男のウマ娘がトレーナーとして頑張る話   作:神領千鶴

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みなさんこんにちは作者です。考えたんですけど、今回のデビュー戦カットします。理由として、全員書くと同じようなものが何回もあると飽きるし気持ち悪いのでシービーとオリ主だけにします。あとシンデレラグレイやっと買えました。最後に、1部ウマ娘時系列ズラします


第4話

[実況]

「晴れわたる空のもと行われる、阪神レース場。芝2000メイクデビュー。9人のウマ娘たちが挑みます。」

 

[実況]

「1番人気はこの娘8番。2番人気はこの娘です3番。威風堂々と待つのはこのウマ娘、3番人気スーパーノヴァ。」

 

[解説]

「私も長い事解説をやってきましたが、あれ程貫禄のあるウマ娘は見た事ないですね。」

 

[実況]

「ゲートイン完了。出走の準備が整いました。」

 

 

 

 

 

 

━━観戦サイド━━

 

[沖野]

「遂にこの日が来たか。」

 

[ハナ]

「ちゃんとビデオ撮れてる?」

 

[沖野]

「バッチリだぜおハナさん!!」

 

[ルドルフ]

「なあシービー、トレーナー君は何か言ってたか?」

 

[シービー]

「特には言ってなかったかな。『俺に作戦何てものはねえ!!』って堂々と言ってたくらい?」

 

[テイオー]

「それでも頂点に立てるんだ……。」

 

[ルドルフ]

「それは違うよテイオー。そう言うということは、その場に適応する作戦が出来るということだよ。」

 

[オグリ]

「つまりはどういうことだ?」

 

[シービー]

「こう考えればいいさ。体が必然的に動くってね。」

 

[マックイーン]

「そのレベルに達するまでには時間が掛かりそうですわ。」

 

[沖野]

「そりゃそうさマックイーン。お前らとは走ってきた量も時間も違うんだ。そう簡単に身につく物じゃないぞ。」

 

[実況]

『ゲートイン完了。出走の準備が整いました。』

 

[ハナ]

「始まるわね。」

 

ガコンッ!!

 

ドガァッ!!

 

[実況]

「スタートから早速飛ばすのはスーパーノヴァ!!まさかの大逃げか!?」

 

[全員]

「はやっ!?」

 

明らかにペースが違う。他のウマ娘が逃げや先行だったら、柊斗だけ逃げを超えた逃げ、大逃げだった。それも独特なフォームで走っていた。

 

[実況]

「まだ第1コーナーに入っていないが、2番手との差は3バ身。これは非常に早いペースです!!」

 

[解説]

「これは……あのウマ娘に似てますね。あの『ノヴァ』に。」

 

[実況]

「第1コーナーに差しかかる。今だに先頭はスーパーノヴァ。全然ペースが落ちていない!!」

 

[解説]

「恐ろしいスタミナですね。このまま続けばいいのですが。」

 

ピッ

 

[沖野]

「56秒!?」

 

[ゴルシ]

「おいそれって……!?」

 

[沖野]

「……1000メートルのタイムだ。このままだと2分切らずにゴールしちまうぞ。」

 

[エルコンドルパサー]

「本当デスか!?これが……。」

 

[グラスワンダー]

「世界レベル……!?」

 

[ナリタブライアン]

(……戦ってみたい!!)

 

[ヒシアマゾン]

「今戦ってみたいって思っただろ。」

 

[ナリタブライアン]

「何故分かった!?」

 

[ヒシアマゾン]

「顔に出てたぞ。まあアタシもタイマンしてみたいけどな!!」

 

[実況]

「第2コーナーを過ぎて直線へ向かう!!今だ先頭はスーパーノヴァ。先頭からシンガリまで15バ身。」

 

[スズカ]

(あれが……私の求めていた走り!!)

 

[シービー]

「はあ〜カッコイイな〜。」

 

[実況]

「まもなく第4コーナーカーブ!!」

 

[解説]

「ここからスパートですね。」

 

ドガァッ!!

 

[実況]

「更にペースを上げたスーパーノヴァ!!このままだと2分を切るぞ!!」

 

[フジキセキ]

「まだペースが上がるのか!?」

 

[マルゼンスキー]

「あとギアは何段階あるのかしら……。」

 

[シービー]

「私も幼い頃から見てたけど、あまり知らないかな。」

 

[実況]

「最後の直線!!ここで勝負が決まるぞ!!スーパーノヴァ!!余裕の走りだ!!後ろをグングン突き放して、これはセーフティリード!!」

 

[実況]

「残り200を通過。先頭はスーパーノヴァ!!変わらない!!」

 

[実況]

「勝ったのはスーパーノヴァ!!相手を寄せつけず、大楽勝だ!!」

 

[解説]

「おっと?これは?」

 

[全員]

「あ。」

 

[実況]

「何と!?ゴールしたスーパーノヴァ、今だ爆走!!自分がゴールした事に気付いていない!!」

 

[解説]

「今までこのようなウマ娘は見た事がありません!!非常に面白いウマ娘ですね。」

 

[実況]

「誰があのウマ娘を止められるのでしょうか!?今だスピードは落ちない!!」

 

[スペシャルウィーク]

「ど、どうするんですかトレーナーさん!!」

 

[沖野]

「こればっかしは……無理!!」

 

[実況]

「おおっと!?今度は急に止まったぞスーパーノヴァ!?動かない!?動かないぞスーパーノヴァ!!」

 

[エルコンドルパサー]

「ゴールドシップみたいデスね。」

 

[ゴルシ]

「何処がだよ!?」

 

[ダイワスカーレット]

「よく分からない所とかじゃない?」

 

[全員]

「確かに。」

 

[ゴルシ]

「ひでえなお前ら!?」

 

[沖野]

「よおーしお前ら!!早く下行って柊斗さんのこと待つぞ!!」

 

沖野達は担当達を連れて地下道へ向かう。地下道へ着くと、今まで走っていたウマ娘たちの姿が見え、柊斗の姿も見える。

 

[テイオー]

「お疲れトレーナー!!」

 

[柊斗]

「ふう、久々のレースで少し興奮しちまったな。」

 

[ルドルフ]

「お疲れ様トレーナー君。疾風迅雷、素晴らしい走りだった。」

 

[シービー]

「お疲れ柊斗。大逃げなんて珍しいね。」

 

[柊斗]

「脚が勝手に進んじまってな。抑えられなかったわイテテテテ……。」

 

[沖野]

「大丈夫っすか?」

 

[柊斗]

「大丈夫大丈夫。冷やせば何とかなるだろ。それよりも次はシービーだ。」

 

[シービー]

「私はもう準備出来てるよ、でもな〜。」

 

[柊斗]

「ん?なんかあるのか?」

 

[シービー]

「やっぱり何かご褒美が欲しいかな?」

 

[沖野/ハナ]

「「……はあ?」」

 

[柊斗]

「ご褒美……ご褒美って、何あげればいいんだ?お菓子か?」

 

[シービー]

「んーお菓子じゃ満足しないかな~?」

 

[柊斗]

「え~何あげればいいんだ?」

 

[シービー]

「そうだね、『同棲権』とか?」

 

[柊斗]

「んなもんやよいちゃんが許可するわけ━━━」

 

[やよい]

「許可ッ!!是非そうしてくれッ!!」

 

[柊斗]

「何でさ?」

 

[やよい]

「既成事実さえ作らなければ構わんッ!!」

 

[テイオー]

「ワケワカンナイヨー!!」

 

[シービー]

「それじゃあいいよね?」

 

[柊斗]

「ハイハイ分かったよ。」

 

[ルドルフ]

「トレーナー君、シービーにご褒美をあげるなら、一着を取った私達にあってもいいのでは?」

 

[柊斗]

「あーそっか。それじゃあお前たちは何が欲しい?」

 

[テイオー]

「はちみつ硬め濃いめ多め!!」

 

[マックイーン]

「スイーツ食べ放題ですわ!!」

 

[オグリ]

「お腹すいた。」

 

[ハナ]

「チームワーク△ね……。」

 

[ルドルフ]

「そうだな……私は生徒会の仕事を手伝ってもらおうかな。」

 

[柊斗]

「了解。ささ、帰るぞ~。」

 

[スペシャルウィーク]

「いいな~スイーツ……。」

 

[柊斗]

「どうした?お前も食べたいんか?」

 

[スペシャルウィーク]

「え!?いいんですか!?」

 

[柊斗]

「んまあ海外の奴からもらったチケットあるからそれあげるわ。」

 

[スペシャルウィーク]

「ありがとうございます!!」

 

[柊斗]

「マックイーンもその時に渡すわ。テイオーのは今日の帰りに買ってあげるとして、オグリは……後で一万渡すからこの店に行ってみればいいぞ。」

 

柊斗はポケットからペンと紙を取り出し、その店の名前と場所を書いてオグリに渡す。

 

[ハナ]

「大変ですね先輩。」

 

[柊斗]

「トレーナーやってる以上、こういうのは仕方ないって思ってるからな。ささ、帰るぞ~。」

 

全員で一斉に地下道を歩き始める。柊斗だけは控室へ向かい、私服へ着替える。そして着替えが終わると、会場の出口へ行き、全員と合流して、トレセン学園へ帰る。

 

 

 

 

 

 

 

━━トレセン学園━━

 

[柊斗]

「はい、これ。」

 

[ルドルフ]

「うむ。助かる。」

 

柊斗は今生徒会室でルドルフを含め四人で書類の整理をしていた。

 

[???]

「仕事が速いな。」

 

[???]

「私本当に必要か?」

 

[???]

「たわけ、貴様も生徒会所属だろう。」

 

[柊斗]

「エアグルーヴパイセン、これどこっすか。」

 

[エアグルーヴ]

「む、それはこっちだ。あとパイセン呼びやめろ。」

 

[ルドルフ]

「ブライアン、URAの書類をくれないか?」

 

[ブライアン]

「分かった。」

 

それが続くこと数分……

 

[ルドルフ]

「ありがとうトレーナー君、おかげで早めに切り上げることが出来たよ。」

 

[柊斗]

「外暗くなってきたし早めにお前らも寝ろよ~。」

 

[シービー]

「ねえまーだー?」

 

[柊斗]

「いやだったらお前も手伝えよ。」

 

そう、シービーは柊斗達の仕事が終わるまでずっと待っていたのだ。しかもこいつ元々生徒会所属っていうね。

 

[シービー]

「だって私そういうの苦手だからさ~。」

 

[柊斗]

「だったら文句言わないの。もう終わった事だからいいけどさ。」

 

[シービー]

「それじゃあ早く柊斗の部屋行こうか。私眠い。」

 

[柊斗]

「はいよ。んじゃ三人ともお疲れ。また明日な。」

 

ガチャンッ

 

[柊斗]

「やれやれ、トレーナーの寮から今度は自宅通勤になるとはね。」

 

[シービー]

「私は嬉しいけどね。未来の旦那さんの家に行けると思うと嬉しくなるよ。」

 

[柊斗]

「あ、自宅通勤だと車になるけど平気か?」

 

[シービー]

「全然大丈夫さ。さあ早く行こう!!」

 

[柊斗]

「そう急かさないの。」

 

2人で自宅へ向かう。トレセン学園からはそこそこ離れており、その気になればトレーニングできるほど離れている。

 

自宅へ着くと、早速寝室へ向かう。柊斗の家は一軒家。それもそこそこ大きめの。正直お客用の個室もあるのでそこをシービーの部屋にしてもいいのだが、

 

[柊斗]

「なんで俺の部屋に荷物置くん?」

 

何故か柊斗の部屋に荷物を置く。それも持っている荷物全部、衣類とか含めてだ。

 

[シービー]

「そりゃあ私が柊斗の全てを管理するつもりだからね。」ハイライトオフ

 

[柊斗]

「オイオイちょっと待ちいや。このままだと俺犯罪者になるんだが?」

 

[シービー]

「大丈夫。もしトレーナーをクビになったとしても、私たちには貯金があるし、今の年齢なら結婚も出来るからね。それに前も同じ布団で寝たでしょ?」ハイライトオフ

 

[柊斗]

「あ、そういえばそうだったな。だが着替えるのは別々だからせめて衣類くらいは持っていきなさい。」

 

[シービー]

「分かったよ。」

 

シービーは一旦柊斗の部屋を出て、自室でパジャマに着替える。その間に柊斗はシャワーを浴びに行く。

 

大体1時間後?

 

[柊斗]

「ほんじゃおやすみー。」

 

[シービー]

「おやすみ柊斗。」

 

シャワーから出た柊斗は、シービーを入れさせ、出るとすぐに耳や尻尾を乾かす。それが終わるとお互い布団に入り眠りに着く。

 

 

 

 

 

 

━━次の日━━

 

ジュ~

 

[シービー]

「んん~?」

 

[柊斗]

「━━━━。」

 

[シービー]

「柊斗はもう起きてるのね……休日なのに、流石ね。」

 

シービーは自室へ戻り、私服に着替え、下へ降りる。

 

ガチャ

 

[シービー]

「おはよー。」

 

[柊斗]

「ん?ああおはようシービー。朝食もう少しで出来るから待っててくれ。」

 

[シービー]

「うんそれはいいんだけどさ……」

 

[オグリ]

「……。」ŧ‹”ŧ‹”

 

[マックイーン]

「オグリさん!?取り過ぎですわよ!?」

 

[ルドルフ]

「テイオー、もう少しゆっくり食べなさい。」

 

[テイオー]

「だってトレーナーの料理おいしいんだもん!!」

 

[シービー]

「何でいるの?」

 

[柊斗]

「朝から家のチャイム鳴ってるから出たらいた。」

 

[シービー]

「成程ね。それじゃあ私も頂こうかな。」

 

[ルドルフ]

「シービー、昨日送ってくれた写真は非常に良かった。」

 

[シービー]

「ああアレね。」

 

[オグリ]

「アレを見たらお腹がすいてしまったよ。」

 

[柊斗]

「はいシービーの。」

 

[シービー]

「ありがとう柊斗。」

 

そのまま全員で食事を進めていく。その途中で、テイオーがこんな質問をしてきた。

 

[テイオー]

「そういえばトレーナーって、三冠取ってないの?」

 

[柊斗]

「三冠?ああクラシック三冠か。ないぞ。」

 

[テイオー]

「なんで?トレーナーの部屋にトロフィーあったじゃん。」

 

[柊斗]

「クラシック三冠はその期間内しかとれないからな。俺は皐月賞だけ別の年にとったから厳密に言うとクラシック三冠は取ってない。」

 

[テイオー]

「勿体ないなートレーナーは。」

 

[オグリ]

「……。」ŧ‹”ŧ‹”

 

[シービー]

「ねえ柊斗、今日は予定あるの?」

 

[柊斗]

「今日は休みだからないぞ。明日はトレーニングで、明後日がシービーのデビュー戦だ。」

 

[シービー]

「だったらさ、今日買い物付き合ってよ。」

 

[オグリ]

「食べ物か!?」

 

[シービー]

「違う違う。服だよ。」

 

[オグリ]

「そうか。」シュン

 

[柊斗]

「そんなシュンとすんなよ。」ナデナデ

 

[オグリ]

「撫でるのじゃやめてくれ///」

 

[マックイーン]

「そ、それはつ、つまりデートですの?」

 

[柊斗]

「んーデートでは━━━」

 

[シービー]

「そうさ。私達はこれからデートするのさ。」

 

[ルドルフ]

「む、それは見過ごすことは出来ないな。」

 

[オグリ]

「食べる事は出来るのか?」

 

[シービー]

「みんなも来るかい?」

 

Prrrrrr.

 

凄い良いタイミングで柊斗の携帯が鳴る。

 

[柊斗]

「はいもしもし。」

 

[たづな]

『あ、村雨柊斗さん!!実はこれから担当が増えるのでその打ち合わせをしたいんですけど、今から学園来れますか?』

 

[柊斗]

「マジっすか。分かりやした。」

 

ピッ

 

[シービー]

「なんだって?」

 

[柊斗]

「なんか打ち合わせが入ったから学園来てだって。すまんなシービー、また今度でいいか?」

 

[シービー]

「それじゃあうまぴょいで許すね。」

 

[柊斗]

「???」

 

[シービー]

「もしかしてうまぴょいを知らないのかい?」

 

[柊斗]

「知らんな~。ま、よくわからんがそれで我慢してくれ。」

 

[シービー]

「やったー!!」

 

[柊斗]

「嬉しそうだな。んじゃ、行ってくるね~。」

 

柊斗はそのまま家を出て、車に乗り、トレセン学園へ向かって行った。

 

[シービー]

「うっし!!私の時代来た!!」

 

[テイオー]

「本当にトレーナーってうまぴょいの意味知らないのかな?」

 

[ルドルフ]

「ダメだぞシービー。最初にうまぴょいするのは私だ。」

 

[オグリ]

「トレーナーを食べるのは私だ。」

 

[テイオー/マックイーン]

「「僕だよ(私ですわ)!!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

━━トレセン学園━━

 

ガチャ

 

[柊斗]

「う〜す。」

 

[やよい]

「よく来た!!村雨柊斗!!」

 

[たづな]

「すみません急に呼び出してしまい……。」

 

[柊斗]

「いいよ別に。で、担当増えるとか言ってたけど今度は誰?」

 

[やよい]

「うむ!!入ってくれ!!」

 

ガチャ

 

今度は別のドアが開く。そこから入ってきたのは2人のウマ娘だった。

 

[ブルボン]

「初めまして。私の名前はミホノブルボンです。」

 

[ライス]

「ラ、ライスシャワーです!!」

 

[柊斗]

「村雨柊斗だ。そこら辺にいる平々凡々は輩だ。」

 

[ブルボン]

「マスターは元ウマ娘である事を理事長から聞きました。」

 

[ライス]

「あと、前のデビュー戦で走ってたのもお兄様だよね?」

 

[柊斗]

「マスター?お兄様?んんんんん???ちょっと何言ってるか分からない。まあいいや、この2人が新しい担当なの?」

 

[やよい]

「うむ!!既にデビュー戦は2人とも終わっているから、レースに出れるぞ!!」

 

[柊斗]

「ああそうっすか。ああそうそう、たづなさんや、ひとつ聞きたい事あるんよ。」

 

[たづな]

「何ですか?」

 

[柊斗]

「うまぴょいって何だ?」

 

ピシッ!!

 

その瞬間、柊斗以外が固まった。それが少し続くと、たづな再び口を開く。

 

[たづな]

「えーとそれはですね、そのー……。」

 

[やよい]

「柊斗に説明していないのか……?」小声

 

[ブルボン]

「マスターは本当に知らないと思います。」小声

 

[ライス]

「ど、どうしましょう……。」小声

 

[柊斗]

「うまぴょい……マジでわからん……。」

 

[やよい]

「結構真面目に考えているぞ……どうするか……。」小声

 

[ブルボン]

「これは━━━でいきましょう。」小声

 

[ライス]

「ライスも、その方がいいと思うよ。」小声

 

[たづな]

「一先ずそれで乗り切りましょうか。」小声

 

[柊斗]

「調べて見るか。」

 

[全員]

(マズイ!!)

 

[たづな]

「柊斗さん、うまぴょいと言うのは、うまぴょい伝説という曲があって、それを踊る事ですよ♪」

 

[柊斗]

「ああそう言う事か。」

 

[全員]

(ホッ……。)

 

柊斗が納得してくれて、全員内心ホッっとしていた。だがここでさらなる爆弾が投下される。

 

[柊斗]

「シービーが俺と踊るのか〜楽しみやなぁ!!」グッ

 

[全員]

「What!?」

 

[柊斗]

「どうした急に英語なんて喋って。」

 

[やよい]

「質問……今シービーと踊ると言ったのか……?」

 

[柊斗]

「うん、そう言ったぞ。」

 

[たづな]

「どうしましょう理事長、このままだと知らないままですよ!!」小声

 

[やよい]

「クッ……やむを得ない、ここは本当の事を話すしかあるまい……。」小声

 

[たづな]

「柊斗さん……。」

 

[柊斗]

「どうした?」

 

[たづな]

「じ、実はですね……うまぴょいには別の意味があるんですよ……。」

 

[柊斗]

「そうなん?」

 

[たづな]

「はい……その意味は、━━です。」

 

スッ

 

[柊斗]

「踏むなり蹴るなり煮るなり焼くなり好きにしてください。なんならセクハラで訴えてクビにしても結構です。」

 

意味を教えると、柊斗は土下座し謝り始めた。

 

[やよい]

「そ、そこまではしないぞ!!」

 

[ブルボン]

「うまぴょいを知らないトレーナーは初めて見ました。」

 

[柊斗]

「どうしよ……。」

 

[ライス]

「ど、どうかしたの?お兄様。」

 

[柊斗]

「約束しちまった……シービーと……うまぴょいの……。」

 

[たづな]

「ええ!?」

 

[柊斗]

「ソレするのは卒業してからって決めてたのにィィィィ!!!」

 

[やよい]

「これは……私達がどうにかできる問題ではないな……。」

 

[柊斗]

「ま、どうにかなんだろ。」

 

[ライス]

「お兄様って、対応力凄いね。」

 

[柊斗]

「自制心の塊って言われたからな俺は。これくらいどうってことは無い。」

 

[ブルボン]

「ですが発言には気をつけた方がいいと判断。そのままだと79.98%通報されます。」

 

[柊斗]

「何その微妙な数字、100%だろ。」

 

[やよい]

「と、兎に角、これから2人の事を頼むぞ!!」

 

[柊斗]

「はあ〜い。んじゃ帰りますねー。」

 

そう言って柊斗は扉を閉める。その後、理事長室は少しの間静かだったらしい。

 

 

 

 

 

 

━━自宅━━

 

[柊斗]

「ただいま我が家。」

 

[シービー]

「おかえり。それじゃあ柊斗、早速うまぴょいを━━━」

 

[柊斗]

「それはやっぱりなしの方でオナシャス。」

 

[シービー]

「ちぇー、知らない間にって考えてたのに。」

 

[柊斗]

「危うく犯罪者になるところだったぜ。それよりも、他の奴らは?」

 

[シービー]

「みんな友達と出掛ける用事があるから帰ったよ。私は柊斗と居れればいいからね。」

 

するとシービーは抱きついてくる。

 

[シービー]

「はあ〜いい匂い〜///」

 

[柊斗]

「どうも。」

 

この日は特別な事はせず、ただのんびりとしていた。途中シービーが危なかったが。

 

 

 

 

 

━━シービーデビュー戦━━

 

[実況]

「どんよりとした曇り空広がる、東京レース場。天気は何とか持ちこたえ、良バ場となりました。」

 

[解説]

「天気持ってくれるといいですね。」

 

[実況]

「3番人気はこの子です、6番。この評価は少し不満か?2番人気は7番。注目の1番人気、2番ミスターシービー。」

 

[解説]

「私が1番期待しているウマ娘です。気合い入れて欲しいですね。」

 

[実況]

「ゲートイン完了。出走の準備が整いました。」

 

 

 

 

 

━━観戦サイド━━

 

[柊斗]

「前からどれだけ早くなってるかな~。」

 

[ルドルフ]

「私より早く三冠を達成しているんだ。早くて当然だろう。」

 

[ブルボン]

「三冠を達成しているという事で、走りを参考にさせてもらいます。」

 

[柊斗]

「あー多分参考になるかはわからんぞ?」

 

[テイオー]

「どうして?」

 

[柊斗]

「見てれば分かる。」

 

ガコンッ!!

 

[実況]

「スタートしました。ウマ娘たち綺麗なスタートを見せました。先行争いは1番、4番、5番。」

 

[実況]

「1番人気ミスターシービー、後方からのスタートとなりました。」

 

[解説]

「彼女には爆発的な末脚がありますからね。理想的な形ですね。」

 

[ライス]

「シービーさんって、追い込むのが得意なの?」

 

[柊斗]

「そそ。シービーはスタートが下手な代わりにいい脚を持ってるから追い込みなんだよ。」

 

[マックイーン]

「ゴールドシップさんと同じ脚質ですわね。」

 

[柊斗]

「よーしよし、今のところは順調だな。」

 

[実況]

「第3コーナーに差し掛かる。今だ先頭は4番。縦長の展開になっています。」

 

[柊斗]

「そろそろ仕掛けるぞ。」

 

ドンッ!!

 

[実況]

「ここでミスターシービーが徐々に追い込んできているぞ!!次々と順位を上げて行っているぞ!!」

 

[柊斗]

「うおっしゃあぁいけえぇ!!」

 

[実況]

「第4コーナーを過ぎ、直線へ向かう。ミスターシービー次々と他のウマ娘を抜いていく!!」

 

[柊斗]

「そのまま進めぇぇぇぇぇ!!」

 

[オグリ]

「……。」モグモグ

 

[ルドルフ]

「いけ!!」

 

[テイオー]

「シービー先輩!!」

 

[マックイーン]

「頑張ってくださいまし!!」

 

[実況]

「今ゴールしました。ミスターシービー、堂々の1位です!!」

 

[シービー]

「私の走り、見ていてくれたかい?」

 

[ブルボン]

「これからこの方たちと練習するのですね。よろしくお願いします。」

 

[ライス]

「お、おねがいしましゅ!!(うう~嚙んじゃったぁ……。)」

 

[柊斗]

「よろしくな。それじゃあ行くぞ。」

 

下へ行きシービーを迎えに行く。

 

[柊斗]

「お疲れシービー。」

 

[シービー]

「ふふん、これが私の力よ。」

 

[柊斗]

「さて、これで全員のデビュー戦が終わった。シービーとルドルフは大丈夫だが、五人は本格的に指導していくからな。」

 

[4人]

「はい!!」

 

[ライス]

「頑張るぞ、おー!!」

 

全員で気合を入れ、それぞれの目標の為に走る日々が始まった。

 

 

 

 

 

全員のデビュー戦が終わって次の日の朝。村雨柊斗は家に朝食の作り置きをしており、学園に朝早くからいた。

 

[柊斗]

「なあたづなさん、飯食いに行かね?」

 

[たづな]

「本当ですか!?行きましょう!!」

 

こうして、たづなさんと飯を食いに行くことになった。行った先はラーメン屋である。

 

[柊斗]

「ここのラーメンうめえな。」

 

[たづな]

「そうですよね!私イチオシの店なんです!!」

 

何気ない会話をしながらも麺を啜っていく。

 

[柊斗]

「なあたづなさん、ケガ、やっぱり残るか?」

 

[たづな]

「……その話をするならちゃんと名前で言ってください。」

 

[柊斗]

「そうだったな。それでトキちゃん、今どうだ?」

 

[たづな]

「完治はしましたけど、痕は残っちゃいました。」

 

[柊斗]

「やっぱり残るか。でも完治してるなら大丈夫か。」

 

[たづな]

「どういう事ですか?」

 

[柊斗]

「実は理事長から聞いたんだが、近々レジェンドレースってのをやるらしいんだ。」

 

[たづな]

「レジェンドレース?何ですかそれ。」

 

[柊斗]

「今までで活躍したウマ娘とレース出来るっちゅうイベントだ。それでトキちゃん、出てみないか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

トキノミノルとして。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『トキノミノル』

 

戦績10戦10勝 その内レコード優勝7回でクラシック2冠を達成した幻のウマ娘。日本ダービー後、ケガで引退してしまった。旧名パーフェクト。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[たづな]

「私が……レースに……。」

 

[柊斗]

「別に無理にとは言わない。もし出るんだったら俺か理事長に言ってくれ。分かるやつは俺達くらいだからな。」

 

[たづな]

「そのレースに、柊斗さんは出るんですか?」

 

[柊斗]

「俺は強制的に出されるな。いい刺激になるって。それと、これ。」

 

柊斗は1枚の紙をたづなに渡す。

 

[たづな]

「これは……?」

 

[柊斗]

「いいから読め。」

 

そう言われたづなは紙を開く。そこにはこう書かれていた。

 

『トキノミノルさん、是非貴方には参加してもらいたい。これはURA一同そう願っております。そして、あの走りをもう一度見せて下さい。 by. Uma-musume Racing Association.』

 

[柊斗]

「……どうする?」

 

[たづな]

「………す。」

 

[柊斗]

「ん?」

 

[たづな]

「出ます……もう一度、芝に戻ります!!」

 

そう宣言するたづな……否トキノミノル。その瞳にはしっかりとした意志があった。

 

[柊斗]

「分かった。上には俺から伝えておく。」

 

[たづな]

「でも私、トレーニング全然してませんし……。」

 

[柊斗]

「大丈夫大丈夫、開催するならもう少し先だし、俺が面倒見てやるから。」

 

[たづな]

「本当ですか!?」

 

[柊斗]

「担当じゃなかったけどまあある程度はわかってるつもりだからな。少しづつやっていくぞ。」

 

[たづな]

「そうですね♪ああ!?もうこんな時間!!ご馳走様でした!!」

 

[柊斗]

「ああほんとだ。ご馳走様っと。」

 

代金を支払い、店を出て学園へ向かう。

 

[たづな]

「貴方の担当達には負けませんからね?」

 

[柊斗]

「ほぉう?そりゃ楽しみだ。」

 

[たづな]

「ふふ♪それじゃあ行きましょうか♪」

 

[柊斗]

「そうだな。」

 

こうして、平和な一日が始まって行った。




皆さんこんにちは作者です。今回色んなウマ娘出しました。今回2人がなるまでの過程書いてないですけど、次回書きます

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