5月17日、今日から、19日にかけて、
神山高校は、文化祭を開く、出し物や見世物が沢山あって、
よりいっそう、賑やかになるのであった。
「あっ、風太郎さん!おはようございます!」
「はよ…ふわぁ~ねみぃ~」
「もーう!今日は文化祭ですよ!
私、結構、張り切っているので!」
「文化祭?あぁ、全日制と夜間定時制の
合同文化祭だろ?
俺は、行かねーけどな」
「どうしてですか?」
「その日、三日連続、バイトがあるから、
高坂家は、俺のバイト代と親の仕送りで、
生計を立てているから、余計なの、買うなよ」
「はーい!わかりました!
じゃあ、私、美味しいみそ汁作るね!」
「勝手にしておけ」
高坂風太郎は、ソファーで、寝転んでいた。
「よーし!風太郎さんの為に、
朝ご飯作るぞー!」
「おはよー」
「あっ、恵梨香ちゃん!おはよう!」
「朝ご飯作っているの?
そりゃー助かる、アタシもお兄ちゃんも、料理、下手だし…」
「お任せください!私!お料理得意なんです!」
「そう言えば、聞いていなかったな、
詩織って、どうして、料理得意なの?」
「親に作ってもらえなかったんです、
それで、自分で、親のお金を盗んで、
自分用の食材を買っては、料理していたんです。
それで、だんだん、だんだん、料理が上手になったんです」
「へぇ~そうだったんだ…」
「親が家事を全然していなかったんで…
それで、自分で、家事をするようになったんです」
「でも、やっぱ、詩織の親、心配しているだろ?
警察に捜索届とか、出しているんじゃねーのか?」
「それは…きっと、無いと思います、
だって、親は私を必要としていないから、
今が良いんです、風太郎さんに、恵梨香ちゃん、
それに、杏ちゃんに、瑞希ちゃんが、
いてくれたら、私は幸せですから…
あっ、宮女で、こはねちゃんという、友達が出来ましたよ!」
「それは、よかったな…って、そーゆー問題じゃない!
俺は、お前の親じゃねーから!」
「それも、そうですけど…
あっ、制服のアイロンがけしておきましたよ!」
「大きなお世話だ!」
(何だろう…詩織を見ていると、俺が保護者になった気分だ…
きっと、もっと素直で、笑った顔が似合う、女の子だ。
でも、性格は酷く甘ったれで、
そこに付け込んで、彼女の価値観を捻じ曲げた大人達が、
環境が、絶対にあったはずだ)
「おい、詩織、そんなに、呑気に朝ご飯作っておいて、
大丈夫なのか?」
「大丈夫だよ!私、朝は、5時に起きますから!」
「早すぎだろ…」
詩織は、風太郎と恵梨香の朝食を作った。
「相変わらず、出来の良い、美味しさ…」
「ふっふーん!もっと、褒めてもいいんだぞ?」
「そういう問題じゃない」
「じゃあ、二人とも!私は文化祭に行ってくるので、
じゃーねー!」
「へいへい」
詩織は風太郎に見送られながら、家を出て行った。