【完結】コケダマですが、なにか?   作:あまみずき

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準備段階 —教皇—

 思えば、私の人生とは後悔と失意の連続であった。

 長きに渡って記憶を保持しながら転生を繰り返し世界を導いてきた男は、自らが犯した裏切りを決して許すことなど出来ない、誰が見ても屑でどうしようもない頑固者でしょう。

 

 私の最初の名はダズドルディア国大統領ダスティン・エーベハイナム。

 今は亡きダズドルディア国の歴代大統領の席を、父、祖父、曽祖父と勤め上げた名門中の名門の家系に生まれた、生まれながらの政治家でした。

 決断力に優れ公約を必ず守る、強きリーダーシップを発揮した大統領……などと過大評価も良いところの肩書を持っていたのです。

 

 しかし所詮人の身、出来る事は限られている。

 遥か昔、システムが敷かれる以前の世界の話。

 ある犯罪組織が龍の子供を拉致したと、当時の我が国もその対応に追われることになりました。

 龍の子供が拉致された時に部下や官僚たちに下した指示は、捜査官の派遣や密入国への監視体制強化など、消極的な対応しか取れずにいました。

 

 これもまた、人では龍に敵わないという不条理から。

 テトマイアの悲劇と呼ばれる、テトマイア国が開発した地図すら書き換えるほどの破壊力を持つ新型の爆弾を、その国はあろうことか龍の生息域に落とし——

 同日、テトマイアという国家は報復によって事実上地図から消え失せた、龍の恐ろしさを世界が再認識する契機となった事件。

 

 人には人の分がある。

 人の手には負えぬ荒ぶる龍は、同じく人では無い超越者の慈悲によって解決される事をただ願うしかないのだと、忸怩たる諦念をかつてのダスティンは抱えていた。

 

 その超越者こそが、どの国家にも所属せず国の垣根を越えてあらゆる慈善を体現している組織、サリエーラ会の会長であるサリエル様でした。

 巷では女神などと言われるくらいに、無欲に見返りを求めず悪事も為さず、ただ救済のみを目的とするかのように、弱き者に手を差し伸べる清廉潔白な無私の救世主。

 

 彼女の献身はシステム構築前からも多大なものを積み上げており、実際テトマイアの悲劇の折に龍を止めたのは彼女なのですから、人道的にも武力的にも人は女神の御稜威(みいつ)に縋るしかなかったのです。

 

 この世界は、龍と女神という絶対者によって上手く頭を抑えられておりました。

 だからこそ人は龍の機嫌を伺い、刺激しないよう大規模な争い少なく、弁舌と叡智によって発展してこれた歴史があります。

 

 今では僅かな面影すらありませんが、科学、工業、農業、医療、文化——

 どれをとっても、素晴らしく発展した人の技術と共にあり、またそれをさらなる発展を目指して研鑽を重ねていたのが、かつての世界なのです。

 

 精緻な材料工学、高度な半導体技術、完全自動化した物質生成工場、細胞の一片からクローンを作り出せるほどの再生医療……

 それが皮肉にもポティマスという、叡智の怪物を生み出し育む土壌となったのが、冗談にしても笑えない話なのですが。

 

 ——ポティマスの所業については、既に詳しく語らずとも良いでしょう。

 

 あの男がMAエネルギー理論を世界中にバラ撒いてから、人という生き物は便利なもの夢のあるものへと容易く流されてしまうもので、それがどう危険なのかロクに知らないまま、世界は滅びの流れへと急速に傾き始めたのです。

 

 そして——恩を全て仇で返した裏切りの日は訪れたる。

 

 人の手ではどうしようもならない星の終焉が、私に決断を迫ってきた。

 即ち、星と共に人類は滅ぶか、大恩ある女神を犠牲にして生き延びるか——

 

 そして私は——人類の為に女神を売り渡してしまったのです。

 他ならぬ全ての元凶のポティマスが提示した、かの女神サリエルを生贄に捧げて星を存続させるという疑念があろうとも受け入れざるを得ない、最悪の裏切りを選んでしまった。

 

 龍から人類を救いたもうた女神サリエル。

 かの御仁を生贄に捧げ、星と人類を存続させる——その願いは、思わぬ形となって齎された。

 

 システムという新法則の誕生である。

 

 結局のところ、ポティマスはサリエル様を研究対象としか見ておらず、星を救う気など欠片さえ持ち合わせていなかったと後で知りつつも、それで全ての罪を責任転嫁出来るほど私という人物は器用では無い。

 

 後悔と失意は変わらず深まるばかり。

 故に、ギュリエ様と禁忌が告示した、女神サリエルを救い出せという指針は希望でありながらも絶望であった。

 

 その苦悩を彷徨い、私は決断した——

 人類を守るため、手段を選ばない。

 それがひいては星と、裏切ってしまったサリエル様を救うと信じて——たとえ人類の為に女神を再び裏切らなければならないとしても、人を救う。

 

 足掻いて、藻掻いて、苦悩して、嘆いて、摩耗して、切り捨てて——

 その結末がこの様とは、全く以て屑で恥知らずな私にはお似合いでしょう。

 

 神言教は、人族の為の組織。

 そうなるよう作りましたし、実際に成した救済は数知れず。

 しかし同じく、うず高く折り重なる罪深き犠牲もまた数知れず。

 

 私の名は、未来永劫罵られるべき存在です。

 そしていつの日か——私の身勝手な理由で発足した血塗れの神言教も、遍く罪過の受け皿となりながら滅びるべき存在でしたが——

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《ワールドクエストシークエンス3:神話の戦いに乗るか降りるか、祈りで以て答えよ》

 

『現在、魔神の尖兵はエルロー大迷宮を中心として世界中へと広がろうとしている。かの魔性は、目につく生命全てを贄として捧げ、星の糧へと充てるだろう。これにより、生命の再分配が行われ星が救われる。この際、星を再生させる糧として尖兵は人類を優先的に狙う。

 乗るを選択した場合、禁忌は消失し己の力へと変換され、そして尖兵からの殺害対象の優先順位が上がる。降りるを選択した場合、禁忌は消失し魔神へと僅かに力を送り、尖兵からの殺害対象の優先順位から外れ、大厄災が終了するまで狙われなくなる。なお、巻き添えになった場合での命の保証はしないものとする。さあ人類よ、汝の選択は如何に?』

 

 

「何としても各国の戦える者には参加を選択させよ! 扇動でも金銭でも構わない、一人でも多く戦力を掻き集めるのだッ! 一般市民にもくれぐれも降りるなど選ばないよう、御触れを出せッ」

 

 神言教の総本山である聖アレイウス教国。

 その行政府は平素の荘厳らしからぬ、怒号混じりの喧騒に包まれていた。

 

水増し(サクラ)を使え! でっち上げで構わない、人々が奮起するカバーストーリーを組み立てろっ! もはや神言教は終わりだ、人材も金銭も惜しむな! 人々が戦いに挑むよう、駆り立てろっ!! これこそ、最後の聖戦であるとなッ!!」

 

 こうして教皇ダスティンが下した指示が、周囲に控える念話の上位スキルである遠話スキル持ちへと伝わり、世界各地に派遣されている遠話持ちへと伝言ゲームのように連鎖していく。

 

 普段は神言教が巡らせた情報網から上がってくる情報を、逐次ここへと集約する事が主な役目の遠話の人員。

 しかし現在は逆に、此方側から神言教の指針と情報を拡散させる為に、喉が枯れ果てんばかりに遠話持ちが遠くの地に居る受信側へと叫んでいた。

 

 教皇の傍に、原稿用紙を抱えた付き人が現れる。

 そして手渡された文章を瞬時に目を通しながら、一枚の紙を抜き出した。

 

「現実と向き合うのです。我々は何を信じ、何のために生きるのか……その原点を、今一度自分の意志で考えるのです。遥か過去の罪過に囚われるのでは無く、贖罪の為に命を捧げるのでも無い。今を生きる人類として、今のあなたにとって、掛け替えの無いものを心に思い描いて立ち上がって欲しい。人々よ臆するなかれ、最後の聖戦を越えてこそ我々の生きる道があるのだと——

 ——草案はこれか? 良し、すぐに全教会に内容を伝達せよっ。事は一刻を争う、一秒たりとも無駄にするでない!!」

「——はッ!! 全ては神言の仰せのままにッ」

 

 神言を讃える定型句を述べながら、付き人は直ぐに行動へと移った。

 それを鷹揚(おうよう)と頷きながら見送ると、ダスティンは深々と椅子に老骨を預けた。

 

「……何が神言の仰せのままに、か。その神言を裏切り、抗おうとしている者の言う事では無いというのに」

 

 この場に居る誰にも聞こえぬよう、枯れきった呟きが空虚に溶ける。

 神言教教皇ダスティンはまた一つ罪を重ねたと、深い溜め息を吐き出すのであった。

 

 この論説は、一種の論点ずらしである。

 過去の罪と星の未来について訴えるワールドクエストに対して、現在のみに視点を引き戻し人類に開き直りを促す訴え。

 魔神が人類へと突きつけた、罪の指摘も罪過を贖えも星の救済も、どれも論としては正しい。

 そうしなければならない理由も、もはや禁忌によって全人類が知る処となった。

 しかし、だからといって素直に納得など出来ないし、させては為らない。

 

 最初から、人類に正当性など皆無だろう。

 元より神言教は、人類を騙して罪を忘れさせて、知らず識らずの内に人々を肥え太った生贄へと仕立て上げるという、度し難い所業を覆い隠す為の虚飾宗教である。

 それは禁忌と照らし合わせれば自ずと理解出来るものであり、知ってしまえば人心は離れていくのが目に見えていた。

 故に、神言教の権威失墜は織り込み済みであり、いずれ人々に踏み躙られながら消え去るのが、設立した時より定められた役割の宗教であったが……

 

「ですが——今は、早すぎる」

 

 ダスティンは、禁忌に追加されていたワールドクエストなる項目に意識を向ける。

 そこには、この大厄災を止める手立てが事細かに記されていた。

 

『大厄災の基点は、両大陸間にある大洋中心エルロー大迷宮直上にて顕現した《翠魔レルネー》にある。かの魔性の核を破壊すれば、これ以上魔神の尖兵は創造されず、大厄災の工程は終了する。また尖兵を合計一千万体打倒した場合は、大厄災は停止する。もしくはエルロー大迷宮最奥にあるシステム中枢に坐している魔神本体を弑逆した場合、システムは正常な運行へと回帰する。そして最後に——降りるを選択した人類が一定数を越えた場合には、大厄災は中止される』

 

 人類が存続するためには、この大厄災をやり過ごす或いは終わらせねば為らない。

 その為の選択肢は、幾つか提示されていたが、しかし——

 

「どれも言い回しが異なる。——つまり、それぞれ違う結末となって返ってくるのでしょう」

 

 その根拠は、ただの勘でしかない。

 しかし教皇ダスティンが積み重ねた、圧倒的なまでの人生経験と政治感覚が、この僅かな違いに激しく警鐘を鳴らしていた。

 特に——最後の降りる選択肢には、人生最大級の危機感を覚え総毛立つ。

 ご丁寧に、現在どのくらいの人数が降りるを選択したのか、確認すら出来る作りだった。

 ——その人数は、少しずつだが着実に増え始めている。

 

 この選択に進んだが最後、人類は滅ぶのだと最悪の予感を拭えないものなのだから——

 人族を存続させる事を第一に考える不屈の教皇は自らの直感に従い、最善にして最低な選択肢を選び出した。

 

「申し訳ありません、サリエル様……人族のため私は、あなた様に刃を向けましょう」

 

 もはや、女神の美しき声は聞こえない。

 脳髄を掻き回すかのような、不快で歪みきった甲高い悲鳴のような神言しか聞こえないのだ。

 

 嗚呼、サリエル様——あなた様もようやく、こんな罪深き人類を見捨てる事が出来たのですね。

 その事に深い悲しみを覚えながらも、比例して高まる決意の熱量。

 

 ——ならばこそ、私も往きましょう。

 ダズドルディア国最後の大統領として、神言教始まりの教皇として、そして恥知らずにも大恩を仇で返すしか能のない愚かな男として決意を固めようとした、その寸前——

 

 

「警告。それを実行すれば、私はあなたを制圧せざるを得ません。どうか、今一度ご再考を」

「いやいや、サリエル様。ダスティンはそんなつもりで言ったんじゃないと思うよ? というかさ今のサリエル様、昔の頃より冗談通じなくなってる?」

「……それだけ、人間性が摩耗する程だったのだろう。そも、天使とは元来こういうのが基本なのだがな。お前たちに親身に接していた、あの頃が異常だったのだよ」

「否定。今でも私は、あなた達の事を“守るべき大切”だと思っております。それに冗談も理解しておりますよ? 今からこの者達をシバキ倒して無理やり言う事を聞かせるのですよね」

「いや、洒落になってないからそれ。……なんかちょっと不安なってきた」

「奇遇だな、アリエル。…………私もだ」

 

 予兆も無くダスティンの背後に、三つの人影が現れた。

 それは空間を歪めて繋げ、遠い彼方から一瞬で移動する転移によるものだった。

 

 突如、この行政区に無断で乗り込んできた不届き者を迎え討たんと、この状況下にて気が立っていた衛兵や騎士らが武器を手に、不審な人物らに向けて刃を構えるが——

 

「控えろぉぉォォッ!!!!」

 

 次瞬、雷鳴の如き大喝破が轟き渡った。

 その出処はダスティン教皇からであり、その枯れ木のような身体からは想像もつかないような、荘厳な石造りの室内を震撼させるほどの声量であった。

 

 そして、ダスティンはヨロヨロと椅子から立ち上がると、三人のうち蒼白い印象の美女の前にて静かに膝をつき、罪を悔いる敬虔な信徒のように深々と頭を下げた。

 

「あぁ……サリエル様。よもや再び御尊顔を拝謁(はいえつ)出来るとは……」

 

 その言葉を聞いた周囲の神言教高官らは、教皇が発した言葉の意味を理解すると一斉に跪いて、蒼き美女へと迷いなく信仰を捧げるのであった。

 

「あー、うん。ダスティン、話があるんだ」

 

 三人の中から、黒髪の小柄な少女が一歩前に出る。

 その少女は、表向きは敵対関係、裏ではズブズブの密約を交わしてきた協力相手——

 魔王アリエルが気不味そうに頬を掻いて、未だ拝跪したままのダスティンへと話を持ち掛けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 場所を移し、密談の際に使用する特別な個室にて。

 

「なるほど……そういう経緯だったのですね」

 

 ダスティン教皇、魔王アリエル、龍神ギュリエ、女神サリエル——個々において方向性は違えど世界を統べる事が可能な実力者達が、この小さな部屋に集い言葉を交わしていた。

 そしてダスティンが知らない、アリエルがこの目で直接目撃し起こった出来事について、何一つ包み隠さずに教皇へと開示したのだった。

 

「であれば、魔神とはサリエル様を指すのではなく……」

「うん、コケちゃんの事だよ」

 

 まさか忘れるはず無いよねと目で訴えれば、勿論ですという無言の返答。

 説明を聞き終わったダスティンは噛み締めるように何度も頷き、俯き加減の瞳をさらに細める。

 そしてたっぷり間を置いた後、不撓不屈(ふとうふくつ)の賢者のような佇まいでアリエルらと相対した。

 

「犠牲の少ない救済方法……それがあるのでしたら最後の奉公とばかりに、喜んで協力致しましたのに」

「それはギリギリまで出来るかどうか、分からなかったらしいからね。次善策は強引にシステムを解体しての人類半減。これはダスティンなら止めに回るでしょ?」

「否定は出来ませぬな」

「アリエル。私もそれは反対です」

「うん、分かった。だからちょっと今は黙ってて貰えますか? サリエル様」

「————」

「……」

 

 至って大真面目に真剣な顔で人類半減について口を挟んできたサリエルに、この性格にも慣れてきたのか割りと辛辣な態度であしらうアリエル。

 そしてサリエルは言われた通り正直に、キュっと唇を一文字に窄めていた。

 その遣り取りを何とも言えない表情で眺めるギュリエに、目を丸くしながらも朗らかに微笑するダスティン教皇。

 

 しかし、その微笑は段々と崩れていき、やがて懺悔する罪人であるかのように悲壮な気配を纏いながら、ダスティンは訥々(とつとつ)と呟き始めた。

 

「あぁ、我が後悔。あなた様がこうしておられるだけで救われるというもの。——ですが」

「代わりにコケちゃんが犠牲となっては、私たちにとって意味が無いッ!」

 

 荒々しく打ち付けられる拳。

 それは以前ならばテーブルを粉々に破砕し、床面にも穴を空ける振り下ろしのつもりだったが、今のアリエルでは天板に罅を入れる程度の威力であった。

 そして睨み付けるようにアリエルはダスティンを見据えると、敢然(かんぜん)と言い放った。

 

「どうせ、ダスティンの事だ。神を殺すつもりだったんだろう? 人類の為にとか言ってさ。納得出来る考えだし、あんたならそうするはずだ」

「えぇ——私はどんな手を使ってでも、人族を救うと決めたのです。ならば義務を果たす為にも、止まる訳にはいきません、止まれないのです。それが恩を仇で返す神殺しであっても、です」

「うん、知ってた」

「お前も、難儀な宿痾(しゅくあ)持ちだな……」

 

 予想通りとアリエルが返事し、ギュリエは小さく嘆息しながら首を振った。

 このダスティンの行動原理は死ななければ——

 否、死んでも再び生まれ変わり同じ目標へと歩み続けるのだと、この両名は長い付き合いで理解していた。

 

「だからこそ、提案があるダスティン。私たちはコケちゃんを救いたい、あんたは人を救いたい。この両方を目指す選択を、今なら手を取り合えると思うんだけど、どうだい?」

「……詳しく訊かせて貰いましょうか、アリエル殿」

 

 そして語られる、神と人とが手を取り合う、夢物語を現実にするための救済方法。

 既にある程度協力的だが、更にこの教皇の協力を引き出す為に、アリエルが差し出せるモノ。

 それは——

 

「まず手始めに、人魔の完全なる停戦協定、そして此度の大厄災における種族の垣根を越えた協力体制なんてのは——いかがかな、ダスティン?」

「それこそ、願ってもないものでしょう。長きに渡って相争った貴方と共に肩を並べられるとは、まさしく幸甚(こうじん)の至りでありますな、アリエル殿」

「よっし! それじゃあ留守番させてる魔族たちを説得してくるよ。事は一刻を争うんだからね」

「ですな。私も各国へと通達を下しましょう——そう、全ては」

「全ては——」

「「私たちの手で、未来を掴む為に」」

 

 どんなに険しくとも苦難に満ちていても、納得出来る結末を——

 彼らは此処に、誓いの環を結んだのだった。




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