東方龍優録〜心優しき少年の幻想郷生活〜   作:餡 子太郎

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どうもです。

第四十七話です。

それではどうぞ。


第四十七話 魔の刺客

〜魔法の森〜

 

?「全く、あのお方も人使いが荒い...。しかし命令は絶対、いつからこんな事に...」

 

魔法の森に一人の男が佇む中、愚痴を溢しながら空を見上げる。今日は灰色の雲が幻想郷を覆い強めの雨が降っている。

 

?「さて、任務を開始しますか...」

 

男は歩き始めて、何処かへ消えてしまった。

 

 

 

〜紅魔館〜

 

龍騎「雨、か...」

 

そう呟きながら窓の外を覗く。今は丁度バイトの休憩時間なので廊下を歩いていたら雨が降って来たのを確認していた。

 

レミリア「雨は嫌いかしら?」

 

窓の外を見ていたらレミリアに声を掛けられた。

 

龍騎「...あんまり好きじゃないな。濡れるし、寒いし、気分は上がらないし。デメリットだらけだ」

 

レミリア「そう?確かにそうは思うけど、私は嫌いじゃないわ」

 

龍騎「そう言う奴居るよな。一体何処か良いのか分からん」

 

レミリア「雨が降れば穀物は育ち、生き物の生息も出来る。雨は意外と偉大なのよ」

 

龍騎「確かにな、でも俺は好きにはなれない。雨は絵になれば良いって思ってる」

 

レミリア「あら、意外とロマンチストなのね」

 

龍騎「そんな訳無いだろ。思った事を言ったまでだ」

 

そう言って俺はまた窓の外を眺めていた。

 

 

 

 

〜紅魔館・門〜

 

美鈴「うぅ...、寒っ...。このままだと風邪引いちゃう...」

 

美鈴は雨具を着てブルブルと身体を震わせながらいつも通り(?)門番をしていた。

 

?「失礼...」

 

美鈴「ん?あ、はい」

 

美鈴の前に見かけない格好をした男が声を掛けた。傘もささずに...。

 

?「少しお訊ねしたい。此処は紅魔館で合ってるかな?」

 

美鈴「そうですけど...」

 

?「此処に人間がアルバイトをしてると聞いたのですが、お会い出来ないしょうか?」

 

美鈴「...すみませんが、お引き取り願います」

 

美鈴は目つきを変えて、男の申し出を断った。

 

?「おや、どうしてですか?」

 

美鈴「私には『気を操る程度の能力』を持っています。それを力に変えるだけで無く相手の気を感じとる事も出来ます。何故か貴方には...、邪悪な気が感じるんです」

 

?「...これはこれは、まさかそんなものがあったとは」

 

美鈴「っ!」

 

男はクククと笑い、美鈴は戦闘態勢になる。

 

?「貴女の言い分は分かりました。お通し出来ないのでしたら...、無理にでも入らせて頂きます!」

 

美鈴「させない!」

 

雨が強くなる中、二人の勝負が始まった。

 

 

 

 

 

 

ドクン... ドクン...

 

 

龍騎「!?」

 

レミリア「?どうしたの?」

 

龍騎は謎の胸騒ぎに目を見開いた。レミリアは気になって問いかけると龍騎から汗をかき始めていた。

 

龍騎「......悪い、ちょっと外に行ってくる」

 

レミリア「え?ちょ、ちょっと!?」

 

龍騎は慌てて門へ向かう。

 

何か良くない事が起きる...、直感がそう問いかける。

 

 

 

美鈴「華符『芳華絢爛』」

 

?「ほう、これが弾幕というものですか。確かに美しい」

 

美鈴がスペルカードを発動し、弾幕を発射すると男はただ弾幕を見物していた。

 

?「話しにはお聞きしましたが、流石はスペルカードルールですね。私には到底真似出来ませんね」

 

男は人差し指を美鈴に向けると小さな結界が展開され、弾幕を防いだ。

 

美鈴「いくつか弾幕を撃って分かった...、この人、只者じゃない...」

 

?「まぁ、人ではありませんけどね」

 

美鈴「やっぱり...」

 

龍騎「美鈴さん!」

 

美鈴が分析していると、龍騎が到着し謎の男に視線を向ける。

 

?「これはこれは...。まさか貴方様から来て下さるとは有り難き幸せ」

 

龍騎「何者だ貴様」

 

?「私はとある方の命により貴方様をお連れするよう頼まれております。私と共に御同行願います」

 

龍騎「だからってはい分かりました、って答えるか?」

 

?「分かってはおります。ですが、だからと言ってただでは帰りません。貴方様の実力を見せて貰いましょう」

 

龍騎「......」

 

ーーー気をつけろ、奴は他の奴等とは違う。

 

龍騎「分かってる...。あの雰囲気は中ボスってレベルじゃねぇ」

 

龍騎は剣を抜き、火属性を解放させる。男は指を曲げて龍騎を挑発させて龍騎はそれを従うかように接近する。

 

龍騎「はあぁ!」

 

?「ふん...」

 

龍騎「でやぁ!」

 

?「うむ...」

 

龍騎は男に斬りつけるが、軽々と避けられる。龍騎は剣を振り続けるだけで無く足蹴りを加えて攻撃するが、最初の一発だけしか当たらず、それ以降避けられるばかりだった。

 

?「成程...、確かにお強いですね。ですが、これなら如何でしょうか?」

 

そう言って男は人差し指を作り、地面に向けると龍騎は倒れてしまい立ち上がろうとしても全く立ち上がらない。

 

龍騎「な、何じゃこりゃ...!」

 

?「貴方様に少しばかり重力を掛けて貰いました。地上の重力よりざっと百倍と言った所でしょう」

 

美鈴「ひゃ、百倍!?」

 

?「まぁこれでも優しい方なんですけどね。もっと掛けても良いのですが...、そのまま潰れてしまって私にも貴女方にも困りますしね」

 

美鈴「!早く解放しろ!」

 

?「そう慌てないで下さい。ほら」

 

美鈴が怒りを燃やす中、男が龍騎に視線を向けると膝に手を着きながら立ちあがろうする龍騎の姿だった。

 

龍騎「ぐっ...」

 

美鈴「凄い...」

 

?「あぁ...、なんて素晴らしい根性!負けたくないという信念が伝わってきますぞ!」

 

龍騎「...まだ、勝負は終わってねぇ...」

 

?「良い...、良いですぞ!流石はあのお方の()()()()!やはり血は争えないですね!」

 

龍騎「何...?」

 

美鈴「御子息様?」

 

?「おっと失礼、今のは独り言です。申し訳ありません私は昔から思った事は口に出してしまう悪癖がありまして」

 

龍騎「どう言う事だ...、御子息って何だよ。それにさっきからあのお方って誰だよ」

 

?「それについてはまた後日という事で。まぁ、私以外にもこの事に()()()()()がおられるのでその方に聞いてみては?」

 

龍騎「誰なんだよそいつは!」

 

?「それはご自分でお考え下さい。ご自分で考えるのも強くなる為の一つですよ?...おや、どうやら予定時刻を過ぎてしまったようです。では私はこの辺で失礼致します」

 

美鈴「あ、待て!」

 

龍騎「おい!逃げんのか!喧嘩売ってきたのそっちだろ!」

 

?「私ももう少し付き合いたいのですが...、此方にも予定がございまして。そんなに焦らなくてもいつか、また会えますよ」

 

そう言って男は地面に魔法陣を展開して、その上に移動する。

 

?「あぁそうそう、肝心な事を忘れていました。これから貴方様には今までにない死闘が始まります。どうかご自身を見失いように...。それと、私が言っていた独り言、()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

そう言って男は消えてしまった。男が居なくなったと同時に重力から解放された龍騎は立ち止まっていた。

 

龍騎「これから先...、嫌でも知る事になる...?」

 

美鈴「死闘って、どう言う事なんでしょうか...?」

 

龍騎「分からない...、でも、良くない事が起こるのは...、間違いないと思うんです...」

 

龍騎は空を見上げると雨が次第に弱くなり、やがて雨は止み太陽が光を照らす。

 

 

 

 

〜???〜

 

壁に松明の炎が数多く灯す部屋に、龍騎と接触した男と玉座に座る一人の男が会話をしていた。龍騎と接触した男は跪いて今回の内容を報告していた。

 

?「...以上が今回の報告でごさいます」

 

?「......」

 

?「して、今後どうされるのでしょうか?」

 

?「...〇〇よ」

 

?「はっ」

 

玉座に座っていた男はあるものを取り出した。それは謎の液体と上部には花弁状のような開口部がある卵が入った容器だった。

 

?「こいつ貴様に預ける。どう使おうが勝手だ、見事此奴の本性を暴け出してみせよ」

 

?「!?お言葉ですが、何故それを...」

 

?「......我等がある時を迎えると如何なるか、知っておるだろう?」

 

?「...それが目的、なのですね?」

 

?「......」

 

?「しかし、あの場に放出されては今後の事も考えては些かまずいのでは無いかと...」

 

?「心配には及ばん、策は練っておる」

 

?「...承知致しました。我が身に変えても貴方様の命を果たしてご覧になってみせましょう」

 

?「...如何なるか見物させて貰うぞ......」

 

玉座に座っていた男は雄叫びをあげるように笑い出す。命を受けた男は謎の卵が入った容器をじっと見つめていた。

 

 

〜紅魔館〜

 

美鈴「一体何だったんですかね、さっきの男性は...」

 

龍騎「......」

 

天気が晴れて龍騎と美鈴はタオルで拭いていた。美鈴の言葉を聞かず龍騎は謎の男の言葉に頭を悩ませていた。

 

あのお方の御子息様...、この事の詳しい人物...、嫌でも知る事になる出来事...。

 

龍騎(俺は...、人間じゃなかった...?)

 

龍騎は自分の手を見つめる。自分は誰の子で誰に育てられたのか、どうしてあの男は俺を知っているのか、何が何だか分からなくなる。

 

ーーー......落ち着け、お前はお前で有り続ければ良い。

 

龍騎(黒騎...)

 

ーーー今のお前は霧影龍騎だ。妖怪でもなく、神でもないただ一人の人間だ。自分らしく生きろ、俺にはそれ以上は何も言えん。

 

龍騎(...サンキュー、黒騎...)

 

黒騎に励まされた事が嬉しかった龍騎。そうだ、俺は霧影龍騎だ。例え妖怪だろう神だろうと今の俺は人間だ。そう胸に刻んでいくのであった。

 

 

 

一方その頃

 

にとり「やっと雨が止んだか...、折角新作を試そうと思ったのに...ん?」

 

にとりは目の前にあった謎の容器を見つけた。彼女は拾ってみると、見た事の無い謎の液体と卵が入ってあった。

 

にとり「なんだこれ?」

 

 




いかがでしたか?

誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。

次回もよろしくお願いします。
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