今回は妖々夢編最終回となります。
ここまで見てくださった方々にはとても感謝しております!
といってもここで終わるわけではないのですが。
個人的には妖々夢編というのが一つの節目として考えていた、というか初期段階だとこの辺までしか考えてなかったので。嬉しい限りです!
相変わらず先行き不安な物語構成をどうまとめるか悩んでるけどね!
ということでそのうち他キャラクター視点の外伝も書くつもりです。
というわけで今回もゆっくりしていってね!
「あんたなんで私達のことつけてたわけ?」
・・・俺、大ピンチ!!
時は少しだけ遡って霊夢たちを追いかけ始めたところから。三人はぐんぐん上へと進んでいき、俺もついていくのが大変だ。
そんなことを思っていると、先頭の霊夢が急に立ち止まった。それにつられて後ろの二人も立ち止まる。何かあったのかな?呑気にそんなことを考えていたら、3人と目が合った。あれ?どうして隠れてたよね、俺。魔理沙に関してはこちらを指さして何か言ってるし、霊夢はすごく面倒くさそうな顔してるし、咲夜は・・・わからない。まあいいか
その後三人は話し合いをしていたかと思うと、霊夢を残して二人が先に階段を昇って行った。
飛んでるけど。
「ねえ、隠れてないで出てきなさいよ」
・・・隠れてる人~呼ばれてますよー。
「ふーん、あくまで隠れてるつもりなわけ?それならこっちも容赦しないわよ」
俺はすっと桜の木を離れ霊夢の前に出ていく。別に?何となく桜の木から離れたかったから出てきただけだし、最初から隠れてなんかなかったし?
「はあ、あんた随分前にも会った気がするわね、名前何だったかしら・・・」
「山吹アトゥンだ!こうして話すのは初めてだよ!この前はいきなり白黒に吹き飛ばされてなし崩しに戦っただけだからな!」
俺はいつもの通り両手を腰に当て胸を張り堂々と名乗る。こういうのは初めのインパクトが大事だからな!
「あー、そうだったわね、私は霊夢、博麗霊夢よ、あんた割と話が通じるタイプなのね」
普段一体どんなやつと話してきたんだ。
って言ってもそうか割と弾幕勝負する人たち容赦ないよね。
「あんたは物分かりよさそうだし、あんまりおしゃべりしてる時間ないから聞くわよ、あんたなんで私達のことつけてたわけ?」
明らかにこちらのこと疑ってらっしゃる!まあそりゃそうだよね!こんなところでつけられてたらそりゃ警戒するよね!どうしよう、何て応えるのがいいのかな。
「・・・はあ、まあ応えたくないなら別にいいわよ。時間無いしあんた倒して無理やりしゃべってもらうから」
ぅえ!?何でなんでそうなった!
「ちょ」
それ以上の言葉は続かなかった。不意に霊夢に握られていた護符がこちらに飛んでくる!!
「へえ、今の当たらなかったか、その両手に持ってるもののおかげかしら」
あ、あぶねえー!そうだよ!このキャンパスに大きい円形の弾幕を書いて相殺したんだよ!弾幕衝突の余波で吹っ飛ばされたけど!それよりいきなり撃ってくるとか、話通じないのそっちじゃん!こうなったらっ!俺はスペルカードを取り出す。
「やらせないわよ!」
しかし、宣言する前に霊夢の怒涛の攻撃が俺に襲い掛かる。あ、ちょまっ、早い早いって!あ、でも意外と避けれる。フハハ、俺だって成長しているっ!この程度ならなんとかギリギリ避けれるぞおー!
「あーめんどくさい!『夢符』二重結界!」
あ、ちょ、ずるい!こっちが使う暇ないくらい攻撃しといてそっちは使うのかよ!ってやばいこれ避けれない。あ、こっち、ちが
ピチューン
うおおお、復活!
今回はこんなところで寝ていられんのです。俺は幽々子様のスペルを見なければ!というわけで気合ですぐ復活してやったぜ!ハハハ、って言ってる場合じゃないんだった。行かねば!
俺が西行妖にたどり着いたタイミングで丁度幽々子様が 桜符「完全なる墨染の桜」 —開花— のスペルカードを使うところだった。
幽々子様の後ろには大きな扇が開き大小の弾幕の中を舞うように蝶の弾幕が飛び交う。霊夢達は必死になって避け続けている。俺は彼女たちにはこの弾幕を落ち着いて見られないことを申し訳なく思っていた。それほどまでに俺は魅入っていた、西行寺幽々子の放つ弾幕その一つ一つに、これ以上はないというほどに心が躍った。
弾幕が止み霊夢達は動きを止める。きっと彼女たちにはあの時間が恐ろしく長く思えただろう、外側から見ていただけの俺とは全く別の印象を抱いたかもしれない。これで終わったと彼女たちは思っているのだろう。口には出さないが顔には安堵の表情を浮かべている。
もちろんこれで終わりではない、彼女のラストスペル
『反魂蝶 —八分咲き— 』
それは決して満開になることはない。
だから彼女が復活することもない。西行寺幽々子はこれからもずっとここに居続ける。
生の美しさと死の煌めき、相反する二つが混ざり合いこの弾幕にその想いが宿る。だからその弾幕はこんなにも綺麗なんだ。
触れたい、彼女に会いたい、会って話をしたい。
俺は彼女に魅入ってしまった、こんなにも儚くそして美しい彼女に。
後ろで誰かの声が響く
俺の意識は深い闇へと落ちていった
薄れゆく意識の中俺の手は彼女に触れることは無かった