そこは見知らぬ世界でした……なのorz 作:dslprojecter
ジリリリリーンッ
「電話ですねー。私が出ますよー」
時刻は朝の9時半前、元気いっぱい居るだけで周囲を明るくする白髪碧眼の美少女が自宅を清掃していた。一部では抑止力、無敵存在、世界外超生命体、闇落ちしたら人類最終試練とか言われている南雲家の良妻さんである。
「もしもし、南雲ですがどちら様ですか?」
「朝早くからすいません、ナギサです。ミュウちゃん居ますか?」
「ナギサちゃんでしたか、ミュウちゃんは朝早くから出掛けましたよー。ハジメさーん、ミュウちゃんて何処に出掛けましたっけ?」
「ん?30分ほど前にナギサちゃんの所に遊びに行ったぞ」
「ナギサちゃん、30分ほど前にナギサちゃんの所に遊びに行ったそうです。まだ着いていませんか?」
「え?ミュウちゃん家から30分前に私の所に?まだ着いてません。可怪しいですよね、誘拐でしょうか?」
普通に物騒な事を言い出したミュウ大好きのクラスメートのナギサちゃん。確かに人目を引くだけの美少女であるミュウではあるが、それなりの護身術も体得している。そんなミュウが近場の友人宅に未だに到着していない。
シアに電撃が走った。
「ハジメさん!ミュウちゃんがナギサちゃんの家にまだ着いてないそうです。何かあったかも知れません」
家中に聞こえる様に声を荒らげたシア、ハジメに緊張が走る。シアの声を聞きユエ、ティオ、菫、愁が居間に集まってきた。
「…ハジメ」
「御主人様」
「「ハジメ」」
集った全員に悲壮な表情が見えていたが、ハジメはそれら全てを否定するかの様に険しい顔を研ぎ澄ませる。
「いや、先ず誘拐は地球人には無理だろう。デモンレンジャーが居るからな。次に事故についてだが、コレもほぼ不可能だろう。ミュウに渡している結界を壊せる程の衝撃を、自動車では出せないからだ。最後におそらく一番可能性が在りそうなのが……召喚だ」
「「「「!!!」」」」
「何処のどいつだか知らねーが、ミュウに手出ししたんだ。落とし前はつける」
ハジメはそう言うとオルヌスを自宅からナギサ宅へと飛ばし、自身はG10(アーヴェンスト)を呼び出した。
「G10、今から起動出来るか?ちょいと野暮用が出来た」
ーYES,my captain.engine start. waiting for captain to arrive. ー
ハジメがG10に連絡している頃、ユエ達もただ黙って待っていた訳ではない。
「……ばかおり、いますぐ雫と一緒に家に来て」
「レミアよ、緊急事態じゃ。家に戻れ」
戦闘能力や対処を考えても香織と雫は外せない。またミュウの実母であるレミアも論外だ。逆に愛子は仕事柄、途中での職務放棄は出来ず、非戦闘系のリリアーナではむしろ足手まといになる。
そして……オラリオは窮地に立たされていた。