第八話の前編です。
それではどうぞ。
龍騎「うっ...、此処は...?」
俺は目が覚めると辺りは全て闇に包まれていた。
...もしかしてフランとの戦いで死んだ?
ーーー勝手に殺すな。
龍騎「!この声...」
聞き覚えのある声が聞こえた。すると目の前に赤い炎の形をした光る物体が現れた。
ーーー此処はお前の夢の中、精神世界ってやつだ。それとお前の言われた通りに命は助けてやった。
龍騎(自称俺の半身...)
ーーー言っとくがお前が考えている事は丸分かりだからな?
龍騎「ファ!?」
ーーー言った筈だ。此処はお前の精神世界、お前だけでなく俺もいる事を忘れるな。
龍騎「マジかよ...」
それ早く言って欲しかった...。
龍騎「...それで?なんで俺が精神世界に来てるわけ?」
ーーーお前に報告がある。それを伝えたら
龍騎「報告?」
ーーー...お前の言われた通りにあのガキを救ってやった。だが思った以上に魔力を使い過ぎた所為で俺は消えかけている。つまり死だ。
龍騎「なっ!?」
ーーー心配するな、俺が先に死んでもお前は生きる。今の俺は影の存在、実体が無ければ生きてはいけない。
龍騎「...続けて」
ーーー魔力が無くなった所為でこれからお前と会話ができなくなる。それに魔力を回復するのに時間が掛かる。暫くお前とはお別れだ。
龍騎「えっ?」
ーーー今のお前は魔力が少ない。こうなる事になるのも分かっていた、お前が気にする事じゃない。
龍騎「......」
ーーーまぁ、精々下っ端の妖怪に喰われないようにな。
龍騎「ま、待ってくれ!聞きたい事がある」
ーーー...なんだ?
龍騎「どうしてお前は俺の半身だって分かった?あと、俺は最初から力を持っていたってどう言う事だ?」
ーーー......前者の答えは、詳しくは俺にも分からん。気がついたらお前の中にいた、としか言えん。ただこれだけは言える...。俺とお前は
龍騎「同じ存在...」
ーーー後者の答えは、お前は自分の力に気づかなかった。いや、気づいていなかったのが正しいな。だがお前は力を自分で封印した。
龍騎「俺が女の子にいじめられたから、か...」
ーーー確信はないが、恐らくそうだろう。そしてあのガキとの戦いでお前は覚悟を決めた時、繋がっていた鎖が緩んだ。それを俺が壊した。
龍騎「そう、だったのか...」
ーーーこれでお前もあの小娘らの仲間入りだ。あとは自分でなんとかしろ。
言われなくとも...、そのつもりだ。俺は変わるって決めた。自分を変えてトラウマを克服する...。今更道を変えるつもりはない。
そして俺の半身の炎は徐々に小さくなっていく。
ーーー...さっきも言ったが、お前が死ねば俺も死ぬ。覚えておけ。
龍騎「...忠告どうも、でも俺はお前のために生きる訳じゃない」
ーーーそれは俺も同じだ。...次会う時は強くなってる事を願っている。
炎の形をした光る物体は徐々に小さくなり、静かに消えた。そして俺も目蓋が重くなり目を閉じるとすぐに意識を失った。
龍騎「ん......、んんっ......」
目が覚めると目の前には見覚えのない天井だった。辺りは真っ暗で明かりが一つも点けていない。壁に付いていた時計を見ると既に夜の8時を過ぎていた。
俺は起き上がると、右手に違和感を感じた。気になった俺は右手を見てみると...。
フラン「...」zzz
フランが自分の腕を枕代わりにして寝息をたてながら寝ていた。もしかして俺を心配してくれたのだろうか......。
龍騎「...起こしちゃあ悪いよな」
俺はフランが起こさないように慎重にベットから降りて、風邪を引かないように毛布をかける。
龍騎「おやすみ、フラン」
一言言って俺は部屋から出る。
部屋に出ると、すぐ側に壁に寄りかかって本を読んでいた紫の魔法使いに出会った。
紫の魔法使い「目が覚めたようね」
龍騎「...ああ」
紫の魔法使い「フランはまだ部屋の中に?」
龍騎「寝ているよ、起こしちゃ悪いと思って」
紫の魔法使い「そう...、そういえば自己紹介がまだだったわね。私は『パチュリー・ノーレッジ』さっきまで居た図書館の管理をしてるわ」
龍騎「...俺は霧影龍騎、外来人だ」
パチュリー「龍騎ね。魔理沙から聞いたわ、貴方は昔女性にいじめられてトラウマになってるのよね?」
龍騎「うん...でも俺は変わるって決めた。もう怯えるのは嫌だから」
パチュリー「そう、良い心がけね」
龍騎「...一つ聞いて良いか?」
パチュリー「何かしら?」
龍騎「魔理沙とは知り合いのようだが、いつ知り合ったんだ?」
パチュリー「魔理沙とは一緒に魔法を研究した仲よ。一度魔理沙が此処に来た以来、頻繁に訪れる事が増えたわ。その所為で魔法書だのなんだの奪っていくのよ...」
龍騎「...心中お察しします。大変なんだな」
パチュリー「えぇ、でも慣れたわ」
そりゃガチギレする訳だ...。そう思っているとグゥ〜と腹が鳴る。当然俺だ。
龍騎「!ご、ごめん...」
パチュリー「丁度良いわ。この後夕食にするからついてらっしゃい」
龍騎「先食べてても良かったのに...」
パチュリー「そうはいかないわ。『大事な客人をもてなすのも主としての役目よ』ってレミィが言ってたわ」
レミィ?誰それ?もしかして帽子の少女のことか?
龍騎「...分かった。ご馳走になるよ」
そして俺はパチュリーの後を着いていく。暫く進むとパチュリーが扉を開くとそこは想像を超える程の広さの食堂だった。...広くない?
そこには霊夢と魔理沙はもちろん、帽子の少女、こあ、何故か頭にナイフが刺さった女の人が倒れてた。何があったんだ...。
帽子の少女「目が覚めたみたいね」
龍騎「は、はい...。お陰様で」
魔理沙「よう龍騎!元気そうで良かったぜ!」
霊夢「全く心配したんだからね!」
龍騎「済まない...、心配をかけた」
こあ「でも、お怪我が無くて良かったです!」
龍騎「こあさん...。あの時はありがとうございました。俺の我儘を聞いて貰って」
こあ「気にしないで下さい。少し怖かったですがお役に立てて良かったです」
あ〜なんて良い人なんだこの人は。いや、人じゃないよな...。
帽子の少女「...ところでフランはどうしたの?」
パチュリー「フランなら部屋で寝ているわ。起こしちゃ悪いと思ってね」
龍騎「...無理に起こさない方が良いかと」
帽子の少女「そうね...。あれだけ遊んだもの。貴方名前は?」
まず自分から答えるのでは?と、思ったが俺にはそんな事言える訳ないので素直に言う。逆らったらなんか面倒だし...。
龍騎「霧影龍騎です。外の世界から来ました」
帽子の少女「外の世界から...。私はこの紅魔館《こうまかん》の主、『レミリア・スカーレット』誇り高き吸血鬼よ」
龍騎「吸血鬼...」
という事はフランも吸血鬼って事か...。
レミリア「他にまだいるけど、紹介は夕食の後にしましょう」
霊夢「もちろん、フルコースよね?」
龍騎「少し抑えろ霊夢」
レミリア「良いのよ。好きなだけ食べていきなさい。咲夜」
咲夜「お呼びでしょうか?」
龍騎「ファ!?」
帽子の少女、レミリアが咲夜って人物を名乗ると銀髪のメイドさんが現れた。マジでビックリした...。
レミリア「彼に自己紹介を。そして夕食の準備をお願い」
咲夜「畏まりました。お初にお目にかかります。メイド長の十六夜咲夜《いざよい さくや》と申します」
龍騎「き、霧影龍騎です...」
咲夜「それでは夕食の準備を致しますので、失礼します」
そう言って咲夜さんは消えてしまった。どうなってんだ?
レミリア「驚いたかしら?咲夜の能力は『時を操る程度の能力』なのよ」
龍騎「時を、操る...」
成る程な...、霊夢が苦戦する訳だ。と言う事は、いきなり現れたって事は時を止めたって事か。......あれ?時を止めるっなんかの漫画に無かったっけ?
咲夜「皆様、夕食の準備が出来ました」
咲夜さんが夕食を持ってくると、テーブルの上に大量の皿を並べる。凄ぇ...。流石は紅魔館のメイド長。
皿を並べて終えると全員が席に座る。一人を除いて。
レミリア「フランはいないけど..、遅めの夕食にしましょう。いただきます」
「「「「「「いただきます」」」」」」
レミリアがいただきます、と言うと皆んなでいただきますと声を合わせる。
あの...、頭にナイフが刺さった女の人は無視ですか?(疑問)無視ですね(確信)了解です(納得)
フランとナイフが刺さった女の人を除いて遅めの夕食を堪能した。咲夜さん料理めっちゃ美味かったです。
いかがでしたか?
本文を書いてる途中に長くなりそうな気がして急遽前編、後編に分けました。
次回は後編からです。
誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。
次回もよろしくお願いします。