ここからは最終章ということで、他者視点と本人視点が織り交ざっていくと思いたい
外伝の方にまだ書きたいこととかはあるものの、ともかく本編完結を目指したいと思います!!
今回もゆっくりみていってね!
八雲紫の誤算 とその後
「どうだった?あの子」
霊夢達と共に、彼女が去った後。すぐに
「どうだった、と言われれば考えていることがすぐ顔にでる子、心を読む必要もないくらいにね」
「それは知ってるわ。私が聞きたいのは
「随分と焦っているようですね」
「否定はしないわ、早く安心したいだけなのかもしれない。彼女が無害であることを、早く確定させてしまいたいのかもしれないわ。」
「そうですか・・・、では私の見た彼女をありのまま、伝えましょう」
杞憂であれば、それでいいと思っていた。異変の度にどこかしらであの子が現れるのはそれだけ彼女が好奇心旺盛な妖怪であり、本人はこのスペルカードシステムがとても好きであるということは私もよく知っている。それに、自然と関わりの深い妖精と共にいることが多い。だから彼女は異変によく出くわすのだと。彼女の能力はまだ底が見えないが、脅威となる使い方はしないだろうと信じたかった。しかし、同時にどうしてもあの子の中の何かが引っ掛かっていた。
そして今日、彼女は私のその小さな疑念をより確信に近いものへと変えてしまった、
地底の怪力乱神が使った最後のスペル、あれが初見であれば、彼女にあれをコピーする時間は皆無であったはず、そして彼女は地底に住む者たちのことを見たことがあるといった様子は見せなかった。彼女はうそをつくのが下手だ。であれば、これは霊夢に聞けばすぐにわかるだろうが、彼女がスペルをコピーしたのはおそらく勝負が始まってすぐのはず。つまり彼女は怪力乱神のスペルをはじめから知っていた。
一体どうやって?これは私の推測でしかないが、彼女には何か別の側面があるのではないだろうか、普段は表に出ない裏の顔が、本人も無自覚のうちにあの子に影響をあたえているのではないだろうか。もし、もしもそうであれば・・・。
以前、紅い屋敷の吸血鬼から聞いた話が思い出される。
「あの子の運命を視たことがあるんだけれど、変なのよ。ある一定の時間まで進むと、あの子は突然消えてしまう。まるで、御伽噺の登場人物みたいに」
その答えが、今目の前にいる覚から告げられる。
「彼女の心は読めませんでした」
じんわりと、手に汗がにじむ。
「彼女の心を読もうとすると、靄のようなものがかかって遮られてしまうんです。まるで、誰かに妨害されているような」
胸が早鐘を打つように早くなっていく。
「いえ・・・正確には身体と心が嚙み合っていない、ような。彼女の体に全く別の人格が乗り移っていて、まだ混じり合って定着していない、・・・すみません、今の私ではそれ以上のことは何とも、もう少し彼女と話してみないことには」
「いえ、いいわ。ありがとう」
「どうするつもりですか」
「・・・」
私はその問いに応えず、その場を後にした。
ともかくもう一度、頭を整理してから彼女に会ってみよう。
次の宴会を開くまでに答えをださなければ。
結局宴会にあの子は現れなかった。魔理沙があの子の家に行った時にはすでに家を後にしていて、近くにいた妖精達にも居場所を聞いたがわからなかったという。
そしてその翌日、彼女はいなくなった。