日が出るまで続けていたが、眠気は襲って来なかった。俺も俺で満足したのだろう、そう言い聞かせてバイトに向かった。
いかがでしたか?
今回はデートものに挑戦してみましたが、あれが限界です。
リアルでも付き合った事が無いので、自分の妄想なので...。
誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。
次回もよろしくお願いします。