そこは見知らぬ世界でした……なのorz   作:dslprojecter

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仕事が佳境に入り、更新遅れたの。皆様、大変長らく待たせたのm(_ _)m


勇者の凱旋?違ったの、特殊災害警報発令中なのorz

ーロキ・ファミリア(黄昏の館)ー

 

幹部執務室ではフィンが正面の執務机に座り、リヴェリア、ガレスは両脇に立っていた。三人と主神ロキは深刻な表情をしていた。

 

「神殺しの魔王、異世界転移すら可能の力を持ち、何れこのオラリオに来るか」

 

「眉唾と言いたいところだが、あの娘を見てると強ち嘘とは思えんな」

 

「うむ、冒険者登録前の時でさえ儂を一撃で、ベートに至っては躾けられて暫く使い物にならんしのぅ」

 

「ウチだけ被害甚大だね、ハハハハッ」

 

執務室にはフィンの空笑いが響き渡り、それを呆れた目でリヴェリアとガレスは見ていた。

 

「笑い事ではないぞ、フィン。あの奇妙な護衛(?)ですら、かなりの力を持っているようだしな」

 

「魔力をかい?それとも別な意味で?」

 

「なんとも言えないがアレで本気では無いだろう、まだ何かありそうだ」

 

「仕方ないか、とりあえず団員全てに対して、ヘスティア・ファミリア及び南雲ミュウへの干渉を控えるように通達しよう。接触に関しては友好的であれば良しとし、揉め事になるようなら即撤退または謝罪としよう。現時点で魔王の被害に合いそうなのはロキ・ファミリアだ」

 

「そうだな。まぁ、私としてはあの娘と友好関係を築いても構わないとは思っている」

 

「儂はどうするかのぅ」

 

「ロキはどう考えてるんだい?」

 

「そうやな、いくらいけ好かないアイツでもあんなデマは流石に言わんわ。真実と思おて動いた方が無難やろ」

 

「ふむ、とりあえず友好関係からになりそうだね。ロキも天界にいた頃に関して色々あるとは思うが、我慢して欲しい」

 

「しかし、ガレスを油断は有っただろうが一撃か、オッタルですらあの娘と対戦するような事になったら、どうなるかわからないな」

 

「そうじゃな」

 

フィン達三人は思い思いにその時を夢想した。オッタルがヤラれるならそれも仕方ない。もし、オッタルがミュウを倒したなら、フレイヤ・ファミリアはその後が怖い。オッタルはある意味、勝つ事すら出来ないだろう、と三人は想った。

 

ーフレイヤ・ファミリア(戦いの野)ー

 

窓辺には女神が一神、ワインを片手に下界を見下ろしていた。

 

「オッタル、暫くヘスティア・ファミリアを……いえ南雲ミュウを監視し報告しなさい。間違っても接触・干渉はダメよ。最優先でやりなさい」

 

「はっ」

 

脇に控えている従者へと女神は命令を下す。従者は平伏し静かに退席する。団員を招集し行動に移した。

 

「……無邪気な色」

 

☆☆☆

 

「それじゃあ、ヘスティアさん、行ってきますなの。今度はしっかり稼いでくるの」

 

「ミュウくん、必ず帰っておいで」

 

「ハイなの〜」

 

ミュウはヘスティアへ手を振り、スキップしながら出口へと向かう。ミュウの様子は冒険者に成り立てだからか、ダンジョン探索が楽しいのかも知れない、とヘスティアは思った。こうして見てみるとそこらに居る普通の下界の子供と大して変わらない。ヘスティアはやはり神の視線からか、慈しみを持ってミュウを見ていた。

 

ミュウはホームを出てメインストリートを目指して歩いていく。道中、なんだかミュウを見て呟いている人々が多々、見受けられた。不思議に思いながらもミュウはダンジョンへと向かう。もうその角を曲がればメインストリートの端に差し掛かろうという時、ミュウを見咎めた冒険者が走って逃げた。ん?後ろに何かいたなの?くらいにしかミュウは感じなかった。

だが、ミュウがメインストリートに出てから直ぐに事態が急変したのである。

ミュウを中心に半径20メートルほどの空間が出来たのだ。ダンジョンに向かう周囲の冒険者は、あからさまにミュウを避けていた。とりあえず近くの出店に近付いてみる。周囲の冒険者の大移動が起こり、ミュウを中心とした空間は無くならない。ミュウは孤独を感じた。この孤独感はハジメに出会う前に感じたモノだった。母親であるレミアから引き離されて、ハジメ達に見つけて貰うまでの一人という孤独。今もこの世界ではミュウが好きなパパやママ、お姉ちゃん達は居ない。泪が出そうになったが、絶対にハジメが迎えに来ると信じている為、挫ける訳にはいかない、と精神を立て直す。

そんな折、どこかで聞いた声がミュウには聴こえた。

 

「いったい何なのよ、この人だかりは」

 

声の方角をよく見ると、見知った人物を見掛けた。ミュウは知り合いが居た事に安堵し大声を張り上げる。

 

「優花お姉ちゃんなの〜」

 

「えっ?」

 

ミュウは優花の側へと走り出す。優花は最初、誰?としか思わなかったが、ミュウの姿を確認して、微笑みながら両手を拡げミュウを迎え入れる。

 

「ミュウちゃん!!どうして……」

 

「優花お姉ちゃ〜ん、優花お姉ちゃんなの〜」

 

二人は衆人環視の元、抱き合った。

此処に、お互い異世界に転移したのもあり、感極まって抱き合いながら涙したのである。

 

二人は今、手を繋ぎながらメインストリートを歩いている。相変わらずミュウを中心とした空間は出来ているが、優花がいる事で寂しさは消え失せた。優花も知らない世界で唯一の知り合いが居た、という事もあり安心していた。

そして二人はお互いの状況を確認し、ヘスティアのホームへと戻った。

ゆっくり話し合いたい事もあったが、先ずはヘスティアに事情を説明して一緒に居たい事を告げる。その際に優花もヘスティアの眷属にしてもらおう、という話の運びになった。

 

「ヘスティアさん、優花お姉ちゃんを眷属にして下さい、お願いしますなの」

 

「私からもお願いします。ミュウちゃんと離れたくはありません、どうかお願いします」

 

深々とヘスティアにお辞儀をし、伺いを立てる。ヘスティアは二つ返事で了承した。

 

「いいとも、まさか同じ世界から二人もも転移しているとは思いもしなかったけど、キミ達を離れ離れにさせるつもりはこれっぽっちも無いよ。宜しく、優花くん」

 

「はいっ」

 

「なら、早速だが眷属にするから服を脱いでくれ給え」

 

「えっ?」

 

優花の顔は次第に赤くなっていった。

 

「優花お姉ちゃん、背中に神の恩恵(ファルナ)を刻むの、上だけ脱いでそこにうつ伏せになる、なの」

 

優花は勘違いをしてしまった、と恥ずかしくなったがミュウの言う通りにした。

優花がうつ伏せになり、ヘスティアはその背に神の血(イコル)を滴らせる。次第に明らかになっていくステイタスを見て、ヘスティアは優花くんお前もか、と頭を掻きむしる。

なんとか落ち着きを取り戻し、優花へとステイタスを見せた。優花はステイタスを見て真っ白に燃え尽きた。

ステイタスを横から見たミュウは喜びはしゃぐ。

 

「優花お姉ちゃん、パパが好き?香織お姉ちゃんとオハナシするの」

 

ミュウの駄目押しが効いたのか、そのまま優花はテーブルに突っ伏した。その後、なんとか復活を果たし、優花とミュウはお互いの転移について話し合った。

 

「ん〜、ミュウちゃんの話からすると、世界をタスケテという話だけど、私から見るとミュウちゃんだけでは世界は救えないと思う」

 

「ミュウも無理だと思うの」

 

「なら、こういうのは?ミュウちゃんを呼んだのは最終的に南雲達を呼びたかった。だけど南雲達に直接転移を仕掛けてもキャンセルされるからってどうかな?」

 

「ありえるの」

 

「で、おそらくだけどミュウちゃん一人だと可哀想というのもあるけど、多分、報復が怖いから私をミュウちゃんのお守りで転移させた。ユエさん達だと普通にキャンセルしそうだもんね」

 

「ユエお姉ちゃん達、最強なの〜」

 

世間話程度の会話で異世界転移を話題に持ち出している事に違和感を感じない二人。しかも転移をキャンセルとか尋常じゃない内容だ。それを横で耳を塞いで、私は何も聞いてない、と震えるヘスティア。そして会話は弾み、夜は更けていった。

 

園部優花 LV.1

 

種族 人間

職業 魔王の愛人

 

力   I0

耐久  I0

器用  I0

敏捷  I0

魔力  I0

 

≪スキル≫

[投術][言語理解]

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