そこは見知らぬ世界でした……なのorz 作:dslprojecter
その日、オラリオの神々は震撼した。
ー
「第一万ん〜?千回の
ロキが司会者となり、神々を見渡す。聞いとらんヤツラは度外視や、とスルーで強引に会は進行していく。
宴もたけなわ、レベルアップした子供の命名は終わりを告げ、最後にロキは代表として皆に告げる。
「さて、子の命名も終わり、ここまでは予定通りや。此処からが今日の本題になる。昨日の異世界の子の件で重要な事が解った。それを今から皆に聞いて貰おうと思うとる。よう聞いとけや」
集まった神々もロキの言葉に興味を惹かれ鎮まっていく。それを確認したロキはヘスティアを呼び出す。
「これから話す事は異世界の子の事を一番知っとるヤツから話して貰おうと思うとる。なんせウチラが
あまりにもロキのヘスティアに対する紹介が酷すぎた。集まった神々もロキの話しでブーイングを起こしていた。ヘスティアはおずおずと司会席へと近付いていく。
「酷いじゃないか、ロキ。ボクはただ眷属を増やそうと勧誘しただけで、異世界云々なんて事は知らなかったんだ」
「それが悪いんじゃ、ボケェ。状況も知らんかったヤツがほざくな」
ヘスティアも確かに緊急の
「まあ、それについては謝るよ。ただボクの状況も理解してくれ」
それだけ告げるとヘスティアは向きを変え、他の神々を前に息を整え面持ちを改める。
「これから話す事はかなり重大な事実だ、心して聴いてくれ」
いきなりなヘスティアの態度の変化で真剣味が増したのだろう、神々はヘスティアに注目せざるを得なかった。ヘスティアは注意が向いた事を感じ更に話し出した。
「先ずは異世界の子の名前はミュウ、南雲ミュウだ。そしてコレが一番重要な事だが、彼女は神殺しの魔王の娘だ」
≪神殺し≫ヘスティアは確かにそう言った。
この世界に於いて神を殺せた者は居ない。何故なら下界で傷ついた神は天界へと送還されるからだ。神が死ぬ事は今までの神生に於いて無い筈だった。
「動揺するのもわかる、天界へと送還される事も考慮した上で言う。かの魔王は天界ですら消滅させる事が出来る力があるんだよ」
「……………………」
「ヘスティア、それは本当なの?そんな事が可能なの?」
ヘファイストスは全ての神々を代表としてヘスティアに訊ねる。ヘファイストスへと向き直り告げた。
「真実だ。現に彼女の世界の唯一神は神界ごと消滅していると聞いた」
「……………」
「此処に集まった神々全てに告げる。ミュウくんを神々の余計な悪戯や騒動に巻き込むんじゃない。かの魔王は娘を溺愛している。そして何れ、この世界に訪れるだろう、それは確定事項だ。かの魔王は異世界ですら転移する事が可能な力を持っているんだ。もしミュウくんを神の悪戯に巻き込んだなら、この世界は神々を含め天界も地上も消滅を免れないだろう。生き残れる者は皆無で、もしかしたら魂も消滅させられるかも知れないんだよ」
「…………………」
世界の終わり、ヘスティアはロキ達に確かにヘスティアのホームでそう言った。ロキ達からすれば下界に天変地異など地上に住む人々が過酷な人生を送るのかも、と半ば楽観視していた。あまつさえ神々が消滅するとまでは考えが及ばなかったのである。それがここに来ての地上を含めた神々の消滅だ、言葉が出ないのも無理はない。
衝撃的過ぎるヘスティアの言葉も終わり
☆☆☆
神々が
「ミノタウロスがあんな風に逃げるなんざ、どうゆうこった。お前らのしっかりと退路を塞げば問題無かっただろうが」
「なんだと〜、アンタがやっつけてれば問題無かった筈じゃない」
ベートはティオナを眼で威嚇しながら、駄目出しをし、ティオナは売り言葉に買い言葉で、ベートを貶していた。そんな時、徐ろにベートは立ち上がりティオナと一触即発か、と思われた。
「……ぐぅ~、なの」
立ち上がったベートの椅子がミュウに直撃。ミュウもまさかのダメージを受けた。リヴェリアはそれを見て、ミュウを助け起こす。
「済まなかったな、大丈夫か?」
リヴェリアとしては自分の団員が年端もいかない女の子を転ばせた、と責任感を感じたに過ぎず、ベートを宥めようとした。
「ベート、とりあえず落ち着け。お前が立ち上がったせいで、椅子が当たりこの子が倒れた。周りには注意しろ」
「なんだと、ババァ。ちっ、よえ〜ヤツが其処らにいるんじゃねーよ、家に帰れザコ」
この言葉を聞きミュウはキレた。
「面白いの、どっちが雑魚か思い知らせてやるの、表へ出ろなの」
「ああっ?俺が誰だかわかんねーザコになんざ言われたくねーな。良いぜ、相手になってやる」
ミュウとベートが表へと連れだって行くのをリヴェリアは見守っていた。フィンに顔を向けて頷き、リヴェリアも表へ出て行く。アイズ、ティオナ、ティオネは女の子の心配をしつつも成り行きを見ようとリヴェリアの後に付いて行った。
「良いぜ、かかってきなガキ」
ガキ呼ばわりをされ、ミュウの機嫌は更に悪くなっていく。
「やってやるの、犬の躾をしてやるの」
「あぁ?犬だぁ〜?言うじゃね〜か。ただじゃ済まさね〜ぞ、ガキ」
「むぅ、またガキって言ったの、躾は大事なの。やろうども、出てこいやぁなの」
ーーー大罪戦隊デモンレンジャー、姫を愚弄する犬を成敗に参上……ドッパ〜ン
ミュウを中心として多脚砲台が爆煙と共に7体出現した。リヴェリアは摩訶不思議な現象を起こした少女と多脚砲台を見てロキに言われた事を思い出した。
「まさか、この子が……」
ベートとミュウはお互いにかなり激情している。何かあったら割ってでも入るつもりではあったが、多脚砲台を見て尻込みした。ベート、済まない。ヤラれてくれ、と。
「あの犬を躾けるの、皆、手を貸してなの」
ラジャ〜、とさ〜ちゃん達(多脚砲台)の片手が上がり、一方的な蹂躪が始まった。かくて、ベートは取り押さえられ、キリスト同様に張り付けられていた。
「おらおらおらぁなの、犬は躾けられてナンボなの、人に謝る事は大事なの」
「ぐ、ぐわぁ、や、やめろ〜」
ミュウは片手に、これは武器ですという鞭を持って打鞭術を駆使し、ベートの息子を蹂躪していた。あまりの悲劇にリヴェリア、アイズ、ティオナ、ティオネは顔を赤らめ、成り行きを見守るだけだった。
「仕上げなの、コレを付けてアゲルの」
そう言ったミュウは片手に首輪を持っていた。そうかつてハジメがウルの街で披露した誓約のキラメキである。
かくてベートは魔法少女になり、一曲を歌いきった。それを見ていたリヴェリア達は青褪め、ベートは泣いて走り去って行った。