そこは見知らぬ世界でした……なのorz 作:dslprojecter
「ガネーシャ様、シャクティ・ヴァルマ戻りました」
恭しく眼前の仮面を被った男性に挨拶をするシャクティ。御主人様?と間違った解釈をしつつも、成り行きを見ているミュウ。しかし、さ〜ちゃんからは一度も降りる気がしなかった。
「私がガネーシャだ!!」
なにも意味の無い回答だった。
ふと、ガネーシャはミュウを見つつ、初めて見る多脚砲台に目を止める。
「コレは何だ?武器なのか?」
「わかりません、さ〜ちゃんというらしいですが」
「ふむ、ヘファイストスに聞くしかあるまい。とりあえず少女よ、私はガネーシャという、そなたは?」
「ミュウなの〜」
「ミュウか。ミュウよ、そなたはだれの眷属で、何が目的で此処に来た?」
ーーージャキン
「さ〜ちゃん、ちょっと大人しくして、メッなの」
一瞬で攻撃体制を取ったさ〜ちゃんを鎮めつつ、ガネーシャとシャクティを見る。自分が異世界からやってきたと告げて良いものか、今の自分には判断出来ないからだ。
異世界の事を知らない世界が多いのだ、簡単には話す事など出来ないだろう。
「何を悩んでいるのかは知らないが、下界の子は神に嘘はつけん」
ガネーシャははっきりと神と言った。
神…神かぁ、ミュウは世界の不条理を痛感した。いきなり相手が神である。神殺しの魔王の娘とわかれば何をされるかわからない。逃げるが勝ちと決め込んでも、食糧や寝床、衣服等の問題が何れ出てくる。
相手は神だ、どんな
「ミュウは呼ばれて来たの、あと眷属ってなんなのかわからないなの」
「誰に呼ばれたのだ?」
「わかんないなの〜」
とりあえず要領を得ない会話が成立した。このまま押し通すなの、と内心で自分を誇示する。
「そなたの種族は何だ?初めて見るのだが」
「ミュウは海人族なの〜」
「!?」
この時点で気づいたのだが、ミュウの特徴のある耳はハジメのアーティファクトにより隠蔽されていた筈である。
しかし今は何処かに落としたのか、隠蔽されていなかった。後でパパに拾って貰おう、と心に決めた。かなりの無茶振りである。
うっかり本当の事を言ってしまったミュウも自己嫌悪を隠せず落ち込んだ、ヤラカシタ、と。
「そんな種族は聞いた事がないぞ」
シャクティは驚きつつも、興味深いのかまじまじとミュウを見る。ガネーシャにしても顔を近づけるくらいに見入っている、暑苦しい限りだ。
「シャクティよ、今は置いておこう。先ずはヘファイストスの元へ行こうか。眷属も知らぬようだし、私一人の手に余る」
「畏まりました」
またもシャクティは恭しくガネーシャに対応した。これでシャクティはガネーシャの従者か何かなのだろうと確信出来た。パパの様に一切合切抹殺はダメなの、と悟りを拓くミュウ。
ガネーシャとシャクティに連れ立って、ミュウは新たな場所を目指すのだった。