せっかく貞操観念逆転世界へ来たのに貞操観念逆転していない幼なじみに女の子との出会いを潰されている   作:耳野笑

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第1話 距離感バグりまくり陽キャ巨乳冒険者・モモ

「神様! どうか来世は貞操観念逆転世界に転生させてください! そしておっぱいが大きくて可愛い女の子とイチャラブさせてください!」

 

 あなたは神社にお参りに来ていた。時刻は午後九時、小さな神社にはあなた一人である。

 

 そんな不純な願いを神聖な神社で祈ったバチが当たったのか、あなたはその帰り、トラックに轢かれた。

 

 全身に痛みが駆ける。どくどくと血が溢れていって、徐々に体が冷たくなっていく。

 

(ああ……僕、童貞のまま死ぬのか……)

 

 寂しい人生だった。女の子とお付き合いをすることは一度としてなく、それどころか女の子の友達すら一人もいない始末。

 

(いや、一人だけ、いたはずだったのにな……)

 

 まぶたが落ちて、視界が真っ暗になる。脳裏に浮かんでくるのは、ひとりの女の子の姿だった。

 

 ボブカットの、穏やかな栗色の髪。くるみ色の大きな瞳。顔立ちは整っているが、不思議と印象に残らない平凡さがある。

 

 かつて死に別れた幼なじみ。あなたの人生で唯一関わりのあった女の子である。

 

(ああ、せめて、ちゃんとごめんねって伝えたかったな……)

 

 そして、あなたの意識は闇に落ちた。

 

 

「非業の魂よ。汝に救いを授けよう」

 

 目の前に白ひげを蓄えたおじいさんがいた。ギリシャ人のような、右肩から吊り下げられた緩い服を纏っている。

 

「貴方は……?」

 

「私は神だ。親愛なる○○よ。汝は、ただ一人の幼なじみを失い、その身を病魔に侵され、父母は借金を残して失踪し、最後には交通事故で早逝した、世にも哀れな非業の魂だ」

 

「はい……」

 

「しかも童貞だ」

 

「ハッキリ言うんですね」

 

「故に、救いを授ける。汝がその生の最後に願った祈りを叶えよう」

 

 脳裏に蘇るのは、人生最後の参拝の記憶。

 ――神様! どうか来世は貞操観念逆転世界に転生させてください! そしておっぱいが大きくて可愛い女の子とイチャラブさせてください!

 

「ま、マジですか⁉」

 

「マジだ。新天地でも生きやすいように、スキルも付与しておく。存分に振るうといい。では、さらばだ」

 

 まばゆい光に包まれる。そして――。

 

 目覚めると森の中だった。太陽が真上にある。

 

「ここは……」

 

 立ち上がって辺りを見回す。深い森である。当てもなく歩いていると――。

 

「え」

 

 狼がいた。血で染まったかのように真っ赤な見た目。毛の一本一本が剣山の針のように逆立っている。

 目が合ってしまう。鋭い眼光に射竦められ、体が動かなくなる。本能的な恐怖に、肌が粟立つ。

 

 狼の体が矢のように駆ける。

 

「うわっ⁉」

 

 狼の爪が胸を掠った。

 飛びのいて距離を取る。胸に手を当てる。幸い血は出ていない。

 

「せいやあああああああああああっ!」

 

 鈍い音が響いた。真横から突っ込んで来た女の子が狼を吹っ飛ばしたのだ。

 狼が何度かバウンドして、樹木にぶつかって止まる。ぴくぴくと足が引き攣れて、まもなく息絶えた。

 

「大丈夫⁉ 怪我してない⁉」

 

 女の子が駆け寄ってくる。

 桜色の長髪。桃色のつぶらな瞳。アイドルのような可憐な容貌。魔法少女のような可愛らしい装束を纏い、腕にはひどく無骨なガントレットを付けている。

 

 そして何より、装束の上からでも分かる豊満なおっぱい。服を押して自己主張する双丘に、否が応にも視線が行ってしまう。

 が、しかし、すぐに視線を上げる。女の子は視線に敏感なのである。えっちなビデオでしか見れないようなサイズのおっぱいを凝視したい気持ちをぐっと堪える。

「わ……すっごいイケメン……!」

 

「え……?」

 

「な、なんでもないよ! 怪我してない?」

 

「あっ、は、はい、大丈夫だよ。ありがとう」

 

 どもった。最後に女の子と話したのは一年以上前。しかもいきなりこんな可愛い女の子に話し掛けられて、どもらない訳がなかった。

 

(というか、聞き違いじゃなければイケメンって言われたような……? 美醜観念まで変わってる……?)

 

「君が無事でよかった。でも、こんなところに一人で来るなんて危ないよ!」

 

「いや、なんというか、気付いたらここにいたというか……」

 

「……? え、あれ……?」

 

 桃色の女の子が、あなたの体を見詰める。爪先から首元まで、視線が何往復か上り下りする。

 

「黒髪に、この辺りでは見ない服……もしかして、異世界人⁉」

 

「うん、そうだよ!」

 

「わお……! えっと、改めて、私は冒険者のモモだよ! 君の名前は?」

 

「○○だよ」

 

「うん! ○○ね! いきなりの異世界で大変だよね? 私がいろいろ教えてあげるよ!」

 

 モモの手を握る。小さくて柔らかな手だった。

 改めて、モモの顔をじっと見つめる。あどけない顔立ち。つぶらな瞳に、長い睫毛。ふっくらとしたおもちのような頬。

 胸が高鳴る。ただ名乗って手を握っただけなのに、もう彼女と仲良くなる未来を夢見ている。

 

 ――パサリ。

 

「「えっ?」」

 

 あなたの服が落ちた。狼の爪で切り裂かれて、ワイシャツと下着が真っ二つになってしまったのである。

 あなたの肌が露わになり、胸元が大胆に開かれる。

 

「「……」」

 

 モモはあなたの胸を凝視していた。血走った眼で、今にも食いつかんばかりの勢いで熱視線を注いでいる。

 しかし、たっっっぷり十秒くらい見てから、我に返って目を逸らす。

 

「ごめんね⁉ 見てないから!」

 

「いや嘘吐くな」

 

 モモにとってあなたの半裸は絶景である。例えるなら、元の世界の性欲旺盛な男子高校生が、可愛いクラスメイトのパンチラやブラチラを見たら、その一瞬の絶景を見れたことに感謝するのと同じ。

 

「セ、セクハラで訴えたりしない? しない、よね?」

 

「しないよ。命の恩人だし。それに、そうじゃなくても事故だしね」

 

「そ、そうだよね! うん!」

 

 モモはマントを外して、あなたに渡した。

 

「あ、優しい……ありがとう」

 

「えへへ……どういたしまして」

 

 あなたがモモを褒めると、彼女は頬を朱色に染めた。男性が可愛い女の子に「優しいね」と言われたら嬉しくなるのと同じ。この世界の女性は、そういう生き物なのだ。

 

「じゃあ、街まで行こっか」

 

 *

 

 異世界情緒溢れる西洋の街並みだった。荷を運ぶ竜車。レンガの敷き詰められた道。理屈の分からない紫光を放つ電燈。

 あなたはモモと共に通りを歩く。あれは教会、あれは病院、あっちの方面には冒険者が多くて――と説明してもらいながら歩いていく。

 

「なんか、ちょっと男性少ない?」

 

「うん。男女比1:5だからね」

 

「マジ⁉」

 

「うん、マジだよ?」

 

 あなたは内心で快哉を叫んだ。男女比の偏りは重要である。前世で読んでいた作品によっては、1:100だったり、男性が法律で保護されていたりもした。

 そこまではいかなくとも、かなり好条件だった。1:5では希少とまでは言われないだろうが、それでも出会いを求める上では極めて有利である。

 

「「……あっ」」

 

 あなたの手と隣を歩くモモの手が触れた。心臓が早鐘を打つ。こんなアイドル並みに可愛い女の子を意識しないなんて無理だった。

 しかし、童貞っぽい見栄と強がりで、さも気にしてませんよという態度でいる。

 

 再び手の甲が触れ合う。

 

「!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?」

 

 モモが手を繋いできた。しかも恋人繋ぎである。あなたが驚いて固まっている間に、モモはあなたに腕を絡めた。

 

「えっ、えっ……?」

 

「じゃあ次はあっちのエリアを――」

 

(胸がちょっと当たってるぅうううううううううう! 肘に当たってる! 服越しだからあんまり柔らかくないけど、確かな温かさと重量が感じられる!)

 

 道行く女性たちの表情が険しかった。一方のモモはめちゃくちゃ上機嫌で幸せそうな笑顔を浮かべていた。

 

(この視線はあれだ……僕が街中でカップルを見る時の視線だ……!)

 

「も、モモ? もしかして、男慣れされてる方でいらっしゃいますか?」

 

「うん? どう思う?」

 

 モモは艶やかに目を細めて、ぺろりと唇を舐めた。

 

「ひぇ……本物のオオカミさんはモモだった?」

 

「だ、大丈夫だよ! 取って食おうなんて思ってないから!」

 

「本当に? これ色宿の方とか連れて行かれてない?」

 

「信じてよ! ちょっと下心はあったけど、助けてあげたいってのは本当だから!」

 

 別にそのまま美味しく頂かれてしまっても幸せの極みであるが、せっかくならもうちょっと相手は選びたかった。

 

 いろいろ教えてもらって、ついでに夕食も奢ってもらって、夜になった。

 

「お金ないよね? 私と同じ宿に泊まっていきなよ」

 

「ごめんね。いつか絶対お金は返すから」

 

「ふふ、いいよ。一日デートに付き合ってもらったお礼ってことで」

 

(この娘、めっちゃモテる娘だ……!)

 

 陽キャの極みだった。眩しすぎて目がつぶれそうだった。前世で言えば、顔が良くてコミュ力が高い男性。そして、そんな人に口説かれているのが、今のあなたなのである。

 

 冒険者御用達だという宿に泊まる。二畳半の小さな部屋だった。

 

 布団に横になって天井を見上げる。初めて会ったのがモモなのは幸運だった。

 

 思い出されるのは、モモのおっぱいの感触である。肘に触れる温かさと、そのボリュームの重量感が残っている。もし、直接見れたら。もし、直接触れられたら。

 

「やば、鼻血出そう……」

 

 多分、もう今日の一日だけで、前世で味わった性的イベントの総量を超えていた。

 いける。この世界なら、幸せになれる。おっぱいが大きくて可愛い女の子とイチャラブできる。

 

 ――翌日、そんな夢は無惨にも砕かれる。

 

 *

 

 早朝、あなたは朝食の時間になっても起きてこないモモを起こしてくるように言われた。

 

「おーい、モモ~?」

 

 扉をノックしてみるが反応はない。中に入る。

 

 モモがぐっすりと眠っていた。天使のような、小動物のような、西洋人形のような、可愛らしい寝顔だった。

 

 あなたは幸せと疚しさを同時に感じ、複雑な表情を浮かべた。

 

 前世だったら、絶対に関わることのない女の子。仮に同じ学校の同じクラスだったとしても、一回も話し掛けることはない。それでも毎日「ワンチャン何かのきっかけで仲良くなれないかな……」とか考えるのだろう。そして、自分では手も足も出ないようなバスケ部高身長イケメン彼氏がいることを知って、改めて自分とは違う世界の人間なのだと実感するのが精々だろう。

 

 そんな美少女とお近づきになれた。感動で胸がいっぱいになる。前世では、絶対にありえない幸福だった。

 

 だが、モモにしてみれば、どうなのか。

 日本であれば、こんな安宿で寝泊まりなどしていなかっただろう。危険な冒険者業などやっていなかっただろう。イケメンで高年収の彼氏と早くに結婚しているだろう。きっと、今よりずっと幸せになれたはずなのだろう。

 

「モモ」

 

 モモの肩に触れて、体を軽くゆする。仰向けでも分かる双丘がたゆんと揺れた。

 

「うぅん……あれ、○○……?」

 

 モモは寝ぼけていた。片目だけ薄く目を開けているが、まだ意識は夢の中である。

 

「ごはんだよ、モモ」

 

「そうだね……いただきまあす……」

 

「えっ」

 

 あなたは凄まじい腕力でベッドに引きずり込まれた。モモにマウントポジションを取られる。むっちりとしたお尻の柔らかさがあなたの下腹部を押しつぶす。

 モモの目が妖しく光る。モモが舌なめずりをした。もう完全に、捕食者の眼光だった。

 

(このまま美味しく頂かれちゃってもいいかな)

 

 心の準備もない。初めてはもっと本気で好きになれた女の子に捧げた方がいいのかもしれない。

 でも、こんな世界に生まれてしまったモモが可哀想で、モモが喜ぶなら好きにさせてあげていいかなと思った。

 

 決して、薄い寝間着越しのおっぱいに目が眩んだわけではない。

 

「おーい、いつまでやって……?」

 

 女将がドアを開けて固まった。

 

「……そういうのは色宿でやりな色ボケどもがあ!」

 

「「わああああああああああああっ⁉」」

 

 *

 

「冒険者になりたいんだけど、ギルドに連れて行ってくれないかな?」

 

「絶対だめ。冒険者って危険なんだよ?」

 

「そうなんだけど、多分大丈夫だよ。採集クエストとか、荷物運びみたいなクエストもいっぱいあるんでしょ?」

 

「そうだけど……○○なら他にもいい職業いっぱいあると思うよ。わざわざ危ない冒険者業なんて選ばない方がいいよ」

 

「ごめんね。でも僕もモモと一緒に働きたいなって……」

 

 モモがスプーンを取り落とした。

 あなたは無意識のうちに、モモと恋人になって、結婚して、家族になるところまで妄想していた。だから、彼女と同じ職業を選ぼうと、完全に心に決めていた。

 だって仕方ないじゃない。こんな可愛くておっぱいも大きい女の子に、年齢=彼女いない歴の童貞が惚れこまない訳がないのである。

 

「……危なくなったらすぐ辞めさせるからね?」

 

「うん! ありがとう! モモ!」

 

 朝食を取り終えるなり、あなたとモモはギルド会館へと歩き出した。

 街にはいろいろな種族がいる。長い耳や、青い髪。現実離れした光景に、まだ目が慣れない。

 

「色んな種族がいるね」

 

「うん、この国はヒューマンもエルフもドワーフもいる国なんだ」

 

「オオカミさんもいるしね」

 

「ごめんなさい……」

 

「いいよ。モモだから、嫌じゃなかった」

 

「ふぇッ⁉」

 

 モモが驚きで目を見開く。顔を赤くしながらも、視線にはどこか訝るような疑心が混じっている。

 

「もしかして、女慣れされてる方でいらっしゃいますか?」

 

「いや全然、神に誓ってない。なんなら神も誓ってくれる」

 

「そ、そうなの……?」

 

 そんなこんなでギルド会館に到着する。

 

 中に入ると、大勢の冒険者たちが飲んだり食べたり話したりしていた。ほとんどが女性で、男性はごく少数である。

 あなたは目立っていた。男性であることに加えて、珍しい黒髪。ある女性はチラチラと、ある女性はジロジロとあなたを見ていた。

 

 あなたは受付で冒険者登録の手続きを行う。

 

「異世界人なので戸籍とかないんですけど、大丈夫ですか?」

 

「問題ありません。一年前にも異世界人が冒険者登録にやってきた前例があるので、その辺りの制度もできています」

 

「ああ……そうなんですね」

 

「水晶に手をかざしてください。ステータス鑑定を行います」

 

 あなたが受付机の水晶に手をかざす。少し時間が掛かるので、モモからギルドについての話を聞く。

 

「冒険者にはFからSのランクがあって、自分のランクを超えたクエストは受けられないの。初めはみんなFランクから始まって、そのランクのクエストを百個クリアすると、上のランクに昇級できるの」

 

「なるほど。ちなみにモモは何ランクなの?」

 

「Cだよ。あんまり強くなくてごめんね」

 

「Cランクだって充分強いよね? それに、モモと一緒にいられるだけで嬉しいよ」

 

 ランクはCでも多分おっぱいはFだし。

 

「えへへ、ありがとう、○○」

 

 モモは幸せそうに笑った。受付嬢は死んだ魚のような目をしていた。

 

「あ、そうだ。一年前に来た異世界人の人も冒険者なんだよね? この世界での振舞い方とか気を付けた方がいいこととか聞いてみたいから会ってみたいな」

 

 モモの顔が強ばる。受付嬢も険しい表情をしていた。

 

「やめておいた方がいいよ。その人、凄く評判が悪いの。男の人にも暴言を吐いたり暴力を振るったりするような人なんだって」

 

「えっ……そうなんだ」

 

「しかもその人、この国に5人しかいないS級だから、誰も強く言えないの。マジで最悪な害悪だよ。だから、○○には絶対近付いてほしくない」

 

「うん、分かっ――」

 

 冒険者たちの談笑の声が一斉に止み、ギルド館内が静寂に包まれた。あなたとモモが振り向く。入口から、一人の女の子が入ってくるところだった。

 その女の子は、触れる者全てを拒まんとするような、険のある圧を放っていた。彼女はあなたがいる方とは反対の、クエストボードの方に歩いていく。

 

 モモがあなたに身を寄せ、小声で話す。

 

「あれが例の異世界人だよ。名前は――」

 

「ナミネ?」

 

 あなたは立ち上がり、その女の子に話し掛けた。彼女は振り向き、目を剥いた。

 

「は……? ○○……?」

 

 ボブカットの、穏やかな栗色の髪。くるみ色の大きな瞳。顔立ちは整っているが、不思議と印象に残らない平凡さがある。

 あなたの記憶の中の姿より、背も伸びて大人びていたが、それでも見紛うはずはない。

 

 前世で死に別れた、あなたのたった一人の幼なじみ――南奈未音(みなみなみね)だった。

 

「嘘……なんで、○○が、この世界にいるの……?」

 

「……昨日、交通事故に遭って死んで、この世界に転移したんだ」

 

「……そう」

 

 ナミネは目を伏せた。そして、翳のある表情のまま、あなたに近付いてくる。

 館内は張り詰めた雰囲気に満たされていた。

 

「知ってる? ギルド会館って、訓練場も併設されてるんだよ。戦おうよ、○○。ちょっと力試しに付き合ってあげる」

 

「いいよ」

 

「ちょ、ちょっと待って!」

 

 モモが割って入る。ひどく不安そうな表情をしていた。

 

「無理だよ○○! 勝てるわけない! 一方的に痛めつけられるだけだよ!」

 

「大丈夫だよ、モモ。信じて」

 

「え……?」

 

 心配そうなモモを差し置いて前へ出る。ナミネの瞳には憎悪が爛々と光る。彼女の口角が吊り上がる。

 あなたはナミネを真正面から見据える。

 

「○○にされたこと、私は一瞬たりとも忘れてないから。ぼっこぼこにして泣かせるからね」

 

「こっちのセリフだよ、ナミネ」

 

 ギルド会館に殺気が満ちる。受付嬢は問題になる前に止めようと立ち上がったが、ちょうどその時、あなたのステータス鑑定が終わった。

 その水晶に映し出されたスキルを見て、思わず固まる。

 

「え、なに、このスキル……」

 

 *

 

 訓練場は円形のドームで、コロッセオのような構造だった。

 

 あなたとナミネは向かい合う。あなたは訓練用の木刀を握っていた。

 

溺れるように(アクアレグロ)

 

 ナミネを中心に大量の水が現れる。水流は渦を巻き、訓練場を駆け抜ける。あなたはその激流に巻き込まれ、円形の場内をぐるぐると流された。

 

「うぷッ……はあッ……!」

 

 水の流れが弱まったところで、どうにか激流を脱出する。しかし――。

 

燃えるように(フレアジタート)

 

 火の玉が襲う。バランスボールくらいの大きさがある火球が、いくつも殺到する。あなたは火球の雨の中を走って躱す。しかし、その行く手を阻むように水流が立ちはだかり、あなたを飲み込む。

 

「う、わあああああああああああっ⁉」

 

 再び怒濤に捕まったあなた。洗濯機の中の衣類のように、ぐるぐるぐるぐる面白いように流され続ける。

 

「ぷっ……ふふっ……情けなっ……」

 

 ナミネがあなたを嘲笑う。あなたの息が持たなくなる寸前まで弄んで、地面に叩きつけた。

 

「信じられない! 男性に暴力を振るうなんて……!」

 

「酷い……この人でなし!」

 

「どこまで卑劣なら気が済むんだよお前!」

 

 観覧席から罵倒の声が飛ぶ。しかしナミネは表情を変えない。

 

「うるさい」

 

 轟音。訓練場が軋む程の音圧だった。誰もが脳味噌を揺らされ、気持ち悪さに口元を抑えた。ただ一撃で、暴言の大合唱が止む。

 

 これが、S級『奏者(アマデウス)』――ナミネの実力だった。

 

 水たまりに倒れるあなたに、ナミネが近づく。

 

「どう? 少しは頭冷えた? ごめんなさい僕が悪かったです仲直りしてくださいって言えたら許してあげるけど」

 

「言わない。僕はナミネなんかに屈しない」

 

 ナミネの額に青筋が浮かぶ。

 

「……謝ってよ! ○○のせいで、私がどんな人生送ったと思ってるの⁉」

 

「こっちのセリフだよ! ナミネのせいで、僕の人生はめちゃくちゃに壊された!」

 

 あなたとナミネは睨み合い、憎悪をぶつけ合う。

 

 感動の再会にならないことなど分かっていた。あなたとナミネには、深い因縁があったのだ。

 

 

 あなたが中学生の時の話である。あなたとナミネは同じ中学で、同じクラスだった。

 

 ある日、あなたはトイレに行っていたせいで、少し教室移動が遅れてしまった。どうにかチャイムギリギリで教室に駆け込むあなた。急いだせいで、あなたは教壇の段差に躓いてしまう。

 

 その先にいたのは、幼なじみのナミネと、彼女の友達であるシオリだった。あなたは運悪く、ナミネへと倒れ込み、彼女の胸を触ってしまった。

 あなたは、はっきりと覚えている。その感触は、恐ろしく、身震いすらするほどに、カッチカチの壁だった。また中学生であることを考慮しても、信じがたい程の断崖絶壁だったのだ。

 

「あ、ごめんナミネ――」

 

「きゃ、きゃあああああああああああああああああああああッ!」

 

 絹を裂くような悲鳴が上がる。クラスメイトが何事かとあなたたちを見る。

 ナミネは自分の体を守るように抱きしめ、涙目であなたを睨みつける。

 

「最っ低! 信じらんない! 胸揉まれた!」

 

「ちょっ……⁉ 待ってよ! 今のは事故なんだよ!」

 

 教室がざわめく。男子たちは遠巻きにあなたを憐れみ、女子たちは軽蔑の眼差しであなたを見ていた。

 

「何が事故よ⁉ どうせ普段から私の胸揉みたいって思ってたんでしょこの変態! ○○が私に気があるのなんてバレバレなんだから! ついに本性露わにしたんでしょケダモノ!」

 

 女子たちの眼差しが、更に冷え切ったものになっていく。このまま言わせておけば、最低の変態野郎の烙印を押される。

 

 あなたは激怒した。この横暴を許してはおけぬ。必ずやこの邪知暴虐の貧乳を除かねばならぬと決意した。

 

 あなたは教壇に立つ。

 

「ナミネ。君は今、僕が事故を装って君の胸を触った。そう主張したいわけだよね?」

 

「そ、そうよ! 事実じゃない!」

 

「シオリさん、僕の名誉のために、誠実に答えてほしい。僕がナミネに接触した瞬間、君はナミネのすぐ隣にいたね?」

 

「う、うん……ナミネちゃんと一緒に話してたから……」

 

 あなたはクラスメイトたちを見渡し、教室全体に通る声量で話す。心に燃えるのは、冤罪を許さんとする正義の炎。頭に流れるのは、逆転裁○のテーマだった。

 

「事実を整理したい。僕は授業開始に遅れそうになって、慌ててこの教室に駆け込んできた。そして、教壇に躓いてナミネに接触した。その際、ナミネとシオリの位置関係は、すぐ隣だった。ナミネ、間違いはある?」

 

「ないわよ」

 

(必ずこの冤罪を晴らしてみせる。じっちゃんの名に懸けて!)

 

「全員に問いかけたい。僕が事故を装って胸を触りに行ったとするなら、どうしてシオリさんの方に倒れ込まなかった?」

 

 男子生徒たちがハッとする。

 そう。シオリは巨乳だった。中学生とは思えない程のナイスボディ。成人済みのグラビアアイドルと比べてもなんら遜色のない、立派なたわわが彼女にはあった。

 

「事故を装って触りに行くなら、シオリさんの方だろう! 枯れた平原と豊かな双丘の二択で、意図して前者に触れに行く理由がない!」

 

「は、はあああああああああああああああッ⁉」

 

 ナミネが額に青筋を浮かべる。

 

「誰が枯れた平原よ⁉ 死にたいの⁉」

 

「みんな! ナミネの胸を見てほしい! 社会的な死と引き換えにしてでも触れたいと思う程の胸囲が彼女にはあるだろうか⁉ いや、ない!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 あなたの熱弁に、男子生徒たちが拍手する。疑って悪かった。そんな謝意すら込められた眼差しだった。

 女性生徒たちは尚も絶対零度の眼差しであなたを睨んでいた。が、内容には一理あるなと思って何も言わなかった。

 

 あなたは勝利を確信した。

 

「真実は、いつもひとつ!」

 

「死ねこのクズ!!!!!」

 

 ナミネはあなたの頬をひっぱたいた。パアン! という小気味い音が判決後の教室に響いた。

 

 この転倒時接触貧乳巨乳二択事件の後、あなたは女子たちから避けられ軽蔑される闇の青春時代を送り、ナミネは男子たちから陰で「平原」と呼ばれることとなった。

 

 こうして、あなたとナミネの関係は決裂した。

 

 *

 

 闘技場の真ん中で、あなたとナミネは睨み合う。

 

「あんな公衆の面前で『胸触ってきた変態』なんて言われた方の気持ち考えてよ!」

 

「あんな公衆の面前で『触る程の胸もない』って言われた方の気持ち考えてよ!」

 

「ないでしょ実際!」

 

「寄せて上げればBくらいあるから!」

 

「そんな嘘で誰が幸せになるの⁉」

 

「嘘じゃないから! このバカ!」

 

「壁!」

 

「ケダモノ!」

 

「まな板!」

 

「性欲大魔神!」

 

「エンジェルフォール!」

 

「一点集中でどこ攻撃してるの⁉ なんでそんなバリエーション豊富なの⁉」

 

「ナミネが馬鹿の一つ覚えなだけだよ! 語彙も心も胸も貧しいんだね!」

 

「殺す!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 ナミネが手を掲げると、湖のような巨大な水塊が空に浮かぶ。その奔流が、あなたへと襲い掛かる。

 

深く暗い水底へ溺れるように(アクアレグロ・ヴィヴァーチェ)!」

 

 あなたは木刀を構えた。

 

「冷泉流――海割り」

 

 あなたが木刀を振る。剣圧だけで、水が真っ二つに割れた。観覧席の冒険者たちがどよめく。

 誰もがあなたの溺死を予期した。しかし、あなたはそれを一撃で斬り伏せてみせたのだ。

 

「なっ……なにそれ⁉」

 

 スキル――【剣豪の心得】。あなたは、この世に存在する全ての剣技・剣術を、初めから会得しているのである。

 

 あなたは刺突の構えを取る。そして、矢のように彼女へと駆けた。目にも止まらぬ神速。狼狽えたナミネは、魔法の構築を失した。

 

 ナミネの眼前まで迫る。あとは何でもよかった。どんな技を繰り出しても必ず当たる、必勝の盤面。

 ナミネはギュッと目を瞑った。

 

「……?」

 

 しかしいつまでも衝撃は訪れない。ナミネが目を開けると、そこには木刀を捨てたあなたがいた。

 

「な、なにしてるの……?」

 

「それでも、君が死んで、僕は悲しかった」

 

 あなたの瞳から涙がこぼれた。あなたの心の半分を占めていたのはナミネへの怒りだったが、もう半分は罪悪感だった。

 

「ナミネが一年前交通事故で亡くなって、僕は絶望した。君にもう二度と会えない。君ともう二度と話せない。そう分かって、ただ絶望するしかなかった」

 

 以来、あなたは心と体に不調を来した。

 

「失って初めて分かったんだよ。僕は、ナミネと一緒にいられて楽しかったんだと思う。喧嘩と悪口ばっかりだったけど、それでも楽しかった」

 

 だからこそ、あなたはこの世界にやってきた。

 

 あなたがあなたのまま異世界に来ることを、転生とは言わない。定義上は、転移である。つまり、あなたが生前、最後の参拝で祈った願いは叶えられていないのである。

 神様が掬い上げた最後の願いは、あなたが死の間際に願ったこと。

 

 ――せめて、ちゃんとごめんねって伝えたかったな……。

 

「ごめんね、ナミネ」

 

 くるみ色の瞳が潤む。みるみるうちに涙が溜まり、滂沱と溢れ出す。

 

「わた……しも、楽しかったよ。○○と、もっと一緒にいたかった。もっと一緒に話したかった。死んでからも、本当はずっと会いたかった……!」

 

 ナミネはあなたにバッと抱き着いた。

 思わぬ展開に驚き、あなたはパシパシと目を瞬かせる。あなたより二回り小さな体。女の子らしい柔らかさと全身に伝わる温かさ。

 ナミネとの初めての抱擁に、早すぎる鼓動が暴れ出す。

 

「ごめんね……○○が死んだの、私のせいなの」

 

「えっ……?」

 

「神様に、最後に願ったことを叶えるって言われたの。私、死ぬ直前に『○○に会いたい』って願ったから、○○が死んで、この世界に来ちゃったんだと思う……」

 

 あなたは微笑んだ。

 

「多分、僕が先に死んだ場合でも、同じこと願うと思うよ。だから、全然気に病むようなことじゃないよ」

 

「○○……うぅっ……」

 

 ナミネの抱擁に応えながら、彼女がここにいることを実感する。

 言葉はいらない。大人になったあなたは、もう軽率にその言葉を口にせず、心の中に留める。

 

(胸……本当に成長してないな……)

 

 *

 

 その夜、あなたとナミネはレストランを訪れていた。あなたとナミネは個室で向かい合う。

 

「ナミネ、彼氏とかできた?」

 

「……いないけど、なんで?」

 

「男と二人で食事なんて、彼氏さんがいたら気にならないのかなあって思って。でも意外だね。ナミネ、綺麗なのに」

 

「はっ……⁉」

 

 ナミネがハンバーグを刺したフォークを取り落とす。その頬は赤く染まっていた。

 

「い、いきなり何言って……⁉」

 

「ナミネ、綺麗になったねって」

 

「ッ……!」

 

 ナミネは目を泳がせまくっている。あなたもあなたで、少し恥ずかしくなって顔を赤くする。

 

「○○は彼女とか……聞くまでもないか」

 

「なんで。聞いてよ。分かんないでしょ」

 

「彼女できたの?」

 

「できませんでした」

 

「なんで聞かせたの?????????」

 

 意味もない強がりだった。

 

「でも、本当に意外だった。男の人にパーティー誘われたりしなかったの? そんなに強いなら引っ張りだこじゃない?」

 

「まああったけど……でも、私はこの世界の男と恋愛できないから」

 

「え……? どういう意味?」

 

「この世界の男って、みんな守られる側の意識なんだよね。歩幅合わせないと不機嫌になるし、奢られるのが当たり前って思ってる。嫌がったら白い目で見られるし、ほんと最悪」

 

「あ……」

 

 ナミネは元々奢られる立場の筈だった。それが唐突に奢らなければいけない立場になれば、困惑と不快感を覚えるのは当然だった

 

「しかもつい元の世界の感じで接すると、セクハラって言われるしね。こっちは男の体なんて興味もないっての」

 

「そう、だよね。ナミネからしたら、いきなり逆の立場になって、大分しんどいよね」

 

「うん、しんどい」

 

 あなたにとっては、女性から求められる理想の世界。しかしナミネにとっては、最大限生きづらい最悪の世界だった。

 

「だから、この世界で私の恋愛観にそぐう男って、○○しかいないんだよ?」

 

「……」

 

 ナミネの眼差しには、寂しさが混じっていた。あなたはどう答えればいいか分からなくて黙り込む。

 

「……ねえ、○○。ディナーの代金の代わりって言ったらなんだけどさ」

 

 ナミネはカバンから一枚の紙を取り出して、あなたに差し出した。パーティー申請書類だった。既にナミネの名前が書かれている。

 

「私と組めば、一から魔法教えてあげられるし、慣れてないクエストのことも教えてあげられるし、それに異世界での振る舞いみたいなのも教えてあげられるでしょ?」

 

 ナミネは少し早口で、パーティーになるメリットを列挙した。

 

「だから、○○がどうしても私とパーティー組みたいっていうなら、組んであげてもいいけど?」

 

「え、嫌だ」

 

 個室の時が止まった。ナミネが首を鳴らす音で、再び時が動き出す。

 

「いま、なんて言ったの?」

 

「パーティーは組まないって言った」

 

「……なんで」

 

 あなたは瞳を伏せる。思い起こすのは、闇の青春時代を送った前世の記憶。女の子との触れあいなど皆無だった半生。

 

「さっきも話したけど、僕、年齢=彼女いない歴なんだ。もしあの世界であのまま生きてても、きっと永遠に独身だったと思う。でも、この世界に来て希望が持てた」

 

 あなたは視線を上げ、ナミネの瞳を真っ直ぐ見詰める。

 

「僕は、おっぱいが大きくて可愛い女の子とイチャラブしたい。だから、その誘いは嬉しいけど、遠慮しておくよ」

 

 ナミネは顔を伏せ、小刻みに震え出した。

 

「な、ナミネ……?」

 

「ふうん……そっか……へえ……」

 

 ナミネの握るフォークとナイフが曲がってはいけない方向に曲がっている。

 

「いいよ……なら、こっちだって考えがあるんだから……」

 

 その後、ナミネは胡乱な態度で店を後にした。あなたは「宿まで送っていくよ」と言ったが、ナミネは一人で歩いて行ってしまった。

 

 *

 

 不完全ながらも、あなたはナミネとの仲直りを果たし、前世での憂いを解消した。

 

 ここからが、本当の始まり。

 人生をやり直すスタート地点。

 貞操観念逆転世界で、おっぱいが大きくて可愛い女の子とイチャラブするというビッグドリームの、一歩目。

 

 翌日、あなたはモモと共にギルドへやってきていた。館内の食堂であなたはモモと向かい合う。

 あなたは、パーティー申請用紙を差し出した。

 

「モモ、よかったら、僕とパーティーを組んでくれませんか⁉」

 

 モモは目を見開いた。両手で口元を抑え、桃色の瞳を潤ませる。

 

「私で、いいの……?」

 

「モモがいい! モモだからいいんだよ!」

 

 どこの馬の骨とも知れぬ異世界人の面倒を見てくれる優しさ。元の世界なら千年に一人と謳われるアイドルになれるくらいの可憐さ。

 そして何より、他の何より、推定Fカップの立派なたわわ。

 

 あなたの並々ならぬ熱意に、モモは心が揺れる。

 

「末永くよろしくお願いしま――」

 

「ねえ、なに私以外の女の子と仲良くしてるの?」

 

 殺気が駆け抜けた。

 零下の眼差しが、あなたとモモの心胆を冷やす。

 

 あなたの直ぐ近くに、ナミネが立っていた。

 

「ひッ……」

 

 モモが小さく悲鳴を漏らす。

 

「私のパーティー申請は断ったくせに、おっぱいが大きい女にはパーティー申し込むんだ? ねえ?」

 

 ナミネがあなたにぐいっと顔を近づける。くるみ色の瞳は殺意に満ち満ちていて、今にも息の根を止められそうな迫力があった。

 

「な、ナミネさん……?」

 

 ナミネはぐいっと首を曲げてモモを見た。

 

「ひッ……!」

 

「ねえ、貴女、何ランク?」

 

「し、C……だけど……」

 

「昨日の見てたでしょ? こいつ、Sランク並みに強いよ? 貴女が組んでも同じクエスト受けられないよ? パーティーになる意味ある?」

 

「うっ……」

 

 モモが苦しげな顔をする。並々ならぬ葛藤と苦悶の末、モモはあなたをじっと見つめる。

 

「クエストは僕がモモに合わせるよ。だから気にしないで」

 

 モモはふるふると首を振る。

 

「それじゃ駄目なの。私は、○○の足手まといになりたくない」

 

「えっ」

 

「私、修行の旅に出る! 絶対S級になるからその時まで待ってて!」

 

「えっちょっ」

 

 モモは勢いよく立ち上がり、ギルドの外へと走り出した。

 

「待って! モモ!」

 

 あなたの制止を聞かず、モモは出て行ってしまう。あなたが外へ出た時には、もうモモの背は見えなくなっていた。

 あなたはその場に膝を突いた。

 

「う、あああああああああああああああああああああッ!」

 

 たわわが……! 推定Fカップのメロンが……!

 

 悲しみに暮れるあなたに、ナミネが近づいてくる。

 

「おっぱいが大きくて可愛い女の子とイチャラブしたい。だっけ? あは、ぜったいぜったいぜ~ったい許さない。女の子との出会い、全部潰してあげるからね♡」

 

 天使のような笑顔を浮かべる死神が、あなたの第二の生に死刑宣告を下した。

 




 『あなた』

 性別:男性
 種族:ヒューマン
 職業:冒険者(Fランク)
 備考:おっぱいが大好き


 『ナミネ』

 性別:女性
 種族:ヒューマン
 職業:冒険者(Sランク)――【奏者】
 備考:


 『モモ』

 性別:女性
 種族:ヒューマン
 職業:冒険者(Cランク)
 備考:巨乳
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