「鬼が出るか蛇が出るか」って。
蛇の方が良いに決まってるだろ?
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013
「伍ノ型
(何なんだよ...何なんだこいつら!急に目覚めたかと思ったら!)
「壱ノ型———
(ぐあッ……!)
「壱ノ型
(くそ、強い……)
「伍ノ型 ———
(痛い……!)
(はァ...まぁいい。)
(僕の能力2つがあれば、本気を出したらこいつらなんかすぐに倒せる)
(今はまだその準備だ。)
(ふふふ……)
♦︎♦︎♦︎
———ドゴン、ドゴン、と。
球磨川は後ろでとんでもない破壊力の攻撃が続け様に繰り出されているのを背中で感じていた。
音だけ聞いたらどちらがハイジャック犯か分からない。
『……にしてもさぁ……多すぎない……?どんだけ好きなんだよ、僕のこと』『生憎僕には胡桃ちゃんがいるんだぜ?』
「いないよ、そんな人間」
先程から、球磨川は肉の触手を「
が、弱体化しているのは触手だけではない。
それに、倒すだけでなく、眠っている乗客の安全も考慮しなければならないというのもかなり大変だ。冠石野はかなり疲弊していた。
老婆、妊婦に紳士。それに———1人きりの少年。
家出だろうか。
凄い勇気だ。そんな小さな体で。素直にそう思った。———憧れた。尊敬した。
そして、自分も負けまいと、冠石野は再び触手に立ち向かう。
「えっと、どこにあるのかな』『あ、敬語じゃなくていい?」と触手を切りながら言う胡桃。
『今更すぎるだろ』『うん、まぁもちろんタメ口でいいけどさ』『胡桃ちゃんはどう思うんだい?』
「そうですね……私はやっぱり距離を感じるので年下にも年上にもタメ口でいきたいなって思いますね」
『いやそっちじゃなくて。首だよ首。鬼の急所が何処にあるかってことだよ。』
球磨川が分かりやすくため息をつく『タメ口談義を始めてどうするんだよ』
そう、僕らは
即ち、敵の弱点だ。
現在戦っている鬼———魘夢は、列車と同化しているが、炎柱の煉獄さんによると、「首は必ずある」とのことだった。
流石だよね。
相当の場数踏んでなきゃ、あんな断言出来ねぇよ。
「んー、そうだね。まぁ首だから列車の先頭辺りだと想像はつくかな」
『なるほどね。流石胡桃ちゃんだ』『でもね、捻くれ者の僕としては、ちょっと捻くれたところから探していきたいと思うんだけど、どう?』
「嫌です……嘘です。おっけーおっけー。で、例えば何処なのかな」
『例えばさ。』『トイレとか』
向かってきた触手を冠石野が「無かったこと」にし、そしてこちらを振り向く。
「そんな事あります?」
『って思わせるようなところに隠すのが普通だぜ?』『まさか映画にまでさせてもらったくせに列車の先頭なんていう何も考えてないこと丸わかりの場所に置く馬鹿いないでしょ』
「理屈は分かるけど映画って?」
『あー、いや何でもない』そう言って球磨川達は第三車両にあるトイレへ駆け出した。
♦︎♦︎♦︎
さて、結果から説明しよう。
無かった。
床までこじ開けて調べたのに出なかった。
『嘘だ……僕の推理が外れるなんて……』『「日本のシャーロックホームズ」と呼ばれていたこの僕が……?』『はっ、まさかこれも鬼血術!?』
「灰色の脳細胞どころか、黒色の単細胞のようですね、球磨川さん」
『時々出るその才能溢れる煽りは一体どこの道場で習ったものなの?』
「さっきの駅前の道場です」
『嘘だよね?』
「はい、嘘です。……まぁ、これについては全てが終わってから話しますよ」
『絶対そこまで引っ張るほどのストーリーは無いと思うんだけど...』
球磨川は釈然としない様子で既に走り出している冠石野の後ろ姿を見、そして同じように走り出した。
……。
何だろうな、この感情。凄くモヤモヤする……。
恋かな。……いや絶対違うな。
やっぱり釈然としない。
閑話休題。
『で、結局やっぱり最終的に先頭ってことでいいのかな?』
「違ぇよばーか。……嘘だよ。合ってる合ってる。おめでとう。」
『(怒りを堪える顔)』
「あれ?なんで「(怒りを堪える顔)」なんて言ってるんですか?」
『なんでもないよ、胡桃ちゃん』『で、ようやくここについた訳だけどさ』
「過半数雑談だったけどね」
『車掌さんもいないけど、どうなってんだろうね?』『まぁいいや』『とりあえずは』『螺子伏せてみるところから始めてみよう』
そう言って、球磨川はどこからからともなく螺子を取り出した。
その螺子を、床へ深々と突き刺す———螺子込む。
そして壊れた床には——————骨。
「ほら、やっぱりありましたね」
『だね。いやぁ胡桃ちゃんの才能には驚かされてばかりだぜ』『全く。親の顔が見てみたいもんだ』
「使い方間違ってるよ」
『たしか、骨って日輪刀じゃないと切れないんだっけ?』
「切れないっていうか、切っても
『ふーん、なるほどねぇ……』『じゃ、早速切ってみますか……っと、あれ?』
流石に気づかれてるのね。
『折角だからちょっと話してみようぜ』
「は!?馬鹿なの!?……嘘です!馬鹿なの!?」
『落ち着いて。ステイステイ。はい深呼きゅ……っていたたたたた痛いって脛を蹴らないで!』
「何言ってるんですか。死ぬつもりですか?『
『いやいや、何言ってるんだよ』『君が守れば良いだけじゃないか』
なんでだろう。
どうしてこんなに守りたくなくなってくるんだ...
「というか第一、こちらに対して律儀に応答してくれるわけ「呼んだ?「うおっ!?」
何も無かったはずのところから、唐突に魘夢が現れた。
いや、魘夢の姿をした肉塊、と言うのが正しいか。
いつも通りの、球磨川を彷彿とさせるヘラヘラとした顔。
『やっほー魘夢ちゃん。元気?』
「うん、すご〜く元気だよ!今からこんなに大勢の人間を食べるんだって思うとワクワクするよ...はぁ、早く絶望の顔を見たい。知ってる?幸せな夢を見せた後に絶望的な夢を見せると、凄く良い顔をするんだよ、皆。」
『そっか、それは良かった!』『僕のその顔、ちょっと興味あるぜ』『ところでさ』『君、
「あ、そうだ「マイナス」だ...いやぁ僕英語には疎くてさ。呼び方を忘れちゃってたんだよね。本当にありがとう。まぁ、能力名の方は覚えてるけどね」
——————
「これは能力向上の能力。ねぇ、素晴らしいと思わないかい?」
『へぇ、「過ぎた夢遊病患者」ねぇ……いい名前じゃないか』『君らしくて、ね』『それで?誰に貰ったの?』
「……それを言ったら殺されるんだよねぇ。だから内緒。僕を殺せたら教えてあげるよ。」
『そっか。じゃあ遠慮なく。』『———
肩に触れる手の感覚。いつもの笑顔を少しだけ強張らせながら振り向くと、そこには
『いやいやいや……そんなことある?』
少年が———魘夢ではない
それを察知した瞬間のこと。
———ダンッ!
『え……?』
何かの音がした。爆発音が。それとほぼ同時に感じる感覚。
背中が熱い。痛い。息が苦しい。いや、これ———
『……銃弾じゃねぇ、か……』球磨川は、少年の背後に浮かんでいる
「あ...今出る場面じゃ無かったのに。これ食らっても、一部分がシワッてなるだけだよ?」
「あ?うっわまじかしくじったー。俺の優しさが失敗の原因か。くっやしー。まぁいいや」
———どうせ勝つしな。
彼はニッと、悪巧みしてそうな、性格が悪そうな笑みを浮かべた。
……おいおい。
ここに来て新キャラとか、ジャンプ展開としちゃあ邪道すぎるぜ、全く。
新キャラ〜〜こっから一体どうなるの〜
いや、僕、行き当たりばったりで書くタイプの人間なのでほんとうに分からないです。
有川浩さんがどっかのあとがきで(「シアター!2」だったかな?)言っていた、「登場人物が勝手に動いてくれる」ってやつがよく分かります。
つーわけでまぁそろそろ無限列車も終わるでしょう。皆さんどうかお付き合いください。感想、評価等もお願いします。
クロスオーバー作品としてそれぞれのキャラに違和感はありますか?
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ない
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ちょっとある
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めっちゃある