魔物や魔法といった冒険譚の舞台装置たる存在が殺し尽くされ、人類の支配する幻想の無い世界になってしまった世界に転移してしまった。
 そんな冒険の余地のない残酷な世界で、ある少女と出会い冒険譚を綴ると決めた少年のお話。

1 / 1
灰になった幻想の中で

 魔法、魔物、それを討伐する者、冒険、ならず者との戦い。響きだけであれば立派にファンタジーを、幻想的な雰囲気を含んでいるのに、ぼくを取り巻く環境はとてもそういう物を感じさせなかった。

 特例的な一部地域を除き虐殺され絶滅に追い込まれた魔物たち、一部特権階級が牛耳る魔法技術、密猟者でしかない魔物狩りたち、貧困故にまともな支援を受けられないからわざわざ発生する冒険、自分含めならず者しかいないので戦いはすべてならず者との戦いになる。

 そして世界は空はスモッグに曇り、ぼくのように特殊技能や知識を持たない異世界人はスラム、ここでは下層街と呼ばれる場所に追放され、掃きだめで蟲毒のように喰い殺しあう。

 魔物を狩るのだって薬物の原料である外なる血を求めるためで、要はドラッグ・ギャングの末端構成員じみた真似をしているだけだ。

 

 こんな世界に冒険などない。幻想は全て灰となり、弾丸と金が支配する歪んだ日常。死にたくないだけで生きてきたぼくだが、こんな世界でも幻想を感じさせる彼女に出会い、それを書き記そうと筆を執った次第だった。

 

 未だ彼女とは出会ったばかりで、行った冒険も少ないし、なかなか不道徳な日々だったが、それでも僕にとっては希望を抱く意味を持った日々だった。

 

 案外、元の世界に戻れたらこれを纏めて出版するのも良いと思っているし、上層街の連中に対しても冒険小説として売りつけるのもありかと考えているので、ここに記す。

 

 ※もしこの手帳を拾ったのなら、クロスレイル下層街のB—22通りで『This』に会いたいと言えばぼくに辿り着けるし、できればこれ以上読まずに渡してくれると助かる。ちゃんと謝礼も渡すつもりだ。

 

 

 まず、ぼくについての情報を纏めてみようと思う。ぼくは周りからディス(これ、の意)と呼ばれている。文字通り、僕がまだ英語……この世界では共通語と呼ばれているが、それが話せなかった時に酒場でメモ帳を指さし「これを作ってくれ」の意で「This This」と言っていたのが原因らしい。それなりに話せるようになり、おそらくは周りからある程度認められるようになった後に再三変更を要請したが、これよりひどいあだなしかなかったからやめにした。

 

 ぼくはここに来る前はしがない学生をしていた。この世界に比べかなり科学技術は進んでいて、人類が世界を数回滅ぼせる量の爆弾を保持していると説明したが、通じないのであきらめた。

 とにかく、ぼくの居た世界に比べてこの世界は奇妙な物である。機関銃軍隊に配備され、飛行船が空を飛んでいるものの、石油機関は未だ登場せず、蒸気機関によって繁栄している。蒸気式の自動車がこの間、一番速い競走馬に大差をつけてゴールしたというニュースは記憶に新しい。

 

 まあだからと言って、ぼくがこの世界に来る前に読んでいた小説に登場するような複雑怪奇な蒸気機械は……ぼくの知る限りでは見ることが無い。

 

 ぼくのような「違法滞在者」がそのような技術の恩恵を得る場面などあるはずがないのだが。今使っているライフルの前に使っていたトラップドア式のライフルは軍からの払い下げ品だったし、何かしらのおさがりの恩恵がある事くらいしか期待できるものはなかった。

 

 ぼくがこの世界に来た時とその後の経緯を説明すると、瞬きをした瞬間この世界に放り出されていたとしか言いようがない。同じ違法滞在者諸君は理解してくれるだろうが、それしか言いようがない。そうして魔物から逃げ切った所を警備隊に捕縛され、最寄りの都市であるクロスレイルに連れてこられた。

 

 そこで、初めてぼくの母語である日本語を話せる人間に出会ったが、それはすぐに絶望に変わった。曰く使える人間と使えない人間を仕分けて、仕えない奴は衛生状態の劣悪な犯罪の巣窟になっている「下層街」と呼ばれる貧民街に追放するとの事だった。これでも穏当な措置らしく、転移したのが北の帝国だったら処刑されていたと聞かされたが、ぼくの境遇がそれで良くなるわけではなかったので何の慰めにもならなかった。

 

 上層街のリソースを割いてまで健康的な生活を守るべき人民は少なく、拒否してもひたすらやってき続ける異世界人への対処としての選別らしいが、結局下層街に流された僕には関係のない事だった。

 

 そうして出身や年齢のバラバラな、共通しているのは使えないと判定された事だけの「違法滞在者」たちは真昼の下層街に追放された。

 

 しばらくは言葉もロクに通じないながら徒党を組んでどうにかしていたが、結局はあっさり崩壊した。文化や言語の違い以上に、ぼくたちは無力で、脆弱で、ひどく醜かった。

 

 仕事の報酬配分でもめ、上納の少ない女性にあたりちらし、『対価』を要求するやからも出た。醜く、げすな行いだ。だがぼくにののしる権利は無いだろう。対価を要求されそうになっている少女から助けを求められても黙殺したぼくもまた同様の罪人だ。

 

 今でも、その少女の泣き声と嗚咽と、悲鳴が耳に焼き付いている。そういう現場など、今に至るまで見飽きる程見ているのに、それでも彼女の悲鳴だけは、どうしても忘れられなかった。

 

 そんな組織が長持ちするはずもなく、死んだり、殺されたり、殺しあったりして組織はつぶれた。残ったのは残弾が三発しかないリボルバーだけで、ぼくは笑ったのを覚えている。あれだけ頑張ろう、一緒に生き残ろうと励ましあった人間たちの末路がこれかと。今思えばリボルバーという仕事道具が手に入っただけ良かったのだろう。

 

 そのリボルバーは、ロッドウェルM1129と呼ばれる古臭いタイプだった。弾倉のスイングアウト、横に弾倉をせり出させる事もできない。真ん中で折るブレイクアクションもできない。弾倉の後ろにあるローディングゲートを開けて、一つづつイジェクターロッドで薬莢を突っつきだし、弾を一発づつ装填する方式のオンボロだ。

 

 だが幸いにしてセンターファイア式カートリッジを装填できるし、無煙火薬を使う弾丸を放てるので魔物を殺す道具として使える程度の威力はあった。

 

 運よくスリの少年に出くわして蹴り飛ばし、追ってきたスリ被害者に金を恵んでもらえたため弾薬の費用には困らなかった。その少年は裏路地に連れて行かれ、一発の銃声がしたこと以外何も知らない。

 

 そうしてぼくは収入源を得た。幸いにして射撃の才能はあったらしい。それからは安い賞金首を殺して、その生首を生活費にする日々だった。

 精神は日を経るごとに憂鬱になってゆき、引き金は軽い物になっていった。体には体臭と煙草と硝煙のにおいが絡みつき、喉は安酒によって焼けていた。

 

 賞金稼ぎだったぼくが、同じく死体を買い取ってくれる魔物狩りに行きつくのは自然な流れだった。死んだあとにはクソの役にも立たない人間の死体と違い、魔物の死体は外なる血をもたらしてくれるから、撃ち殺して死体を運ぶ行為にも少しは気が楽になるかと思った。

 

 外なる血、魔物の死体から精製されるどろりとした赤黒い液体。元はぼくと同じ異世界からの存在である魔物の血であるため「外なる」血と呼ばれるそれは、使用する事で、濃度や製法にもよるが欠損した部位が再生するほどの治癒能力を与える。また、薄い粗悪品でさえ高揚感を与えるので、酒に混ぜた代物がでまわるなどしていた。

 

 そうしてぼくは「禁止区域」での狩りを行うようになった。この世界にいくつもある「空の裂け目」の真下の地域であり、空の裂け目から常に魔物が吐き出されるので、迷い込んで人が殺されないために禁止区域となっていた。だが吐き出される魔物は決して枯渇しない資源になっていた。

 

 外なる血は得てして強大かつ狂暴な魔物が多く濃い物を持っており、それを狩る事ができれば一攫千金も狙えた。だが、政府が外なる血の供給源を禁止区域ではなく、血の牧場とよばれる魔物の飼育施設に頼っているように、それらの魔物を倒すのは割に合わないと思わせる程の困難を極めた。

 

 だが、牧場産を上回る効能を持つ、禁止区域の外なる血を求める者は数知れない。こうして貧者が己の命を対価に禁止区域を進み、魔物を狩り、時に狩られた。緑鬼の産卵管を突き刺され、寄生卵を植え付けられ膨張した人間の死体を嫌と言うほど見た。

 

 そういう死体は緑鬼の幼体が大量に飛び出してくるので、油の入った火炎瓶で燃やしてしまうのが吉だった。気づかずに近寄ると第二の苗床となり、血まみれでのたうち回りながら死ぬはめになるからだ。

 

 ぼくがこの頃向かっていた禁止区域では、緑鬼との接触機会が多く、ぼくの狩りの対象はもっぱら彼らだった。

 

 緑鬼はたやすい相手だった。集団で行動する、130センチ程度の人型の魔物だが、集団で行動をするため痕跡が非常に見つけやすい。彼らは一応は銃を扱えるが、製造する知識も、それどころか装填する知恵さえ持たない。100mも距離を開けて狙撃に徹するか、何頭か撃ち殺して火を放ち撤退すれば安定して狩れる相手だ。

 

 トラップドア式ライフルであるオータムエリアM1114を手に入れてからはよりたやすい相手になった。問題になったのは、同じ人間だった。

 

 当たり前の話だ、求められれているのは魔物の死体であり、魔物を狩った事実ではない。魔物を狩った人間を狩れば、死体だけでなく武器弾薬も手に入るという一石二鳥の獲物だったからだ。

 

 だから、魔物を狩った瞬間から狩人は狩られる側になる。急いで魔物の死体を腑分けして収納して逃げるか、死体を隠してやりすごし、人狩りをまく事が常だった。時に銃撃戦になる事もあったが、この文章を書いているとおり、ぼくは生き残ってきた。

 

 それでもとても危ない場面はいくつもあった、そのうちの一つが、彼女との出会い―――ブロンティと呼ばれる軽騎兵の少女との出会いだった。

 

 

 その日はツイていなかった。いやとても運は良かったのだが。「卵持ち」と呼ばれる緑鬼を狩る事ができたのだった。卵持ちは群れの緑鬼に産卵管を刺され、寄生卵を植え付けられたまま生存してさまよう緑鬼だ。卵持ちは群れの庇護を受け、いずれ幼体に食い尽くされ死ぬが、それまでは幼体を守る巣としての役割も担っていた。これはブロンティが教えてくれたのだが、緑鬼は安定した群れを形成すると、階級の低い緑鬼を苗床に選定して寄生卵を植え付けるらしい。どうにも人間とかわらない、醜い性質だが、ぼくたち狩人には都合の良い性質だった。

 

 卵の、あるいは幼体の分の外なる血を纏めて得る事ができ、なおかつ産卵管を刺される時に死なないよう外なる血を周りから分け与えられるらしく、量も質も良い血が取れる存在だった。しかも単体での戦闘能力は皆無で、死亡してもすぐには幼体が飛び出してこない便利な性質を持っていた。

 

 だが、卵持ちの外皮は硬い物へ変化しており、弾丸を通しづらい上に頭部まで膨張した体に飲み込まれているので殺しづらく、一撃で仕留められなければ頭部が埋まっているくせに奇声を発し、仲間を呼び寄せる性質があった。

 

 幸い、狙撃にはなれた物で、卵持ちを一撃で射止めたぼくは遺体を回収しようと近寄った。だが、卵持ちを声もあげさせずに殺したものの別のものを引き付けてしまっていた。そう、人狩りだ。

 

 うかつなことに彼らが発した銃声で初めて、ぼくは彼らの存在に気付いた。

 

 その時の人狩りは4人組で、ひとりはボルトアクション式連発銃を持った厄介な連中だった。役割分担もしっかりしており、散弾銃や拳銃を持った二人が前に詰めてきて、後衛の二人がぼくを仕留める算段だったのだろう。

 

 最も脅威になる連発銃の男を撃ち殺し、トラップドアを跳ね上げて次弾を装填する。迫って来た男二人をトリガーを引きっぱなしにしてハンマーを何度も下げるやり方、俗にいうファニングショットという連射法でけん制し、ライフルに持ち替えて二人目の狙撃手を撃ち殺した。

 

 ぼくは狙撃手が殺された時点で人狩りは撤退すると思っていたが、仇を撃とうとしたのか、それともぼくがライフルと拳銃両方が再装填が必要な状況で、攻めるなら今しかないと考えたのか、攻撃を続行してきた。

 

 だが、捨て身の前衛を任されているだけあって彼らの射撃技術はお粗末な物で、一人づつライフルで撃ち殺して全滅させた。

 

 ぼくはリボルバーを装填しながら周囲を警戒する。派手に銃声を鳴らしまくった以上、注目されるのは避けられないだろうし、別の人狩りを誘引してしまう可能性もあったが、ぼくは別の可能性を考えていた。それが起こって欲しくないと願っていたが、往々にしてそういう願いは実らないものだ。

 

 大量の銃声を聞きつけたのか、緑鬼の群れが姿を現した。しかも用意周到にぼくを包囲しており、彼らのギラギラと血走った目が僕をみつめていた。数は30頭ほどで、武器は鉈や石、拾った銃程度だったが、そもそも30という数が絶望的だった。

 ダイナマイトでも持ってくればよかったと激しく後悔したが、今更だった。

 

 卵持ちの死体を視認したのか、緑鬼の集団がより一層興奮状態になる。逃げるすべはなく、生きたまま緑鬼の苗床になるか、なぶられて殺されるか。どちらの場合も、今すぐ愛用のリボルバーを側頭部に押し付けて引き金を引いた方がマシな状態だった。

 

 たぶん、そのままの状態だったら間違いなくそうしたのだろう。そうしてこの手帳を書くことも無かった。だが、そうはならなかった。僕を思いとどまらせたのは、リズミカルに響いてくる重たい音。それが蹄鉄が地面を蹴る音だと認識した時には、事態は急変していた。

 

 数頭の緑鬼が宙を舞い、騎手に剣で斬りつけられた緑鬼が絶叫する。そしてそのままのぼくの方に馬を走らせ近寄って来た。

 

「乗ってッ!」

 

 馬を止め、叫ぶ騎手を見上げる。美しい光景であった、黒鹿毛のやや小柄だがしなやかな体躯を持つ馬に騎乗しぼくに手を差し伸べた騎手は、それこそ馬のたてがみのようにたなびかせ、その赤毛交じりの金髪を惜しみも無く日光にさらしていた。その色合いは夕日のように輝いており、ぼくは命の危機だというのに数舜見惚れていた。

 

 ぼくは急いで彼女の後ろに乗り、緑鬼に向けて拳銃を撃った。それを合図にしたかのように彼女は馬を走らせ、再び緑鬼を蹴散らして逃げ切って見せた。

 

 しばらく馬を走らせ、禁止区域を抜けたあたりで彼女は馬を止めた。

 

「あの、そんなに情熱的に抱きしめられても困るのだけど」

 

 しばらく黙っていた彼女が恥ずかしそうに言った時、ぼくは初めて自分の状態に気が付いた。自分より二回り以上は小柄な少女を背中から抱きしめるようにしがみつき、顔をうずめていたのだ。

 

 断っておくが、下心は一切なかった。ぼくはそもそも馬に騎乗するのが初めてで、それも後々彼女が耳にタコができるほど自慢してくる名馬ロンス号の全力疾走を体験したとなれば、その振動と速度、思ったよりもはるかに高い視界に恐怖を感じてしまったとしても仕方が無いだろう。二人乗りの正しい騎乗姿勢さえわからず、必死に振り落とされないように騎手にしがみつくしかなかったのだ。

 

「わ、悪い」

 

 そう言って離れようとしたが、鐙も鞍もない、馬の尻にのっかっているだけの状態でどうやって彼女から手を放していいか分からず、ぼくは慌てる。

 

「ちょ、待ってくれ。今離すから、今―――」

 

 どうして助けてくれたかはわからないが、このままでは命の恩人の女性の体を無許可に抱きしめた最低野郎になってしまう。それを避けねばと慌てるぼくの滑稽さがツボにはまったのか、彼女は急に笑いだす。

 

「フフフッ、アハハッ。せっかく助けたのに落馬されて死なれても困るわ。貴方乗馬は初めてかしら?」

 

「は、はい。そうです」

 

「じゃあちゃんと足で馬体を挟むように、しっかり固定して。手は鞍の適当なでっぱりを掴めば安定するから」

 

「はい」

 

 ぼくは恐る恐る彼女から手を離し、鞍を掴みながら必死の思いで馬体を足で挟み込む。今までにやった事の無い運動だが、やるしかなかった。

 

 ぼくが安定するのを見計らったのか、ひらりと華麗な身のこなしで彼女は馬を降りて僕に言う。

 

「よくできました。さ、あとは降りるだけよ」

 

 彼女は手を差し伸べてくるが、どうやって降りればいいのかさっぱりわからなかった。

 

「後ろに下りちゃだめよ、ロスちゃんが驚いて蹴り殺しちゃうかもだし。足を上げて私の方へぴょんと降りてきなさい。大丈夫大した高さじゃないからしくじっても足くじくくらいよ。ほら、怖いなら手を握って」

 

「はいっ」

 

 情けなく、自分よりはるかに小さい手を握る。そうして意を決して飛び降り、なんとか着地を成功させた。

 

「お疲れ。生まれたての小鹿みたいに膝ぷるぷるしてるけど、そんなに怖かった?」

 

「はい。生まれて初めての乗馬ですから」

 

 ぼくの震える様子がおもしろくて仕方がないと言う様子で彼女はけらけら笑う。

 

「殺し慣れた射手で、人狩りをばかすか撃ち殺せる貴方がねぇ」

 

 さらりと言ってのけた情報にぼくは驚く。彼女はあの突入からの数秒そこらと、聞こえてきたであろう銃声でそこまで推察してみせたのだ。

 

「運が良かっただけです。人狩りが初弾を外してくれなきゃぼくは今頃死んでましたよ」

 

 話している内に落ち着いてきて、ようやく彼女の姿をまともに観察することができた。

 

 彼女はきらびやかな服装をしていた。金の紐が肋骨のように飾られた明るい青の上着に、マントの様にかけられた同一デザインの赤色のジャケット。ズボンは上半身とは反対に鮮血のように鮮やかな赤色に金色の刺繡の装飾が施されたデザインで、薄手の生地なのか彼女の脚が騎兵としての仕事に適した筋肉を付けている事が見て取れるほどだった。

 

 そんな派手な衣服も、彼女の容姿には負けてしまうだろう。目を引く明るい色の金髪、赤毛の割りあいが少ないのか直射日光を浴びないと夕日を溶かしたような色合いを帯びる事は無いが、それでも木漏れ日をそのまま糸にしたかのような美しさは健在で、見る者を魅了した。

 顔立ちも女性として成熟した整った物で、大きい利発そうな深緑の瞳と、それを縁どる長いまつ毛、形のいい眉。唇は小ぶりだが血色がよく美しい形をしていて、顎のラインからも歯並びも整っているだろうことを感じさせた。

 

 美しい楽器から美しい音が鳴るように、声もまた美しい物で、彼女の感情をのせて多彩な音色を見せる声は、聴き続けても飽きない、少なくとも銃声と断末魔に塗れたぼくの鼓膜に、いくばくかの安息をもたらしてくれる旋律であった。

 

 惜しむらくは、背が低い事とやせ型な所だろうか。いや、背が低い事ややせ型な事は別に欠点ではなく、むしろ彼女の小動物的な愛らしさを助長し、魅力として昇華させている素晴らしい点であるのだが、壮麗な容姿と衣服なのだから、背が高ければもっと完成した美しさを手に入れていただろうにと思ってしまう程度に、彼女は美しかった。

 

 だが観察ばかりをするわけにはいかない。どうして助けたのかの目的を聞かなければならなかった。無償の善意など存在しないこの世界で、施しを受けると言う事は相応のリスクを背負う事でもあるのだ。そのリスクを明確にしておきたかった。

 

「それで、ぼくはこの恩をどうやってお返しすれば良いでしょうか?」

 

 そう聞く僕に、彼女は微笑んで答える。

 

「別にそんなに気にする事は無いわよ。ただの気まぐれだし」

 

「そんな!」

 

 まさか取引できない程の恩を売るつもりなのだろうか? 命を助けられた以上文句は言えないが、返せない借金を負うのはかなり困る。

 

「ああ違うの。別にふっかけようとかそういう事考えてた訳じゃなくて」

 

「じゃあ……」

 

 なんだろうか? 卵持ちの遺体を譲って欲しいとかだろうか? あれは緑鬼どもが回収してしまっただろうから再び捕獲するのは難しい。彼女の騎馬戦力と共同でやればできない事は無いだろうが、リスクが大きすぎるしあってその日で共同作戦は難しいだろう。

 

「いや、別に。酒場で酒奢ってくれればそれいいわ。けど気を付けてね、わたしかなり飲むから。持ち金足りなくても容赦なく貴方のツケにするわよ」

 

「それだけで良いんですか? だったらもちろん奢らせてもらいますけど」

 

「言ったわね。じゃあさっさとこんな辛気臭い場所離れて酒場に行くわよ。さあ乗って!」

 

 彼女はひらりと舞うように馬に跨り、ぼくに手を伸ばす。あの恐怖体験を再度せよとのご命令のようだが、命の恩人を待たせるわけにはいかなかった。だが、その前に聞いておくことがある。

 

「僕はディスって呼ばれてます。貴女の名前を、聞いても良いですか」

 

「わたしはブロンティって呼ばれてるわ。よろしくねディス」

 

「よろしく」

 

 そうしてブロンティの手を取る。この時、僕はブロンティとこんなに関係が続くとは思っても居なかった。

 

 

「っぐ、っぐ、んぐっ……っぷは。馬に乗った後に飲む酒は格別ね。まして他人の金ならなおさら」

 

「ハハハ、ソウデスネ」

 

 ごきげんなブロンティに僕は乾いた笑いしかでない。一体どういう身体構造をしているのだろうか? 先ほど飲み比べした大男がぶっ倒れたばかりなのに、ブロンティは追加で酒を飲み始めた。

 

 ブロンティに負けたら奢りの飲み比べを挑んだ哀れな大男のおかげで僕の懐事情は改善され、僕も大笑いをしていて良いだろうに、あまりの飲みっぷりに困惑の念しか出てこなかった。

 

 150センチを少し超える程度で、体重もそれに見合った体格だというのに、一体どこに酒が入っていくのだろう。そもそもあの体格だったら水でさえそう飲めなさそうなのに、ぼくの優に4倍は飲んでいた。

 

「貴方思ったより酒強いわね。すぐつぶれない飲み友達ができて嬉しいわ」

 

「そりゃ貴女クラスになれば誰でもすぐ潰れるわくでしょうよ」

 

 バーテンに次の酒を頼みながら笑うブロンティ。ぼくは正直言ってかなりの飲む方だし、こんな仕事をしていれば精神も荒れるわ誰も頼れないわで酒と友になり酒量は増加していた。だがブロンティの前では単位を間違えたレベルの差があるだろう。

 

「ブロンティは宿の方は大丈夫なのか? 酔って乗馬して事故ってのは人馬共に不味くないか」

 

 ぼくは馬に乗れない。今はこの店の者がブロンティの馬を見ているが、さすがに宿まで送らせる訳には行かないだろう。素人目に見てもいい馬だし、盗まれる心配もある。それになによりブロンティ自身が美人だから、女性の独り歩きでさえアレなのに、彼女ほどとなれば火による虫が如く悪漢が寄ってくるだろう。

 

「それなら大丈夫! この酒場二階が宿になってるのよ。きれいな部屋だし、護衛もつくいい部屋よ」

 

「それはよかった」

 

 ぼくは安堵し、ブロンティに言う。

 

「そろそろこのあたりで引き上げて、明日に備えて休んだ方が良いんじゃないか? ぼくも君も今日は収入ゼロだし、君は出費が激しいだろう? 明日の狩りでヘマしないためにもしっかりと体を休ませて―――」

 

「何言ってるのよ。二人で追加で飲むに決まってるでしょ」

 

「は?」

 

 こいつまだ飲む気でいるのか。というか初対面の男性を自室に連れ込むのは流石に警戒心が無さすぎではないだろうか? 美人局か? まあ美人局やるにしては強すぎるし、実行まで手が込みすぎて居る上に命がけすぎるので無いだろうが。

 

「よし、そうと決まればさっさと移動しますか。マスター、ボトル三つちょうだい」

 

「え、っちょ」

 

 ぼくがどうやって断ろうかを思案している内に酒のボトルが到着し、颯爽とブロンティに引きずられていく。

 

 

 そうして二次会会場と化した部屋はブロンティの言う通り豪華な部屋で、馬の維持費や衣服と足して日々いくらかかっているのか考えたくないレベルだった。

 

 なぜかブロンティに風呂を勧められた時は困惑したものの、たしかにこれだけ清潔できれいな部屋となれば小汚いままの人間を入れたくないのも納得である。

 

 ブロンティはボトルをテーブルに置き、椅子に座るように促した。

 

 対面する形でテーブルに着くと、ブロンティの雰囲気が先ほどとは違う事に気づいた。

 

「ねえディス。貴方の来歴って聞いてもいいかしら」

 

 酔っているとは思えない、冷静な口ぶりで言う。小柄だと言うのに迫力があるせいでぼくは背中に汗が流れるのを感じた。

 

「そういうのは会話で探りを入れて聞く物じゃないのか? こんな形で聞かれたら幾らでもごまかしが効くだろう」

 

「別に、酒の席の会話だし、そうしたかったらそうでいいの。ただ、貴方って人間を知りたいと思っただけ」

 

 ますます困惑する。自意識過剰かもしれないがまるでそういう意図があるかのようなセリフだ。下層街に放り出されて以来、女性との性的な関係を持つ事を嫌って、『素人』のままだったぼくにはそのあたりの機微は想像に任せるしかなかった。

 

「別に、そう面白い話じゃないよ。ここに来る前は小説家志望のただの学生だったし、銃も握った事もなかった。少なくとも僕が住んでいたところは平和で、食うに困らない良い所だったよ」

 

「へぇ、学生なら上層街に住めたんじゃないの?」

 

「そんな大した知識を学んでいた訳じゃない。それこそ下層街に捨てられるていどのありふれた知識だよ」

 

 ぼくは自嘲気味に手を上げ、笑う。本当に皮肉なことに、この世界に来て役に立ったのは英語や公衆衛生の知識や応急処置の知識ばかりで、必死に勉強した歴史や国語は身を助けてくれなかった。

 

「そうだな、それで下層街に追い出されて―――」

 

 そうしてぼくは下層街に追い出されて以来の経歴を語る。つまらない、ごくありふれた話だ。だがブロンティは真剣に聞いてくれて、情けない経歴を笑ったりしなかった。

 

「―――という訳で今に至る。情けないだろ。女見殺しにして逃げて、殺して殺して殺しての繰り返し。その辺の狩人に聞けば同じような答えが返ってくるだろうありふれた経歴だ」

 

 ブロンティはどこか納得した様子で、僕に言う。

 

「なるほどね。だから謝ってたんだ」

 

「ぼくが?」

 

 何の話か分からず問う。

 

「ごめんなさい、一つ言ってない事があったわね。貴方と私、実は初めましてじゃないのよ。もっとも私も貴方も、互いの名前を知らない程度の出会いだったし、貴方泥酔状態だったから覚えてないでしょうけど」

 

 ぼくが驚いていると、ブロンティは返事を待たずに言う。

 

「結構前、貴方が多分下層街に追放されてちょっと経ったくらいかしらね。酔いつぶれて地面に寝そべるあなたが、しきりに何かに謝ているのをたまたま聞いたのよ。辛かったわね」

 

「別に、慰めて欲しいわけじゃない。言ったろ、ありふれた経歴だって。この街じゃ誰も彼もが大小こんな経験を積んでる。そういうものなんだよ、きっと」

 

 この時妙に感情的になっていたみたいで、ぶっきらぼうな口調になってしまっていた事を後になって知った。多分、本当は嘘でも同情でもいいから誰かの慰めや愛情が欲しかったのだと思う。要は図星を突かれむきになっていたのだ。

 

「貴方ばかりに話させても悪いし、私の経歴も話すわ。それなりに派手な経歴の自信はあるわよ。字面だけだけど」

 

 そう言ってブロンティは己の過去を語り出した。

 

「私ね、軽騎兵やってたのよ。まあ制服見ればわかると思うけど、結構大きい国の正規軍でやらせてもらってた。階級もいいとこまで行ったのよ。ここに来る前は100騎少しを率いる部隊長もやってたし」

 

「すごいな」

 

 少し驚く。見事な馬術や華麗な服装はだてではなかったのだ。

 

「だったら君こそ、上層街に行けたんじゃないか? 騎兵士官だったらそう悪い扱いはされなかっただろうに」

 

 ぼくが疑問を口にすると、笑ってばかりだったブロンティが初めて悲しそうな顔をした。

 

「そうね、確かに今よりかはいい暮らしできたでしょうけど。私、もう二度と軍隊に入りたくないって思ってたから」

 

 先ほどの経歴を誇る口調とは正反対の軍を拒絶する言い方に、ぼくはますます彼女が分からなくなる。

 

「大体、考えても見てよ。こんな小柄な女が、馬に乗れるからって騎兵として運用される状況なんて、大概まともじゃないのよ」

 

「ああ、もしかして……言い方は悪いがひどい負け戦だったのか?」

 

 人的資源の枯渇から徴兵年齢を変え、子供を戦場に狩りだすのはぼくの世界の人類も犯してきた愚行だ。女性が軍人になった例も多数あった。だから成人男性が枯渇した状況を想像したが、そうではなかった。

 

「違う、むしろ勝ち戦で、戦勝パレード見に行ったくらいよ。勝って勝って勝ちまくって、上官が地図を何回改訂すればいいのやらと大笑いしていたのをよく覚えているわ」

 

「だったら……」

 

 むしろ誇るべき経歴では無いのかと、そう問いかけようとするが、答えはぼくの言葉よりも早くもたらされた。

 

「領土を占領すれば、当然敵国の支配を嫌がる現地民、その他有力者が続々と出てくるのよ。彼らの不満の根本は自分たちが征服者に支配されている事なんだから、どうやったって不満はたまる。まして戦費調達のための重税が重ねられればなおさらね。そうして雑多な銃器や適当な武器、ひどいときは農具なんかを持って反乱するのよ。勝てる筈なんてないのに」

 

「ああ……君は、反逆者の制圧を主任務にしていたのか?」

 

 ブロンティはこくりと頷く。反乱の鎮圧は規模にこそよるが、前線の内側での任務になるため、どうしても二線級の部隊の仕事になる。大規模な侵略戦争のさなかであれば、前線に質の良い兵士を集中させた結果、女性兵士を鎮圧にあたらせるのも考えられない話ではなかった。

 

「小さい暴動程度だったら乗馬歩兵の連中が処理するんだけど。規模がデカくなってくると手に負えないってこっちに流れてくるの。結果、私たちの連隊は反乱の激戦地ばかり任されて、それで大抵地獄になる。ロクな武器も無いのに恨みと憎悪だけで立ち上がった反逆者はホント嫌になるくらい諦めないし、もし捕まるような事があれば散々に犯されて拷問されて、串刺しか八つ裂きかになるし。死体でもそんな感じで……」

 

 ブロンティは次第にうつ向きがちになり、声もしおらしくなっていく。

 

「それもそうよね。反逆者は必ず老若男女問わず皆殺しにされて、参加していなくても結局殺されるし、良くても村ごと家を破壊される。そんな環境で反乱するんだから恨み骨髄だってのはわかる。でも、昨日まで一緒にご飯食べてた仲間が殺されて、バラバラにされたり、串刺しにされたり。鎖に繋がれて犯されて殺された子も見つかって……そんな物見せられて、私は結局怒りに任せて、感情任せに殺すようになって……」

 

 ぽたりぽたりと、ブロンティの頬を涙が伝う。嗚咽もなく、話を止めないままにブロンティは泣いていた。

 

「子供が居そうな女性を殺した、気のよさそうな青年を殺した、年齢がようやく10になった子供を殺した、小さな人形と一緒に銃を持っていた少女を殺した。殺して、殺して、殺しまくって……」

 

 ブロンティはすこしためて、意を決したように言った。

 

「……戦争が終わった。私ね、死ねなかったんだ。前線で戦ってた一線級部隊が戻ってくるからと私の仕事は終わった。勲章ももらったし、パレードもした。いろいろ良い事があったんだけど、それでもだめだった。軍服を着て、故郷に帰るってなると、体に血が、今までやった罪がこびりついているようで。帰ることができなかった。そして気がついたらこの世界に……」

 

 ブロンティの言葉がついに途切れる。限界だったのだろう。その壮絶な過去に、この世界に来るまで安穏と平和な日々を謳歌していたぼくに言える事など無いだろうと思ったが、それでも言わずにはいられなかった。

 

「辛いな、それは」

 

 涙を流し続けるブロンティに、少しくらいの励みになればとぼくの心のうちを語っていく。

 

「本当に、最悪な事に、罪悪感ってのは消えてくれない。忘れれば楽なんだろうけど、忘れる事すら罪に思えてくるようで、何度も夢に見て、うなされて。どうすれば終わるのかって考えても、結局答えなんてどこにもない。やってられないよな、まったく」

 

 気がつけばぼくも涙を流していた、やりきれない罪悪感を抱えた同士だと理解して、こらえていたものがでてきたのかもしれない。

 

 ぼくはブロンティのそばに近寄り、膝をついて彼女を見上げて言う。

 

「でも、ぼくは君に救われたよ。きみが誰かを殺してでも生き残ってくれたから、今日ぼくはここに居る。だからって君の罪悪感がマシになるわけじゃないけど……ありがとう。今ぼくが生きているのは君のおかげだ」

 

 精一杯微笑んで見せる。同じ経験をしたわけじゃない、だがそれでも心にこべりついた罪悪感の辛さはわかるつもりだ。

 

「ディス……ッ!」

 

「うおっ!」

 

 ブロンティがぼくに飛びついてきて、そのまま胸の内で泣き始めた。小さな背を震わせて、嗚咽を漏らして泣いていた。

 

 だから、抱きしめて背をなでた。せめてその涙の原因の痛みが、少しは軽くなるようにと。

 

 

 それからぼくたちはいろいろと大変だった。まあ多変だったのはそのまま『ヤることヤってしまった』初めて同士の後処理だったり、実はそれなりに年上だったブロンティが16歳のぼくに会って初日でお手付きした事に彼女の貞操観念的にまずかったらしくひどく気落ちしていたりと、まあもろもろも含めてだが、なにより大変だったのがお互いの距離感だった。

 

 これが少しずつ絆を育んだ戦友とかならまだ良かっただろうが、いきなり心の内をぶちまけて、それでお互い慰めあって。お互い異性なれしていないのもあってぎくしゃくしたものだが、数か月たっても互いの関係に不満が無かったあたりで、気がついたら互いが居て当たり前の存在になった。

 

 後悔と罪悪感という過去のマイナスに引っ張られていたぼくたちだったが、ブロンティがある日言った言葉によって今後の方針が固まった。

 

「私、自分の伝記を出しても恥じない生き方をしたい」

 

 この時、「なら書き手はぼくがやるよ」と言い、結果この手帳の作成に至る。

 

 ブロンティ曰く、別に本当に伝記を付ける訳では無く、あくまで後世に恥じない生き方をしたいと言う事のたとえだと言われたが、ぼく自身いい考えだと思ったのだ。

 

 夕日の髪を持つ、可憐な騎士の歩む旅路。なんとも劇的なフレーズだろう。これが目の前で展開されるのだから、かつて小説家を目指していた者として、筆を執ってみるのも悪くないと思ったからだ。

 

 だいぶブロンティに対する色眼鏡がかかるだろうが、それはまあご愛敬だ。主人公が魅力的なのは良い事だし、実際彼女は魅力的だ。まあぼくが彼女に惚れた弱みみたいなのはあるかもしれないが、まあそれはいいだろう。

 

 こうしてぼくと彼女の出会いを綴ったが、こうしてみると本当にただ出会っただけなのだと思う。

 

 出会いはそう劇的な物でも無く、運命に彩られた物でも無い。だがそれでも、一緒に歩むと決めたのはぼくたちだ。

 

 少年と少女が出会い、物語が始まる。それでいい、これで良いのだ。

 

 いかにつらい過去があろうと、それは所詮物語前の設定に過ぎない。これから待つハッピーエンドに比べれば何てことないのだと前を向く。

 

 こうしてぼくことディスとブロンティの冒険が始まった。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。