後日談その2です。
それではどうぞ。
『俺の生涯を全部お前に捧げたい.....。だから、お前の人生を俺に預けてくれないか?一緒に暮らして、俺達の子供を作って、そして.......、死ぬ時は俺と同じ墓に入って欲しい......』
あの言葉が原因で俺の人生は薔薇色に.........。
早苗「えへへ〜♪りゅーくん♪」
龍騎「なぁ早苗?くっつくのは良いんだけどさ、動きづらい......」
「おい、何だよあのカップルは......」
「周りから幸せのオーラが凄まじく感じるぞ......!」
「ってかあの緑髪の娘すっげー可愛い.....」
なりまくっていた.........。
現在、俺は早苗と共に外の世界へ観光に来ていた。なので先程から周囲の視線が痛々しい程に突き刺さる。
龍騎(うぅ......、どうしてこんな事に......)
どうしてこうなったのか、それは昨日の夜が原因だった......。
〜数時間前〜
龍騎「外の世界で旅行?」
加奈子「そうだ」
昨日の夜、夕食を食べていた俺と守谷組は突然、加奈子さんのある一言で始まった。
加奈子「お前と早苗が結ばれて早三年、身を固めてもおかしくないと思ってな」
龍騎「えーと、それって新婚旅行的なやつですか?」
諏訪子「簡単に言えばねー」
そう言って箸を進める諏訪子さん。何考えてんだ......。
早苗「りゅーくん行こうよ!私も外の世界へ行ってみたいし!」
龍騎「俺は構わないんだけどさ......」
ぐいぐいと俺の腕を引っ張る早苗を俺は一度加奈子さんの方へ視線を向ける。
龍騎「何が目的なんですか......?」
加奈子「正直、孫の顔がみたい」
龍騎「いやいやいや、気が早いですよ。別に焦る必要は無いじゃないですか」
此処だけの話し、早苗とは何回か大人の階段は登ってるがちゃんと万全の体制でやってるから問題は無い......、筈......。やばい、心配になって来た......。ま、まぁ出来たら出来たで責任は取りますよ?ホントだよ?リュークンウソツカナイ。
加奈子「私だってな!可愛い可愛い早苗の子供が見てみたいんだよ!!それで私の事を『おばあちゃん』って呼んで欲しいんだよ!!」
テーブルに拳を叩きつける加奈子さん。自分で自分をBBAだと認めちゃったよこの神様。
諏訪子「私の場合はお姉ちゃんかな?」
龍騎「いや、神様なんだからお姉ちゃんは流石に無理かと......」
諏訪子「じゃあお姉さん?」
龍騎「あんたも加奈子さんと同じ立場だよ」
諏訪子「やだやだー!加奈子と一緒はやだー!だってこんなに小さくて可愛い神様がおばあちゃんだなんて呼ばれたくないよ!」
まぁある意味ロリババアだからな。
早苗「ねぇりゅーくん?私は加奈子様と諏訪子様のお願いとか関係なくりゅーくんと旅行に行きたいの。ダメ?」
龍騎「......はぁ」
それから二人の我儘と早苗の要望に答えるように渋々了承した。流石にあの上目遣いには勝てなかったよパトラッシュ....。
〜現在〜
そして本日、外の世界へ到着した俺達はまず服屋に行く事にした。流石に巫女服はマズいし、俺も男用の服とは思えないものを着てるから逆に目立ってしまう。それから服を調達して着替え、そのまま街へ歩いていた。とまぁこんな感じである。
龍騎「外の世界はあんまり変わっては無いんだな」
早苗「私からしたら物凄く変わって見えるよ」
龍騎「そりゃ早苗は十何年振りだからな、変わって見えても仕方ねぇよ」
早苗「......こうして、また二人きりになると昔を思い出すね」
龍騎「......そうだな」
早苗が俺の腕に更に力を強くして抱きしめる。またこうして歩くのは久しぶりだ......。懐かしさが込み上げてくる。
早苗「ねぇ、折角だから遊んで行こうよ!ゲームセンターとかカラオケとか!」
龍騎「そうだな、そうするか」
そして俺達は色々と店に回る事にした。ゲームセンターではレースゲームやUFOキャッチャー等遊んだり、カラオケでアニソン歌いまくったり、現在流行りの物を食べながら街中をぶらつき、幻想郷組に数えきれない程のお土産を購入する。
早苗「ん〜!久しぶりにハメ外したなぁ〜」
龍騎「ほれ」
早苗「あ!ありがとう!」
とある公園のベンチで早苗が休んでいると、俺は自販機で早苗にココア、俺はコーヒー缶の蓋を開けて飲み始める。
早苗「今日はありがとねりゅーくん!」
龍騎「恋人の頼み事なら断る訳無いだろ?」
早苗「そう言ってりゅーくんも楽しんでたじゃん」
龍騎「そりゃ...、久しぶりの外の世界に来て楽しくない筈ないだろ?俺にとっては第二の故郷でもあるんだから」
早苗「......それなら私もそうだね」
龍騎「あ、そっか......。言われてみればそうだな」
早苗「......ねぇ、りゅーくん」
龍騎「ん?」
早苗「......私達、結婚しない?」
龍騎「ブフォ!?」
早苗の爆弾発言により口にしていたコーヒーをマーライオンの如く吹き出した。
早苗「うわっ!?大丈夫!?」
龍騎「ごほっ、ごほっ!お前が変な事言うからだろ!?」
早苗「た、確かに驚く事だけど、大袈裟過ぎるよ......」
お前の大袈裟の基準はどうなっているんだ......。
龍騎「......で?訳を聞かせても?」
早苗「......昨日の夜、加奈子様が言ってたでしょ?身を固めてもおかしくないって」
龍騎「そりゃ言ってたけど......」
早苗「私もね、加奈子様と同じ事思ってたんだ」
龍騎「......え?」
早苗も加奈子さんと同じ考え?本気なのか......?
早苗「私ね、実はずっと待ってたんだ。りゅーくんからプロポーズされる事を......」
龍騎「っ......」
早苗「でも、もう我慢出来ない.........、
りゅーくん......、いや、霧影龍騎さん。私と結婚して下さい!」
龍騎「.........」
まさかの逆プロポーズを受けてしまい、思考が停止したまま固まってしまった。
早苗「もう恋人の関係は嫌なの......。私はりゅーくんのお嫁さんになりたい......。なりたいの.....」
龍騎「.........」
早苗が涙を流すと、胸が針で突き刺さるような感覚が襲った。
.........俺って、馬鹿だ......。こんなにも待たせていたなんてな......。
龍騎「....,これじゃあ、彼氏どころか旦那失格だな......」
早苗「え......?」
龍騎「........ちょっと着いて来て、寄りたい所がある」
〜とある繁華街〜
早苗「.........」
龍騎「悪い悪い、待たせたな」
俺はある店から出てくると、外で待たせて居た早苗と合流する。
早苗「大丈夫だよ。それにしてもその紙袋は何なの?」
俺が手に持っていた小さな紙袋を気になった早苗はそう指摘すると、俺は早苗に紙袋を差し出した。早苗は不思議そうに紙袋を受け取り、中身を取り出すと、其処には小さな白色のケースがあった。
早苗「これって......」
龍騎「まぁ、開けてみろよ」
早苗はゆっくりとケースを開けると、其処には一つの指輪が入っていた。
早苗「っ!!」
龍騎「...............帰りに、渡そうと思ってた」
早苗「嘘............」
龍騎「お前からプロポーズされて、正直焦った......///」
早苗「............」
龍騎「.........やっばり、公園で渡した方が良かったか?」
早苗「.........ううん、そんな事無いよ。とっても嬉しい///」
早苗は再び涙を流す。何年経っても泣き虫は卒業出来ないのか......。でも喜んでくれて良かった......。
龍騎「......今度は俺から言わせてくれ」
早苗「うん......」
龍騎「.....,東風谷早苗さん。もう一度言う、何度だって言う。俺の生涯を全部お前に捧げたい。だから、お前の人生を俺に預けてくれないか?一緒に暮らして、俺達の子供を作って、そして.......、死ぬ時は俺と同じ墓に入って欲しい。俺はお前が好きだ、俺と結婚してくれ」
早苗「うん.........!よろしくお願いします......!」
そう言って早苗は俺に抱きついて来た。俺も早苗を優しく抱きつくと、周りから黄色い歓声をあげるが俺達には届かなかった。今は......、この時間を大切にしたいから.........。
早苗「......ねぇりゅーくん」
龍騎「どうした?」
早苗「りゅーくんにね、お知らせがあるの」
お知らせ?一体何だろうか......。そう思っていると早苗は一度俺から離れ、鞄から一枚の紙を渡した。その紙を黙読すると......。
龍騎「.........妊娠届?」
早苗「...........昨日ね、体調が悪くなって永遠亭に行ってみたら...、三ヶ月なんだって」
龍騎「...............」
そう言って早苗はお腹をさすり始める。周りの人達は更に声を上げるが、早苗の妊娠報告を受けると俺は涙を流し出す。そうか......、俺、もう父親なのか......。全然自覚無ぇや......。
龍騎「う、うぅ.........」
早苗「りゅーくん!?」
俺は思わず膝を着くと、早苗が優しく抱きしめる。そうか、そうなのか......。俺はまだ幸せが残っているのか......。
龍騎「......早苗、式を挙げよう」
早苗「え?」
龍騎「結婚式、
そう言って俺は隣にある店に視線を向ける。其処は丁度ウエディングドレスが展示されていた店だった。
龍騎「必ず此処で式を挙げる、約束する。だから......、俺達の元気な子供を産んでくれるか?」
早苗「そんなの......、イエスしか選択肢は無いよ」
龍騎「......ありがとう、好きだ。愛してる......!」
早苗「私もりゅーくんの事大好き......。小学校の頃から大好き!」
そう言って早苗は俺に抱きつくと同時に俺の唇を奪う。俺も早苗を優しく抱きしめて早苗の想いを答える。そして周りの人達がパシャパシャと写真を撮られているが今の俺達にとってはどうでも良い。今は......、この幸せな時間を過ごしたいから......。
〜一ヶ月後〜
牧師「新郎 霧影龍騎。汝はこの女を妻とし、良き時も悪き時も、富める時も貧しき時も、病める時も健やかなる時も、共に歩み、他の者に依らず、死が二人を分かつまで、愛を誓い、妻を想い、妻のみに添うことを、神聖なる婚姻の契約のもとに、誓いますか?」
龍騎「誓います」
牧師「新婦 東風谷早苗。汝はこの男を夫とし、良き時も悪き時も、富める時も貧しき時も、病める時も健やかなる時も、共に歩み、他の者に依らず、死が二人を分かつまで、愛を誓い、夫を想い、夫のみに添うことを、神聖なる婚姻の契約のもとに、誓いますか?」
早苗「誓います」
牧師「では、誓いのキスをお願いします」
牧師がそう言うと、俺達は顔を合わせて互いの顔を近づける。
そっと誓いのキスをした。
同時に周囲から『おめでとう!!』の声が会場全体に響いた。
そして俺は早苗の手を掴んで教会の外へ出ようとする。
早苗「これからもよろしくね、りゅーくん!」
龍騎「ああ、勿論だとも」
もう何も恐れる事は何も無い......。だって、俺には........、最高のパートナーが居るから......。
いかがでしたか?
以上で早苗編終了です。
結婚エンドはやってみたかったので早苗編に入れてみました。
......妊娠+結婚は現実だとまぁたぁヤバいかもだけど二人なら大丈夫!な筈!
アンケートはまだ受け付けているのでどんどん投票して下さい!
誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。
次回もよろしくお願いします。
貴方の選択で未来が変わる!!(数が多い順に投稿+ちなみに全員書く予定)
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