ここは聖都大学附属病院。そして、そこで勤務している三人の男たちがいた。
「は~い、お大事にしてください」
「はい! エム先生!」
彼は小児科医、宝生永夢。またの名を仮面ライダーエグゼイド。
「肺悪性腫瘍手術」
「おぉ~、流石鏡先生。あんな難しい手術を成功させるなんて」
彼は外科医、鏡飛彩。またの名を仮面ライダーブレイブ。
そしてここは、花家ゲーム病クリニック。ゲーム病の治療を専門としている院長の花家大我と、その付き添い人である西馬ニコの二人で経営している病院である。そして彼も、仮面ライダースナイプである。
そして、その三人が揃った今、新たな物語が始まろうとしていた……。
「おつかれ様です」
「あいさつなどノーサンキューだ、小児科医」
相変わらず飛彩さんは無愛想だ。
「ふっ、久しぶりだな。エグゼイドにブレイブ」
そして大我は今でも僕たちのことをライダー名で呼んでくる。
『おいエムー、今日はどこに行くんだ?』
胸の奥からパラドが話しかけてくる。わざわざこんなことしなくても、外に出てくればいいのに。
「で、今日はどんな要件なんだ? 小児科医」
「えーっと、最近頻繁に起こっている事象について、調べて欲しいそうです」
「はっ、そんなの警察にでも任せたらいいじゃねえか。なんでわざわざ俺たちに?」
大我さんが愚痴をこぼす。
「それが……その被害者に共通する点として、デジタル化して、スマホや、パソコンに取り込まれたようなんです。それが、新種のゲーム病なのではないということで、僕たちに原因究明の要請が来たんです」
「その被害者に他に共通点は無いのか?」
飛彩さんは冷静な態度を崩さずに質問をする。
「あとは全員女性ということしか……」
「全員が女性……」
なにか理由があると思うのだが、それがわからなかった。
「とりあえず、黎斗さんにその電子世界に行く機械を用意してもらったので、まずはそこに行きましょう!」
僕たちは急いでCRへと向かった。
「ヴェハハハハッ! 遂に完成したぞッ!!」
「あの……黎斗さん? 何してるんですか?」
僕が声をかけると黎斗さんは正気を取り戻したように冷静に話を始める。
「これより君たちには、電子世界に入ってもらう。そして、入ったらこちらへは、条件を満たすまで戻って来れない。準備はいいか?」
「もちろんです」
「あぁ」
「はっ、ニコが少し心配だが、アイツならなんとかやっていけるだろう」
「ではまず、この機器を腰に巻き付けてくれ」
黎斗さんが差し出したのはゲーマドライバーのような機器に見たことがないガシャットが刺さったベルトであった。僕たちはそれらを腰に巻き付ける。
「もちろん、そっちの世界でも仮面ライダーに変身はできるが、ハイパームテキやタドルレガシー、ガシャットギアデュアルβは使えない……そして、宝生永夢ゥ! なぜ君が仮面ライダーに変身できたか、知っているだろぅッ!!」
「え、はい。パラドがいたからですよね」
「だがその世界には、パラドは連れていけない。もちろん変身はできるが、君の人格で戦わなければならない。そして、先程話したレベルの高いガシャットだが、君たちがゲームの世界に行って一定時間……恐らくだが数ヶ月ほど経てば使えるようになるはずだ」
どことなくゲームっぽいとは思ったが、口には出さない。
「では、そのゴーグルを頭に填めてくれ」
黎斗さんが差し出したのはあの風魔と戦った時に使ったVRゴーグルのような機械だった。
「は、はい。これでいいです……よね?」
「あぁ、これで準備は万端、後はこのボタンを押すだけなのだが、心の準備は出来たか?」
「はい」
「あぁ」
「もちろんだ」
みんな各々に返事を返す。
「よし、では────
ゲームスタートォ!!」
黎斗さんのその言葉と共に、僕たちの新たな戦いが、始まった。
See you next game.