続き、どぞ。
パズルの残骸と塵が散らされた雪道。
それもずっと、どこまでも続くわけではなく、少しずつ大きな崖が見えてきた。そこにかかっている橋の先に人工的な明かりが見える。街があるのは間違いない。
だが、その手前にある坂道。そこを下って行く者を見た立香たちは、明かりへと進む考えを捨てた。
黄色と青のジャケット、そしてフードを被っている。顔は見ることができなかったが、おそらくその正体はスケルトンだろう。
「奴の仲間か!」
「あ、待って!」
「一人で行っては危険です!」
フリスクが走り出し、慌てて立香とマシュも後を追う。
ここは身を潜めながら動向を伺うといった手もある。しかし、どんな相手も正面から戦い潰してきたフリスクにはそんなことをするはずもなく。
どこかおかしい時間軸の原因を探り、成すべきことを成すために、サンズを目の敵にするのは無理もなかった。
坂道を下り、道にそって進んでいくと一つの洞穴があった。開かずの扉がある洞窟、その奥にスケルトンはいた。
「…………」
「貴様、あの骨の仲間だろう。服装は違うが、顔はまんまサンズだ。何も関係はないとは言わせんぞ」
「…………」
「……何か言え!」
「…………」
「もしかして、喋れない?」
「霊基反応はサーヴァントに似ています。しかし、どちらかというとシャドウサーヴァント並に安定していません」
「…………っ」
スケルトンが左手を上げる。横に広い、名状しがたい生物の頭のような砲台が現れ、口らしき部分が開き、光線を放った。
咄嗟にマシュが前に出て盾で防ぐ。フリスクはすぐさま盾から離脱しスケルトンへと迫った。
しかし、スケルトンもタダで近づけさせはしない。大量の骨を展開しフリスクへと放つ。フリスクは木の棒で器用に骨を弾き、避けながら近づいていくと、木の棒をスケルトンへと振り下ろした。
しかし、スケルトンはニヤリと笑うとその場から消える。スケルトンの後ろにはブラスターが控えており、盛大に空振ったフリスクへ光線が放たれた。
「ぐあっ!?」
「フリスクさん!」
かろうじて身をひねり直撃は免れたものの、それを見越していたのか上からスケルトンが落ちてきた。フリスクを右手で掴み引き寄せ、左手に持っていた先の尖った骨でフリスクの腹を貫く。
マシュが盾を振りスケルトンを狙うも、スケルトンは再びその場から消え、マシュの盾は空を切った。
「マシュ!後ろだ!」
「なっ!?」
まだ体勢が整っていないマシュの背後にブラスターが現れる。口を開き、光線が放たれるも、フリスクがマシュを引っ張り地面に倒すことで回避した。
「あ、ありが━━」
「礼は後にしろ!来るぞ!」
フリスクが天井を見ると、周囲に大量の骨を浮かばせたスケルトンが空中でフリスクとマシュを見ていた。
マシュはすぐさま盾を構え、フリスクはその後ろへと回る。次の瞬間には、二人の入った盾は骨の雨に晒された。
「く…ぐっ……」
「耐えろ、耐えなければ私たちは……!?おい、危ない!」
歯を食いしばって耐えているマシュへ声をかけていたフリスクは、ふと立香へと目を向け見つけた。立香の背後で骨を振りかざしているスケルトンの姿を。
「っ!先輩!」
「大丈夫!」
「!?」
しかし立香は身をかがめることで骨を避け、転がりながら距離をとり立ち上がった。そして、再び骨を振りかざし迫るスケルトンへ手を向け指鉄砲を作る。
「ガンドっ!」
「……っ!」
指から魔力弾が放たれ、スケルトンへと当たる。これは当たった対象をスタン、いわゆる麻痺させる魔術。
スケルトンは脱力し地面に倒れる。そこへ盾から離れたフリスクが木の棒でスケルトンを切り裂いた。
スケルトンのHPバーが削れていく。しかしまだ余裕はありそうだ。スケルトンがその場から消え、再び開かずの扉前まで戻る。
「まだいけるか?」
「はい!問題ありません!」
「…………」
スケルトンは天井へ手を向ける。すると、星型の魔力弾が大量に生成され、三人を襲った。
魔力弾はそのまま衝突してくるもの、飛んでくる途中でバラバラになり小さな魔力弾となるもの、威力は弱いが大量の同じような星型弾をばらまくものに別れた。
「ぐっ…!数が…多い…!」
マシュの盾が圧倒的な数の魔力弾を弾いていると、地面が割れ、骨が顔を出す。マシュはそれに気づくも、魔力弾を防ぐのに手一杯だ。
「緊急回避!」
立香がフリスクとともに離れ、礼装の効果をマシュへと付与する。骨がマシュを串刺しにしようと上へ伸びたその瞬間、マシュの姿は消え、少し離れた位置へと現れる。
「続いて瞬間強化!フリスク!」
「っ!ああっ!」
次に立香は礼装の魔術をフリスクに施した。身体能力が強化されたフリスクは一息にスケルトンへ肉薄し、木の棒で地面へと叩き落とす。地面に落下しバウンドしたスケルトンへ、フリスクは落ちる速度を乗せた木の棒でスケルトンを切り裂いた。
「…………」
「くっ!?まだ……っ!」
スケルトンのHPバーがみるみる減っていく。しかしトドメとはならず、フリスクを掴んだ。スケルトンが地面に倒し、手に生成した骨を振り上げ……盾に叩き伏せられた。
「ナイスマシュ!」
「はい!フリスクさん!」
「っ!」
フリスクが起き上がろうとするスケルトンに馬乗りになり、木の棒を逆手に振り下ろした。木の棒は頭に突き刺さり、スケルトンのHPバーが削れ……消える。
スケルトンは塵となって消えた。見事、二人目の殺人鬼を三人は打ち倒したのだった。
Outer Dust!Sans戦でした。
お気付きかもしれませんが、題名が英語の時は戦闘回。題名はそれぞれのサンズのテーマ曲名です。