東方龍優録〜心優しき少年の幻想郷生活〜   作:餡 子太郎

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どうもです。

第八十話です。

それではどうぞ。


第八十話 暴走再び

 

〜霊夢side〜

 

私が鬼神龍を倒すと、背後から別の鬼神龍の集団が現れた。それに良く見たら建物に火がついていた。

 

鬼神龍「さて、反逆者の駆除と行きますか」

 

いつの間に背後から......、まさか挟み撃ち!?

 

霊夢(もしそうなら...、これはヤバいわね......)

 

ただでさえ一体倒すのにやっとなのにこんなに数が多いと骨が折れるってレベルじゃない......。

 

シア「誤算でした...、まさか背後からやって来るなんて...」

 

鬼神龍「お前...、陛下専属のメイドか。まさかお前まで裏切るとはな」

 

シア「私は元々、アルカード様にお使えする筈のメイドです。例え陛下でも従うのは抵抗がありましたよ」

 

鬼神龍「非戦闘派が.....、だったらお前達を修正してやる」

 

そう言って鬼神龍は腰にあった短剣を取り出す。

 

シア「.........」

 

霊夢「シア、下がりなさい。私がやるわ」

 

シア「霊夢様!?」

 

私がシアの前に立ち、刀を構える。

 

鬼神龍「俺の相手が務まるか?」

 

霊夢「やってみなくちゃ分かんないでしょ!」

 

そう言って私は鬼神龍に接近してスペルカードを取り出す。

 

霊夢「霊符『神・夢想封印』」

 

私が弾幕を放つと鬼神龍に直撃する。しかし鬼神龍はまだまだ余裕の笑みを浮かべていた。

 

鬼神龍「へっ、少しは効いたぜ」

 

霊夢「参ったわね......、あれで少しか......」

 

鬼神龍「今度はこっちの番だ!」

 

鬼神龍が急接近すると、高速で短剣を振るう。私は何とか避けるが掠ったのか服に傷が付いた。

 

霊夢「くっ...!早い...!」

 

鬼神龍「そらよ!」

 

続けて鬼神龍の攻撃が迫る。私は刀で受け止めるが足蹴りを食らって吹っ飛ばされる。

 

霊夢「早過ぎる...!それに刀じゃあ短剣との相性が悪い...」

 

鬼神龍「そうだ、剣はリーチが長くて斬る力もある。しかし短剣の場合はリーチが短かろうが急所を狙えば一撃で仕留められる利点がある。見た感じお前はその刀を使えこなせていないようだな」

 

霊夢「っ......」

 

確かに鬼神龍の言う通り、まだこの刀を使えるには時間が必要......。でもどうする?相手の動きが早過ぎて捉えられない...。

 

鬼神龍「勉強の時間はここまでだ。続きが知りたかったらあの世に行って教えて貰うんだな!」

 

鬼神龍が短剣を逆手に持ち替えて再び接近する。

 

霊夢「夢符『封魔陣』」

 

私は咄嗟にスペルカードを使って弾幕を発射するが、あっさりと避けられてしまう。私は焦って刀で斬り掛かろうとする。そして鬼神龍の短剣と私の刀がぶつかり合う。

 

鬼神龍「ふっ、剣術の才能は無くても力はあるようだな」

 

霊夢「伊達に博麗の巫女をやってないわよ!」

 

鬼神龍「そうか.....、でも詰めが甘いな」

 

そう言って鬼神龍の左手には新たな短剣を持ち、私の右肩に突き刺した。

 

霊夢「なっ!?」

 

鬼神龍「とっておきは最後まで取っておく事だぜ」

 

一度鬼神龍から離れ、突き刺さった短剣を抜く。しまった...、利き腕が右だから上手く動かせない...。万事急須か...。

 

「おおおおおお!!」

 

「あの巫女を助けろ!!」

 

鬼神龍「何!?」

 

霊夢「!」

 

鬼神龍の背後から非戦闘派の鬼神龍が飛びついて来た。そして鬼神龍の動きを封じる。

 

霊夢「あ、貴方達何やってんの!?」

 

鬼神龍(非戦闘派1)「へっ、お嬢ちゃん達だけ良い思いはさせねぇよ!」

 

鬼神龍「クソッ!離せこの!」

 

鬼神龍は振り解こうとするが、非戦闘派の鬼神龍達は耐えていた。

 

鬼神龍(非戦闘派2)「俺達にもやれる事がある筈だ!やってみる価値はありますぜ!」

 

霊夢「でも、そんな事したら......」

 

鬼神龍「いい加減に離せ!」

 

鬼神龍が非戦闘派の鬼神龍を振り解くと、非戦闘派の鬼神龍に短剣を斬りつけた。

 

鬼神龍(非戦闘派1)「ぐわっ!」

 

鬼神龍(非戦闘派2)「っ!この野郎!」

 

鬼神龍「勝てると思うなよ、弱者が!」

 

続けて鬼神龍は非戦闘派の鬼神龍の首を短剣を斬る。首から血が勢い良く放たれ、私の顔や服に付着する。

 

鬼神龍(非戦闘派2)「く......そ......」

 

鬼神龍(非戦闘派3)「ひ、怯むな!俺達だって鬼神龍だ!」

 

鬼神龍(非戦闘派4)「くっそー!よくも!」

 

仲間が倒れても尚、諦める事をしない非戦闘派の鬼神龍...。

 

鬼神龍「笑止、木っ端微塵にしてくれる!」

 

鬼神龍は新たに短剣を持ち、非戦闘派の鬼神龍に高速で斬り掛かった。次々と非戦闘派の鬼神龍は斬られ、建物に向かって吹き飛ばされてしまい、ドミノ崩しのように家やお店が崩壊していく。

 

霊夢「あ、あんた......!絶対に許さない...!」

 

鬼神龍「ふん、所詮世の中弱肉強食よ。強ければ生き、弱ければ死ぬ、ただそれだけだ」

 

霊夢「黙れぇぇぇぇ!!」

 

鬼神龍「遅い」

 

霊夢「うっ!」

 

無我夢中で鬼神龍に接近したら呆気なく足蹴りを受けてしまい、地面に倒れてしまう。そして髪を掴まれて顔だけが上がる。

 

鬼神龍「これで分かったろ?弱者が強がった所で結果は変わらないんだよ」

 

霊夢「...違う、弱くても......、諦めない心があれば......!あんた達なんかに!」

 

鬼神龍「ふっ、良いセリフだ。感動的だな、だが無意味だ」

 

霊夢(此処までなの......?何が何処へでも着いて行くよ......、龍騎の...、心の柱になれないじゃない......)

 

私は悔しさのあまりに涙を流して目を閉じた......。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ウルァァァァァァ!」

 

鬼神龍「ぐわっ!」

 

霊夢「っ!」

 

突然、何かの叫び声が聞こえると、鬼神龍は私を掴んでいた手を離した。

 

鬼神龍「て、てめぇ...!生きていたのか!」

 

鬼神龍(非戦闘派)「はぁ...、はぁ...」

 

霊夢「あ、貴方......」

 

鬼神龍(非戦闘派)「この方は、アルカード様の大事なご友人だ。誰一人も殺させはせん!」

 

鬼神龍「死に損ないがぁ!」

 

そう言って鬼神龍が急接近し、短剣を振ろうとすると、非戦闘派の鬼神龍が腕を掴み、攻撃を防いだ。

 

鬼神龍(非戦闘派)「アルカード様の為!イザベラ様の理想の為!やらせはせん!やらせはせんぞ!」

 

鬼神龍「この......、いつまでも調子に乗るなぁ!」

 

そして鬼神龍は非戦闘派の鬼神龍の腕を振り解き、喉に向かって突き刺した。

 

鬼神龍(非戦闘派)「ぐ......、アルカード......、様.......。我等に......、栄光を......」

 

非戦闘派の鬼神龍は龍騎を全て託したかのように鬼神龍に体重をかけるように倒れた。

 

霊夢「あ、ああ.........」

 

鬼神龍「ったく、無駄な抵抗をしやがって...」

 

 

 

 

龍騎「.........なんだよ...、これ......」

 

そして、龍騎が現れた。

 

霊夢「りゅ、龍騎......」

 

鬼神龍「お、ようやくお出ましか。待ちくたびれたぜ」

 

非戦闘派の鬼神龍の死体を見た龍騎は震え始める。

 

龍騎「あ、ああ......、あああ......!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

うあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!

 

龍騎が叫び出すと同時に大きな地震が起きた。

 

霊夢「な、何!?」

 

鬼神龍「こいつは......、まさか......」

 

龍騎「ヴヴヴ......」

 

すると龍騎が態勢を低くすると獣のように唸り始める。

 

龍騎「ガァ"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"!!」

 

霊夢「龍騎......、なの......?」

 

私は龍騎の姿に固まってしまった。目の前に立っている霧影龍騎は、私の知っている霧影龍騎では無かったから......。

 

〜霊夢side out〜

 

 

 

 

龍騎「ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"!!」

 

鬼神龍「成る程、こいつ激情態になった事が無かったのか」

 

霊夢「げ、激情態?」

 

鬼神龍「鬼神龍はある時期になると、こうやって本能的になって理性を失い、視界に入った者に攻撃する習慣がある。発情期みたいなものだ」

 

霊夢「そんな......」

 

龍騎「ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"!!」

 

 

 

 

 

 

レミリア「!?な、何今の!?」

 

咲夜「今の声......、まさか!?」

 

紫「何故......、何故あの現象が!?」

 

「何だ?今のは?」

 

「何か面白そうだし、行ってみるか!」

 

「よっしゃ、そうと決まれば!」

 

紫達と戦っていた鬼神龍達が、龍騎の変貌した声に反応して龍騎の元へ去ってしまった。

 

レミリア「あ、ちょっと待ちなさい!」

 

紫「止めては駄目よ!」

 

レミリア「な、何故よ!?」

 

紫「今の龍騎に......、会っては駄目......!逆に殺されるわ!」

 

咲夜「どう言う事ですか?」

 

紫「......今の龍騎は理性を失って暴走してるのよ...。多分、私達が声を掛けても碌に聞かないわよ......」

 

レミリア「一体どうして知ってるのかしら?」

 

紫「......私があの現象を知った時、丁度にとりが変な卵を持ってきたのよ。もしかしてと思って龍騎を月に送ったのよ」

 

咲夜「な、何故黙ってたんですか!?」

 

紫「あのまま龍騎が暴走したら誰も止められないからよ!それに貴女達だって彼と戦いたく無いでしょ!?それに彼が帰ってきた時こう言ってたじゃない!『ああ、死にかけたけど』...つまり彼は月の民と戦ったのでは無く、例の卵が卯化した化け物と戦った証拠よ!」

 

咲夜・レミリア「「!?」」

 

紫「それが今の龍騎の状態なの......、どうしようも無いのよ......」

 

咲夜「......龍騎様は、龍騎様はそんな弱い男性ではありません!理性を失ったのは月に行った時だけ、きっと必死に抗ってる筈です!今から止めて来ます!」

 

紫「待ちなさい!本気で殺されるわよ!」

 

咲夜「......例え死ぬ事になっても、龍騎様になら構いません」

 

そう言って咲夜は時を止めて龍騎の元へと駆けつけた。

 

紫「......彼女には恐怖心が無いのかしら...」

 

レミリア「それは違うわ。暴走してる龍騎が元に戻る事を信じてるからよ」

 

紫「......彼がどれだけ信用できるのかは分かる。でも......、本当に殺されたら元の子も無いのよ......?」

 

レミリア「そうね......、でも、初めて咲夜の本気が見れた気がするわ」

 

紫「本気......?」

 

レミリア「今までは私に凄く忠誠心があったのに、いつの間にか龍騎に横取りされたもの。例えメイド長をクビにされてまでも龍騎と一緒に居たいのよ」

 

紫「......」

 

レミリア「......早く行きましょ?まだ取り返しはつくわ」

 

紫「......えぇ、そうね」

 

そう言って紫とレミリアも龍騎の元へ駆けつける。

 

 

 

 

 

 

龍騎「ウ"ウ"ウ"ッ".........、ウ"ウ"ウ"ッ"........!」

 

鬼神龍「こいつは面白れぇ、よく見てな!暴走した鬼神龍の力を!」

 

そう言って鬼神龍は龍騎に向かって短剣を投げる。龍騎は右手の甲で短剣を弾くと、目の前には鬼神龍が接近していた。

 

鬼神龍「オラよ!」

 

鬼神龍は新たに短剣を取り出し、龍騎の左肩に突き刺す。

 

龍騎「ア"ア"ア"ア"ア"ア"!!」

 

龍騎は悲鳴を上げながら鬼神龍の胸倉を掴む。そして龍騎は勢い良く鬼神龍を投げ飛ばした。

 

鬼神龍「流石は激情態だな!パワーが全然違う!」

 

龍騎「ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"!!」

 

龍騎は再び雄叫びを上げると、鬼神龍の懐に入り込み、アッパーカットをして上空に吹き飛ばす。

 

鬼神龍「中々!でもな!」

 

そう言って鬼神龍は新たにもう一本の短剣を取り出し、龍騎に向かって投げる。龍騎は避ける事無く、投げた短剣に当たるが怯む事は無かった。

 

鬼神龍「悪いがこれで終わらせる!死にな!」

 

そう言って鬼神龍は最後の一本の短剣を取り出し、身体を回転させて龍騎に接近する。

 

鬼神龍「斬り刻んでやるぜ!」

 

龍騎「ウ"ウ"ウ"ッ"..............、ナ...........メル...............ナァアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」

 

龍騎は左腕から氷の柱を発生させ、身体を回転させてる鬼神龍に向けて発射した。

 

鬼神龍「何!?しかし俺の威力は収まらないぜ!」

 

鬼神龍は氷の柱を削りながら龍騎に近づく。言葉通り鬼神龍の威力は下がらない。

 

龍騎「.........ヒ、ケン.........!ヒケン......!」

 

龍騎は何かを溜めてるかのように剣に手を掛ける。

 

鬼神龍「じゃあな王子様!お母様と一緒に暮らせよ!」

 

そう言って鬼神龍は龍騎を斬りつけた......。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

が、その直前で龍騎はその場から消えた。

 

鬼神龍「なっ.........」

 

鬼神龍の後ろには龍騎が既に鞘から剣を抜いていた状態で待ち構えていた。

 

龍騎「火剣『円炎斬・火車』

 

そして龍騎が剣を振り下ろすと、鬼神龍は斜めに斬り裂かれた。身体が二つにされた鬼神龍はそのまま地面に落ちてしまい、龍騎も着地すると荒く息を整える。

 

龍騎「ウ"ウ"ウ".........、ウ"ウ".........」

 

霊夢(何なの......、本当に龍騎なの......?)

 

霊夢は怯えていた。あれ程戦いを嫌っていた彼が凶暴且つ残酷な戦いをした......。更には同族でありながら何の躊躇いも無く殺害した事に涙が溢れてしまう。

 

龍騎「ウ"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"!!」

 

霊夢「!?」

 

龍騎が突然吠え始めると、霊夢に向かって飛び出した。霊夢は反応が出来ず目を瞑ってしまった。

 

霊夢「.........生きてる」

 

「全く、世話が焼ける奴だ」

 

霊夢が目を開けると、其処には一人の男が龍騎を黒い空間で動きを封じていた。そして黒い空間を解くと、龍騎を吹き飛ばし、崩れた建物の中に入れた。

 

霊夢「だ、誰.........?」

 

「無事のようだな、博麗の巫女」

 

霊夢「......もしかして、黒騎...、なの?」

 

霊夢の目の前に居たのは地下からやって来た黒騎だった。

 

黒騎「どうやらまた月の時みたいになったらしいな。仲間ですら手を出すとは...」

 

黒騎がそう言うと、龍騎が崩れた建物から飛び出し、狙いを黒騎に定める。

 

龍騎「ガァ"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"!!」

 

黒騎「仕方ない...。まず奴を止める必要があるな」

 

そう言って黒騎は刀を引き抜き、構えを取る。

 

黒騎「来い...、頭を冷やしてやる」

 

龍騎「ガァ"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"!!」

 

黒騎の発言に龍騎が飛びついて来た。そして黒騎は龍騎に向かって剣を振った。

 

 

〜推奨ED『Armour Zone(仮面ライダーアマゾンズより)』〜




いかがでしたか?

最後のはやってみたくてやりました。後悔は無いです。こう言う終わり方は個人的に好きなんですよね。

誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。

次回もよろしくお願いします。

最終回、次回で終わらせるか次々回で終わらせるか(どちらかが20〜30を過ぎたら決定します)

  • 次回で締めよう!映画風にな!
  • 二つに分けよう!TVアニメ風にな!
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