はたらくにゃんこさま!   作:ヘルメットのお兄さん

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にゃんこ大戦争復帰かつリハビリの為に書きました。他の小説はまたやり込めたら書く……つもり


にゃんこ軍団総司令官、魔王の敵と出会う

 日本は侵略された。

 

 突然何を言い出すのかって? 外を見ても子供達が遊んでいるだけで平和そのものにしか見えない。

 しかし事実日本は侵略されたのだ、では誰に? そいつらは表にはいないが裏と呼べる組織相手に次々と勝利を収めわずか数カ月で日本を()()()()()()()()征服してしまった。狂瀾怒涛、獅子奮迅、焼肉定食、冷酷無比……それっぽい単語を並べてみたが要するに破竹の勢いで日本を我が物としてしまったのだ、どうでもいいけど破竹と社畜って響きが似てるよね。

 

 話を戻そう、そんな日本だけでなく世界を、未来を、果ては月まで侵略してしまい最早敵なし金なしマタタビなしのやつらの名前は……! 

 

 

 

 

 にゃんこ軍団だ。

 

 

 

 

 

 

「今日はお前らに話がある」

 

 にゃんこ軍団の総司令官に()()()()()()()男、臥龍岡 琉斗(ながおか ると)(23)。彼はにゃんこ軍団の本拠地でもある渋谷区笹塚の自宅で仁王立ちをしていた。

 

「にゃ?」

 

「どうしたにゃ、ルト?」

 

「侵略かにゃ!?」

 

 上からネコ、タンクネコ、バトルネコ、皆最初期からにゃんこ軍団として活動していた古参メンバーだ。

 

「俺がお前達と出会って勝手に総司令官にしたことはいい、勝手に俺の家を拠点に改造したのもいい、侵略の時コストが足りなくなったからと言って俺を出撃させたのもまだいい……だけどな」

 

「大分寛容にゃ」

 

「せめてちゃんと掃除ぐらいしろぉ!!!! 汚部屋どころか樹海じゃねーか!!」

 

 にゃんこ達がまわりを見渡せば彼らが食べたお菓子の袋やネコ缶、よくわからない機械で床が埋め尽くされていた。

 

「にゃ!? よく見たらすっげぇ汚いにゃ!」

 

「僕はお菓子なんか食べてないにゃ! バトルネコじゃないのかにゃ!」

 

「ハァ!? 俺が食べるわけにゃいだろ! あれだ! オタネコだ!」

 

「誰でもいいから掃除しろ────!!!!!!」

 

 怒声で家が揺れた。

 

「外雨降ってんじゃん……いいか、俺が仕事から帰ってくるまでにこの状態のままだったら……」

 

 わかってるな? と睨むとにゃんこ達は汗を流しながら立ち上がって掃除をし始める。

 

「それじゃ行ってくる」

 

 傘を手にバタンと玄関が閉められるとにゃんこ達は詰まっていた息を吐く。

 

「ルトってやっぱり怖いにゃ……」

 

「まあ、流石にこの部屋は俺達のせいにゃんだし……」

 

 これ以上の恐怖を味わない為にも急いで掃除を始めるにゃんこ達だった。

 

 

 

 

 

 

 

「おはようございまーす」

 

 琉斗の職場は幡ヶ谷の駅前にある大手チェーン店、マグロナルド、同僚たちに挨拶をして素早く着替えるとにゃんこ軍団の総司令官臥龍岡 琉斗はマグロナルドマネージャー、臥龍岡 琉斗となるのだ。

 

「おはようございます……」

 

「ああ、おはようございま……うわ、真奥!? びしょ濡れじゃないか!」

 

 やけにテンションの低い挨拶が聞こえ振り返ると半年前に入社したにもかかわらずA級クルーとなった期待の新人真奥貞夫、その姿はカウンターでクルーとして理想的な立ち振る舞いを魅せる男とは到底見えなかった。

 

「傘持ってこなかったのか?」

 

「いや、通勤中に傘がなくて困ってる人がいたので……」

 

 なんと真奥は見知らぬ女性に傘を上げたというのだ、本人はボロ傘だったからと笑っているが相変わらず親切な奴だと思った。

 

「そりゃ良いことしたな……ただ風邪ひくぞ、取り敢えず制服に着替えとけ、その服干しとくから先に前行きな」

 

「ありがとうございます、臥龍岡さん」

 

「なに、有能なクルーに風邪引かれたらたまったもんじゃないからな」

 

 そう言って制服に着替えた真奥から着替えを受け取るとハンガーにかけ琉斗のロッカーに入れる、琉斗のロッカーは以前こっそりついてきたにゃんこたちに魔改造され常に清潔にされる洗濯機能付きロッカーにされてしまった。正直自宅で洗えばいいのだからいらないが珍しく役に立った。

 

「さて、仕事するか」

 

 琉斗の仕事は中とマネージャーとしての仕事がメインだ、ハンバーガー用の肉やポテトを揚げてストックしたりハンバーガーを素早く作り提供するのが主な仕事で後は電話対応や他のクルーのシフト管理、そんな立場上滅多に客の前で笑顔を振りまくことは無い、今日もいつも通り仕事が終わると思っていたが思わぬトラブルが起こった。

 琉斗が肉を焼いている最中代わりにポテトを揚げていた真奥から声がかかった。

 

「臥龍岡さん、今時間ありますか」

 

「どうした?」

 

 真奥の視線を追うとポテトを揚げるためのフライヤーの調子がおかしい、温度が設定よりも10℃も下がっていた。

 

「まじか、油の量は適切だよな……?」

 

 俺が確認している最中真奥は何やら右手を見ていたが火傷でもしたのだろうか。

 

「木崎さんも今日はいないし、仕方ない。後で業者呼ぶから今はナゲット用のフライヤー半分使ってしのごう、確実にナゲットの方回らなくなるから今のうちにストック増やして」

 

「わかりました、臥龍岡さん今日は……」

 

「ん? ああ、終わり(閉店)までだよ、真奥さんもだろう?」

 

 真奥の言葉を察し今日のシフトを伝えると焼きあがった肉をストックしていく、その日は地区売り上げ一位を達成することはできなかった。

 

「ああ~疲れた……」

 

 深夜1時。

 真奥も帰りマグロナルドには琉斗だけとなっていた、しかし作業も終わり自分も帰ろうと体を伸ばすとロッカーがガタガタと揺れ、中からネコが飛び出してきた。

 

「お疲れ様にゃ琉斗!」

 

「お前……仕事場に来るなって言っただろ、誰かに見られたらどうすんだよ」

 

「そこは大丈夫にゃ、ちゃんと琉斗しかいないことを確認してから出て来るにゃ」

 

 さらりとロッカーにつけられているワープ装置だがにゃんこ軍団は凄い科学技術を持っている(らしい)からワープ装置くらいは作れる。

 

「まあいいか、ほら帰るぞ」

 

「ワープは使わないにゃ?」

 

「使わないが」

 

 そうしてしっかりと施錠し帰路についていると近くの交番が何やら騒がしい。

 

「こんな時間に事件にゃ?」

 

「一応隠れとけ」

 

 ネコを仕事用バッグにしまい込むとなるべく関わらない様にとこっそり通るが交番からの声に足が止まる。

 

「わっ……私とこの男がどういう関係だと……っ!」

 

「痴話ゲンカかなんかだと思われてんだろ」

 

「真奥……?」

 

 交番に顔を出すと仏頂面の真奥と毛先が軽くカールしたロングヘアの女性が警官に向かって何か言っていた。

 

「あれ、臥龍岡さん? どうしてここに」

 

「ここ俺の通勤ルート、そっちの人はこれ?」

 

 琉斗が小指を立てると女性の顔が膨れあがる。

 

「こっ……そんなんじゃなくて私はこの人を倒す為にっ」

 

 取り敢えず警官に身分を明かして話を聞くとどうやらこの遊佐 恵美という女性が果物ナイフで真奥に斬りかかりそれを近隣住民に通報されたらしい。

 

「……痴話ゲンカ」

 

「違います!!!」

 

 それから何故か琉斗も混ざり解放されたのは警官からの小一時間の説教後だった。

 心がボロボロになってそうな様子の遊佐が憔悴しきった顔で言う。

 

「……今日はこれくらいにしておいてあげるわ。でも……次は無いわよ」

 

「今回特に何かあったか?」

 

「何もなかったにゃ」

 

「にゃ?」

 

「なんでもない!」

 

 バッグの中身を抑え込むと若干不審な目で見られたが気づかれてはいない様だった。

 

「ふん、一般人もいるし命が生き永らえたのを今だけは喜ぶのね。今日のこの時も無駄じゃなかった。あなたの住所は暗記したわ。明日から枕を高くして眠れる日は無いと思いなさい」

 

「こわ……真奥お前の友人物騒だな」

 

「友人というか……」

 

 困った様子の真奥を見て琉斗は背を向けるとそのまま歩き出す。

 

「まあ、なんだ。気をつけて帰れよ、お前もえーっと、遊佐さんも」

 

「あ、お疲れ様です」

 

 ちらりと後ろを向き何やら話終わったのか帰路につくめんどくさそうな真奥と不機嫌な遊佐を見て溜息を吐く。

 

「面倒事が起こらなきゃいいけど……」

 

「どうせ起こるにゃ、ああいうのは」

 

 進行形でにゃんこ軍団総司令官という面倒事に先ほどより大きな溜息を吐くのだった。




にゃんこ大戦争のデータは吹っ飛んだんで最初からやり直してます。あとにゃんこ達のキャラは雰囲気でつけてます、にゃんこの細かい設定知らないし。
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