高坂風太郎は、今川詩織が作った、朝食を食べていた。
「風太郎くん、少しだけ髭があるよ?
剃らなくても、いいの?」
「食べたら、剃るよ、でも、面倒だな…」
「そう言えば、沿ったり、剃らなかったりするけど、
何か意味があるの?」
「特に意味はねーよ、
伸びたら、剃るだけだし」
「いや、やっぱり、剃ろうかな?」
「私と一つしか、違わないのに、
髭があったら、オッサンな感じがするよ?」
と、詩織は、首を傾げた。
「まぁ、俺、まだ、17歳だし、
髭は、剃った方がいいよな…」
「うんっ!その方が良いよ!
あっ、恵梨香ちゃんの、朝食、
キッチンに置いてあるから!」
「あぁ、そのうち食べるだろうな」
「じゃあ、ごちそうさま」
「はい、ごちそうさま」
風太郎が、学校から、帰って来て、
夜の21時となっていた。
「風太郎さん、遅い!」
「ごめん!」
「夕飯作っていたのに!」
「いや、悪かったって!恵梨香と一緒に食べたのか?」
「食べましたよ!恵梨香ちゃん、すっごく、喜んでいました!
今、寝ていますから、静かにしてくださいね!」
「うん、わかった」
「でも、なんで、遅いんですか?
女の子と遊んでいたんですか?」
「俺にそんな趣味はねー」
「そうですよね!風太郎さん、モテる感じが、
しませんからね!」
「大きなお世話だ、からかってるのか?」
「はーっ、いや、風太郎さんと、会話をするだけで、
楽しい気持ちになるんです!自然と!」
「なんでだ?」
「だって…私を助けてくれた、恩人ですから…
風太郎さんがいなかったら、私、死んでたかもしれません」
「まぁ…人の命を救うのは、案外、いい事かもしれないな」
はぁ…恵梨香といい、詩織といい…
会話のペースを掴ませてくれない、女の子は、
どうも苦手であると、風太郎の憂鬱があった。
「ねぇ、風太郎さん」
「どした?」
詩織は、風太郎の手を握った!
ギュッ
「急にどうしたんだ?詩織!」
「なんか、元気がないなーって、思って!
私がハグすれば、いい気分になるかな…って!」
「ならねーよ!」
「じゃあ、今度は、前から、ギューッと!」
「あーはいはい」
「元気出ました?風太郎くん?」
「出たから」
「単純だな―風太郎くんは!
あっ、お風呂湧いているから、早く入ってね!
冷めないうちに!」
「わかったから、わかったから」
風太郎は、お風呂に入った。
(ハァ…体洗って、お風呂に入ったら、妙に柚の香りがするな…
まぁ、一つ下の女の子に気を使わせてしまったら、
保護者ツラも、程遠いな。俺。
って、何、バカなことを考えているんだ、俺は!)
と、風太郎が思うのだった。