家出少女の奇妙な日常   作:アッシュクフォルダー

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第二十八話 美術の現場

とある公民館にて、美術は、

穂波、えむ、絵名、真二、一也、雨が、担当していた。

 

(えむちゃんは、相変わらず、素直で優しくて、

思いやりがあるな…

穂波ちゃんは、雨くんと一緒に、描いているけど、

四苦八苦が目立つな…)

 

と、絵名が思っていた。

 

「雨くん。私。ちゃんと描けている?」

 

「そうだと思いますけど、ここはこう描いた方がいいかと…」

 

(やっぱり、雨くんと穂波ちゃんって、

見れば見る程、姉と弟みたい)

 

「穂波ちゃん。雨くん」

 

「どうかしましたか?」

 

「ひゃっ、絵名さん…」

 

「もっと、肩の力を抜いても大丈夫だよ。

失敗する部分があっても、修正できるところは、

修正するから」

 

「あ、ありがとうございます…

でも、絵名さんが描いてくれた素敵な絵画を、

台無しにはしたくないので…

ちゃんと、キレイに塗りたくんて…」

 

「穂波ちゃん…」

 

(その気持ちは嬉しいけど…ん~)

 

すると、寧々がやって来た。

 

「お疲れ様です。絵名さん。

それに、えむと望月さん達も…」

 

「あっ!寧々ちゃんだ!」

 

「お疲れ様。どうかしたの?」

 

「えっと、ちょっと時間が空いている為、

何か困っている人がいないか、見回りをしていて…

す、すごい…キレイな絵…

これ、全部、絵名さんのイラスト?」

 

「気に入ってもらえて嬉しいな」

 

「イメージにピッタリで、本当にすごいです…

イメージ通りで、想像以上で、

ワクワクする雰囲気がありますね」

 

「ワクワクか…そういうイメージなら、

もっと、違うアプローチをしてみたらどうかな?」

 

と、絵名が穂波にそう言いだす。

 

「え?」

 

「空は青って、考えがちだけど、カラフルに塗るとか、

例えば、こういう感じに」

 

と、絵名が一枚の画用紙で空を表現した。

 

「描いている部分に、音符や五線譜とかが描かれてある…」

 

と、雨が言いだす。

 

「うわぁ…!」

 

「良いと思います。楽しげな街並みのイメージに合っているし」

 

「じゃあ!あたしも!雨くんも!穂波ちゃんも!」

 

「う、うんっ!」

 

「は、はい…」

 

「えむちゃんのイラスト、カワイイ…

私には真似が出来ないや」

 

「でも、やってみたら?」

 

「は、はいっ!やってみます!」

 

「自由な雰囲気だったら、穂波ちゃんも描けるって思う」

 

穂波が絵を描いているところを、雨と真二と一也が補助していた。

とはいえ、真二や一也は、他のイラストを描くことになっては、

なかなか、補助が出来ない状態だった。

 

「あたしも、穂波ちゃんや雨くん。それにみんなとお絵描きしたいなっ!」

 

と、えむも手伝っている。

 

「じゃあ、私はこのあたりにト音記号を描こうかな?」

 

「あっ、これなら、この線とか描いて…」

 

「す、すごい!」

 

「おーい!みんな―!差し入れ、持って来たよー!」

 

「今川さん!」

 

詩織が、どうやら、おにぎりを皆の為に、握ってくれた様だ。

 

それぞれの面々は、外で食べる事になった。

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