大扉を開けると、雪を被った背の高い木々が出迎えた。道は整備されているが、大きな木の枝が落ちていたりと頻繁に使われているわけではなさそうだ。
静かな雪道を、3人は言葉も少ないまま歩き続けた。
「……塵が多い」
「塵…ですか?」
「ああ。モンスターは命が尽きると塵になる。雪でわかりづらいが、灰色の塵がそこかしこにある……」
「……あの、サンズ……だっけ?彼がやったのかな」
「……いや、奴がやったにしては早すぎる。あのスケルトンもここを通ったはずだが、私たちが出てくるまでにさほど時間はなかった」
「つまり、他にも殺戮を行っている者がいる……ということですね。気を引き締めていきましょう、先輩」
「うん」
誰もいない……いや、誰かがいたはずの雪道。人間の死体を何度も見てきた立香とマシュは、また違うモンスターの死に方に少しだけ興味を覚えた。
道中、チェストが置いてあった。その横にある光にフリスクが触れ、箱を開ける。
「っ!これは……」
「どうしたの?」
フリスクが中から取り出したのは小さな雪の欠片。箱の中にはそれがたくさん入っていた。
「サンズめ、これの使い道をわからなかったらしいな。これは思わぬ収穫だ」
「使い道…なんてあるんですか?」
「ただの雪の欠片じゃないの?」
「違うな、これは『ゆきだるまのかけら』。傷を癒してくれるものだ。本来ならきたの道にあるゆきだるまから取れるものだが、サンズはゆきだるまを倒してもこれを持って行きはしなかったらしい」
ゆきだるまのかけらをポケットに詰め込むフリスク。雪の欠片だというのに、ポケットは濡れず形も保ったままだ。
「これで多少の無茶はできる。さあ、行こう」
雪道は、進むにつれて変化していった。大きな雪玉が転がっていたり、バツやマルに変わる仕掛けのようなものがあったり。
「これは…?」
「サンズの弟が作ったものだ。人間を捉えるために、パズルで足止めをしようと考えていたらしい」
「パズルで……」
「愚かしいにも程がある。そんなもの、無視されてしまえば何にもならないというのに」
フリスクはつまらなそうに鼻を鳴らしながら踏み越えていく。モンスターにそんな一面があることを知らなかった2人は、驚きながらもフリスクについて行った。
「フェルダストが殺られた」
「へへへ、やっと来たのか」
「……オレが行く。久しぶりに人間をヘッドドッグにしたいと思ってたんだ」
「いいや、お前には別にやってもらいたいことがある。行かせるのは霊基が安定していない奴らでいいだろ」
「ヒヒ……なら、次は
「そうだな、奴を行かせるか。ちょうどあの辺は高いからな」