遊戯王 RAIL_WARRIORS:Re   作:マグロ兄貴

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第4話 マブダチ

 

[アカデミア上野校:空き教室]

 

 

時刻は15時。

 

1日の授業が全て終わり下校の時間であったが、遊大だけは学年主任の天上院未来(てんじょういんみらい)に空き教室へ呼び出されていた。

 

遊大の座る席の机の上には大量のテスト用紙が積まれている。

 

文字通り『山積み』だ。

 

 

遊大「なんの冗談だ、これは」

 

 

遊大が睨みつけるように未来を見るが、未来も同じく睨み返す。

 

 

未来「その言葉、そっくりそのまま返します。なんの冗談ですコレは!!これだけのテストをやっていなかったなんて!」

 

遊大「おかしいだろ!どうして文字通り山のようにテストが行われてるんだよ!この学校は!」

 

未来「テストと言っても様々です、成績を付ける際の中間テストや期末テスト。

 

それ以外にも各教科担任が個別に小テストを作っているんです。あなたはそのほとんどをサボっていたからこうなってるんです!」

 

遊大「くそっ!迂闊だったぜ…2年の時まではこんなにテストが無かったから安心しきってたぜ…」

 

未来「ちなみに、あなたが1年生の時からサボっていた分もあります」

 

遊大「だったらなんで学年末に言わねえんだよ!」

 

未来「あなたが逃げるからです!」

 

遊大「ぐぬぅぅぅ!!!!」

 

 

グサリと音を立てて何かが貫き刺す幻聴が遊大を襲う。

 

 

未来「とにかく!これを全て終わらせないことには今日は返しませんからね!」

 

遊大「クッソがァァァ!!わーったよ、やればいいんだろやれば!」

 

未来「こうなる前にちゃんとやってください!あぁ…私も帰れないじゃないのよ…。モナくんの試合中継録画してないのに!」

 

遊大「誰だよモナくんって…。あークソ、なんで俺がこんな目に…それにこんな男みたいな女と長時間居なきゃならんとは…」

 

未来「何か言いましたか?それと、目上の人に対しては敬語で話すこと!良いですね!」

 

遊大「目上の人?どこにいるんだソイツ」

 

未来「あ、印刷忘れていた分があったの思い出したわ。ここを離れたら逃げられるかもしれないし、職員室の先生に電話して取ってきてもらうわね」

 

遊大「お美しい未来先生!これよりテストに取り掛かります!終わりましたら採点をお願い致しますであります!」

 

未来「ちょっと変な敬語だけど…よろしい。始めなさい」

 

遊大「はい!仰せのままに!」

 

 

 

 

 

[アカデミア上野校:校門前]

 

 

遊大がテストを行っている頃、クラスメイトのナリヤは他の生徒に混じって下校していた。

 

 

「ねえねえ!今日の放送見る?」

 

「見る見る!モナくん超カッコイイもん!」

 

 

近くの女子生徒の話が聞こえてくる、どうやら今日テレビで放送されるプロデュエリストの試合の話のようだ。

 

 

ナリヤ「うちの寮はテレビ無いから、父さんのとこに行けば見れるか…いや駄目だ」

 

 

ナリヤは育ての父親である『瞳月人(ひとみつきひと)』から良くしてもらっているが、先日の遊大の一件からはなるべく距離を置こうとしていた。

 

 

ナリヤ(甘えてばかりでは駄目だ、あの人は僕の為なら本当になんでもする)

 

 

改めてナリヤは自分の意志を強く持つよう引き締めた。

 

 

ナリヤ「しかし実家で待ってろって言われたけど、あれだけのテスト本当に終わるのかなぁ。今日中に…」

 

 

遊大の心配をしつつ、校門を出て駅方面の道を進む。

 

その途中の曲がり角で事件は起きた。

 

ナリヤは曲がり角の先にいた人影に気がつかず、正面からぶつかってしまう。

 

 

ナリヤ「うわっ!」

 

????「いってぇ!」

 

 

ナリヤとその人物は道端に転んでしまう。

 

先に立ち上がったナリヤがぶつかった相手に駆け寄る。

 

 

ナリヤ「すいません、大丈夫ですか?」

 

????「大丈夫な訳ねえだろ!……ん?なんだナリヤじゃねえか、久しぶりだなぁ」

 

 

その男はまるで獲物を見つけたハンターのように満面の笑みを見せる。

 

それも、ひときわ邪悪な笑みを…。

 

ナリヤはその人物が何者か知っていた、知ってしまった。

 

 

 

ナリヤ「き、君は……『ジョージ』!」

 

ジョージ「懐かしいなあナリヤ、こうして会えるなんてよぉ。

 

2年ぶりか?お前がアカデミアに転校してからすっかりご無沙汰じゃねえか」

 

 

この男、ジョージはナリヤの同級生。転校前の学校で自身に度重なる嫌がらせをしてきた男だ。

 

当然、転校の理由は彼だ。ナリヤにとって2度と出会いたくない人物が目の前に再び現れてしまった。

 

 

ナリヤ「そ、そうだね…久しぶり。ごめん、僕約束があって行かないと…」

 

 

そう言ってその場を離れようとするが、目つきの悪い大柄な男2人がナリヤに立ち塞がる。

 

 

ジョージ「おいおい待てよナリヤ、人のこと突き飛ばしておいてそのまま立ち去るのか?」

 

ナリヤ「ごめん、約束があるから…」

 

ジョージ「約束があるからなんだよ、こっちは怪我してんだぞ?ごめんで済めばなぁ…」

 

 

ジョージは立ち上がり、ナリヤの耳元で叫ぶ。

 

 

ジョージ「警察は要らねえんだよォ!!」

 

ナリヤ「ひいいいぃぃぃぃ!!」

 

ジョージ「おい下馬(げば)!中野(なかの)!てめえらも見てただろ?この馬鹿が俺を突き飛ばしたのをよォ!」

 

 

ナリヤに立ち塞がった大柄な男2人が返事をする。

 

下馬「はい、間違いなく」

 

中野「ぶつかってきてたぜ!この馬鹿からなァ!」

 

ナリヤ「そ、そんな……!!」

 

ジョージ「あーあ、こりゃ腕が骨折してるかもなぁ。赤く晴れちまってるよォ」

 

中野「どう落とし前つけんだ!アァ!?」

 

下馬「まあまあ、お二人共落ち着いて」

 

 

下馬と呼ばれた男がナリヤに近づき、こう告げる。

 

 

下馬「ジョージさんの言ってることも一理あります、そこで提案なのですが…今日の16時までにジョージさんの治療費100万円、私と中野への口止め料としてそれぞれ100万。合わせて300万円を持ってきていただきたい」

 

ナリヤ「そ、そんな大金…!用意出来ない!」

 

下馬「嘘はいけませんね、あなたは『瞳電気鉄道の御曹司』。お友達に運転資格を与えたそうじゃないですか、それと比べれば300万円なんて簡単でしょう」

 

ナリヤ「な…!どこでその事を!!」

 

ジョージ「下馬の親父さんは『探偵事務所』の所長だぜ?時期所長の下馬は探偵のいろはを叩き込まれてる。お前の事を調べあげることなんて簡単って訳よ」

 

下馬「一応、家では優等生を演じていますから」

 

ナリヤ「じゃあ、僕がこの辺りを歩いている事も想定内だったって事…」

 

下馬「ご明察です、良いですか?タイムリミットは16時です。場所はそうですね…」

 

 

下馬はデュエルディスクを起動し、地図の画像をナリヤのデュエルディスクに転送する。

 

 

下馬「ここなら邪魔は入りません、良いですね?16時ですよ。でないと…」

 

ナリヤ「でないと…?」

 

下馬「病院が閉まってしまいます、17時頃には受付が終わってしまいますから」

 

ジョージ「待ってるぜ、ナリヤ。俺達『ダチ』だもんな?まさか自分からぶつかっておいて金も持ってこないで逃げたらどうなるか、分かってるよなぁ?」

 

中野「へっへっへ、そんときゃ下馬が地の果てまで探すぜ」

 

下馬「あなたも手伝うんですよ」

 

中野「まあそうならないよう賢明な判断をするこった!ハッハッハッハ!!」

 

 

こうしてナリヤは解放されるも、待っていたのは地獄。

 

 

ナリヤ「どうしよう………どうしよう……!!」

 

 

ナリヤは焦った、300万円もの大金を用意できるはずがない。

 

そして逃げることも出来ない。

 

自分自身もだが、下馬という男がどこまで調べているのか把握出来ていない。

 

遊大や遊治郎、馴染みのお店の人達やクラスメイトの事まで調べ尽くされているかもしれない。

 

ましてや、父親にお金の話をする訳にもいかない。

 

 

ナリヤ「僕は……どうしたらいいんだ……!」

 

 

 

 

 

ナリヤや他の生徒たちが下校してから2時間。

 

遊大は膨大な量のテストを終え合格点を叩き出した。

 

 

未来「もう…答案用紙を見たくない……」

 

遊大「俺もだ…」

 

未来「ちゃんと明日からも学校に来るように…じゃないとこうなるわよ…」

 

 

ぐったりとした未来が遊大を睨む。

 

 

遊大「おう、考えておいてやるよ…」

 

 

遊大もフラフラとした足取りで教室を出た。

 

 

未来「私も帰ろう…待っててねぇモナくん…」

 

 

 

 

 

[カードショップ実家]

 

 

下校した遊大が店に来るが、約束していたナリヤの姿が見当たらない。

 

その代わり、店長の利府と1人の少年が何やら揉めている姿が目に入った。

 

その少年は金髪で、不良のような後ろ姿に厄介そうな雰囲気を纏っている。

 

ナリヤが来たのかどうか、確認するためにも2人に割って入った。

 

 

遊大「どうかしたのか店長」

 

利府「遊大!来てくれたのか!」

 

遊大「いや、ナリヤが来てねえかと思って…」

 

利府「助けてくれ!ちょっと厄介な事になって…とにかくもうお手上げなんだ!」

 

??「ほほう、折れたっちゅーことはマケてくれるっちゅう事やな!どないや!」

 

遊大「おいアンタ、何の話だ?」

 

 

遊大がその少年の肩を掴む。

 

すると少年は遊大に向き直り手を払う。

 

 

??「何すんねん!ドアホ!」

 

遊大「んだとこの野郎!………は?」

 

??「なんや、俺の顔に何か付いとんのかいな」

 

遊大「いや、お前……日本人じゃないのか?」

 

 

その少年の瞳は青く、肌も日本人と比べてとても白い。

 

整った顔立ちから明らかに日本人ではなかった。

 

 

遊大「なんで関西弁?」

 

??「関西人やからや!」

 

遊大「はあ…。」

 

マイケル「おっと、自己紹介が遅れたな。俺は『マイケル』っちゅーもんや、気軽に『マイク』って呼んでもろて構へんで」

 

遊大「マイケル!?関西人なのに!?」

 

マイケル「どこの出身だってええやろ別に。俺のおとんがイギリス人で、おかんが関西人やねん」

 

遊大「イギリス人!?」

 

マイケル「ほんでお前さんは?」

 

遊大「お、俺は遊大…」

 

マイケル「遊大はここの常連なんか?」

 

遊大「まあな」

 

マイケル「せやったら遊大からも言うてぇな!ここの店長はん、ショーケースにあったカードの傷を認めようとせんのや!

 

シラユキたんのシークレットレアや!ほらココ左下!わいスリーブから出し入れしてへんで!」

 

 

遊大はマイケルからカードを受け取る、確認すると確かに僅かなめくれ傷があった。

 

 

遊大「確かに傷があるな」

 

マイケル「せやろぉ!これで4800円は高いで店長はん!」

 

遊大「随分強気な値段だな…」

 

利府「仕方ないだろう、ほとんど再録の無い美品だからな」

 

マイケル「美品ちゃうやろ!傷アリや!正規の値段とちゃう!」

 

遊大「確かに…。店長、このカード傷有りだといくらになるんだ?」

 

利府「3999円だね」

 

遊大「刻むなぁオイ…」

 

マイケル「アカン!認めんで!これなら1500円が適性や!」

 

遊大「安すぎ…!ん?安いのか?」

 

一瞬、自身の金銭感覚に疑問を浮かべるものの無かったものとして以降思い出すこともないだろう。

 

利府「ダメだダメだ、せめて3500円だ」

 

マイケル「2500円ならどうや!」

 

利府「ダメだ!3400円!」

 

マイケル「2800円!」

 

利府「3300円!」

 

マイケル「2900円!」

 

利府「3200円!」

 

マイケル「なら2950円でどないや!」

 

利府「ならば3150円だ!」

 

マイケル「だったら…!」

 

利府「これなら…!」

 

マイケル・利府

「「3000円!!」」

 

マイケル「買ったァ!」

 

利府「売ったァ!」

 

遊大(これが関西人の値切り…)

 

マイケル「いやぁ、おおきになぁ遊大。アンタが来おへんかったら値切り交渉まで行けんかったわ。助かったで」

 

遊大「まあなんだ、納得して貰えて良かったぜ」

 

マイケル「せや!礼と言っちゃなんやけどウチの店に来おへんか?サービスするで?」

 

遊大「店?…野暮なこと聞くけどよ、その店って食べ物屋か?」

 

マイケル「なんで分かったんや、ちなみになんだと思う?」

 

遊大「………たこ焼き屋」

 

マイケル「お前天才か!?大当たりやで!」

 

遊大(だと思った…)

 

利府「そういや遊大、何か俺に聞こうとしてなかったか?」

 

遊大「おっと、忘れるところだったぜ。俺より先にナリヤが店に来なかったか?」

 

利府「ナリヤくん?いや、今日はまだ来てないね」

 

マイケル「ナリヤ?遊大の友達かいな」

 

遊大「まあな、俺は今日テストで居残りだったから遅れちまったんだけど」

 

マイケル「ほな店長はん、そのナリヤっちゅー奴が来はったらウチに案内したってな。これウチの店の住所さかい。遊大の友達なら俺の友達や」

 

 

そう言ってマイケルは買い物したレシートの裏につらつらと住所を書いて利府へ渡す。

 

 

利府「分かった、気をつけて行ってくるんだよ」

 

遊大「おう、待たな店長」

 

マイケル「おおきになぁ店長!」

 

 

 

 

店を出た2人は上野駅から山手線に乗って大崎駅へと向かう。

 

大崎駅の駅長が天馬遊次郎である事を知っている遊大は少し複雑な気分でいた。

 

 

遊大「よりにもよって大崎かよ…」

 

マイケル「なんか不都合でもあるんか?」

 

遊大「いや、別に…。それよりマイケル、どうして実家は大崎なのに上野のカードショップに居たんだ?」

 

マイケル「別に上野が特別だった訳やない、山手線の駅から近い場所のショップを順番に巡ってたら偶然あの店で欲しかったカードがあっただけや」

 

遊大「シラユキ…【妖精伝姫】のカードか」

 

マイケル「せやで!可愛いやろ!」

 

遊大「まあ…可愛らしいな。でも見た目に反して能力は強力だ、汎用性も高いから再販回数は多いはずだけどなぁ」

 

マイケル「アホ!ノーマルレアも再録も全部持っとんねん!2枚を除いてな」

 

遊大「2枚?」

 

マイケル「せや!今日手に入れたシークレットレア、ほんでまだ手に入れてないウルトラレア仕様や!こればっかりは譲らんで!」

 

遊大「そうか、お前コレクターか」

 

マイケル「ただのコレクターやない。『もふもふコレクター』や!」

 

遊大「………は?」

 

マイケル「わいはこう言うもふもふした生き物がたまらんくらい好っきゃねん」

 

遊大「…はぁ」

 

マイケル「せやからな、デッキももふもふのモンスターで揃えとんのや。ええやろええやろ〜!」

 

遊大「…良かったな」

 

マイケル「おう!最高や!」

 

遊大(あまり深く追及しないほうが良さそうだな…)

 

マイケル「それにな、もうこっちにはしばらく戻られへんのや。カード探しも出来んくなる」

 

遊大「え?なんでだよ」

 

マイケル「それはな…」

 

 

マイケルが口を開こうとした瞬間、乗っていた車両のドアが開く。

 

 

『大崎、大崎です。次は五反田に止まります』

 

 

マイケル「アカン、着いたで!はよ降りんと」

 

遊大「ああ」

 

 

人波の流れに沿って2人は改札口へと向かう。

 

途中、遊大は駅事務室を横目で見るも遊治郎の姿は見当たらなかった。

 

 

遊大「休みか…?」

 

マイケル「何してんねん!こっちやで!」

 

遊大「おう、今行くよ」

 

 

 

 

遊大が改札を通り過ぎたタイミングで、駅長室から遊治郎が事務室へ入ってくる。

 

 

遊治郎「あれ、なんでこっちに来たんだっけ…」

 

中野「おいおい俺より若いのにもうボケが始まったのか?」

 

遊治郎「悪い冗談はよしてくださいよ、先輩」

 

中野「なぁに、それに悪い冗談はこっちのほうさ。ハァ……」

 

遊治郎「何かあったんですか?」

 

中野「俺の息子夫婦のガキがすこぶる暴れん坊でな、だいぶ手を焼いてるらしい。今度あったらしっかり教育してやらねえと」

 

遊治郎「…具体的には?」

 

中野「言う事聞かないとぶん殴る!」

 

遊治郎「虐待じゃないですか!」

 

中野「馬鹿たれ!中学3年にもなって進路も決まってないクソガキだ!問題あるまい!」

 

遊治郎「うーん…中学3年かぁ…確かに心配ですね」

 

中野「だろぉ?」

 

2人がわいわい話してると、部下の武田がコーヒーを淹れてカップを2つ持ってくる。

 

 

武田「天馬駅長、中野助役。お客様から見えるところで談笑は控えてください」

 

そう敬語で話す武田の表情は般若の如く怒りに満ちていた。

 

 

遊治郎「す、すまない…」

 

中野「スマン悪かった!そうだ、お前も休憩してきて良いぞ!」

 

武田「17時であがるんで休憩は要らないです」

 

 

 

 

[マイケルの実家]

 

 

駅から数分歩いたところの雑居ビルの1階にマイケルの実家の店はあった。

 

入口にはのれんが出ており、店の看板には『粉モナ-たこ焼き・お好み焼き-』と書いてある。

 

 

遊大「『粉モナ』ってなんだ?」

 

マイケル「粉物とウチの苗字を掛け合わせた造語や」

 

遊大「そういやお前の苗字って…」

 

「あらマイケル!帰ってたのかい!」

 

 

遊大が聞こうとしたタイミングで、出入口の扉が開いて女の人が出てきた。

 

年齢は若いほうだが、ふくよかな身体付きから将来は大阪のおばちゃん直行と言った見た目をしている。

 

 

マイケル「ただいま、おかんにも紹介するで。こっちは遊大、新しい友達や」

 

遊大「ど…どうも」

 

おかん「あらあらアンタがこっちで友達出来るなんてねぇ!遊大くんね、息子をよろしく!

 

さあさあ入っていきな!たこ焼き作ってあるから食べていきなさい!」

 

遊大「お邪魔します…」

 

 

遊大はマイケルの母親の勢いに飲まれながらも店へと入る。

 

 

マイケル「おかん、おとんは居るか?」

 

おかん「厨房に居るわよ」

 

おとん「おうマイケル、帰ったか」

 

 

厨房の奥からとても背の高い男が現れる。

 

こちらはやはり金髪で瞳の色も青い。どうやらマイケルの外見の遺伝は父親のようだ。

 

 

おとん「おお坊主がマイケルの友達だな、丁度たこ焼きが出来上がったところや。食べや」

 

 

そう言いマイケルの父親はたこ焼きの入った容器を差し出す。

 

船の形をした容器からはたこ焼きの良い香りと鰹節の香ばしい香りが漂う。

 

 

遊大「なんかすいません、いただきます」

 

 

遊大がたこ焼きを1つ口へと放り込む。

 

 

遊大「あっ!熱っあふっ…!」

 

おとん「はっはっは!良い食いっぷりだ!気に入ったで!」

 

マイケル「おとん、俺にも1つ!」

 

おとん「はい!300万円!」

 

マイケル「なんやて!?そないな大金持っとらんわ!!」

 

おとん「ジョークや!ジョーク!イギリシアンジョーク!はっはっはっは!」

 

おかん「ごめんねぇ遊大くん、こないな父ちゃんでも英国紳士やねんで?」

 

遊大「はぁ…」

 

マイケル「今や欠片も紳士な部分は感じ取れへんけどなぁ」

 

おとん「何を!?英国紳士は1人の女しか愛さへんのや!俺にはおかんさえいれば充分や!」

 

おかん「嫌やわぁ!息子と友達の前でぇ」

 

おとん「おっと、確かにそやったな。ちゅーわけでワイら今からラブラブモードに入るんで、2人とも店から出てってくれへんか?」

 

遊大・マイケル

「「なんでやねん!!」」

 

 

夫婦漫才に遊大とマイケルはツッコミを入れる。

 

 

おとん「はっはっはっは!さすがはマイケルの連れてきた友達や!最高のノリツッコミやで! 」

 

マイケル「何が悲しゅうて両親のイチャイチャするところ見ながらたこ焼き食わなアカンねや…」

 

おかん「本気で悲しむんじゃないよ!全く…」

 

マイケル「堪忍な遊大、いつもこないな感じやねん」

 

遊大「いや、気にしねえよ。それに俺はこう言う家族団欒を見るのは久しぶりだ…」

 

マイケル「遊大のおとんやおかんは仕事かいな?」

 

遊大「いや、分からねえ。

俺は『孤児』だからな」

 

マイケル「な、なんやて…?」

 

遊大「まだ赤ん坊だった俺は、偶然通りかかった人に助けられて施設に預けられた。

 

その後、真藤の家に養子として迎え入れられて…良くして貰ったよ。本当の息子と同じように接してもらった。3年前に育ての母親が、2年前に父親が老衰で死んじまったけどな。

 

今はアカデミアの寮で一人暮らしって訳よ」

 

マイケル「遊大、すまんな…。デリケートな話聞いてしもて…」

 

遊大「気にすんな、俺が勝手に喋りだしたことだ」

 

マイケル「そういやおとん達は…」

 

 

マイケルがそう言い振り返ると、涙を流してたこ焼きを作るマイケルの両親の姿があった。

 

 

おかん「ううぅぅ…なんて健気なんや」

 

おとん「うぉぉぉぉ!!遊大!腹が減ったらいつでもウチに来い!たらふく飯食わせてるからなぁ!!」

 

マイケル「うちの両親涙脆いんや…。こないだなんて亡くなった猫の話をした常連の女の子の話聞いて泣いとったんや」

 

遊大「なんで俺の話に猫の話を引き合いに出すんだよ…」

 

 

その時である。

 

遊大のデュエルディスクに着信が入る。

 

 

遊大「誰だ…?」

 

マイケル「へえ!なんやそのデュエルディスク!スマホみたいやな!」

 

遊大「一体型だからな、もしもし」

 

 

遊大が電話口に出るが、突如として『ガタンゴトンガタンゴトン!!』という爆音が響く。

 

 

遊大「うるさっ!なんなんだよ!」

 

マイケル「電車の音やな、相手は誰や」

 

 

マイケルに言われ遊大は着信の相手の名前を見る。そこには『瞳ナリヤ』と記されている。

 

 

遊大「ナリヤからだ…」

 

マイケル「なんやて?ほなポケットにスマホ突っ込んだまま駅を歩いとんのかいな」

 

遊大「いや、アイツも俺と同じデュエルディスク一体型だ。常に腕に装着しているはず」

 

 

遊大は電車の音が過ぎ去った後、耳を澄ませる。するとスピーカー向こうから声がわずかに聞こえてくる。

 

 

『分かってんのかよ…てめえ。とっくに時間過ぎてんだよ!それに金も持ってこねえってのはどういう事だ!アァ!?』

 

 

明らかにナリヤではない男の声が誰かを怒鳴りつけている。

 

 

ナリヤ『ごめんなさい…ごめんなさい……』

 

『ごめんで済めばよォ、警察はいらねえんだクソボケがァ!』

 

 

か細い泣きじゃくる声で謝るナリヤを恫喝する男の声。

 

遊大は只事ではない事を理解した。

 

 

遊大「やべぇぞ、誰だか知らねえがナリヤを脅してやがる…」

マイケル「えらいこっちゃで…」

 

 

すると、別の男の声がスピーカーから聞こえる。

 

 

『おやおや困りますよ、勝手な事をされては』

 

 

そう言った瞬間、通話はブツッ!という音を立てて途切れた。

 

 

遊大「おい、ナリヤ……ナリヤ!!」

 

マイケル「今の会話、俺のスマホで録音したで。何か場所のヒントになるような事が分かるかもしれへん」

 

遊大「でかしたマイケル、再生してくれ!」

 

マイケル「任せい!」

 

 

マイケルが録音した会話は電車が通り過ぎた所から録音されている。

 

しかし内容自体から場所は特定できない。

 

 

遊大「くそっ、声が反響してるからどこか倉庫みたいな所だってのは分かるが…」

 

マイケル「余りにも候補が多すぎるで…。線路の沿線で倉庫がある所なんて…」

 

遊大「………おい、ちょっと待て。マイケル!最後の所、音量MAXで頼む!」

 

マイケル「ど、どないしたんや…」

 

遊大「良いから!」

 

マイケル「わ、分かった!」

 

 

マイケルは最後の通話が切れる瞬間の部分をスマホの音量最大にして再生する。

 

 

『おやおや困りますよ、勝手な事をされては』

 

その男の声と重なるように次のような声が聞こえた。

 

 

『ご利用ありがとうございました、次は田町に止まります。』

 

 

とても小さいが、かなりの大音量で流れていたものだろう。

 

はっきりと一字一句聞き取ることが出来た。

 

 

マイケル「これは…駅の発車案内や!」

 

遊大「くそっ!田町ってどこだ!?普段使わない駅の事なんて知りようがない!」

 

マイケル「地図で場所は検索出来るかもしれへんが、倉庫みたいな所なんてあるかいな?駅前やで?」

 

 

そこへマイケルの父親がやってくる。

 

 

おとん「おうどうしたんや、困り事かいな」

 

遊大「親父さん、田町ってここからだとどれくらいか分かるか?」

 

おとん「田町?うーん、すまんな。そんなに遠くないっちゅーことは分かるんやけど…。こう言うのは駅の人に聞いた方が早いんちゃうか」

 

マイケル「駅の人って…別に俺ら駅を探しとう訳じゃあらへんからなぁ」

 

遊大「…!!そうだ、おっさんだ!」

 

マイケル「おっさん?」

 

遊大「大崎駅駅長のおっさんなら、何か知ってるかもしれねえ。行くぜマイケル!」

 

マイケル「え!?ちょお待ちいや!」

 

おとん「なんだか知らんが、気ぃつけてな」

 

 

こうして遊大とマイケルは店を飛び出した。

 

 

 

 

[大崎駅:事務室]

 

 

時刻は17時半を過ぎた頃、生真面目な武田が仕事を終えて帰ったことに安堵する遊治郎と中野はお茶を啜っていた。

 

 

中野「全く、アイツは神経質過ぎるんだよ」

 

遊治郎「でも正論だったから言い訳出来ませんもの」

 

中野「正論降りかざしゃ良いってもんじゃないだろうに…」

 

 

そんな何気ない会話をしながら一服していると、ドンドンドン!と扉を叩く音に驚く。

 

 

中野「な、なんだなんだ!?」

 

遊治郎「どうぞ」

 

 

ガチャリ!とドアノブを回し開かれる、入ってきたのは先程店を飛び出してきた遊大とマイケルだ。

 

 

遊大「入るぜ、おっさん!」

 

マイケル「お邪魔しまっせ」

 

中野「こら君たち!ここは関係者以外の立ち入りは!…アレ、坊主もしかして…」

 

遊大「瞳鉄道運転士、真藤遊大だ。頼むおっさん!力を貸してくれ!」

 

とても焦った表情の2人の姿を見て遊治郎も緊急事態である事を察する。

 

 

遊治郎「何があったんだい?」

 

遊大「さっきナリヤから電話が入ったんだが、誰かに監禁されてるみてえだ」

 

マイケル「これが録音した会話や、駅の案内放送が小さくやけど聞こえるんやけど…」

 

遊大「どこの駅か教えてくれ!頼む!」

 

 

遊大はかつての敵であった遊治郎に頭を下げる、不格好だが彼にとって精一杯の誠意であると遊治郎は汲み取る。

 

 

遊治郎「聞かせてごらん」

 

マイケル「ここや、最後の会話が切れる所や」

 

 

マイケルは再び録音した音声を再生する。

 

 

『ご利用ありがとうございました、次は田町に止まります』

 

 

その案内音声から遊次郎と中野は瞬時に場所を特定する。

 

 

中野「品川だな」

 

遊治郎「ですね」

 

遊大「え?田町じゃねえのか」

 

中野「次の停車駅が田町って事だ、だから1つ前の駅の放送と考えるのが正しい」

 

マイケル「けど電車は上りと下りがあるんやろ?もう片方の駅って事はあらへんか?」

 

遊治郎「音声の最初の方に、うっすらと『ドレミファインバーター』が聞こえた。間違いなく品川だ」

 

遊大「なんだその、ドレミファって…」

 

中野「正式には『シーメンス社製VVVFインバーター』だ、品川駅を起点とする『京浜急行』の列車に搭載されている。

 

電車が発車する際のモーター音がドレミファソラシド〜って聞こえるから、『ドレミファインバーター』って愛称で呼ばれている」

 

マイケル「ほな、ここの音の出処は…」

 

遊治郎「品川駅周辺で間違いないだろう」

 

中野「けど品川なんてビルばっかだろ、倉庫なんてあったか?」

 

遊治郎「……考えうる場所が1つだけあります」

 

遊大「マジか!?」

 

遊治郎「先輩、今から話すことは聞かなかったことにしてください」

 

中野「あーあー、耳が詰まって聞き取れねえなぁ」

 

 

中野はわざとらしく耳かきで片方の耳をほじった。

 

 

遊治郎「ありがとうございます。

 

遊大くん、それと君は…」

 

マイケル「マイケルや!」

 

遊治郎「遊大くんにマイケルくん、今から言うことは誰にも言っちゃいけないよ」

 

遊大「分かったから早く話してくれ!」

 

マイケル「こう見えてお口のチャックは固い方や」

 

遊治郎「今、海馬旅客鉄道では山手線の30個目の新駅を整備する計画が進められているんだ。

 

場所は『品川~田町』の区間内。まだ着工はしていないが、資材置き場の『倉庫』が軌道沿いに存在する」

 

遊大「じゃあナリヤはそこに!?」

 

遊治郎「恐らくね、本来なら工事の業者しか入れないはずだけど…」

 

マイケル「ほな善は急げや!おっさん案内頼むで!」

 

遊治郎「先輩、また駅を離れてしまって申し訳ない…」

 

中野「気にすんな、それにどこの馬の骨とも知らん奴らが不法侵入してたら大事だ。ヤバくなったら連絡よこせ、お前さんの着信を合図に警察へ通報するから」

 

遊治郎「それでお願いします」

 

遊大「よし、待ってろナリヤ!!」

 

 

 

 

『品川駅付近:倉庫』

 

 

時刻は17時50分頃。

 

ナリヤは両腕をロープで縛られ、近くの柱に括り付けられている。

 

装着していたデュエルディスクは踏み潰されて粉々にされてしまった。遊大の聞いたブツッ!という音は踏み潰された時のショック音だろう。

 

それに加えてナリヤはジョージ達に殴られ顔の頬やまぶたが腫れ上がっている。

 

 

下馬「全く、油断も隙も無いですね」

 

中野「舐めた真似してくれたじゃねえか、アァ!?」

 

ジョージ「全く馬鹿な奴だぜ、大人しく金を用意しておけば痛い目に合わずに済んだってのによ。

 

そもそも電話したって無駄だぜ!ここは海馬旅客鉄道新駅工事の為の倉庫!着工もしてない工事だからな、業者がしょっちゅう出入りすることも無い。つまり助けを読んだところで誰も来ないって訳だ!

 

さすがだぜ下馬!こんな隠し場所を見つけるとはなァ!!」

 

下馬「ふっふっふ、こんな物は朝飯前ですよ」

 

ジョージ「さぁて、どうせお友達は助けに来ない。俺らの憂さ晴らしに付き合ってもらうぜ!!」

 

ナリヤ「……ゆ…遊大……」

 

ジョージ「アァ!?なんだよ、何か言ったか?聞こえねえんだよ!!」

 

ナリヤ「………助けて……遊大………」

 

ジョージ「バッカじゃねえの!?だからよぉ、誰も助けに来ねえって言ってんだろォ!?

 

ここを知ってる奴なんて精々海馬旅客鉄道の職員くらいだ、普通の学生程度が見つけられる場所じゃねえんだよ!!」

 

 

ジョージがそう叫んだ、その時…

 

 

遊大「それはどうかな」

 

遊治郎「もしかしたら、職員の知り合いがいれば…見つけられるかもしれないよ」

 

 

背後から声がしたことに気がつき振り返る。

 

そこには気絶させられた下馬・中野の姿と、遊大・遊治郎・マイケルの3人だ。

 

 

ジョージ「な…なんだてめえら!!そいつらに何しやがった!!」

 

遊治郎「手刀で眠って貰ったんだよ、君の助太刀に入られたら迷惑だからね」

 

遊大「てめえ一体何者だ!ナリヤを解放しろ!」

 

ジョージ「解放ぅ?ふっ…ふはははははは!!嫌だね、コイツにはもう一度金づるになって貰う!」

 

遊大「もう一度…だと?」

 

ジョージ「ああそうさ、コイツは元々『童実野町』の市立中学で一緒だったんだが…よく小遣いを恵んでくれてよぉ。

 

それがコイツ転校しちまったもんだから稼ぎが無くなっちまって…。こうしてまたお付き合いを始めようと親交を深めてたところさ」

 

遊治郎「なんて卑劣な…!」

 

遊大「恵んでもらっただと?ふざけんな!てめえが脅し取ったんじゃねえのか!」

 

ジョージ「脅し取る?俺が?そんな証拠どこにもねえだろうがよォ!ヒャーハッハッハッハッハッハ!!!!」

 

マイケル「あるで、証拠ならなぁ」

 

ジョージ「何ぃ!?」

 

 

マイケルはスマホに録音した音声を流す、そこにはハッキリとジョージの声で『金を持ってこねえのはどういう事だ!?』と録音されている。

 

 

ジョージ「てめぇ…!やってくれるじゃねえか!」

 

マイケル「この録音データを警察に持っていけば、お前は逮捕されるやろなぁ」

 

ジョージ「よこしやがれ!そのスマホをよぉ!」

 

マイケル「おどれは誰にモノ頼んどるんや?俺の手にスマホがある限り、お前は俺の言葉に従わんとアカンちゃうか?」

 

ジョージ「くっ!!なんだよ、俺に何させようってんだ!!」

 

マイケル「デュエルや」

 

遊大「え…?」

 

マイケル「デュエルで俺に勝ったら、このスマホは好きにしたらええ。ただし俺が勝ったら、ナリヤから巻き上げた金全部返しいや。そんで大人しく警察に自主してもろへんか?」

 

ジョージ「待て、それじゃあ釣り合わねえぜ?俺が勝ったらスマホを俺に渡せ!そしてこの場で起きた事を見なかったことにしろ!警察にも通報するな!」

 

遊大「この野郎…立場はこっちが上なんだ!お前に命令されてたまるかよ!」

 

遊治郎「いや、要求を飲もう」

 

遊大「なんだと!?……え…!」

 

 

遊大が遊治郎へと向き直ると、遊治郎の腹部からどくどくと血が流れていた。

 

そしてその向こうには血に塗れたナイフを構える下馬の姿があった。

 

 

遊大「てめえ!よくも…!」

 

下馬「まだ頭がズキズキしますが…これで五分五分です、ジョージの要求を飲まないのなら君も刺します」

 

ジョージ「でかした!下馬ァ!さあどうする!?俺の要求を飲まないとソイツも刺してやるぜ!」

 

ナリヤ「遊治郎さん!……遊治郎さん!!」

 

マイケル「分かった、要求を飲む。ただし少しでも変な動きしくさったらタダじゃすまへんで」

 

ジョージ「よぉし、交渉成立だ」

 

 

マイケルとジョージはデュエルディスクを構える。

 

 

マイケル「先行か後攻、好きに選びぃや」

 

ジョージ「へっ!その余裕が命取りにならなければ良いがな!俺の先行で行かせてもらうぜ!」

 

遊大「わりぃマイケル!頼んだぞ!」

 

マイケル「任しときぃ!俺はこんなクズ共に負ける男やない」

 

ナリヤ「みんな…ごめん……」

 

 

ナリヤは柱に括り付けられ、動けない事自身を恨む。

 

 

マイケル「ナリヤ言うたな、遊大の友達の!」

 

ナリヤ「…はい」

 

マイケル「もうちょっとの辛抱やで!」

 

ジョージ「どこを見てやがる!とっとと始めやがれ!!」

 

マイケル「分かっとる。全く…けったいな男やで。そんじゃ行くで」

 

 

「「デュエル!!!!」」

 

 

《TURN1》

 

 

ジョージ「俺のターン!俺は手札から【サンド・キャッスル】を召喚!」

 

 

ジョージが召喚したのは、砂の城のような姿をしたモンスター。

 

 

サンド・キャッスル

☆ ATK.300

 

 

ジョージ「サンド・キャッスルの効果発動!EXデッキの融合モンスターに指定された融合素材をフィールド・手札から墓地へ送って融合召喚する!

 

俺は手札の【リーフ・キャッスル】と【ストーン・キャッスル】で融合召喚!

 

現れろ!レベル6!

【ロック・キャッスル】!!」

 

 

地面から生え出てきたのは巨大な岩で出来た居城。至る所に植物の蔓が絡まっており、まるで意志を持つかのように蠢いている。

 

 

ロック・キャッスル

☆☆☆☆☆☆ DEF.3000

 

 

遊大「レベル6で守備力3000!?」

 

遊治郎「キャッスルモンスターは超防御戦法のデッキだ、戦闘で突破するのは難しいだろう」

 

ジョージ「さらに俺は融合召喚したロック・キャッスルの効果発動!連続で融合召喚を行うぜ!

 

今度はフィールドの【サンド・キャッスル】と手札にある【ウォーター・キャッスル】で融合召喚!

 

現れろ!レベル6!

【マッド・キャッスル】!!」

 

 

今度は泥で作られた居城、ロック・キャッスル以上に柔らかい素材の為か息をするかのように膨張する。

 

 

マッド・キャッスル

☆☆☆☆☆☆ DEF.3500

 

 

ジョージ「最後に俺はカードを1枚伏せてターンエンドだ」

 

 

《TURN2》

 

 

マイケル「俺のターン、ドローや!」

 

ジョージ「その瞬間伏せていた永続トラップ発動!【キャッスル・オブ・ミラージュ】!!

 

このカードがある限り、俺のキャッスルモンスターは効果で破壊されず、相手の効果の対象にならない。

 

それにキャッスル融合モンスターには共通効果として『戦闘で破壊されない』効果がある!これで完全な体勢を得たって訳だ。お前は俺に勝てない!」

 

遊治郎「ぐぬぅ、厄介なトラップだ…」

 

遊大「ちくしょう、どうやって突破しろってんだ」

 

マイケル「……お前さん、今なんて言うた?」

 

ジョージ「あぁ!?お前は俺に勝てないって言ったんだよ!文句あんのかコラァ!」

 

マイケル「その言葉、そっくりそのまま返したるわ。『お前は俺に勝てない』」

 

ジョージ「はっ!ハッタリこいてんしゃねえ!戦闘でも効果でも破壊されない!そもそもお前は俺のモンスターを対象に取ることすら出来ねえ!

 

やれるもんならやってみろよォ!」

 

マイケル「ええで、その目ん玉かっぽじってよぉ見とくことや。

 

俺は手札から『空牙団の剣士ビート』を召喚!」

 

ビート「やったるぜ!」

 

 

空牙団の剣士ビート

☆☆☆ ATK.1200

 

 

遊治郎「…ん?」

 

遊大「どうしたおっさん、やっぱり傷が…」

 

遊治郎「いや、そうじゃない。どうしてだろう…。彼が使うカードを見るのは初めてじゃない、どこかで見た事があるような…」

 

マイケル「ビートの効果発動や、手札から新たな空牙団モンスターを特殊召喚する。来い!【空牙団の撃手ドンパ】!」

 

ドンパ「ぶっ放すぜ!」

 

 

空牙団の撃手ドンパ

☆☆ ATK.500

 

 

マイケル「ドンパの特殊召喚により、ビートの効果が発動や。デッキから【空牙団の飛硝リコン】を手札に加える。

 

続けてドンパの効果でリコンも特殊召喚や」

 

リコン「前方、良し!」

 

 

空牙団の飛硝リコン

☆☆ ATK.1000

 

 

マイケル「リコンの特殊召喚により、ドンパの効果が発動や。アンタの大事な永続トラップを破壊させてもらうで」

 

ジョージ「何!?」

 

マイケル「アカンなぁ、大事なもんなら人に見せつけんと…しまっておかな」

 

ドンパ「砲撃ヨーイ!ドンッ!」

 

 

ドンパから放たれた砲弾が、キャッスルモンスター達を守っていた不思議な結界をぶち破る。そのまま音を立てて崩れ落ちた。

 

 

ジョージ「くそっ!まだだ!まだ耐えられる!」

 

マイケル「リコンの効果発動、言うまでもあらへんけど空牙団を特殊召喚するんや。来い!【空牙団の闘志ブラーヴォ】!」

 

ブラーヴォ「うおおお!どいつが俺の獲物だ!?」

 

 

空牙団の闘志ブラーヴォ

☆☆☆☆ ATK.1900

 

 

マイケル「ブラーヴォの特殊召喚でリコンの効果発動…するんやけど、セットカードが無いから意味無いねん。

 

せやけど守備モンスターが2体居るのは敵わんなぁ…。よし、1体借りるで」

 

ジョージ「借りるだァ?」

 

マイケル「【精神操作】や、アンタの【マッド・キャッスル】のコントロールを得る!」

 

ジョージ「くっ!俺のモンスターが!」

 

マイケル「すぐに返すさかい、俺は【マッド・キャッスル】と【空牙団の剣士ビート】と【空牙団の撃手ドンパ】の3体をリンクマーカーにセット!

 

リンク召喚!現れろ!リンク3!

【空牙団の大義フォルゴ】!!」

 

 

フォルゴ「若様のお声に馳せ参じ候う」

 

 

 

空牙団の大義フォルゴ

LINK3 ↙↑↘ ATK.2600

 

 

マイケル「この瞬間、フォルゴとブラーヴォの効果がそれぞれ発動や。フォルゴの効果でリンク召喚の素材にしたモンスターと種族の違うモンスターを呼び出す。

 

来い!【空牙団の孤高サジータ】!!守備表示で特殊召喚や!」

 

 

サジータ「団長に喧嘩を売るのはどこのどいつだぁい?…お前か!」

 

 

空牙団の孤高サジータ

☆☆☆☆☆ DEF.2400

 

 

 

マイケル「ほんでブラーヴォの効果や、空牙団の攻撃力を500アップする」

 

 

空牙団の大義フォルゴ

ATK.2600→3100

 

空牙団の飛硝リコン

ATK.1000→1500

 

空牙団の闘志ブラーヴォ

ATK.1900→2400

 

 

マイケル「さらにサジータの特殊召喚時の効果で、お前さんにはサジータ以外の空牙団の数だけ500のダメージを受けてもらうで。

 

数は合計3体、よって1500のダメージや!」

 

サジータ「お仕置だよ!!」

 

 

サジータの羽根が針の雨の如くジョージに降り注ぐ。

 

 

ジョージ「ぐおおおおッ!!」

 

 

ジョージ

LP.8000→6500

 

 

ジョージ「だがライフは充分、守備力3000のロック・キャッスルはてめえの弱小モンスターでは倒せまい!

 

仮にフォルゴで攻撃しようとも戦闘では破壊されないからなァ!」

 

マイケル「俺のターンや、カード処理を挟むんちゃうなら黙っときなはれ」

 

ジョージ「うっ…!!」

 

マイケル「ようやっとお前さんの出番やで、空牙団の闘志ブラーヴォの能力で特殊召喚や!

 

来い!最強の剣士!

【空牙団の英雄ラファール】!!」

 

 

ラファール「俺が道を作る!付いてこい!」

 

 

空牙団の英雄ラファール

☆☆☆☆☆☆☆☆ ATK.2800

 

 

マイケル「ラファールの効果発動!自身の他の空牙団モンスターの数だけデッキの上を見る。

 

今回は4体やから4枚確認し、その中の1枚を手札に加える。俺が加えるのは【空牙団の剣士ビート】や。残りはデッキに戻すで」

 

ジョージ「さて、そこまでやって見せたが結局のところ俺のロック・キャッスルは越えられねえみたいだな。

 

残念だが俺にターンを渡すしか他ないようだ。さあ!とっととターン終了を宣言しやがれ!」

 

マイケル「ドアホ、俺が宣言するのはターンエンドやない。バトルフェイズや!」

 

ジョージ「何!?」

 

マイケル「バトル!俺は【空牙団の大義フォルゴ】で【ロック・キャッスル】を攻撃!

 

その瞬間に手札の速攻魔法を発動!【禁じられた聖杯】!フィールドのモンスター1体の効果を無効にし、攻撃力を400アップする!」

 

 

ロック・キャッスル

ATK.1800→2200

 

 

遊治郎「うまいぞ、敵は守備表示だから攻撃力が上がろうと関係無い!」

 

遊大「行けェ!!マイケル!!」

 

ジョージ「残念だったなぁ!【ロック・キャッスル】の効果発動!1ターンに一度、守備表示なら相手の発動した魔法・罠を1度だけ無効にで出来る!

 

禁じられた聖杯を無力化する!!これでてめえは俺に成すすべも無くなった!!」

 

マイケル「残念やなぁ、ホンマ…」

 

ジョージ「あぁ?」

 

マイケル「お前さん、デッキに喰われるで」

 

ジョージ「な、何を訳のわかんねえことをほざいてやがる…。勝てねえからって負け惜しみか?」

 

マイケル「お前さんはただデッキに操られてる人形や、本来のデュエルちゃう。デュエルですら無いねん。

 

そのキャッスルモンスターらは、お前さんを守るふりをして喰わんとするタイミングを見計らっとるだけや」

 

ジョージ「わ…訳わかんねえ!なんなんだてめえはよォ!!」

 

マイケル「俺の座右の銘は『デッキは組んでも喰われるな』や!よぉく覚えておきィ!

 

【空牙団の英雄ラファール】の効果発動!手札の【空牙団の剣士ビート】を墓地に送り、相手のモンスター効果を無効にする!

 

とっとと失せろ!ロック・キャッスル!」

 

ラファール「俺が道を切り拓く!でやああああァァァァァァァァ!!!」

 

 

聖杯を握り潰そうとするロック・キャッスルの腕をラファールは一太刀で切り落とす。

 

すかさずフォルゴの居合切りが炸裂。その岩の胴体は全て粉々の石ころへと変貌する。

 

 

マイケル「これでお前さんを守るもんは何一つ無いで」

 

ジョージ「あ…ああ…てめえ…まさか!まさかァァァァ!!!」

 

マイケル「なんや悪党」

 

遊治郎「思い出したァァァ!!」

 

 

脂汗をかく遊治郎が突然叫ぶ。

 

 

遊大「うわっ!なんだよおっさん!あんまり騒ぐと傷口が広がっちまうぞ!」

 

遊治郎「いててて…そうだった。遊大くん、思い出したよ。彼のことをどこかで見たことあると思ったらテレビだ!テレビ!」

 

遊大「うちの寮テレビ無いから分かんねえや」

 

下馬「テレビだと?……まさか?まさかァ!?」

 

遊大「だから誰だよ!」

 

遊治郎「彼の名前は『マイケル・モナーク』。

 

イギリスの貴族『モナーク家』の末裔でデュエルモンスターズの全英チャンピオンだ!」

 

遊大「………え、ええええええええぇぇぇぇぇぇぇ!?!?!?」

 

 

遊大は絶叫する。

 

テレビで見る事はなくとも、動画配信サイトではマイケル・モナークの動画が人気動画ランキングで見ない日は無い。

 

しかし発信される映像では後付けの解説の音声が入ってる事が多く、テレビの中継や再放送でない限り本人の声を聞くことはできない。

 

遊大は知らなかったのだ、マイケル・モナークが関西出身である事を。

 

 

ナリヤ「あ、あのマイケル・モナーク!?」

 

マイケル「あれ?言わへんかったっけ?名前」

 

遊大「苗字は聞いてねえよ!」

 

マイケル「ファンの女の子は『モナくん』って呼ぶんや。気軽にファーストネームで呼んでくれてかまへんのやけどなぁ」

 

遊治郎「驚いた、じゃああのジョージという男は今…全英チャンピオンと戦っているということになる」

 

ジョージ「そんな…勝てるはずがない…!!」

 

マイケル「言ったやろ?お前は俺に勝てへん、良かったなぁ解釈一致して」

 

ジョージ「く…くそがァァァァァァァァ!!」

 

マイケル「行くで!惨めないじめ野郎!悔い改めや!

 

ラファール!リコン!ブラーヴォでダイレクトアタック!」

 

ジョージ「グアアァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!」

 

 

ジョージ

LP.6500→0

 

 

 

 

 

数分後…遊治郎がこっそり中野へ電話した事で警察に通報が入り、ジョージ・下馬・中野の3名は逮捕された。

 

遊治郎は腹部の傷が浅いとはいえ、大事をとって緊急搬送された。

 

驚いたことにジョージの仲間である中野は、大崎駅の助役である中野の孫だった。

 

今回の話を聞いた中野助役はカンカンに怒っており『ぶん殴ってる!』と言い、勤務を終えたあと警察署へ向かったようだ。

 

 

 

 

[海馬総合病院:1階受付]

 

 

緊急搬送されたとは言え、消毒と包帯での応急処置で済んだ遊治郎は会計待ちの為に受付前の長椅子に座っていた。

 

その向かいの長椅子には、遊大・ナリヤ・マイケルの3人も座っている。

 

 

遊治郎「心配かけたね、でも明日1日休暇を貰ったから大丈夫」

 

遊大「嘘だろ…。ナイフで刺されて休みが1日だけって…」

 

遊治郎「社会人なんてこんなもんさ」

 

ナリヤ「遊治郎さん、僕のせいでこんな…」

 

 

ナリヤは深く落ち込んでいる。

 

 

遊治郎「気にする事はない、それよりもナリヤくんは顔の怪我どうなんだい?」

 

 

そう、ナリヤもジョージ達から暴行を受けて顔に痣が出来ていた。

 

 

ナリヤ「僕は消毒と塗り薬だけで済みました」

 

遊治郎「それは良かった」

 

マイケル「いやぁでも大事にならなくて良かったで2人とも」

 

ナリヤ「マイケルさん、ありがとうございました」

 

マイケル「やめぇや!さん付けなんて!こそばゆい!気軽に『マイク』って呼んでくれてええで」

 

遊大「そうだマイク、電車の中で『しばらくこっちには戻られへん』って言ってたよな?どういう事だ」

 

マイケル「お!ようやくマイクって呼んでくれたな遊大」

 

遊大「良いから、なんで戻れなくなるんだよ」

 

マイケル「バッチャや」

 

遊大「バッチャ?」

 

マイケル「イギリスに住んどるおとんのおかん、俺から見たらバッチャや。そのバッチャから言われたんや。

 

『半端もんにモナークの敷居は跨がせない』ってな」

 

ナリヤ「どういう事?」

 

マイケル「俺は去年、中学最後の世界大会でベスト4まで行ったんや。けど結果はドンケツの4位。バッチャはそれが気に入らんみたいや」

 

遊治郎「確か中学生まではシード枠が設けられるけど、高校生からは通常の予選から参加しなくてはならない」

 

遊大「ちょっと待て、てことはお前何歳なんだ?」

 

マイケル「16や」

 

遊大「俺らより1個上だったのか…」

 

マイケル「歳なんて関係あらへん!俺は俺、お前はお前や!そんでな、明後日にイギリスのバッチャの所に行かなアカンねん」

 

遊大「明後日!?」

 

マイケル「バッチャは子供の頃からエリートで、ジュニアクラス時代から現在のシニアクラスまでの世界大会で殿堂入りしてるんや」

 

遊大「すげえ婆さんだな…」

 

遊治郎「もしかして君のおばあさんって『エリザベス・モナーク』さん?」

 

マイケル「せやで、おっちゃん知っとるんか?」

 

遊治郎「私の会社の元創始者が知り合いで、何度かお会いしたこともあるよ」

 

マイケル「そうやったんか。実際バッチャは強い、俺はバッチャを超えるくらい強くなってみせる。

 

そしてイギリスを出て必ず世界チャンピオンの座に上り詰める!」

 

遊大「お前なら出来るさ、マイク」

 

ナリヤ「応援するよ!」

 

マイケル「おおきにな。短い時間だったけど楽しかったで、今度帰ってくる時はオープンクラスの世界チャンピオンや!」

 

遊大「ああ、頑張れよ!」

 

ナリヤ「今度は僕ともデュエルしよう!」

 

マイケル「勿論や!」

 

遊治郎「明日に日本を発つなら、もう帰って準備しないと。私には2人が付いてるから大丈夫」

 

マイケル「おっちゃんも長生きしいや、ほな!」

 

 

マイケルは3人にピースサインを送り、病院を出ていった。

 

 

ナリヤ「色んな意味で凄い人だったね」

 

遊治郎「ふふ、将来は大物だろう」

 

遊大「アイツのデュエル、マジで熱かった。今度は観戦じゃなく直接デュエルしてやる!」

 

遊治郎「だがその時にはオープンクラスの世界チャンピオンになっているだろう、勝算はあるのかい?」

 

遊大「負けたっていい、けど負けるつもりは無い。熱いデュエルが出来ればそれでいいんだ」

 

??「果たしてそうかな?」

 

遊大「あ?」

 

 

その声は遊大たちの座る席の近くから聞こえた。

 

辺りを見回すと1人の男が3人の近くの長椅子に座っていた。

 

男は立ち上がり遊大へ向き直る。

 

 

遊大「なんだアンタ、こっちは感傷に浸ってる時によォ」

 

??「『負けたっていい』なんて考えは愚かだ。

 

『勝たなければならない戦い』もまた存在する。

 

失礼、話が逸れてしまったね。真藤遊大くんで間違いないかな」

 

遊大「おう、俺の事だが…あんたは?」

 

遊壱「オレは『高倉遊壱』、警視庁の刑事だ」

 

 

遊壱と名乗った男はスーツの胸元のポケットから警察手帳を取り出し顔写真の貼られたページを開いて見せる。

 

 

遊壱「君の話を聞きたい、署まで同行願いたいんだが…」

 

遊大「何故だ、それに任意同行は拒否できるはずだ」

 

遊壱「ならデュエルならばどうだい」

 

遊大「デュエルだと?」

 

遊壱「警察からのデュエルは職務質問と違い拒否する事は出来ない、拒否すれば合法的に君を拘束出来る」

 

ナリヤ「そんな!」

 

遊治郎「遊大くんが何をしたんです?それくらいは教えて貰えないのですか」

 

遊壱「申し訳ないがそれは教えられない、そして遊大くん。君はこのデュエルを受けるのか。拒否して署まで連行されるか。選んでもらおう」

 

遊大「勝てばそっちの要求に答える必要は無いんだな」

 

遊壱「それは保証しよう、規則だからな」

 

遊大「良いぜ、やってやるよ」

 

ナリヤ「気をつけて遊大!」

 

遊治郎「警察がデュエルを申し込んでくるなんて、いったいどういう…」

 

遊大「関係ねえ、マイクのデュエルから冷めやらない熱い気持ちをてめえにぶち込んでやるぜ!」

 

遊壱「準備は良いみたいだね、ならば行くぞ!」

 

 

 

「「デュエル!!」」

 

 

 

NEXT:第5話 顕現せし魂

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