とある公民館にて、美術は、
穂波、えむ、絵名、真二、一也、雨が、担当していた。
(えむちゃんは、相変わらず、素直で優しくて、
思いやりがあるな…
穂波ちゃんは、雨くんと一緒に、描いているけど、
四苦八苦が目立つな…)
と、絵名が思っていた。
「雨くん。私。ちゃんと描けている?」
「そうだと思いますけど、ここはこう描いた方がいいかと…」
(やっぱり、雨くんと穂波ちゃんって、
見れば見る程、姉と弟みたい)
「穂波ちゃん。雨くん」
「どうかしましたか?」
「ひゃっ、絵名さん…」
「もっと、肩の力を抜いても大丈夫だよ。
失敗する部分があっても、修正できるところは、
修正するから」
「あ、ありがとうございます…
でも、絵名さんが描いてくれた素敵な絵画を、
台無しにはしたくないので…
ちゃんと、キレイに塗りたくんて…」
「穂波ちゃん…」
(その気持ちは嬉しいけど…ん~)
すると、寧々がやって来た。
「お疲れ様です。絵名さん。
それに、えむと望月さん達も…」
「あっ!寧々ちゃんだ!」
「お疲れ様。どうかしたの?」
「えっと、ちょっと時間が空いている為、
何か困っている人がいないか、見回りをしていて…
す、すごい…キレイな絵…
これ、全部、絵名さんのイラスト?」
「気に入ってもらえて嬉しいな」
「イメージにピッタリで、本当にすごいです…
イメージ通りで、想像以上で、
ワクワクする雰囲気がありますね」
「ワクワクか…そういうイメージなら、
もっと、違うアプローチをしてみたらどうかな?」
と、絵名が穂波にそう言いだす。
「え?」
「空は青って、考えがちだけど、カラフルに塗るとか、
例えば、こういう感じに」
と、絵名が一枚の画用紙で空を表現した。
「描いている部分に、音符や五線譜とかが描かれてある…」
と、雨が言いだす。
「うわぁ…!」
「良いと思います。楽しげな街並みのイメージに合っているし」
「じゃあ!あたしも!雨くんも!穂波ちゃんも!」
「う、うんっ!」
「は、はい…」
「えむちゃんのイラスト、カワイイ…
私には真似が出来ないや」
「でも、やってみたら?」
「は、はいっ!やってみます!」
「自由な雰囲気だったら、穂波ちゃんも描けるって思う」
穂波が絵を描いているところを、雨と真二と一也が補助していた。
とはいえ、真二や一也は、他のイラストを描くことになっては、
なかなか、補助が出来ない状態だった。
「あたしも、穂波ちゃんや雨くん。それにみんなとお絵描きしたいなっ!」
と、えむも手伝っている。
「じゃあ、私はこのあたりにト音記号を描こうかな?」
「あっ、これなら、この線とか描いて…」
「す、すごい!」
「おーい!みんな―!差し入れ、持って来たよー!」
「今川さん!」
詩織が、どうやら、おにぎりを皆の為に、握ってくれた様だ。
それぞれの面々は、外で食べる事になった。